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◇ヤバいな。※
しおりを挟むキスは、たくさんしてきたけど。
最後までするのは、あれ以来。
極力痛くないようにしたいから、めちゃくちゃ慣らそうと思って、ローションをたっぷりつけてそこに触れた。
「――――……?」
なんか、思ってたより、柔らかい気がする。
あの時、最初に触れてた時は、もっと……?
そんな風に一瞬考えていたら、先輩がオレを見上げて「なに……?」と聞いてくる。
「いや、なんか……思ってたより、柔らかいなぁって」
別にごまかさなくてもいいだろうと思って、そう言ったら、一気に真っ赤になった。
「え?」
なんだ??
「……っい、いいから、早く、して」
「……? 陽斗さん? え、何どうしたの?」
いいからって言われても、そんな反応見て、スルーして進めないんだけど。オレ今そんな恥ずかしいこと言った?
「気のせいかもしんない。……ごめん、変なこと言った?」
「…………っっ」
握った手の甲で口元を押さえて、真っ赤になってる先輩は、オレが見つめていると、涙まで浮かべた。
「……え、どうしたの、マジで。何?」
腕を掴んで、その顔を覗き込む。
「……っ……」
「ん? 何?」
「……一応……少し……」
「……?」
「………………っ」
めちゃくちゃ小声なので、先輩の口に耳を寄せると。
「洗った?」
「……っおっきい声で言うなよっ」
「って、ここオレ達しか居ないし、誰も聞かないし」
苦笑を浮かべながら、首をかしげてしまう。
洗ったって、何を?……って。
「――――……え、それって」
突然思い当たったことに驚いて、先輩をまじまじ見つめてしまうと。
「も、無理……!」
そう言って、くるっとうつ伏せになって、枕に沈み込んでしまった。
「え、もしかして、中、準備、してくれたの?」
「……っ……だって、するって、言ってたじゃんか。だから……石鹸、つけて、洗った方がいいのかなって……」
それはそれは、恥ずかしそうに、埋まったまま、まるで文句を言うみたいな口調でそんな風に言うけど。
風呂場で。オレとするために、準備してくれたのかと思うと。
「……もう、ほんと無理……ていうか、何、柔らかいって……恥ずかしすぎなんだけど……」
そんな風にぶつぶつ言ってる先輩が、もう可愛くてならなくて。
肩に触れて、こちらを向くように少し引く。
「陽斗さん、こっち、向いて」
「――――……っやだ」
「キスさせて」
「…………ッ」
何秒か、葛藤してるっぽい間があったけれど。
ゆっくり、枕から顔を上げて、オレを見上げてくる。
まっすぐで綺麗な瞳は、今は、なんだか涙で滲んでて、眉を顰めてる。
「なんかすっごく……興奮すんだけど」
「…………っっ」
余計に寄った眉と、まだ赤くなる頬。
「ほんと陽斗さんて……ヤバいよね……」
言いながら、何か言いたげな唇を塞いで、深く、口づけた。
「……ッ……ン……っ……」
舌を絡めて、口内をなめる。上顎に舌を這わすと、ん、と震えた。
「……は、……ぁ……」
口の隙間から、声が漏れる。
「……ん、んん……っ……」
すぐにキスに夢中になって、涙の滲んだ瞳が、とろん、と力をなくす。
可愛くてしょうがなくて、めちゃくちゃ丁寧にキスしながら、もう一度ローションを足して、下に指を這わせた。
「んん……っ」
びく、と背が反って、舌が外れそうになるけれど、また絡めとる。
深くキスしながら、指を中に入れて、中を慣らしていく。
前もローションを使ったから、割と容易く中に入れられたけど。
今日は、中に入れると、きゅ、と締めつけてくる。
――――……あー……なんか。
早く、入れたい。
頭、おかしくなる位。
のぼせてくる。
「……ッン、ぁ……っ……」
中、前に感じたところを、探して動かしてると、びく、と大きく震える箇所を発見。繰り返して刺激してると、開いてた脚がビクビク震える。
「……んぁ、あッ……や……っ――――……ん、っふ……」
焦ったみたいに喘ぐ唇をまた塞ぐと、甘えるみたいに、くぐもった声が漏れる。
――――……シャワー浴びに行って、オレと、するために、この人が自分でここに触れてたと思うと……しかもそれに気づかれた時の、あの顔。
ああ、もうマジで、可愛いな……。
二本に増やした指で、感じるところを刺激してあげると、一生懸命キスに応えながら、体が、震える。
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