放課後勇者は忙しい~クラス転移の繰り返しで全員チート ただし本日ご機嫌斜めの為、巻きが入ります

山田みかん

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僕らの日常?

魔王城で?

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─────はい、やってまいりました 魔族領。
 
 久しぶりに見たよ。あらゆるとろこがオドロオドロしい雰囲気、空気まで汚染されているような光景。空は暗雲たちこめ、生ぬるい風が吹き、なんか雲の中で雷がビカビカしている。

 さて、俺たちのお仕事はここ魔族領にいる自称四天王とか、自称魔王とか言っているやつをバチバチにしばいて、一方的に指導をくわえるという簡単なお仕事です。
 
 なお、これには建物の破壊工作も加わります。─────ええはい、異世界勇者なんてもんはこんなもんですよ。
 人の家に土足で上がって、やりたい放題で撤収。え?ひどい?なんとでも~
 恨むなら人任せ(異世界人)にした、自分達の女神様に言ってね~。

 「 ここらじゃない? 」
  
 委員長とタブレット上の地図と見比べながら、現在地を確認していると。

「 もうちょっと先─────あ!あれだ THE魔王城 !! 」

「「「「「「 おお─────っっ  」」」」」」

 ホントに物語に出てくるような『THE魔王城』の登場にある意味皆、感動している。

「うわ~ホントに魔王城だ」

「 ホントだ。ちょっと感動するわ、ちょっと撮っておこう 」

「 感動しているところ悪いけど─────来るぞ !! 」

 下からこちらに向かって一斉射撃された。
 なんかでっかい岩みたいな物まで飛んで来る。

「 あっぶねっ!! 」

「 押し返せッ! 」

 委員長との合図で、皆一斉に大量の攻撃陣が浮かぶ。「どっせーい」という掛け声とともにバレー部の九条が岩を打ち返した。なんか炎引いてる。え、なにアレ魔球的なやつなの?
 狙撃された以上にドコドコどかどか上からを攻撃すれば、ちょっと静かになった。

「 ─────あっと 行き過ぎた」

 委員長様先頭に上空から攻撃しているうちに、魔王城上空を通過してしまった。

───おわあああぁぁぁ 急に下りないでええ~てか、もう離してええぇぇぇ~。



 はい、 やっと委員長様から解放されましたモブ要員です。
 ちょっと魔王城の後方になってしまいましたが、小高い丘に全員降り立ちました。

 黒い小山に見えるのが魔物の集団でしょう。本日も満員御礼だな。
 
 グッグッとスクワットしながら。

「よっしゃいっちょやるか~」

  と、和泉君がやる気を出しております。直接魔物と相対する皆様はそれぞれエモノを片手に出陣です。えっお前らまたポーズすんの?え?魔王城背後に?記念撮影かよッ!

 お触りしたくない女子なんかは遠距離魔法とかですが、その「さすまた」はどこから持ってきたの。
「うぉぉりゃあああぁぁぁ」とか叫びながら、サンドバックみたいにデカ物を飛ばしている子がいる。
 どうしたんだろう、何がイヤなことでもあったのかな。ストレス発散みたいにぶっ飛ばされる魔物が、ちょっとだけ不憫。

「田中、田中。あれ出してよ」

 後衛の仲間がご所望なのは、俺お手製の陣幕セットである。
 はいはい、お待たせしませんよ~。試しに作ってみたら意外に快適で使えるとの事で、毎回後衛の陣地に設置するのである。
 ちなみに、何もないとちょっと寂しいから幕には校章をあしらってます。

 戦国時代っぽく家紋を入れようとしたら,贔屓の武将争いでそれはそれは恐ろしいことになったので、皆様納得のうえこうなりました。
 後は掲揚旗ポールを出して、旗をなびかせれば、はい俺特製、結界陣地の完成である!ふふん、モブの俺にもこれぐらいできるんだよね。
 結界の出来に満足しながら、なびく旗を見ると端っこに『2-C参上!』となぐり書きされていた。‥‥‥‥あいつらか‥‥‥‥いつの間に。 とりあえず今日はこのままか‥‥‥‥。
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