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第5章 壊れゆく関係と自覚
第5章 第3話 記憶
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一つ大きく息を吸い込んで、吐くのに合わせて、ゆっくりと床に足を滑らせる。
雑念をゆっくりと鎮めながら、腕を持ち上げ、型に身を任せていく。
鈴の音が涼やかに鳴り響いて、私の意識を深く静かな場所へと導いていく。
まず最初に頭の中に浮かんでいる映像が消える。
次に鼓膜を通す音が。
手足の感覚さえ曖昧になり、
静謐な深淵に私は辿り着く。
淵に佇めば、身体の中心から眩い光が溢れ出し、外の世界を満たしていく。
しゃらん、鈴が鳴った。
ーー思い出して。
誰かが言う。何を?
水色と紫の閃光が瞼の裏を走って、
自分が深く記憶の海溝に潜っていくのを感じた。
水色と紫の光の粒が私をどこまでも深海の闇の中へと導いていく。
ようやく闇の中で一箇所だけの灯りを灯している場所が見えて、私はその場所へとゆっくりと降り立つ。
ーー両親を失ったあの日の記憶。
私と義兄さんが『家族』になった日のこと。
意識が暗転し、私は十歳に戻っていた。
病院独特の消毒液の匂いがする。
そして、白い天井と、点滴の袋が数個、管を垂らして下がっているのが見えた。
パチパチと瞬きを繰り返す。
体のあちこちが痛い。
…痛いのは体だけじゃない。
『お父さんとお母さんはもういない。』
最初に目が覚めた時、両親を探す私におじさんとおばさんはそう言った。
二人とも、物凄く泣いていて、
喋ってる間もとにかく泣いていて、
それが本当のことなんだって、分かった。
二人はずっと私の手を握ってくれていたけど、…今はいない。
ーー寝ちゃったんだな…そう言えば、あの後、看護師さんが点滴に何か入れてた…
ぼんやりと思い出していると、
左右から心配そうに二人の男の子が覗き込んできた。
ーー海生くんと陸人だ。
「里菜、起きた?」
どちらがそう言ったのかは、分からない。
「あのね、お父さんとお母さんが死んじゃったんだって…」
口にした瞬間、その事実に怖さと心細さから体中が震え、しゃくりあげるように泣いた。
みぞおちがびくびくして、涙が溢れ出てきて、それ以上は何も言えない。
体は痛くて、熱くて、でも、足先が冷たい…
涙で霞んで、私を見つめる二人の顔がよく見えなくなってきた。
どんなに泣いても泣いても、自分では止められない。
吸う息よりも、涙と共に吐き出す声の方が多くなる。
…息が追いつかない。
吸いたいのに吸えなくなって、身体が細かく痙攣し始める。
それも、止めたいのに止められない。私は完全にパニックになっていた。
喉の奥が引き攣って、もう声も出せない。
「里菜っ!里菜っ!大丈夫?」
陸人が私の腕をさすってくれたけど、瞼の裏がチカチカしてきて、どんどん見える範囲が狭くなる。陸人が何か言ってるみたいだけど、どんどんその声も遠くなる。
ーー私も、このまま死んじゃうの?
怖くて、全身に冷や汗が流れて、どうしようもなくなった時、それが、その声だけが聞こえてきた。
「落ち着け、里菜。」
「里菜、深呼吸だ。」
耳元で響く、低く穏やかな声。
ーー海生くんの声…だ。
その声だけが、私の心に届いた。
「落ち着け。里菜。深呼吸だ」
何度も、繰り返し繰り返し聞こえてくる声の言う通りに、一つ大きく息を吸う。
そして、できるだけゆっくり吐き出す。
視界が開けて、私を覗き込む海生くんと目が合った。
「もう、大丈夫だな」
私が落ち着いてきたのを見てから、海生くんはナースコールを押してくれた。
来てくれたお医者さんと看護師さん達からは、「過呼吸」だと説明された。
パニックになると起きてしまうし、きっとこれからも繰り返してしまうだろうとも。
ーーこんな発作を抱えて、これから一人ぼっちでどうなるの?
膝を抱えてうずくまっていると、陸人の励ますような明るい声が聞こえてきた。
「そうだよ!里菜はうちの子になればいいんだよ!ねっ一人ぼっちなんかならないよ。」
陸人が私の腕を掴んで、軽く揺すりながら名案だとばかり笑って言う。
海生くんの方に視線を送ると、ぎゅっと強く拳が握られてるのが見えた。
海生くんが、どうしてそんなに強く拳を握ってるのか…私には分からなかった。
「…そうだな。お前を一人にはしない。」
いつもみたいに、静かにそう言ってくれた。
窓の外の雲のすき間から病室にさっと光が差して、海生の決意を照らし出す。
「そうだよ!僕達は今日から家族になればいいんだ!海生兄ちゃんも里菜の兄ちゃんになればいいんだよ!家族ならずっと一緒だよ!」
陸人の少し焦ったような声が病室に響く。
雲が流れて、太陽を遮り始めた。
「…ああ、そうだな。」
「俺はお前の『義兄』になる。そうすれば、ずっと一緒だ。約束だ」
そう言った海生の顔が影になってよく見えなかった。
その両手はずっと固く握られていたけれど。
ーーあれは、本当にただの責任感からだけだったのだろうか?
今となっては、何か違う意味があったのかもしれないと…思えてくる。
記憶の舞台に緞帳が降り、また闇が視界を覆う。
再び水色と紫の光の粒が、さらに最果てへと私を引き込んでいき、また別の場所へと降り立った。
そこは透き通るような光が滲み、羊水の中に戻ったような原始の安らぎの場所だった。
「里菜。お母さんはね、あなたが大好きよ。お父さんのことも大好きよ。」
母の声が聞こえてくる。
背中に当たるの柔らかく温かなお母さんの胸、私の体に回された優しい腕に安心して寄りかかる。
私の体は随分と小さくなっていて、母の腕の中にすっぽりと納まっていた。
「皆でね、楽しいなあとか嬉しいなあとか、そう思える時間を一緒に過ごせることが幸せなのよ。」
洗いたてのブラウスから、日だまりのような石けんの匂いがしてきて、胸がぽかぽかして、体もあったかくなってきた。
「覚えていて、里菜。大好きな人が出来たら、喜びを分かち合う時間をただ積み重ねていくのよ。」
おっとりとした話し声に、どんどん眠たくなってくる。お母さん、何か大切なことを言ってるのになぁ…
「それがあなたを幸せな気持ちにしてくれる…そして、相手のこともよ。」
声がどんどん遠のいていき、ふわりと体が浮き上がった。
そのすき間から微かに母の声が続く。
『愛は喜びの瞬間を分かち合い、重ねていくもの』
その言葉に呼応して、
細胞の一つ一つから新たな愛の意識が芽吹き、身体中にぐんぐんと根を張る。
体が一気に深海から浮き上がるかのように、意識も浮上していく。
水面の向こうに、『今の世界』が揺らめいている。私は思いっきり足を動かして水を掻き、そこへと向かった。
……しゃらんと自分で鳴らした鈴の音に目が覚めた。
驚いたように新緑の瞳を見開いたミレイ様と目が合う。
新たに芽吹いた思いが、迷いを押しのけて蕾をつけようとしている。
ーーなんか生まれ変わったみたい。
足の裏に、しっかりと地を感じる。
「リィナ様、本日の舞、素晴らしいですわ。何がお気づきになられましたのね。」
緑の光が祝福のように私に降り注いだ。
雑念をゆっくりと鎮めながら、腕を持ち上げ、型に身を任せていく。
鈴の音が涼やかに鳴り響いて、私の意識を深く静かな場所へと導いていく。
まず最初に頭の中に浮かんでいる映像が消える。
次に鼓膜を通す音が。
手足の感覚さえ曖昧になり、
静謐な深淵に私は辿り着く。
淵に佇めば、身体の中心から眩い光が溢れ出し、外の世界を満たしていく。
しゃらん、鈴が鳴った。
ーー思い出して。
誰かが言う。何を?
水色と紫の閃光が瞼の裏を走って、
自分が深く記憶の海溝に潜っていくのを感じた。
水色と紫の光の粒が私をどこまでも深海の闇の中へと導いていく。
ようやく闇の中で一箇所だけの灯りを灯している場所が見えて、私はその場所へとゆっくりと降り立つ。
ーー両親を失ったあの日の記憶。
私と義兄さんが『家族』になった日のこと。
意識が暗転し、私は十歳に戻っていた。
病院独特の消毒液の匂いがする。
そして、白い天井と、点滴の袋が数個、管を垂らして下がっているのが見えた。
パチパチと瞬きを繰り返す。
体のあちこちが痛い。
…痛いのは体だけじゃない。
『お父さんとお母さんはもういない。』
最初に目が覚めた時、両親を探す私におじさんとおばさんはそう言った。
二人とも、物凄く泣いていて、
喋ってる間もとにかく泣いていて、
それが本当のことなんだって、分かった。
二人はずっと私の手を握ってくれていたけど、…今はいない。
ーー寝ちゃったんだな…そう言えば、あの後、看護師さんが点滴に何か入れてた…
ぼんやりと思い出していると、
左右から心配そうに二人の男の子が覗き込んできた。
ーー海生くんと陸人だ。
「里菜、起きた?」
どちらがそう言ったのかは、分からない。
「あのね、お父さんとお母さんが死んじゃったんだって…」
口にした瞬間、その事実に怖さと心細さから体中が震え、しゃくりあげるように泣いた。
みぞおちがびくびくして、涙が溢れ出てきて、それ以上は何も言えない。
体は痛くて、熱くて、でも、足先が冷たい…
涙で霞んで、私を見つめる二人の顔がよく見えなくなってきた。
どんなに泣いても泣いても、自分では止められない。
吸う息よりも、涙と共に吐き出す声の方が多くなる。
…息が追いつかない。
吸いたいのに吸えなくなって、身体が細かく痙攣し始める。
それも、止めたいのに止められない。私は完全にパニックになっていた。
喉の奥が引き攣って、もう声も出せない。
「里菜っ!里菜っ!大丈夫?」
陸人が私の腕をさすってくれたけど、瞼の裏がチカチカしてきて、どんどん見える範囲が狭くなる。陸人が何か言ってるみたいだけど、どんどんその声も遠くなる。
ーー私も、このまま死んじゃうの?
怖くて、全身に冷や汗が流れて、どうしようもなくなった時、それが、その声だけが聞こえてきた。
「落ち着け、里菜。」
「里菜、深呼吸だ。」
耳元で響く、低く穏やかな声。
ーー海生くんの声…だ。
その声だけが、私の心に届いた。
「落ち着け。里菜。深呼吸だ」
何度も、繰り返し繰り返し聞こえてくる声の言う通りに、一つ大きく息を吸う。
そして、できるだけゆっくり吐き出す。
視界が開けて、私を覗き込む海生くんと目が合った。
「もう、大丈夫だな」
私が落ち着いてきたのを見てから、海生くんはナースコールを押してくれた。
来てくれたお医者さんと看護師さん達からは、「過呼吸」だと説明された。
パニックになると起きてしまうし、きっとこれからも繰り返してしまうだろうとも。
ーーこんな発作を抱えて、これから一人ぼっちでどうなるの?
膝を抱えてうずくまっていると、陸人の励ますような明るい声が聞こえてきた。
「そうだよ!里菜はうちの子になればいいんだよ!ねっ一人ぼっちなんかならないよ。」
陸人が私の腕を掴んで、軽く揺すりながら名案だとばかり笑って言う。
海生くんの方に視線を送ると、ぎゅっと強く拳が握られてるのが見えた。
海生くんが、どうしてそんなに強く拳を握ってるのか…私には分からなかった。
「…そうだな。お前を一人にはしない。」
いつもみたいに、静かにそう言ってくれた。
窓の外の雲のすき間から病室にさっと光が差して、海生の決意を照らし出す。
「そうだよ!僕達は今日から家族になればいいんだ!海生兄ちゃんも里菜の兄ちゃんになればいいんだよ!家族ならずっと一緒だよ!」
陸人の少し焦ったような声が病室に響く。
雲が流れて、太陽を遮り始めた。
「…ああ、そうだな。」
「俺はお前の『義兄』になる。そうすれば、ずっと一緒だ。約束だ」
そう言った海生の顔が影になってよく見えなかった。
その両手はずっと固く握られていたけれど。
ーーあれは、本当にただの責任感からだけだったのだろうか?
今となっては、何か違う意味があったのかもしれないと…思えてくる。
記憶の舞台に緞帳が降り、また闇が視界を覆う。
再び水色と紫の光の粒が、さらに最果てへと私を引き込んでいき、また別の場所へと降り立った。
そこは透き通るような光が滲み、羊水の中に戻ったような原始の安らぎの場所だった。
「里菜。お母さんはね、あなたが大好きよ。お父さんのことも大好きよ。」
母の声が聞こえてくる。
背中に当たるの柔らかく温かなお母さんの胸、私の体に回された優しい腕に安心して寄りかかる。
私の体は随分と小さくなっていて、母の腕の中にすっぽりと納まっていた。
「皆でね、楽しいなあとか嬉しいなあとか、そう思える時間を一緒に過ごせることが幸せなのよ。」
洗いたてのブラウスから、日だまりのような石けんの匂いがしてきて、胸がぽかぽかして、体もあったかくなってきた。
「覚えていて、里菜。大好きな人が出来たら、喜びを分かち合う時間をただ積み重ねていくのよ。」
おっとりとした話し声に、どんどん眠たくなってくる。お母さん、何か大切なことを言ってるのになぁ…
「それがあなたを幸せな気持ちにしてくれる…そして、相手のこともよ。」
声がどんどん遠のいていき、ふわりと体が浮き上がった。
そのすき間から微かに母の声が続く。
『愛は喜びの瞬間を分かち合い、重ねていくもの』
その言葉に呼応して、
細胞の一つ一つから新たな愛の意識が芽吹き、身体中にぐんぐんと根を張る。
体が一気に深海から浮き上がるかのように、意識も浮上していく。
水面の向こうに、『今の世界』が揺らめいている。私は思いっきり足を動かして水を掻き、そこへと向かった。
……しゃらんと自分で鳴らした鈴の音に目が覚めた。
驚いたように新緑の瞳を見開いたミレイ様と目が合う。
新たに芽吹いた思いが、迷いを押しのけて蕾をつけようとしている。
ーーなんか生まれ変わったみたい。
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