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ヒラリーの街
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ロバートはしばらく歩き
開けた場所へ行くと、しばらく当たりを見渡していた。
そしてお目当てのものを見つけると、それに駆け寄った。
バイクで、機銃付きのサイドカーが取り付けてある。
あちこちに弾の跡があり、雨風にさらされて多少錆び付いてはいたが、
幸いなことにタンクは無事で、中にはガソリンが残っていた。
バイクの付近に武器や遺体が転がっていないので、恐らく撤退する際に放棄されたものなのだろう。
バイク側面の泥汚れを手で払うと、VM320と刻まれたプレートが姿を現した。どうやらヴォルペ共和国製の様だ。
ロバートはバイクを道まで押し、バイクを動かそうと試みた。
錆び付いている為か、エンジンがなかなか始動しなかったが
何回か試しているうちに、ついに軽快な音を響かせながらエンジンが始動した。
早速、バスのところまで戻った。
「おーい、ロバート!」
戻ってきたロバートに向かってロスが手を振った。
ロバートはバイクを停めた。
「俺以外にあと一人だけなら先に運べるぞ」
ロバートがサイドカーをポンと叩いた。
「なら一番重傷のやつを乗せよう」
「よし、そうしよう」
重傷のオオカミ族の青年を一足先に連れて行くことになった。
バスに残っていた救急キットで応急処置を済ませていたが、出血が酷かった。
「しっかり見張ってろよ」
ロバートがそう言ってロスにマシンガンを投げ渡した。
「良いのか?」
「ああ、持っておけ」
ロバートはそういうと空軍基地へとバイクを走らせた。
歩き慣れた道を駆け抜けながら、景色を眺めた。
バイクは市街地へと入った。
歩き慣れていただけに、景色の変わり様には驚いた。
建物や、店が破壊されたまま残っている。
道にはキツネ族がちらほら居るが、圧倒的に少ない上にロバートの姿を見た瞬間物陰に隠れてしまう。
所々焼けている工場地帯は完全に息を潜めていて、
静けさだけが辺りを支配していた。
彼のバイクのエンジン音だけが高らかに響いている。
空港周辺は観光客で賑わい栄えていたかつての面影はどこにも見当たらず。
ただただ瓦礫と廃墟が広がっていた。
ヒラリー空軍基地の入り口には警備員が二人立っていた。
「今すぐ助けが必要だ」
「どう言うことだ」
「バスが、ここに来るはずだったバスが、レジスタンスに襲われた。負傷者が大勢いる」
「…分かった。連絡し、直ちに救援部隊を派遣する」
「感謝する、あと彼を医務室に運びたい」
そう言ってロバートが財布からアルフィート空軍基地の身分証を見せた。
「よし、通行を許可する」
ロバートはバイクで空軍基地内へ乗り入れた。
滑走路は帝国軍による空襲で至るところが陥没しており、
とても飛行機が離着陸できる様子では無かった。
ボロボロの滑走路の上を重機が必死に動き回っており、
現在進行形で修復作業が続けられていた。
そしてその横をロバートはバイクで通り過ぎる。
軍の救護所に無事に重傷の青年を送り届け、
ちょうど入口の方を振り返ると数台の軍用車両が走り去っていった。
おそらくバスの方へ向かってくれたのだろう。
ロバートは、乗客は先ほどの救助隊に任せることにした。
道中にどうしても寄りたい場所があったからだ。
開けた場所へ行くと、しばらく当たりを見渡していた。
そしてお目当てのものを見つけると、それに駆け寄った。
バイクで、機銃付きのサイドカーが取り付けてある。
あちこちに弾の跡があり、雨風にさらされて多少錆び付いてはいたが、
幸いなことにタンクは無事で、中にはガソリンが残っていた。
バイクの付近に武器や遺体が転がっていないので、恐らく撤退する際に放棄されたものなのだろう。
バイク側面の泥汚れを手で払うと、VM320と刻まれたプレートが姿を現した。どうやらヴォルペ共和国製の様だ。
ロバートはバイクを道まで押し、バイクを動かそうと試みた。
錆び付いている為か、エンジンがなかなか始動しなかったが
何回か試しているうちに、ついに軽快な音を響かせながらエンジンが始動した。
早速、バスのところまで戻った。
「おーい、ロバート!」
戻ってきたロバートに向かってロスが手を振った。
ロバートはバイクを停めた。
「俺以外にあと一人だけなら先に運べるぞ」
ロバートがサイドカーをポンと叩いた。
「なら一番重傷のやつを乗せよう」
「よし、そうしよう」
重傷のオオカミ族の青年を一足先に連れて行くことになった。
バスに残っていた救急キットで応急処置を済ませていたが、出血が酷かった。
「しっかり見張ってろよ」
ロバートがそう言ってロスにマシンガンを投げ渡した。
「良いのか?」
「ああ、持っておけ」
ロバートはそういうと空軍基地へとバイクを走らせた。
歩き慣れた道を駆け抜けながら、景色を眺めた。
バイクは市街地へと入った。
歩き慣れていただけに、景色の変わり様には驚いた。
建物や、店が破壊されたまま残っている。
道にはキツネ族がちらほら居るが、圧倒的に少ない上にロバートの姿を見た瞬間物陰に隠れてしまう。
所々焼けている工場地帯は完全に息を潜めていて、
静けさだけが辺りを支配していた。
彼のバイクのエンジン音だけが高らかに響いている。
空港周辺は観光客で賑わい栄えていたかつての面影はどこにも見当たらず。
ただただ瓦礫と廃墟が広がっていた。
ヒラリー空軍基地の入り口には警備員が二人立っていた。
「今すぐ助けが必要だ」
「どう言うことだ」
「バスが、ここに来るはずだったバスが、レジスタンスに襲われた。負傷者が大勢いる」
「…分かった。連絡し、直ちに救援部隊を派遣する」
「感謝する、あと彼を医務室に運びたい」
そう言ってロバートが財布からアルフィート空軍基地の身分証を見せた。
「よし、通行を許可する」
ロバートはバイクで空軍基地内へ乗り入れた。
滑走路は帝国軍による空襲で至るところが陥没しており、
とても飛行機が離着陸できる様子では無かった。
ボロボロの滑走路の上を重機が必死に動き回っており、
現在進行形で修復作業が続けられていた。
そしてその横をロバートはバイクで通り過ぎる。
軍の救護所に無事に重傷の青年を送り届け、
ちょうど入口の方を振り返ると数台の軍用車両が走り去っていった。
おそらくバスの方へ向かってくれたのだろう。
ロバートは、乗客は先ほどの救助隊に任せることにした。
道中にどうしても寄りたい場所があったからだ。
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