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第1章
「好きかも」
しおりを挟む――――……そんな話を、昼にして。
今夕飯の準備、啓介と一緒にしていたら。
和馬から、OK貰ったという連絡が入ってきた。
「おお。和馬が告白うまくいったみたい」
「そうなん?」
「うん、お昼にさ」
なんて話し始めて。そういえば啓介はなんて言うのかなーと思って。
和馬がオレに聞いたのと同じように、啓介にも聞いてみた。
「啓介なら、どうする? 考えさせてって言われたら」
「……考えさせてなら、考えてもらうやろ」
「うん。それで?」
「OK貰えたら、そっから頑張ればええやん。他に目ぇいかんように」
「――――……」
考える事もなく、啓介はそう言って。
おお。迷わないな、と、感心してるオレの顔を不思議そうに見て。
「何ん? 他に何を考えるん?」
「――――……」
……比べられた時点で、嫌とか。
も、が嫌だとか。
……他の皆が嫌だっていうのも、分からなくはないんだけど。
「――――……けーすけ」
「ん?」
ご飯のお茶碗としゃもじを持ちながらオレを見下ろす啓介に。
なんか、やっぱりオレは、啓介、好きだなあと思って。
両手が塞がってる啓介の胸の所をちょっと引いて。
え?と不思議そうな啓介に、軽くキスをした。
「……は?」
「――――……オレ、お前、好きかも」
「――――……は? かも? かもって……つか、何、キス」
「ご飯よそってー、オレお味噌汁よそるからー」
「は??? ちゅーか無理」
手に持ってたものをカウンターに置いた啓介に、手首を引かれて。
キスされて。
軽いキスで終わるかと思いきや、後頭部に置かれた手にぐいと押し付けられて、深く重なってきて――――……。
「……ん、ン……っ……」
否応なく、舌が入ってきて、絡む。
「……ふ……………っ」
息苦しいし。舌、めっちゃ絡んでくるし。
涙の滲む瞳で、啓介を見つめる。
――――……もう。
軽く、キスしただけじゃんかー。
ちょっと好きかもって、言っただけなのにー。
こんな本気なキスになっちゃうとか、
啓介、マジのスイッチがどこにあるんだかわからない……。
「……っんん、ん……っ」
もうやめろーと、言ってみる。
でもしつこくキスされて。
「……ん、ん、けい……」
名前を呼ぼうと試みるけど、また塞がれて。
――――……ダメだこれもう。
「…………っふ、……ん、ぅ……」
啓介にキスされてると、なんか色々ビクついてきてしまうので、
これからご飯、て時に、やめてほしいんだけど……。
「――――……ふ、は……」
柔らかく舌を噛まれて、ようやく、離してもらえた。
「――――……きつすぎ……」
は、と息をつきながら、涙目でちょっと睨むと。
それすら、なんか、可愛くてたまらないみたいな顔で見られる。
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