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第18話 化粧品3
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「さっきも言ったように草花を爪や目元、頬に塗れるからこれを更に加工して稼ぐこともできる。目元だけは鉱石を使って寒色系の青色にした方が美しく見えることは多いからな……ウルトラマリンは作らせているし今はいいか……」
ウルトラマリンはラピスラズリの代用品で、アルミニウムとナトリウムのケイ酸塩に硫化物イオンや硫酸イオンが混じった化合物である。
青い顔料の多くが鉱物で、画家フェルメールやキリスト教の宗教画などに広く用いられ一時は金よりも高く、比較的安価な藍銅《アズライト》などが用いられた。
石英や珪砂、珪石や珪藻土など二酸化ケイ素を多量に含むモノと硫黄など比較的入手しやすい材料を焼成することで、安価に作れる。
現在は試作を急がせているのが現状だ。
「今から白粉《ファンデーション》を作る」
「ファンデーションなんて今もありますけど……」
「だがそのほとんどは毒だ」
「毒ですか……」
「鉛や水銀は生物にとって非常に高い毒性を示す。高貴な人間の子供が夭折しやすいのはこれらの重金属による影響が大きい。
だが植物性のモノに比べ白くなるのも事実、女性は一生ものの健康や美容それに子供を失うことになるとしても手放さないだろうな」
「……」
「動物だと実感がないだろうから貴人への説明には死刑囚で実験した様子を見せるといいだろう。未来のお前だぞってな」
『あるじざんこく』
『残酷でいいんだよ。それで多くの人間が助かるのなら必要な犠牲だ』
「植物性のものには毒性はないんですよね?」
「基本的にはない。ただし個人によって合う合わないがあるから絶対とは言えない。
今回作るのは植物性の毒性の無さに加え、鉛や水銀に勝るとも劣らない白さを出せるファンデーションを作ろうと思う」
「社会的にも意義があることですね」
「家族と知り合い以外どうなってもいいと思っている」
「は、はあ……」
俺は前世からそうだった。
アフリカの子供達が泥水を啜っていても何とも思わない。約100年も金を投入されているのに近代化できないのは怠慢としか思えなかったからだ。
それに発展途上国や後発開発途上国と言った国の人間の人権が賃金がと言われても、そのレベルの国家じゃねぇだろ!とか資本主義の原則に反する。
そういう場所があるおかげで先進国は豊かなんだろ?としか思えない。
「だが俺がどう思って作るかなんてどーでもいい。社会的に意味があると思う人間が作った物を活かせばいいだけだ」
「そうですね」
「ファンデーションを作ることは簡単だ。亜鉛を焼成することで酸化亜鉛ができあがる。これがファンデーションの元になる」
「十分白いですけど……まだ駄目なんですか?」
「白いだけだと肌に馴染むことがなく浮いてしまうんだ」
「あー言わんとすることは、なんとなくわかります」
「酸化鉄《ベンガラ》や粘土粉《クレイパウダー》、酸化チタンなど複数の素材を用いるとより肌に合ったものができる。作り方によってはそこに貝殻を磨り潰した粉やデンプンを加えることで調節するんだ」
「なるほど……色味を変え万人に合ったファンデーションが作れるのですね」
白さを出す材料としては鉛や水銀の他には、酸化亜鉛、粘土鉱《カオリン》、滑石《タルク》、菱苦土鉱《マグネサイト》、澱粉(白粉花や小麦粉、コーンスターチ)など代表品は数多い。
しかし粘土鉱《カオリン》は白磁と材料が競合する。
そして一番の問題は……白い粘土鉱《カオリン》は東方の国でしか取れたという話を聞かないからだ。
「その通り材料とそこに加える素材で差を出すのが基本だ。そこで白さと言った色以外の明確な差を出す素材を加え完成する」
ウルトラマリンはラピスラズリの代用品で、アルミニウムとナトリウムのケイ酸塩に硫化物イオンや硫酸イオンが混じった化合物である。
青い顔料の多くが鉱物で、画家フェルメールやキリスト教の宗教画などに広く用いられ一時は金よりも高く、比較的安価な藍銅《アズライト》などが用いられた。
石英や珪砂、珪石や珪藻土など二酸化ケイ素を多量に含むモノと硫黄など比較的入手しやすい材料を焼成することで、安価に作れる。
現在は試作を急がせているのが現状だ。
「今から白粉《ファンデーション》を作る」
「ファンデーションなんて今もありますけど……」
「だがそのほとんどは毒だ」
「毒ですか……」
「鉛や水銀は生物にとって非常に高い毒性を示す。高貴な人間の子供が夭折しやすいのはこれらの重金属による影響が大きい。
だが植物性のモノに比べ白くなるのも事実、女性は一生ものの健康や美容それに子供を失うことになるとしても手放さないだろうな」
「……」
「動物だと実感がないだろうから貴人への説明には死刑囚で実験した様子を見せるといいだろう。未来のお前だぞってな」
『あるじざんこく』
『残酷でいいんだよ。それで多くの人間が助かるのなら必要な犠牲だ』
「植物性のものには毒性はないんですよね?」
「基本的にはない。ただし個人によって合う合わないがあるから絶対とは言えない。
今回作るのは植物性の毒性の無さに加え、鉛や水銀に勝るとも劣らない白さを出せるファンデーションを作ろうと思う」
「社会的にも意義があることですね」
「家族と知り合い以外どうなってもいいと思っている」
「は、はあ……」
俺は前世からそうだった。
アフリカの子供達が泥水を啜っていても何とも思わない。約100年も金を投入されているのに近代化できないのは怠慢としか思えなかったからだ。
それに発展途上国や後発開発途上国と言った国の人間の人権が賃金がと言われても、そのレベルの国家じゃねぇだろ!とか資本主義の原則に反する。
そういう場所があるおかげで先進国は豊かなんだろ?としか思えない。
「だが俺がどう思って作るかなんてどーでもいい。社会的に意味があると思う人間が作った物を活かせばいいだけだ」
「そうですね」
「ファンデーションを作ることは簡単だ。亜鉛を焼成することで酸化亜鉛ができあがる。これがファンデーションの元になる」
「十分白いですけど……まだ駄目なんですか?」
「白いだけだと肌に馴染むことがなく浮いてしまうんだ」
「あー言わんとすることは、なんとなくわかります」
「酸化鉄《ベンガラ》や粘土粉《クレイパウダー》、酸化チタンなど複数の素材を用いるとより肌に合ったものができる。作り方によってはそこに貝殻を磨り潰した粉やデンプンを加えることで調節するんだ」
「なるほど……色味を変え万人に合ったファンデーションが作れるのですね」
白さを出す材料としては鉛や水銀の他には、酸化亜鉛、粘土鉱《カオリン》、滑石《タルク》、菱苦土鉱《マグネサイト》、澱粉(白粉花や小麦粉、コーンスターチ)など代表品は数多い。
しかし粘土鉱《カオリン》は白磁と材料が競合する。
そして一番の問題は……白い粘土鉱《カオリン》は東方の国でしか取れたという話を聞かないからだ。
「その通り材料とそこに加える素材で差を出すのが基本だ。そこで白さと言った色以外の明確な差を出す素材を加え完成する」
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