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第6章 世界樹の儀式
第6章 第9話 世界樹との対峙
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初めて世界樹と対峙する。
今までは不用意に近づくと魔素が乱れたりする危険性があるとの理由から、遠目に見ることも厳しく制限されていた。
ーー危ないのは…魔素のことだけじゃなくて、私の生命にも関わってたんだ…
今なら、それが分かる。
私が一歩ずつ近づく度に、樹の周辺の魔素が轟々と巻き上がり、空気が乱れて私を取り込もうとしてくる。
銀色の髪が風に乱れて…大きな存在への畏怖に全身の皮膚が粟立って、背筋が震える。
ーーそう…そんな祈りが欲しいんだね…
本来は瑞々しい様々な色合いの葉を繁らせ、魔素の光が木漏れ陽のように差し込んで幻想的で荘厳な美しさがあると聞いた。
…けれど確かに今はほとんどが枯れかけていた。幹も立派なのに、カサカサとしている印象だ。
ーー夕べ、今日儀式を執り行うって聞いてから…ずっとどこかで怖かった…
カイゼルが青い魔素を私の周囲に巡らせて、乱れる空中の魔素を宥めるように落ち着かせていく。
そっとその様子を伺うと、「大丈夫」だと言うように小さく頷かれた。
今朝、私は三日ぶりにカイゼルに手を取られて、あの部屋を出た。
世界樹の神殿に着くと、「お待ちしておりましたわ」とミレイ様が艶やかに微笑みながら出迎えてくれた。
「まあ、リィナ様。顔色も良くなって、随分と表情も晴れ晴れしましたわね。
カイゼル様もお元気になられて何よりですわ。」
「うん。そうだね。巫女様はとても万全な状態のようだ。」
ミレイ様の後ろから、やけにニヤニヤとした笑みを浮かべたレオニス殿下が現れた。
何をしていたのか皆知ってる…
そう気づけば、 急に恥ずかしくなって顔に頰が熱くなってくる。
俯いたままの私にシエナさんとクロードさんも声をかけてくれた。
「巫女様、ご無事で何よりでした。」
「本当お元気そうで良かったっす。カイゼル隊長の魔素はえっぐいですからね、色々と心配したっす」
羞恥に顔を上げられなくなった私の代わりに、「ご心配をおかけしましたが、契約はすでに成され、リィナも私も儀式に臨める状態です。」 とカイゼルがいつもの調子で淡々と返事をしているのが聞こえた。
私は「もう大丈夫です。皆さん、ありがとうございました」と言うのがやっとだった。
私に注がれる皆の眼差しを浴びていると、恥ずかしさに混じって、胸の奥が温かくなるのを感じた。
ーー私はずっと皆に助けてもらってきた…
そう素直に思うことができた。
「では、巫女様。この国の王太子としてお願いしたい。」
レオニス殿下が片膝をついて、私の目の前に神楽鈴を差し出す。
王族が膝を着く…その意味を思うと身震いしてしまう。
殿下はそのまま私を見上げて、金色の真摯な眼差しで続ける。
「世界樹に祈りを。この世界に祝福をもたらしていただきたい。崩壊が進んでいる今、今回の儀式の巫女様の負担は計り知れない。ですが、その愛をぜひ我らとこの世界に。」
「はい。その願い承りました。」
殿下の手から震えながらもしっかりと鈴を受け取る。しゃらんと一つ励ますように鈴が鳴った。
今朝の出来事を思い返しながら、青い守りの光の中で深呼吸を一つ落とす。
ーーそう、これは私が果たさなければならない責務。ずっと見守ってきてくれた皆のためにも…頑張らなきゃいけない。
私は竦む足を叱咤して、軽くカイゼルに頷き返す。
そしてすっと、もう一呼吸して、粟立つ肌を宥めて、しゃんと鈴音を響かせた。
床を擦るように足を前に出し、ゆっくりと腕を舞い上げる。
見守り人達のざわめき
舞殿の上でうねる魔素の嵐
強い風にはためく巫女服
…そして、自分の息遣いも。
一つずつ私の周りから音が消えていく。
鈴音だけが深く静寂の地へと私を導いていく。
魂の奥深くから光が溢れ出し、鈴音に乗ってどんどん空に広がっていく。
世界樹の周りの魔素がうねりを上げて鈴音を阻み、私の手足に縋りつかんと迫ってくるのが視界の端に映る。
「私に早く生命を分けて欲しい。巫女の祈りが必要だ。」
世界樹が、切実に葉を揺らして懇願している。
ーー待っていて…今、あなたに祈りを捧げます。
青い光が穏やかに私の周囲を共に舞い、逸りそうになる心を鎮めてくれる。
「祈れ」
----何を?
この世界で出会った人々の顔が過る。いつも身を挺して護ってくれる護衛隊の人達…シエナ副隊長やクロードさん…他の皆も。
ミレイ様、殿下、王宮の人達、この世界の彩りに満ちた美しい景色が流れていく。
こんなに短い間にたくさんの出会いがあった。私はこの世界でちゃんと生きている。
胸がまた温かくなると同時に体の奥から光が迸り、オーロラを成して世界樹に取り込まれて行く。
「祈れ」
----何を?
穏やかな声、慈しみを湛えた青い瞳が過る。その愛おしさに胸が高鳴ってさらに光が溢れ出す。
「愛してる。ずっと一緒に…」
そんな願いが自然と湧き上がる。
肚の内から願いが放たれようとした瞬間に…
静かなはずの場所でざわざわと不穏に揺れる葉音が聞こえてきた。
ーー何?おかしい…
急な不協和音に、白いはずの世界に影が入り込んで、集中が途切れる。
『また、彼も居なくなったら?』
どこからとも無く聞こえてきた声にひやりと背筋に冷たいものが走る。
『今度こそ、一人ぼっちじゃない?他に誰もいないこの世界で…あなたは一人だよ。』
足元が覚束なくなって、放たれる光が弱くなるのが分かる。
…世界樹はそれでも救いを求めるように私の生命に縋り付いてくる。
「カイゼルは約束してくれた。ずっと一緒にいてくれるって」
必死に鈴を鳴らして、頭の中で囁かれる黒い声に抗う。
光を取り戻そうと、藻掻くのに、あの溢れ出る感覚にどうしたって戻れない。
どんどん手足が冷えて、世界樹から生命力とも言える力が吸い上げられて、足先の感覚が完全におかしくなった。
目眩もして、ふらふらと体が揺らめく。
黒い声の囁きは、それでも止まれない。
『でも、お父さんとお母さんは急にいなくなっちゃったよね。私を置いて…あの日いなくなった』
その言葉に、また意識があの日に遡ろうとするのが分かった。
ーー限界だ…でも、せめて発作だけは起こしたくない。
膝から体が崩れ落ちながらも、意識を失うことだけは堪らえようと鈴を強く握って堪える。
「リィナ!!」
倒れそうになる瞬間に温かい腕に抱きとめられ、唇から青い魔素が一気に体中に流し込まれたのが分かった。
私の魔素が貪るように、どんどん身の内にカイゼルの温かさを取り込んでいく。
「皆!儀式は一旦中断する!!世界樹は半分以上再生を果たした!今は巫女様のお身体を優先する!」
少し朦朧としながら、レオニス殿下の声を聞いていた。
ーー何が起きたの?…私、失敗したの?
身体がまだ震えてるのは、発作が起きかけたせいだけじゃない。
今までは不用意に近づくと魔素が乱れたりする危険性があるとの理由から、遠目に見ることも厳しく制限されていた。
ーー危ないのは…魔素のことだけじゃなくて、私の生命にも関わってたんだ…
今なら、それが分かる。
私が一歩ずつ近づく度に、樹の周辺の魔素が轟々と巻き上がり、空気が乱れて私を取り込もうとしてくる。
銀色の髪が風に乱れて…大きな存在への畏怖に全身の皮膚が粟立って、背筋が震える。
ーーそう…そんな祈りが欲しいんだね…
本来は瑞々しい様々な色合いの葉を繁らせ、魔素の光が木漏れ陽のように差し込んで幻想的で荘厳な美しさがあると聞いた。
…けれど確かに今はほとんどが枯れかけていた。幹も立派なのに、カサカサとしている印象だ。
ーー夕べ、今日儀式を執り行うって聞いてから…ずっとどこかで怖かった…
カイゼルが青い魔素を私の周囲に巡らせて、乱れる空中の魔素を宥めるように落ち着かせていく。
そっとその様子を伺うと、「大丈夫」だと言うように小さく頷かれた。
今朝、私は三日ぶりにカイゼルに手を取られて、あの部屋を出た。
世界樹の神殿に着くと、「お待ちしておりましたわ」とミレイ様が艶やかに微笑みながら出迎えてくれた。
「まあ、リィナ様。顔色も良くなって、随分と表情も晴れ晴れしましたわね。
カイゼル様もお元気になられて何よりですわ。」
「うん。そうだね。巫女様はとても万全な状態のようだ。」
ミレイ様の後ろから、やけにニヤニヤとした笑みを浮かべたレオニス殿下が現れた。
何をしていたのか皆知ってる…
そう気づけば、 急に恥ずかしくなって顔に頰が熱くなってくる。
俯いたままの私にシエナさんとクロードさんも声をかけてくれた。
「巫女様、ご無事で何よりでした。」
「本当お元気そうで良かったっす。カイゼル隊長の魔素はえっぐいですからね、色々と心配したっす」
羞恥に顔を上げられなくなった私の代わりに、「ご心配をおかけしましたが、契約はすでに成され、リィナも私も儀式に臨める状態です。」 とカイゼルがいつもの調子で淡々と返事をしているのが聞こえた。
私は「もう大丈夫です。皆さん、ありがとうございました」と言うのがやっとだった。
私に注がれる皆の眼差しを浴びていると、恥ずかしさに混じって、胸の奥が温かくなるのを感じた。
ーー私はずっと皆に助けてもらってきた…
そう素直に思うことができた。
「では、巫女様。この国の王太子としてお願いしたい。」
レオニス殿下が片膝をついて、私の目の前に神楽鈴を差し出す。
王族が膝を着く…その意味を思うと身震いしてしまう。
殿下はそのまま私を見上げて、金色の真摯な眼差しで続ける。
「世界樹に祈りを。この世界に祝福をもたらしていただきたい。崩壊が進んでいる今、今回の儀式の巫女様の負担は計り知れない。ですが、その愛をぜひ我らとこの世界に。」
「はい。その願い承りました。」
殿下の手から震えながらもしっかりと鈴を受け取る。しゃらんと一つ励ますように鈴が鳴った。
今朝の出来事を思い返しながら、青い守りの光の中で深呼吸を一つ落とす。
ーーそう、これは私が果たさなければならない責務。ずっと見守ってきてくれた皆のためにも…頑張らなきゃいけない。
私は竦む足を叱咤して、軽くカイゼルに頷き返す。
そしてすっと、もう一呼吸して、粟立つ肌を宥めて、しゃんと鈴音を響かせた。
床を擦るように足を前に出し、ゆっくりと腕を舞い上げる。
見守り人達のざわめき
舞殿の上でうねる魔素の嵐
強い風にはためく巫女服
…そして、自分の息遣いも。
一つずつ私の周りから音が消えていく。
鈴音だけが深く静寂の地へと私を導いていく。
魂の奥深くから光が溢れ出し、鈴音に乗ってどんどん空に広がっていく。
世界樹の周りの魔素がうねりを上げて鈴音を阻み、私の手足に縋りつかんと迫ってくるのが視界の端に映る。
「私に早く生命を分けて欲しい。巫女の祈りが必要だ。」
世界樹が、切実に葉を揺らして懇願している。
ーー待っていて…今、あなたに祈りを捧げます。
青い光が穏やかに私の周囲を共に舞い、逸りそうになる心を鎮めてくれる。
「祈れ」
----何を?
この世界で出会った人々の顔が過る。いつも身を挺して護ってくれる護衛隊の人達…シエナ副隊長やクロードさん…他の皆も。
ミレイ様、殿下、王宮の人達、この世界の彩りに満ちた美しい景色が流れていく。
こんなに短い間にたくさんの出会いがあった。私はこの世界でちゃんと生きている。
胸がまた温かくなると同時に体の奥から光が迸り、オーロラを成して世界樹に取り込まれて行く。
「祈れ」
----何を?
穏やかな声、慈しみを湛えた青い瞳が過る。その愛おしさに胸が高鳴ってさらに光が溢れ出す。
「愛してる。ずっと一緒に…」
そんな願いが自然と湧き上がる。
肚の内から願いが放たれようとした瞬間に…
静かなはずの場所でざわざわと不穏に揺れる葉音が聞こえてきた。
ーー何?おかしい…
急な不協和音に、白いはずの世界に影が入り込んで、集中が途切れる。
『また、彼も居なくなったら?』
どこからとも無く聞こえてきた声にひやりと背筋に冷たいものが走る。
『今度こそ、一人ぼっちじゃない?他に誰もいないこの世界で…あなたは一人だよ。』
足元が覚束なくなって、放たれる光が弱くなるのが分かる。
…世界樹はそれでも救いを求めるように私の生命に縋り付いてくる。
「カイゼルは約束してくれた。ずっと一緒にいてくれるって」
必死に鈴を鳴らして、頭の中で囁かれる黒い声に抗う。
光を取り戻そうと、藻掻くのに、あの溢れ出る感覚にどうしたって戻れない。
どんどん手足が冷えて、世界樹から生命力とも言える力が吸い上げられて、足先の感覚が完全におかしくなった。
目眩もして、ふらふらと体が揺らめく。
黒い声の囁きは、それでも止まれない。
『でも、お父さんとお母さんは急にいなくなっちゃったよね。私を置いて…あの日いなくなった』
その言葉に、また意識があの日に遡ろうとするのが分かった。
ーー限界だ…でも、せめて発作だけは起こしたくない。
膝から体が崩れ落ちながらも、意識を失うことだけは堪らえようと鈴を強く握って堪える。
「リィナ!!」
倒れそうになる瞬間に温かい腕に抱きとめられ、唇から青い魔素が一気に体中に流し込まれたのが分かった。
私の魔素が貪るように、どんどん身の内にカイゼルの温かさを取り込んでいく。
「皆!儀式は一旦中断する!!世界樹は半分以上再生を果たした!今は巫女様のお身体を優先する!」
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