【恋なんかじゃない】~恋をしらなかった超モテの攻めくんが、受けくんを溺愛して可愛がるお話。

星井 悠里

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◇同居までのetc

「プリン」*優月

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 ほんと、喧嘩がこんなに長引くのも珍しいし。

 ……ていうか、樹里、うちから学校通うって。小学生なんだからさ。それ絶対オレが送り迎えすることになるよね。面白いなぁ……笑ってしまいそうになりながら。

 夕飯に必要なものを色々買ってから、店を出た。
 一樹から届いていたメッセージを見ると。

「樹里が、先にオレの悪口言った。オレのこと、だらしないとか、なんか色々。だからオレも、口うるさいし、全然可愛くないって言った。そしたら、オレのとっといたプリン、食べやがった」

 と、入ってた。

 あー……。
 ……もう、苦笑いが完全に浮かんでしまう。

 一樹、プリン好きだもんね……。
 ……樹里、そんなことしちゃうかなぁ……? 知ってるはずだけど。

 後で電話するね、と一樹に入れて、ちょっと考える。

 さて、どうしよ。
 ……とりあえず、樹里……。

 ――――……家に帰って、目の前に二人並べるのが一番早いんだけど。
 そう思いながら、樹里に電話を掛けた。

 スマホを二人が持ち始めたのも最近。

 小学四年生になって、習い事に一人で行くようになったから、使うようになったらしい。

 今の子は、早い子だと、五年生位から思春期が始まるって言うし。三、四年生はギャングエイジとか言われる年だって。家族よりも友達が大事になる時期だったりするって、こないだの児童心理の授業でも聞いたばかり。

 ……まあ、まだオレに頼ってくれるのは、可愛いけど。
 ふふ。

 呼び出し音を聞きながらそんなことを思っていると、樹里の声。


『ゆづ兄?』
「うん。思い出した? 喧嘩の理由」

『うん。一樹がね、あたしの漫画を借りてって、それをね、すごい適当に転がしてたから、カバーとか、ぐちゃってしちゃって』
「うん」

『一樹ってほんとだらしなくてやだって、友達と話しながら帰ってたらさ、それを聞かれちゃったみたいで』
「……あぁ、なるほど」

 一樹は、その漫画の件、多分認識してないんだろうなぁ……。
 急にだらしないっていうワードだけ、入ってきたのかな。
 
『そしたら、なんか、うるさいとか、可愛くないから、彼氏なんかできないぞーとか、すごいやなことばっかり言うから』
「うんうん……」

『大喧嘩になって……それから口きいてない』

 なるほど。


「……樹里、一樹のプリン食べちゃった記憶ある?」
『……お母さんが食べていいよって』

「え。そうなの?」

『なんかお父さんが食べてないって勘違いしてたみたいで、食べていい?て聞いたらいいよって言ったの。そしたら一樹ので、でも、一樹、わざと私が食べたとか言って、お母さんの話も聞いてくれないし、もうすっごいむかつくのー!!! だからゆづ兄のとこ行っていい?』

 最後の質問に、笑ってしまいながら。

「でも学校あるから、無理でしょ? オレ行きは送れるけど、帰りは迎えに行けないから。仲直りした方がいいよね?」

『無理だよ、あれー。めっちゃ態度ひどいもん』
「――――……んー。そうなんだ。分かった、じゃあ、あとで、一樹にも電話してみるから。とりあえず、オレいったん買い物したものとか片づけちゃうね」

『ゆづ兄はどこにいるのー?』
「ん?」

『おうちに居ないんでしょ?』

「あ。うん……とも、だちの、家に来てる」


 ……「友達」のところでちょっと詰まってしまったけれど、樹里は気づかず、そうなんだーと頷いてる。



 友達。
 ……っていうのは、ちょっと大分違うなあ……。


 そう思ったとはいえ、こんなことで詰まってたら。

 ――――……玲央と一緒に実家行った時、どれだけ詰まるんだろう、なんてちょっと思ってしまった。








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