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いらないぃぃ!
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「─────お、来たな」
朝出て行った門の付近で、肩に冠羽をヒョンヒョンの鳥君を乗せたおっさんが待っていた。
「何か問題でもあった?」
「問題だらけだ。取りあえずコレを何とかしろ」
─────コレと言われたのは、ここから出かけていく時にマーキングした『印』だ。
「マズかった?」
「こんな門前に作る物ではないわ!どうせならもっと、目に付かんところに作らんかい!」
「そんなご大層なモノじゃないんだから、いいじゃん‥‥‥‥」
いいじゃん。と言った途端にジロリとおっさんに睨まれて、あっダメっすか‥‥‥‥といそいそと箒で掃いて消す。
「本当にたいしたモノじゃないのに‥‥‥‥」
「だとしてもじゃ。『転送印』なぞ解るもんが見れば解るんじゃよ!どうせなら、隠し部屋に施さんかっ!というか箒で消すんかいっ」
─────あるんだ隠し部屋。そんな機密事項は聞きたくないわ。いらん。─────箒?いいじゃん楽だもん。
おっさんとウィル君は、あのギルドの強面おっさんの部屋から『ここ』へ行こうとした時、無理やり付いてきた。
目の前で三人が消えた場面に遭遇しただろうギルドのおっさんは、さぞかしびっくりしたのではないだろうか。
ブツブツ言いながら、消し消しと『印』を箒で掃いて消していると、大型犬サイズになったシロ君が、ふんふんと消した『印』をチェックしている。
─────そんなに確めなくても、ちゃんと消したよ?
「シロ君、ちゃんとポイしてきた?ダメよあんな、ばっちぃの食べちゃ」
「ワウワウワウ! (あんなの喰うか!)」
「何の話じゃ?」
「公然わいせつ物が、シロ君の周りをウロウロするもんだから、ご機嫌斜めなのよ‥‥‥‥アレどうにかなんない?」
あれ、と言われておっさんも難しい顔になる。
「‥‥‥‥アレは無理じゃ‥‥‥‥何を考えてるのか解らん‥‥‥‥」
大体九割方、真面目で優秀なので皆が躊躇してしまうらしい。
「え?私、残り一割の面倒くさい所しか見てないんですけど‥‥‥‥どっか行かないかな」
いくら見栄えが良くて、使える奴だろうが、平然と公然猥褻をする奴はアカン。
「はいはい!僕、聞いたことがあるんですけど。ジーク様の最大の憧れは『勇者の物語』に出てくる勇者らしいと噂されてるらしいです」
─────え?勇者ナニソレ? いやいやそういや聞いたな。『むかしむかしあるところに』から始まる物語があるって。
「─────なんだっけ?実話を元にした話だったけ?」
「え~と、とりあえず伝説上、神をも超える最強の強さだったと言い伝えられてますね~」
という事は何か?伝説の勇者の様に強くなりたくて、あちこちに迷惑かけまくってるて事か?─────やっぱりどこかの宇宙人が頭に浮かんでしまう。
「という事は、またしても姫さんの苦労が増えるという事か」
そう言うと、おっさんとウィル少年が、可哀相な視線でこちらを見ていた。
「‥‥‥‥お主。気付いておらんのか?」
‥‥‥‥え?何、なんのこと?
「『勇者の物語』の主人公は、『フェンリル』を連れていたんですよ‥‥‥‥」
‥‥‥‥─────はっ!そうだ!そんな事言っていた。人気の絵もあるって。
「‥‥‥‥今度の付きまといは、お主じゃろうな‥‥‥‥」
いやぁぁぁぁぁ─────ストーカーとかいらないぃぃぃぃ─────!!
朝出て行った門の付近で、肩に冠羽をヒョンヒョンの鳥君を乗せたおっさんが待っていた。
「何か問題でもあった?」
「問題だらけだ。取りあえずコレを何とかしろ」
─────コレと言われたのは、ここから出かけていく時にマーキングした『印』だ。
「マズかった?」
「こんな門前に作る物ではないわ!どうせならもっと、目に付かんところに作らんかい!」
「そんなご大層なモノじゃないんだから、いいじゃん‥‥‥‥」
いいじゃん。と言った途端にジロリとおっさんに睨まれて、あっダメっすか‥‥‥‥といそいそと箒で掃いて消す。
「本当にたいしたモノじゃないのに‥‥‥‥」
「だとしてもじゃ。『転送印』なぞ解るもんが見れば解るんじゃよ!どうせなら、隠し部屋に施さんかっ!というか箒で消すんかいっ」
─────あるんだ隠し部屋。そんな機密事項は聞きたくないわ。いらん。─────箒?いいじゃん楽だもん。
おっさんとウィル君は、あのギルドの強面おっさんの部屋から『ここ』へ行こうとした時、無理やり付いてきた。
目の前で三人が消えた場面に遭遇しただろうギルドのおっさんは、さぞかしびっくりしたのではないだろうか。
ブツブツ言いながら、消し消しと『印』を箒で掃いて消していると、大型犬サイズになったシロ君が、ふんふんと消した『印』をチェックしている。
─────そんなに確めなくても、ちゃんと消したよ?
「シロ君、ちゃんとポイしてきた?ダメよあんな、ばっちぃの食べちゃ」
「ワウワウワウ! (あんなの喰うか!)」
「何の話じゃ?」
「公然わいせつ物が、シロ君の周りをウロウロするもんだから、ご機嫌斜めなのよ‥‥‥‥アレどうにかなんない?」
あれ、と言われておっさんも難しい顔になる。
「‥‥‥‥アレは無理じゃ‥‥‥‥何を考えてるのか解らん‥‥‥‥」
大体九割方、真面目で優秀なので皆が躊躇してしまうらしい。
「え?私、残り一割の面倒くさい所しか見てないんですけど‥‥‥‥どっか行かないかな」
いくら見栄えが良くて、使える奴だろうが、平然と公然猥褻をする奴はアカン。
「はいはい!僕、聞いたことがあるんですけど。ジーク様の最大の憧れは『勇者の物語』に出てくる勇者らしいと噂されてるらしいです」
─────え?勇者ナニソレ? いやいやそういや聞いたな。『むかしむかしあるところに』から始まる物語があるって。
「─────なんだっけ?実話を元にした話だったけ?」
「え~と、とりあえず伝説上、神をも超える最強の強さだったと言い伝えられてますね~」
という事は何か?伝説の勇者の様に強くなりたくて、あちこちに迷惑かけまくってるて事か?─────やっぱりどこかの宇宙人が頭に浮かんでしまう。
「という事は、またしても姫さんの苦労が増えるという事か」
そう言うと、おっさんとウィル少年が、可哀相な視線でこちらを見ていた。
「‥‥‥‥お主。気付いておらんのか?」
‥‥‥‥え?何、なんのこと?
「『勇者の物語』の主人公は、『フェンリル』を連れていたんですよ‥‥‥‥」
‥‥‥‥─────はっ!そうだ!そんな事言っていた。人気の絵もあるって。
「‥‥‥‥今度の付きまといは、お主じゃろうな‥‥‥‥」
いやぁぁぁぁぁ─────ストーカーとかいらないぃぃぃぃ─────!!
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