240 / 241
流行りに乗り遅れた?勇者
「はあぁぁ~~~~‥‥‥‥」
ひとつだけ、ぽつんと浮かんでいる雲を見やりながら、テンションだだ下がりの声がタメ息と共に漏れる。
「どうしたんでござるか?」
俺のため息に、幼馴染のトモキが顔を覗かせた。
「いやさ~、なんか思ってたのと違うかな~って」
「何を言ってるんだ!?お前は」
ぼ~としたまま答えると、反対側から抗議の声が上がってくる。
こいつはトモキと同じ、俺の幼馴染だ。
男三人、街から離れた平原で何のやる気も無く、暇を持て余していた。
「ヨウヘイ!!お前この異世界に来た時、あんなに喜んでたじゃないか!」
─────いや、どうやら一人だけは、まだやる気に満ちているらしい。
「─────それはさぁ‥‥‥‥」
何もない平原で俺と幼馴染のトモキは、足をダラっと投げ出して座り込む。
たしかに現代日本から異世界に召喚された時は、テンション爆上がりだった。
だって流行りの物に参戦したんだぜ?いやでも上がるだろ?
あの時は確かに‥‥‥‥。
「異世界に来た─────いゃっっふウぅ──────────!!」
「きたきたきたでごさる─────っっ!!!」
「ふ‥‥‥‥きたか」
異世界来たぁぁ──────────!
と一緒に来た三人で、ウェーイとハイタッチを交わした。
この俺にも、チート能力で俺様THUEEEEE!!女の子にモテモテのイチャイチャやっふっっっうううぅうう!なんて期待して‥‥‥‥。
い、いやそんなことはおもって「これでハーレム確定!」……してないぞ!俺はな!
いや、ちょっとだけちょっとだけ期待していた。
─────な~んてテンション爆上がりでさせたのは、その時までだった…。
まずそもそも、初手から違った。
想像通り、床には光輝く陣。それを取り囲む人々…。
次はこう呼びかけられるんだ!!
「ようこそ異世界からの勇者さま!どうか我々をお救いください!!」
むふーっと期待に胸膨らんだのはそこまでで、聞こえてきたのは‥‥‥‥。
「やったわっっ!!やっぱ、天才チートは私よね!!チートの中チートはこの私よっ!」
異世界にしては、聞き馴染みのある単語の羅列。
最高峰にまで上がっていたテンションは、そこで一段さがる。
俺たちを取り囲んでいたのは、黒いフードを被ったいかにも胡散臭い集団。
そして「やったわ!やっぱ私ってばチートじゃん!!」とテンション高くキンキン声で叫ぶ女。
やけに耳に響く甲高い声に、俺の期待値は更に下がった。
「それにしてもあんた達、どれもいまいちじゃん。どうせならもっとイケメンがよかったわ~。まあ取りあえず今はコレで我慢するわ」
─────なんやねん、こいつ。
キンキン女の一言で、俺の中で期待していた中二病的期待値は、一瞬にしてスンっとなったのだ。
~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~
ひと手間の「エールボタン」ありがとうございます。
時間を割いてくださり感謝感激で、匍匐前進でにじり寄りします。
ひとつだけ、ぽつんと浮かんでいる雲を見やりながら、テンションだだ下がりの声がタメ息と共に漏れる。
「どうしたんでござるか?」
俺のため息に、幼馴染のトモキが顔を覗かせた。
「いやさ~、なんか思ってたのと違うかな~って」
「何を言ってるんだ!?お前は」
ぼ~としたまま答えると、反対側から抗議の声が上がってくる。
こいつはトモキと同じ、俺の幼馴染だ。
男三人、街から離れた平原で何のやる気も無く、暇を持て余していた。
「ヨウヘイ!!お前この異世界に来た時、あんなに喜んでたじゃないか!」
─────いや、どうやら一人だけは、まだやる気に満ちているらしい。
「─────それはさぁ‥‥‥‥」
何もない平原で俺と幼馴染のトモキは、足をダラっと投げ出して座り込む。
たしかに現代日本から異世界に召喚された時は、テンション爆上がりだった。
だって流行りの物に参戦したんだぜ?いやでも上がるだろ?
あの時は確かに‥‥‥‥。
「異世界に来た─────いゃっっふウぅ──────────!!」
「きたきたきたでごさる─────っっ!!!」
「ふ‥‥‥‥きたか」
異世界来たぁぁ──────────!
と一緒に来た三人で、ウェーイとハイタッチを交わした。
この俺にも、チート能力で俺様THUEEEEE!!女の子にモテモテのイチャイチャやっふっっっうううぅうう!なんて期待して‥‥‥‥。
い、いやそんなことはおもって「これでハーレム確定!」……してないぞ!俺はな!
いや、ちょっとだけちょっとだけ期待していた。
─────な~んてテンション爆上がりでさせたのは、その時までだった…。
まずそもそも、初手から違った。
想像通り、床には光輝く陣。それを取り囲む人々…。
次はこう呼びかけられるんだ!!
「ようこそ異世界からの勇者さま!どうか我々をお救いください!!」
むふーっと期待に胸膨らんだのはそこまでで、聞こえてきたのは‥‥‥‥。
「やったわっっ!!やっぱ、天才チートは私よね!!チートの中チートはこの私よっ!」
異世界にしては、聞き馴染みのある単語の羅列。
最高峰にまで上がっていたテンションは、そこで一段さがる。
俺たちを取り囲んでいたのは、黒いフードを被ったいかにも胡散臭い集団。
そして「やったわ!やっぱ私ってばチートじゃん!!」とテンション高くキンキン声で叫ぶ女。
やけに耳に響く甲高い声に、俺の期待値は更に下がった。
「それにしてもあんた達、どれもいまいちじゃん。どうせならもっとイケメンがよかったわ~。まあ取りあえず今はコレで我慢するわ」
─────なんやねん、こいつ。
キンキン女の一言で、俺の中で期待していた中二病的期待値は、一瞬にしてスンっとなったのだ。
~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~
ひと手間の「エールボタン」ありがとうございます。
時間を割いてくださり感謝感激で、匍匐前進でにじり寄りします。
あなたにおすすめの小説
即席異世界転移して薬草師になった
黒密
ファンタジー
ある日、学校から帰ってきて机を見たら即席異世界転移と書かれたカップ麺みたいな容器が置いてある事に気がついた普通の高校生、華崎 秦(かざき しん)
秦は興味本位でその容器にお湯と中に入っていた粉を入れて三分待ち、封を開けたら異世界に転移した。
そして気がつくと異世界の大半を管理している存在、ユーリ・ストラスに秦は元の世界に帰れない事を知った。
色々考えた結果、秦は異世界で生きることを決めてユーリから六枚のカードからスキルを選んだ。
秦はその選んだスキル、薬草師で異世界を生きる事になる。
掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく
タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。
最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。