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第194話 大好きすぎる
「落ち着けって。オレは、アドバイスしてる訳。分かる?」
「……その言い方がムカつくんだけどー」
「だってお前、ほんと呆れるくらい素直っつーか……」
めちゃくちゃ呆れた顔で見られてるし。しかも、ただいまの一言と、ちょっと顔見られたくらいでバレた上にそれが完全に言う通りってなると、ほんと悔しい。ていうか、オレさっき、顔引き締めて歩いてきたはずなのに。
「こんな風にしてると、また颯に見られて、焦ることになるだろ。ほんとお前ってたまに奇跡みたいなタイミングで変なことすんだから」
「なんだよ、奇跡みたいなタイミングって。ていうか、颯、今、売り子に行っちゃってて居ないし! つか、こんなの揺すってるだけだし! 別に全然やましくないし!」
「あーもー分かったから、とりあえず放せって、焼きそばが焦げるから」
昴がオレの手を掴んで、放させようとしたその時。
「ただいまー全部売れたよー」
なんて言って、売り子たちが帰ってきた。
――あ。と、思った時には。
オレは、昴に手首を掴まれてる状態で。颯と、目が合ってしまった。ちょっと、颯、止まってる。
揺すってるとこだったら良かったと思うんだけど。なんかこの形はあまりよろしくない……? オレはパッと昴から手を離した。
なんか、さっきまで周りで昴とオレを微笑ましく見てた皆も、颯と一緒に帰ってきた皆も、なんか、あらら、と言った顔で、固まって、オレらを見比べている。
楽しい学祭の、混んでる屋台の中と思えない静けさが。
「……っ」
何やら昴は、隣で吹き出して、顔を隠して、クックッと笑ってる。
「……タイミング――」
どうやら、タイミングが悪すぎるのが、面白いらしい。
ツボにはまったらしく、めっちゃ肩を震わせている。キッと睨むと余計笑ってるし。つか、よく今、笑えるな、昴……。
「お、おかえり、颯」
全然やましいことなんかないのに、サプライズ隠さなきゃっていうのと、すぐばれそうって昴に言われて余計気をつけなきゃって気持ちと、あと、なんか今の、マジでタイミング悪かったなっていうのと――なんか、色んなのが混ざりまくって、超困り顔で言ってしまった。
すると。
ふ、と何やら笑った颯は、近づいてきて。オレの頬に触れる。
え。
と、見上げたオレに。
すり、と頬を撫でて、優しく微笑んだ。
「そんな焦んなくて平気」
くく、と笑って、更に頭をナデナデしてくれた後。「笑いすぎ」と昴に突っ込んでる。
なんだか、一気に、ほわん、とした屋台の中。
――――オレはもう、なんか。
ときめきまくりで、死にそうになってたんだけど。
「あ、やば、焦げる。慧、輪ゴム」
死ぬほど笑ってたくせに、急に焼きそばをつめだした昴から、仕方なくパックを受け取って輪ゴムをかけてく。
気分としては、もう、颯に抱き付いてしまいたい気分なのに輪ゴムかけなんて。と思いながら。
少し離れて、普通の顔で、売り子の皆と話してる颯を、見つめていた。
ダメだ。ちょっと、なんか――とにかく。
大好きすぎる。
◇ ◇ ◇ ◇
今日も3位でした🥰
昨日たくさん投票、ありがとうございます。
このお話、好きと思って頂けたら。
表紙画面、タイトルの横に投票ボタンがあるので、
良かったらぜひ…🩷
「……その言い方がムカつくんだけどー」
「だってお前、ほんと呆れるくらい素直っつーか……」
めちゃくちゃ呆れた顔で見られてるし。しかも、ただいまの一言と、ちょっと顔見られたくらいでバレた上にそれが完全に言う通りってなると、ほんと悔しい。ていうか、オレさっき、顔引き締めて歩いてきたはずなのに。
「こんな風にしてると、また颯に見られて、焦ることになるだろ。ほんとお前ってたまに奇跡みたいなタイミングで変なことすんだから」
「なんだよ、奇跡みたいなタイミングって。ていうか、颯、今、売り子に行っちゃってて居ないし! つか、こんなの揺すってるだけだし! 別に全然やましくないし!」
「あーもー分かったから、とりあえず放せって、焼きそばが焦げるから」
昴がオレの手を掴んで、放させようとしたその時。
「ただいまー全部売れたよー」
なんて言って、売り子たちが帰ってきた。
――あ。と、思った時には。
オレは、昴に手首を掴まれてる状態で。颯と、目が合ってしまった。ちょっと、颯、止まってる。
揺すってるとこだったら良かったと思うんだけど。なんかこの形はあまりよろしくない……? オレはパッと昴から手を離した。
なんか、さっきまで周りで昴とオレを微笑ましく見てた皆も、颯と一緒に帰ってきた皆も、なんか、あらら、と言った顔で、固まって、オレらを見比べている。
楽しい学祭の、混んでる屋台の中と思えない静けさが。
「……っ」
何やら昴は、隣で吹き出して、顔を隠して、クックッと笑ってる。
「……タイミング――」
どうやら、タイミングが悪すぎるのが、面白いらしい。
ツボにはまったらしく、めっちゃ肩を震わせている。キッと睨むと余計笑ってるし。つか、よく今、笑えるな、昴……。
「お、おかえり、颯」
全然やましいことなんかないのに、サプライズ隠さなきゃっていうのと、すぐばれそうって昴に言われて余計気をつけなきゃって気持ちと、あと、なんか今の、マジでタイミング悪かったなっていうのと――なんか、色んなのが混ざりまくって、超困り顔で言ってしまった。
すると。
ふ、と何やら笑った颯は、近づいてきて。オレの頬に触れる。
え。
と、見上げたオレに。
すり、と頬を撫でて、優しく微笑んだ。
「そんな焦んなくて平気」
くく、と笑って、更に頭をナデナデしてくれた後。「笑いすぎ」と昴に突っ込んでる。
なんだか、一気に、ほわん、とした屋台の中。
――――オレはもう、なんか。
ときめきまくりで、死にそうになってたんだけど。
「あ、やば、焦げる。慧、輪ゴム」
死ぬほど笑ってたくせに、急に焼きそばをつめだした昴から、仕方なくパックを受け取って輪ゴムをかけてく。
気分としては、もう、颯に抱き付いてしまいたい気分なのに輪ゴムかけなんて。と思いながら。
少し離れて、普通の顔で、売り子の皆と話してる颯を、見つめていた。
ダメだ。ちょっと、なんか――とにかく。
大好きすぎる。
◇ ◇ ◇ ◇
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