放課後勇者は忙しい~クラス転移の繰り返しで全員チート ただし本日ご機嫌斜めの為、巻きが入ります

山田みかん

文字の大きさ
16 / 26
たまには?出張

視えます?

しおりを挟む
「あなた達何しているの、こんなところで?」

「せんせ~びっくりするから、背後に立たないでくださいよ~」

「声かけたでしょ田中君」

  コツコツと靴音を鳴らしながら、相対する二人組をチロリと見やり、委員長は先ほどまでの経緯を先生に説明した。さすが先生、委員長の『認識阻害』が効いてなかったらしく、さっき委員長が眩しいテロをしていたことはバッチリ見られてた。

 微妙な空気の中、二階堂委員長が名刺を献上するように先生に渡す。内容を確認するなり、「ほほほぉ~ん」と俺等と同じような反応をしてきた。

「こっちが本物だそうですよ」

 七瀬さんがもう一枚の名刺を追加する。 瞬間、先生の眉毛がぴくっとしてた。

「学生相手に、怪しげな勧誘は困るんだけど」

「いやいやいや、そんな事は書いてないよね」

 うん、書いてはいない。ただ『拝み屋』なんて職業が書かれた名刺なんて見れば大抵の人はそう思うだろう。高そうな革靴にかっちりスーツ。うさん臭さ倍増詐欺師である。

「では、この子達に何の用なのか聞いても?」

「いやぁ、この子達もおおいに関心がわいたけど、俺達が探してたの君みたいなんだが、僕に前会ったよね?」

「────勧誘はお断りなんだけど」

「あれ、なんか冷たい。もうちょっと聞いてくれても‥‥‥‥」
「あなたが下手なナンパ台詞、言うからですよ」

 男二人組の様子を眺めていると、チョイチョイと二階堂委員長が俺をつついてきた「あれってさぁ‥‥‥‥」と七瀬さんも「わたしもちょっと思った‥‥‥」と三人でコソコソ話が始まる。俺は、マジ?ってなったがクルっと振り返って「はいはいはーい」と挙手しながら大人の会話に割り込んでいった。

「しつもーん!先生に会ったっていつの事ですか~?」

「え~と、一昨日の夜。───だね」

 ぶった切りの質問にも、彼は連れと目で確認しながら答えてきた。何やら彼は自信があるようだが、先生の眉間にはしわが寄ったまんまだ。

「やっぱり、そうなんじゃない?」
「神推しだよね?ちょっと先生の相手には、能力に難有りじゃ‥‥‥‥」
「でもさ、普通人じゃダメって事なんじゃない?先生も結構ヤバ‥「何の話よ?」」

 眉間にしわが寄ったまんまの先生に、俺は笑って誤魔化しながら  

「───先生、たぶん一昨日の夜出会ってますよこの人に」

 ─────何したんですか?と聞けば心当たりがないらしく、彼を眺めて首が左に右に揺れる揺れる。しょうがないので、委員長の技使ったりしませんでしたか?と囁けば「あっ!」と心当たりがあったらしい。「ちょっと道の邪魔だったからさ‥‥‥吹っ飛ばしちゃったんだけどね‥‥え?人なんかいたっけ?」なんかいろいろ残念な先生がいた。

「先生たぶんアレですよ」
「アレ?」
  
「「「ご褒美」」」 

 俺等の答えに先生は一瞬固まった後、また首が右に傾いた

「ん────それってどうなんだろう?そもそも‥‥‥‥私この人よく視えないんだけど。大丈夫なの?生きてる?」

 先生の発言に二階堂委員長は首をかしげたが、七瀬さんは先生の言っている意味がわかったらしい。

「眼鏡かけてる人は大丈夫だけど、もう一人はブレてる感じですよね?」
「そうそう」
「俺の視力が悪くなったわけじゃないんだ。よかった~」

「え、僕には何言ってるかわからない」

 一人見え方が違って悔しそうな二階堂委員長に、眼鏡とってみ、と提案する。
裸眼で見て見ると、二人の言っている意味がわかるらしい「ホントだ」と裸眼と眼鏡を比べてる

「それにさっき委員長が散らしたのに、また集まってきてるよね?この霞みたいなやつ」

 さっき二階堂委員長がきれいさっぱりとはいかなかったが、吹き飛ばした黒霞はまた徐々に彼の周辺に集まり始めていた。

「先生としては、どう視ます?」

 俺が訊ねると、先生はまた眉間にしわを寄せながら、彼をもっとじっくり視ていた。

「なんか魂?中身?がブレてるように視える。なんだろうねコレ?なんか大物が憑いてる?呪い系かな?そっち系は細かいし面倒だからあまりやった事ないけど、これって最終的に連れていかれるんじゃ‥‥‥‥」

 二人に向かって言うと、心当たりがあるのか無言で見合っている顔色が悪い。

「で、田中君メッセージ来てるんでしょ?何て?どうしろって?」

「いやそれが‥‥‥‥」

 メッセージは確かに来たが、いつもの月読様じゃない?から勝手がわからない。
 俺達に何を手伝ってほしいのか、わからない状態なのだ。

ピロン♪ ピロン♪ ピロン♪

─────俺の『神フォン』が鳴り響いた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

【完結】おじいちゃんは元勇者

三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話… 親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。 エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

泥まみれの英雄譚 〜その手が掴んだ温もりは〜

夢見中
ファンタジー
彼は異世界召喚に巻き込まれるが、そこで待っていたのは「ハズレ」の烙印と、城からの追放だった。

勇者の隣に住んでいただけの村人の話。

カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。 だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。 その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。 だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…? 才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

処理中です...