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あんま見るな‥‥‥‥
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「あれ、フリート様。ブラシなんか持って、どうしたんですか?」
砦の男性用風呂で汗を流しに来た隊員は、新しく増設された露天風呂とやらを見に来たのだが、そこにはブラシ片手に所在なさげに立っている人物を見つけた。
「‥‥‥‥いや、フェンリルのシロ君が来ましたので洗おうとしてのですが‥‥‥‥なんか急に外へ行っちゃったんですよね」
「それ、洗われるのが嫌だったんじゃないんですか~」
隊員は、実家で飼っていた犬を洗うのには苦労しましたよ~という実体験を披露したのだが。
「いや‥‥‥‥今まで普通に洗わせてくれてたんですけどねぇ‥‥‥‥」
シロ君は「身体。洗いましょうね」と冷静な口調のフリートに素直に洗われていた。なにかは解らないが、丁寧な口調なのにとにかく圧が凄かったのだ。大人しくしていればすぐに済むことだと、賢いシロ君は理解したのである。
「え~やっぱ従魔って違うんですかね。そういえば客人はその場にいなかったんですか?案内してたんですよね」
「あの人はとっくにあがりましたよ。湯の温度が熱めで長くいられなかったみたいで。これぐらいが良いのにねぇ。まあ、シロ君は分かってて入って来たと思いますけど」
─────洗ってる途中なのに、どこ行ったんでしょうね。
移動の際に大体飛んでしまってはいたが、身体に若干泡を付けたままの白陽は『若!また会えてうれしいっす!』と尻尾ブンブンの集団に囲まれていた。
またあの温かい水を浴びようと、やたら付き纏っていた奴が出で行ったと確信してから入っていくと、ブラシを持っていた男に見つかった。しばらくじっとしていれば男は満足するので、大人しく洗われている途中でこちらに近付く気配を感じたのだ。
リオが警備の細工をしていたので心配はしていなかったが、人間の後から付いてくる集団が気になったので様子を見に来たのである。
人に付いてくる魔獣の群れは『深淵の森』で操られた集団を思い起こさせ、面倒だなと思ったが来てみればなんて事はない。一度は洗脳支配されはしたが、今や耐性がバチバチに付いた集団となっていた。
『鬱陶しいからヤッちまおうって!』
『むっちゃ臭くって迷惑なんすよね!』
その匂いの原因の元は人の手を離れ、今は地面に転がっていた。
これはこのままではマズいだろうと見渡していると、リオの作った浮遊物がスイっと近寄って、その丸い球体から、みょ~んと腕の様な物が生えたと思ったらそのまま丸石を抱え込んで飛んで行った。 きっとリオの所へ届けに行ったのだろう。
『おかしな虫っすね‥‥‥‥でですね若。あの~』
この犬魔獣の集団。実は狩りの途中であった。
狩り。つまりは食糧確保である。
そこまで聞いて白陽は、相手が言いたいことが分かった。
『あの人間を殺った光は気にしなくていい。お前たちが狩りをする分には襲ってこない物だ』
なので─────好きに持っていけばいい。
白陽の許可を得て、嬉々として人間だったモノを回収していく犬魔獣達。
どこの世界も喰うか食われるかなのだ。そんなつもりじゃなかったは通用しない。
人だったモノはひとつ残らず犬魔獣と共に暗闇の中へ消えていき『若!ありやっした!』と調子のいいリーダー格が最後に暗闇に消えると、そこに残ったのは白陽だけ─────ではなかった。
何故か五匹の犬魔獣が、白陽の周囲に纏わりついていた。
そして半端に濡れている毛並みや、微妙に残っている泡に何故か興味津々でフンフンしている。
『‥‥‥‥お前らは何故行かない』
『ねぇねぇ!コレ何!?』『めっちゃいい匂いする!!』『ツヤツヤしてるのなんで~?』
『ついてってもいいでしょ~いいのね~』『めっちゃ気になる~』
‥‥‥‥魔獣の世界でも、若いモンは怖いもの知らずらしい‥‥‥‥
砦の男性用風呂で汗を流しに来た隊員は、新しく増設された露天風呂とやらを見に来たのだが、そこにはブラシ片手に所在なさげに立っている人物を見つけた。
「‥‥‥‥いや、フェンリルのシロ君が来ましたので洗おうとしてのですが‥‥‥‥なんか急に外へ行っちゃったんですよね」
「それ、洗われるのが嫌だったんじゃないんですか~」
隊員は、実家で飼っていた犬を洗うのには苦労しましたよ~という実体験を披露したのだが。
「いや‥‥‥‥今まで普通に洗わせてくれてたんですけどねぇ‥‥‥‥」
シロ君は「身体。洗いましょうね」と冷静な口調のフリートに素直に洗われていた。なにかは解らないが、丁寧な口調なのにとにかく圧が凄かったのだ。大人しくしていればすぐに済むことだと、賢いシロ君は理解したのである。
「え~やっぱ従魔って違うんですかね。そういえば客人はその場にいなかったんですか?案内してたんですよね」
「あの人はとっくにあがりましたよ。湯の温度が熱めで長くいられなかったみたいで。これぐらいが良いのにねぇ。まあ、シロ君は分かってて入って来たと思いますけど」
─────洗ってる途中なのに、どこ行ったんでしょうね。
移動の際に大体飛んでしまってはいたが、身体に若干泡を付けたままの白陽は『若!また会えてうれしいっす!』と尻尾ブンブンの集団に囲まれていた。
またあの温かい水を浴びようと、やたら付き纏っていた奴が出で行ったと確信してから入っていくと、ブラシを持っていた男に見つかった。しばらくじっとしていれば男は満足するので、大人しく洗われている途中でこちらに近付く気配を感じたのだ。
リオが警備の細工をしていたので心配はしていなかったが、人間の後から付いてくる集団が気になったので様子を見に来たのである。
人に付いてくる魔獣の群れは『深淵の森』で操られた集団を思い起こさせ、面倒だなと思ったが来てみればなんて事はない。一度は洗脳支配されはしたが、今や耐性がバチバチに付いた集団となっていた。
『鬱陶しいからヤッちまおうって!』
『むっちゃ臭くって迷惑なんすよね!』
その匂いの原因の元は人の手を離れ、今は地面に転がっていた。
これはこのままではマズいだろうと見渡していると、リオの作った浮遊物がスイっと近寄って、その丸い球体から、みょ~んと腕の様な物が生えたと思ったらそのまま丸石を抱え込んで飛んで行った。 きっとリオの所へ届けに行ったのだろう。
『おかしな虫っすね‥‥‥‥でですね若。あの~』
この犬魔獣の集団。実は狩りの途中であった。
狩り。つまりは食糧確保である。
そこまで聞いて白陽は、相手が言いたいことが分かった。
『あの人間を殺った光は気にしなくていい。お前たちが狩りをする分には襲ってこない物だ』
なので─────好きに持っていけばいい。
白陽の許可を得て、嬉々として人間だったモノを回収していく犬魔獣達。
どこの世界も喰うか食われるかなのだ。そんなつもりじゃなかったは通用しない。
人だったモノはひとつ残らず犬魔獣と共に暗闇の中へ消えていき『若!ありやっした!』と調子のいいリーダー格が最後に暗闇に消えると、そこに残ったのは白陽だけ─────ではなかった。
何故か五匹の犬魔獣が、白陽の周囲に纏わりついていた。
そして半端に濡れている毛並みや、微妙に残っている泡に何故か興味津々でフンフンしている。
『‥‥‥‥お前らは何故行かない』
『ねぇねぇ!コレ何!?』『めっちゃいい匂いする!!』『ツヤツヤしてるのなんで~?』
『ついてってもいいでしょ~いいのね~』『めっちゃ気になる~』
‥‥‥‥魔獣の世界でも、若いモンは怖いもの知らずらしい‥‥‥‥
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