44 / 78
第3章 キャンプ
「好きの意味」*樹
オレは、なんとなくずっと、
大人数で何かするっていうのが好きじゃなくて。
大声を出さなくても届く程度の人数と居るのが楽で生きてきたけど。
皆が好き勝手喋ってるのを見て笑いながら、たまにつっこんだりしながら。聞かれて答えたり。
こんな風なのも、楽しいものだなー……なんて、思った自分が不思議。
蓮とは少し離れて座ったけれど。
やっぱり蓮の声って通る。近い同士でバラバラにしゃべったりも多いのに、蓮が話すと、不思議と全員が聞いてたりしてる。
そういうの見てると、やっぱりすごいなあ、なんて思ったりもして。
接点もなければ、たとえあっても交わらない。
――――……オレと蓮て、たぶん、
もともとは、そういう関係だったはず、と思うんだけど……。
蓮の隣に居る坂井が、蓮に笑いかける。見つめる。
――――……好きなんだろうなあ……と、しみじみ思う。
蓮の事が大好きで、一生懸命話しかけて、笑いかけて。
――――……気持ちはすごく分かるから。 モヤモヤはするけど、
可愛いなとも、やっぱり、思う。
たぶん蓮は、少なくとも今の時点は、坂井に、そういう興味はないのかな、とは思うけど。
それでも、こんなに胸がざわざわするのは……。
――――……これはもう、どうしようもないのかも、しれない。
「――――……」
楽しそうに皆と話してる蓮を見てたら。
――――……なんか、隣に行きたくなって。
なんか、オレ、蓮が隣に居ないとダメな病気みたい……なんて、自分でも訳の分からないことを、思ってしまう。
他の皆と、話していても、普通に、楽しいのに。
あ、やばいな――――……。
オレ。今。
――――…… 蓮と……キス、したいな。
意味も分からないまま、ただ、何となくする、キスじゃなくて。
意味がある――――……キスしたい、な……。
――――……蓮に、なんで、キスするのか、聞いたら。
それは、オレの望む、答え……なのかな。
挨拶の延長……?
ゲームの時、他の誰とでもディープキスできるって言ってたし。
蓮のキスにそんなに、深い意味はないのかもしれない。
――――……オレは蓮のこと、好きだけど。
………多分、恋愛の意味で、好きだけど。
蓮も、オレのこと、好きで居てくれてるのは、知ってる、けど……。
…………蓮のは、どんな意味の、好き、なんだろ。
あとで、部屋は2人だから……。
ゆっくり話せることにはなったけど――――……。
……蓮は、何、話したいんだろ。
オレは……キスの意味なんて……そんなの聞けるかな。
――――……聞けない、よなぁ。きっと。
皆と、なるべく普通に話しながら。
頭の中は、蓮の事でいっぱいだった。
あなたにおすすめの小説
無口なきみの声を聞かせて ~地味で冴えない転校生の正体が大人気メンズアイドルであることを俺だけが知っている~
槿 資紀
BL
人と少し着眼点がズレていることが密かなコンプレックスである、真面目な高校生、白沢カイリは、クラスの誰も、不自然なくらい気にしない地味な転校生、久瀬瑞葵の正体が、大人気アイドルグループ「ラヴィ」のメインボーカル、ミズキであることに気付く。特徴的で魅力的な声を持つミズキは、頑ななほどに無口を貫いていて、カイリは度々、そんな彼が困っているところをそれとなく助ける毎日を送っていた。
ひょんなことから、そんなミズキに勉強を教えることになったカイリは、それをきっかけに、ミズキとの仲を深めていく。休日も遊びに行くような仲になるも、どうしても、地味な転校生・久瀬の正体に、自分だけは気付いていることが打ち明けられなくて――――。
幼馴染がいじめるのは俺だ!
むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに...
「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」
「はっ...ぁ??」
好きな奴って俺じゃないの___!?
ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子
ーーーーーー
主人公 いじめられっ子
小鳥遊洸人
タカナシ ヒロト
小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。
姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。
高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、
脳破壊。
千透星への恋心を自覚する。
幼馴染 いじめっ子
神宮寺 千透星
ジングウジ チトセ
小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。
美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている)
転校生の須藤千尋が初恋である
【完結済】俺のモノだと言わない彼氏
竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?!
■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
【完結】俺はずっと、おまえのお嫁さんになりたかったんだ。
ペガサスサクラ
BL
※あらすじ、後半の内容にやや二章のネタバレを含みます。
幼なじみの悠也に、恋心を抱くことに罪悪感を持ち続ける楓。
逃げるように東京の大学に行き、田舎故郷に二度と帰るつもりもなかったが、大学三年の夏休みに母親からの電話をきっかけに帰省することになる。
見慣れた駅のホームには、悠也が待っていた。あの頃と変わらない無邪気な笑顔のままー。
何年もずっと連絡をとらずにいた自分を笑って許す悠也に、楓は戸惑いながらも、そばにいたい、という気持ちを抑えられず一緒に過ごすようになる。もう少し今だけ、この夏が終わったら今度こそ悠也のもとを去るのだと言い聞かせながら。
しかしある夜、悠也が、「ずっと親友だ」と自分に無邪気に伝えてくることに耐えきれなくなった楓は…。
お互いを大切に思いながらも、「すき」の色が違うこととうまく向き合えない、不器用な少年二人の物語。
主人公楓目線の、片思いBL。
プラトニックラブ。
いいね、感想大変励みになっています!読んでくださって本当にありがとうございます。
2024.11.27 無事本編完結しました。感謝。
最終章投稿後、第四章 3.5話を追記しています。
(この回は箸休めのようなものなので、読まなくても次の章に差し支えはないです。)
番外編は、2人の高校時代のお話。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
悪の策士のうまくいかなかった計画
迷路を跳ぶ狐
BL
いつか必ず返り咲く。それだけを目標に、俺はこの学園に戻ってきた。過去に、破壊と使役の魔法を研究したとして、退学になったこの学園に。
今こそ、復活の時だ。俺を切り捨てた者たちに目に物見せ、研究所を再興する。
そのために、王子と伯爵の息子を利用することを考えた俺は、長く温めた策を決行し、学園に潜り込んだ。
これから俺を陥れた連中を、騙して嵌めて蹂躙するっ! ……はず、だった……のに??
王子は跪き、俺に向かって言った。
「あなたの破壊の魔法をどうか教えてください。教えるまでこの部屋から出しません」と。
そして、伯爵の息子は俺の手をとって言った。
「ずっと好きだった」と。
…………どうなってるんだ?
三ヶ月だけの恋人
perari
BL
仁野(にの)は人違いで殴ってしまった。
殴った相手は――学年の先輩で、学内で知らぬ者はいない医学部の天才。
しかも、ずっと密かに想いを寄せていた松田(まつだ)先輩だった。
罪悪感にかられた仁野は、謝罪の気持ちとして松田の提案を受け入れた。
それは「三ヶ月だけ恋人として付き合う」という、まさかの提案だった――。