ゲーマー女子ですが魔王(♂)に転生してしまいました。殺されたくないので運命回避させていただきますっ!

近藤蜜柑

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答辞の章

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「答辞 卒業生代表マオ」
「はい・・・」
やっぱりまた指名された。ホントこういうのは苦手だ。
でも、もうこういう事からはオサラバだ!・・・きっと怒られるだろうな。先生には下書きで認めてもらったけど、魔法できちんと書いてあるように見せるのは大変だった・・・。

マイクの前に立って開口一番にこう言った。
「答辞にはこう書きました。・・・僕はこの学校が嫌いです!ようやく卒業できてせいせいします!」
会場がざわつく。それはそう。今から私は、卒業する学校に喧嘩を売るんだから!
この答辞は舞台の中央で話す。在校生のオルドルの送辞もそうだ。コロッセオみたいなドーム型だけど、出る場所は決まっていた。
私は固定されていたマイクを取って、手に持ち直す。
これで自由に動ける!

「この学校は選ばれた人が入学します。でも、成績を落とすと進級出来ません。僕は、成績が良かったですが、それでもずっと怖かったです。成績が落ちればこの学校から見捨てられてしまうんじゃないかって・・・!」
グスグスと鼻をすする音が聞こえる。これは誰もが一度は悩む事だ。成績の良い私やシェールだって、本当に頑張ったんだ。

「生まれつき僕は能力が高かった。でも、能力がなくなったら、僕は僕じゃなくなるんじゃないかって・・・。恐怖心はすぐ近くにありました。考えないように走り続けていました・・・。僕はそうやって走り続けて、ボロボロになっていく仲間を何人も見てきました!
そして、他にも。勉強はとても苦手だけど、戦う強さがある。そんな友達が僕にはいます」

ペイストが目を見開いたのを感じた。そう、君の事だよ?目があって震えが止まる。
あの時は君のために我慢したけど、スランプになっていなくて、やっぱり辞めた方がいいと思ったら、一緒に出て行くと言い出す気持ちもあった。

「実技でどんなに高い評価でも、テストが低いと進級出来ない。きっと逆の人もいるでしょう。彼に側にいてほしくて必死で手伝い、彼も頑張って、今日は彼も一緒に卒業出来る事ができます!」
ついにペイストは顔を覆ってしまった。泣かせちゃったかな?向き直って続ける。

「僕は、コースを分ける意味があるのか疑問でしかありません。コースで分けるなら、せめて職業でテスト配分も分けるべきです。職業で体力や知力が違うなんて誰もが知ってます!授業は変わらないのに、コースでクラスを分ける。友達だった人と離れ離れになり、進級した元同級生と授業を受ける事もある。・・・お互いに辛くなります!そして救済する勉強会も何もない。相談して下さいと迎えてもくれない!」
魔剣士の私は2つのクラスを行き来し、2人の同級生がいたからわかる事だ。
そして、そう!この学校には無いんだよ。保健室が!体調崩した時は職員室から治療担当の先生読んで、治してもらったら終了。相談出来たり、ちょっと寝転んだりするようなベッドが無いんだ!
ヤバ、ちょっと目が潤んできた。少し息をつく。落ち着け、感情のまま喚いても意味がない!助けられなかった友達の為に、今日まで我慢してきた意味がなくなる!あくまでも冷静に訴えなきゃ子供のワガママになってしまう・・・!

全校生徒を見ながら続ける。
「この学校は嫌いですが、仲間たちは大好きです。たくさんの事を教えてくれた先輩、共に歩いてくれた同級生、そして、慕ってくれた後輩。この学校のシステムに負けない君たちは凄いと思います。どうか先生方がこの学校のシステムを素晴らしいものに変えてくれる事を願っています。以上!卒業生代表マオ」
先生方に再び向き直り、礼をあえてせずにマイクを戻して、そのまま会場を出て行く。
あ~スッとした!

「あっ!ちょっと!マオ君!」
先生に呼び止められたけど、無視して小声で魔法を放つ
「トネール」
「うわぁっ!」
先生が倒れた。そのまま起き上がらない。

「ま、マオ!待て!!」
「マオさん!やりすぎですわ!」
ペイストとシェールが止めに来た。コッソリ伝える。
「電磁波で、気絶させただけ。このまま付き合って?」
「は、はい!」
「・・・わかった!」
「落ち着いて下さいマオさん!」
「冷静になれ!」
「僕は冷静だよ?もう卒業したからようやく言いたい事言える!何度でも言う!僕はこの学校が大嫌いだ!!!」


3人一緒に学校の中庭にまで来た。卒業式の会場は模擬戦をやった場所と同じだった。やっぱり私は、魔王なのかもしれないと思った。
ゲームで先生に聞いた。魔王は普段は優等生だったけど、卒業式に会場で大魔法放って、長い間学園は封鎖されたって。被害人数は詳しくはわからないけど、亡くなった人もいたようで、学校中の建物はほぼ全壊したそうだ。



2人に振り替えって頭を下げる。
「ごめんね。付き合ってもらって。ちょっと言いすぎたかな?」
「いいえ、間違っていませんわ。かなり驚きましたけど」
「俺は嬉しかったけどな!でも、卒業式の答辞に・・・ひひひっ!抗議文だろありゃ!お前本当ぶっ飛んでるな!お前の側にいるとほんと退屈しねーよ!ひひひっ!」
「もう、ペイスト!皆さんドキドキしてましたわ!」
「ごめんなさい。どうしても色んな人の前で言いたかったんだ。卒業式なら来賓とか、保護者もいたりするから」
ペコリと頭を下げる。どうしても今日あの場で言わないと気が済まなかったんだ。

「たしかにそうですが・・・」
「さて、もう卒業証書貰ってるから、僕はこのまま故郷に帰るよ」
「ええ!?」
「今持っているんですか?」
卒業証書は一人一人に手渡しされるんだよね。そのすぐ後に預けるけど。
「先生に渡す用には、卒業証書に見えるように実際に渡された答辞を置いたの。すり替えたって訳」
「なるほど!マオが答辞として本当に持っていたのは卒業証書だったんだな」
「そういう事。さて、ペイスト、騎士団に合格したんでしょ?戻りな。内定消されるよ?」
「それは・・・!」
「シェールも、戻った方がいいよ。親に怒られちゃう。止めようとしたんだけどって言ってさ」
「私は・・・!」
「マオ、せめて先生と話してみたらどうだ?」
「リシン・・・。そうだね、ありがとう」
「そうだよ!背負いこみすぎないで先生に説教してやれ!」
「ええ!もう今日が終われば先生ではありませんもの!」
シェールまでが同意してくれた。
「ぷっ!そうだね!じゃあ図書室で待ってる。2人は戻って僕の場所伝えてくれる?拗ねているって言って。嘘はついてないからさ!」
「わかった!」
「任されましたわ!待っていてくださいな」
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