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ナニコレ劇場
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「これはこれはクリスティーナ姫!相変わらずの美しさ!この私の心が打ち震えてておりまする!」
ばさぁと翻るマント。ふさぁ~と靡かせる前髪。そして、ふっと笑う笑顔(多分決め顔)からのぞくキラリンと光る歯。
─────ナニあれ?
突然始まった「だれあれ?なに?」劇場。
砦の入り口で、大声でわめいている一人の男。
身なりは豪華な、とは言えこの砦にいる騎士団に似た隊服で、よく見れば色違い。
─────え、あれは儀礼用? じゃあこんな所に着てくるものじゃないよね?それぐらいは自分でも解る。
異世界仕様で視力が良くなった視界には、引き攣った笑顔のお姫さんが見える。
偉い人って大変だね。あんなの相手にしなきゃならないなんて。後ろのいるサラさんも頬がピクピクしてる。 あの調子だと隙を見つけて何かしそうではある。
「で、だれあれ?」
「あれは、第三部隊の連中だな」
「へ~、そうなんだ」
聞いておいて何なんだが、ここ砦にいる人間しか見たことのない自分には、「だから何?」状態である。君達は第二だったね。ウィル少年が言ってた。
二階の窓からのぞき見しているメンバーはいつかの二人組と、この隊の年長(?)組の兄ちゃんだ。年齢的にあの三人組に近いのだろう。
私はもちろん関係ない人間だから、茶請けの豆菓子をぽりぽりしながら高みの見物だが、お姫様ならびにアルヴァレス組は、下で「ナニコレ劇場」を見せられて、迷惑そうな顔をしている。
「あいつら、何しに来たんだ?」
「くる必要ないよな?領主とその他の捕縛に来たんだろ?」
「‥‥‥‥まあ、一応全隊員でないことが救いかな」
─────ダメじゃん。
ダメと言えば、あの騒がしい口上を述べているヤツとアルヴァレス達との体格の比が気になる。 ‥‥‥‥比べるのもなんだけど、着ている制服はご立派なのだが、体格がうっすいのがここからでも解る。
騎士っていうぐらいだから、ある程度体を鍛えたり、訓練をしている人達だから、そこそこの体格は当然とだと思っていた。現にここにいる隊員達は、もれなく鍛えてます!ていう人間しかいない。
「‥‥‥‥騎士って武器持って訓練とかしたりするんだよね?」
「まあ、そうだな」
「組手とかもするんだよね?」
「中庭でやってたのとは違うけどね‥‥‥‥」
元の世界が平和を誇っていたが、鍛えた人っていうのは存在するわけで、そういう人達と何もしていない人では‥‥‥‥。
「奴らは、名前だけの騎士隊だからな」
「アルヴァレス隊長とは真逆」
「いい迷惑だぜ」
彼等曰く、どうも形ばかりに拘って訓練はおざなり。
面倒な泥臭い案件は、こちらに回す。
なにより、身分差別が顕著で貴族意識が強い‥‥‥‥。うん、自分には絶対合わない連中と見た。
「俺達は、平民上がりだからな」
「奴ら、身分と強さは比例するって勘違い連中だからな」
高みの見物なのをいいことに、言いたいことが止まりません。
なるほど、騎士隊員といえばここにいる連中の様な、気安い人間ばかりじゃないって事だな。
自分もお貴族様じゃないし、あの劇場には付いていけない。イライラするのは目に見えてるから、関わるのはよそう─────。
「それにしても姫様!何かここは臭いませんかな?」
─────ん?
「こんな獣臭い所は、高貴な貴方様にふさわしくありませんなぁ!」
─────あ゛? お前は何を言っているのかなぁ?
~~~ ~~~ ~~~
ひと手間の「エールボタン」ありがとうございます。
時間を割いてくださった事に感謝感激で、連続前転ローリングをかまします。
ばさぁと翻るマント。ふさぁ~と靡かせる前髪。そして、ふっと笑う笑顔(多分決め顔)からのぞくキラリンと光る歯。
─────ナニあれ?
突然始まった「だれあれ?なに?」劇場。
砦の入り口で、大声でわめいている一人の男。
身なりは豪華な、とは言えこの砦にいる騎士団に似た隊服で、よく見れば色違い。
─────え、あれは儀礼用? じゃあこんな所に着てくるものじゃないよね?それぐらいは自分でも解る。
異世界仕様で視力が良くなった視界には、引き攣った笑顔のお姫さんが見える。
偉い人って大変だね。あんなの相手にしなきゃならないなんて。後ろのいるサラさんも頬がピクピクしてる。 あの調子だと隙を見つけて何かしそうではある。
「で、だれあれ?」
「あれは、第三部隊の連中だな」
「へ~、そうなんだ」
聞いておいて何なんだが、ここ砦にいる人間しか見たことのない自分には、「だから何?」状態である。君達は第二だったね。ウィル少年が言ってた。
二階の窓からのぞき見しているメンバーはいつかの二人組と、この隊の年長(?)組の兄ちゃんだ。年齢的にあの三人組に近いのだろう。
私はもちろん関係ない人間だから、茶請けの豆菓子をぽりぽりしながら高みの見物だが、お姫様ならびにアルヴァレス組は、下で「ナニコレ劇場」を見せられて、迷惑そうな顔をしている。
「あいつら、何しに来たんだ?」
「くる必要ないよな?領主とその他の捕縛に来たんだろ?」
「‥‥‥‥まあ、一応全隊員でないことが救いかな」
─────ダメじゃん。
ダメと言えば、あの騒がしい口上を述べているヤツとアルヴァレス達との体格の比が気になる。 ‥‥‥‥比べるのもなんだけど、着ている制服はご立派なのだが、体格がうっすいのがここからでも解る。
騎士っていうぐらいだから、ある程度体を鍛えたり、訓練をしている人達だから、そこそこの体格は当然とだと思っていた。現にここにいる隊員達は、もれなく鍛えてます!ていう人間しかいない。
「‥‥‥‥騎士って武器持って訓練とかしたりするんだよね?」
「まあ、そうだな」
「組手とかもするんだよね?」
「中庭でやってたのとは違うけどね‥‥‥‥」
元の世界が平和を誇っていたが、鍛えた人っていうのは存在するわけで、そういう人達と何もしていない人では‥‥‥‥。
「奴らは、名前だけの騎士隊だからな」
「アルヴァレス隊長とは真逆」
「いい迷惑だぜ」
彼等曰く、どうも形ばかりに拘って訓練はおざなり。
面倒な泥臭い案件は、こちらに回す。
なにより、身分差別が顕著で貴族意識が強い‥‥‥‥。うん、自分には絶対合わない連中と見た。
「俺達は、平民上がりだからな」
「奴ら、身分と強さは比例するって勘違い連中だからな」
高みの見物なのをいいことに、言いたいことが止まりません。
なるほど、騎士隊員といえばここにいる連中の様な、気安い人間ばかりじゃないって事だな。
自分もお貴族様じゃないし、あの劇場には付いていけない。イライラするのは目に見えてるから、関わるのはよそう─────。
「それにしても姫様!何かここは臭いませんかな?」
─────ん?
「こんな獣臭い所は、高貴な貴方様にふさわしくありませんなぁ!」
─────あ゛? お前は何を言っているのかなぁ?
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