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本編

服装か!

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 壁に寄りかかりながら考える。
 16歳にもなって可愛いと言われる理由を・・・。

 やっぱり・・・この服が原因かっ!
 使用人達がくれた服だけど・・・少しフリルが付いていたりするし、刺繍も入ってたりするから冒険者らしくないと思われる原因の一つなのでは!?

 でも・・・彼らが僕のために準備してくれたものだし、生地も良いものを使ってオーダーメイドで作られている為、着ないという選択肢は無いかな。

 フリルを外して貰うように、リメイクを依頼してみるとか?
 うぅーん。

 僕が頭を悩ませていると、ガイルが来た。

 「さっきから何唸ってるんだ?」

 あ、声に出ちゃってたのか。

 「ちょっと服装について考えてて・・・」

 「服装・・・」

 そういうとガイルはジッと僕を上から下まで見る。

 「あー・・・まぁ、冒険者らしいかって言われれば、ちょっと違うか。でも、似合ってるんだから良いんじゃないか?」

 「やっぱり冒険者らしくは無いよね・・・。でも、似合ってるなら良いのかな・・・?」

 「まぁ、そんな悩む事でも無いだろ。好きな服着ろよ」

 「うん、ありがとう!」

 折角、餞別として皆がくれたんだもんね。
 このまま着よう。
 似合うって言ってくれてるんだから、それでいいよね。

 「で、今日はあんなところで何してたんだ?」

 「あぁ、そうだった。ガイルに相談が合って、一緒に家で食事でもどうかなって思って誘いに来たんだよ」

 「相談?まぁ、特にこの後予定もないし、いいぜ」

 「やった!ありがと!じゃ、屋台で何か買って行こう。今日は僕に奢らせてね!」

 「は?どう考えても俺のが稼いでるだろ」

 「そういう問題じゃ無いんだよ!今日は、僕がガイルに相談があって来て貰うんだから、僕が払うの。これは譲れないからね!」

 「はぁ、そういうことなら、まぁご馳走になるか」

 「うんうん。気兼ねなくご馳走になってよ。お酒とかも買って行こう」

 僕が飲めないけど、ガイルはお酒好きみたいだしね。
 オーク肉の串焼きとかも美味しそうな匂いをさせて、食欲唆る。
 お肉沢山とスープと果物を買って帰ると、すぐにクマさんをベッドの上に下ろして自由にしてあげる。

 動き出したクマさんをジーっと見つめる、ガイル。

 あ、そうだった。
 ガイルに、クマさんを見過ぎ無いように言わないと行けなかった。

 「ガイル、あのね。あんまり見られるとクマさん恥ずかしいみたいなんだ。少し見るのを控えてくれると嬉しいな」

 「あ?そうなのか?ぬいぐるみでも恥ずかしいとかそういうのあるんだな。それは悪かったな。どうしても気になって・・・まぁ、これからは気をつける。無意識に目で追ってたら悪いな」

 「気をつけてくれるだけでも助かるよ。クマさんもそれでいいよね?」

 そういうと、クマさんはコクリと頷いた。
 
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