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不安の章
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そういえば、ゲームでは孤島の島にある塔の最上階に、隠しボスとしてべルーラという亡霊が登場していた。国民の反乱により亡くなったと聞いた筈だけど彼の事か・・・。倒すの本当に苦労したなぁ・・・。
べルーラって言葉は通じるのに、全く此方の話を聞かないんだよね。理想の世界が彼にはあって、彼の行動や考えは全て誰かの為で、その理想の未来に進む為だって信じて周りを見ないで突っ走るキャラクターだった気がする。
ふと思った。ペイストも、シェールも、フィック先輩も、リシンにも、もちろん魔王にも。色んな人にそういう所はある。
べルーラの家族は息子のシリウスだけ。たしか奥さんは亡くなってるはずだ。
ゲームで倒した後に、これでようやくアイツに逢える。って呟いたのは切なかったな・・・
でも、みんなはべルーラみたいにひとりぼっちじゃない。誰かが道を間違えそうになったり、間違えたら誰かが止めてくれる。道を正してくれる。そして、また歩き出すのを見守ってくれる。だからこそみんな安心して飛び出す事が出来るんだ。
魔王サイドは、みんなが辛い未来を回避出来た。でも、ちょっとした事で未来は直ぐに変わってしまう。・・・いや、変える事が出来るんだ!!
「でもどうしたらいいのかな?」
「少数部隊を商人にでも変装させるか?」
考えてみる。ペイストの案も悪くないけどそれだけじゃ弱い
「うーん、そうだねー」
「あ、でも、ピッタリなヤツ知ってるぞ」
「え?」
「潜入が得意で変装の名人!俺らの後輩の」
ペイストがそこまで言うとフィック先輩も思い当たった。
「ラル君ですか!!」
「ああ!連絡取れないか?」
「アイツもギルドに入ってるんだ!連絡するぐらい簡単だよ」
ペイストが尋ねると、フォルスは力強く笑ってくれた。
でも、主人公チームのオルドルやフォルスはもう心配してないけど、ラルの事は心配。堕ちていく姿なんて見たくないよ!
ラルの家はかなり貧しく、兄弟はいない。
いや、実際にはいたけど、もう亡くなってる。かなりの大家族だったらしいけど、戦争で兵隊として出たり、被害を受けたり、食料不足のせいで、幼いラルは両親も兄妹も失い、ひとりぼっちになってしまった。そんなラルが拾われたのは、盗賊団の一味だった。
その頃の生活が楽しかったのか辛かったのかはわからない。でも、恩には感じているんだろう。学校に行く事になったラルは学費の免除を受けたくて、かなり危ない真似をしている。潜入なんてかわいい物だと思えるくらいに・・・。
ラルの生活環境はギリギリしか与えられていない。ラルを育てた盗賊団は、ラルの優秀な力を分かってはいたが、高い学費を出すほど愛情に満ちていた訳では無い。盗賊団だって稼ぎまくっていた訳では無いらしい。
なので入学前にラルは、学校に潜入して情報を得ようとした。そこでその後魔王となる人物と逢って惚れ込んでしまったラルは、なんとしてもここに通いたいと、学費免除の制度に目をつけた。
学費免除は、希望した者が、学年5位以内をキープし続けると学費が全て免除される制度だ。もちろん点数は変わり続けるし、留年なんてもってのほかだ。
そして、希望しない人が誰もいなくても、キープする順位は変わらない。
奨学金みたいな制度で将来払う必要も無い。ラルは元々素早く、短剣のプロ。中でも変装に関しては魔王も一目置いていた。でも、学業の方はあまり得意じゃない。ペイストまで行くと極端だけど、近いタイプだ。
ラルは・・・テストでカンニングをしていた。
学校では許されないし、見つかったら即座に退学させられる。第一、試験官はとても厳しいし、魔法で見張られて出来るわけ無いんだ!
そんな中でラルは、ずっとカンニングして成績をキープしてきた。
ラルが出来ているからといって、ペイストに勧めたりは決してしなかった。ポーカーフェイスを仕事としているラルには出来ても、単純で嘘のつけないペイストには絶対無理だったし、誰にもバレていなかったラルも、ゲームでは卒業する最後のテストでバレた。過去のテストのカンニングもバレて、ラルは卒業出来ずに退学となっている。
学校側は、今までの学費を払えと言ってきたんだ。ラルなんとか払ったけど、学校側にも、盗賊団にも傷を大量につけられて、ラルはターバンで背中の傷を隠している。
私が卒業する時に忠告したのは、ラルだってやれば出来ると言いたかったからだ。
それに傷は、潜入やスパイといった情報を扱うラルならではの物だ。ラルだってまだ若い。ヘマや失敗もする。
でも、盗みやカンニングなど、悪い事をしている時に、最後の最後でワザと失敗しているんじゃないかと思える。
コレは、ゲームでも言われていないけど、なんとなくわかる。ラルは、盗賊団として働いているのが嫌になったのかもしれない。
ゲームでは、ギルドに入っていなかったし、ラルは盗賊団の身分を隠して、商人としてゲームで仲間になったんだもん!
ラルの傷がどうなっているのか、気になる。
そして、今回の件を任せた後にラルがどうなってしまうのか、気になる・・・。
べルーラって言葉は通じるのに、全く此方の話を聞かないんだよね。理想の世界が彼にはあって、彼の行動や考えは全て誰かの為で、その理想の未来に進む為だって信じて周りを見ないで突っ走るキャラクターだった気がする。
ふと思った。ペイストも、シェールも、フィック先輩も、リシンにも、もちろん魔王にも。色んな人にそういう所はある。
べルーラの家族は息子のシリウスだけ。たしか奥さんは亡くなってるはずだ。
ゲームで倒した後に、これでようやくアイツに逢える。って呟いたのは切なかったな・・・
でも、みんなはべルーラみたいにひとりぼっちじゃない。誰かが道を間違えそうになったり、間違えたら誰かが止めてくれる。道を正してくれる。そして、また歩き出すのを見守ってくれる。だからこそみんな安心して飛び出す事が出来るんだ。
魔王サイドは、みんなが辛い未来を回避出来た。でも、ちょっとした事で未来は直ぐに変わってしまう。・・・いや、変える事が出来るんだ!!
「でもどうしたらいいのかな?」
「少数部隊を商人にでも変装させるか?」
考えてみる。ペイストの案も悪くないけどそれだけじゃ弱い
「うーん、そうだねー」
「あ、でも、ピッタリなヤツ知ってるぞ」
「え?」
「潜入が得意で変装の名人!俺らの後輩の」
ペイストがそこまで言うとフィック先輩も思い当たった。
「ラル君ですか!!」
「ああ!連絡取れないか?」
「アイツもギルドに入ってるんだ!連絡するぐらい簡単だよ」
ペイストが尋ねると、フォルスは力強く笑ってくれた。
でも、主人公チームのオルドルやフォルスはもう心配してないけど、ラルの事は心配。堕ちていく姿なんて見たくないよ!
ラルの家はかなり貧しく、兄弟はいない。
いや、実際にはいたけど、もう亡くなってる。かなりの大家族だったらしいけど、戦争で兵隊として出たり、被害を受けたり、食料不足のせいで、幼いラルは両親も兄妹も失い、ひとりぼっちになってしまった。そんなラルが拾われたのは、盗賊団の一味だった。
その頃の生活が楽しかったのか辛かったのかはわからない。でも、恩には感じているんだろう。学校に行く事になったラルは学費の免除を受けたくて、かなり危ない真似をしている。潜入なんてかわいい物だと思えるくらいに・・・。
ラルの生活環境はギリギリしか与えられていない。ラルを育てた盗賊団は、ラルの優秀な力を分かってはいたが、高い学費を出すほど愛情に満ちていた訳では無い。盗賊団だって稼ぎまくっていた訳では無いらしい。
なので入学前にラルは、学校に潜入して情報を得ようとした。そこでその後魔王となる人物と逢って惚れ込んでしまったラルは、なんとしてもここに通いたいと、学費免除の制度に目をつけた。
学費免除は、希望した者が、学年5位以内をキープし続けると学費が全て免除される制度だ。もちろん点数は変わり続けるし、留年なんてもってのほかだ。
そして、希望しない人が誰もいなくても、キープする順位は変わらない。
奨学金みたいな制度で将来払う必要も無い。ラルは元々素早く、短剣のプロ。中でも変装に関しては魔王も一目置いていた。でも、学業の方はあまり得意じゃない。ペイストまで行くと極端だけど、近いタイプだ。
ラルは・・・テストでカンニングをしていた。
学校では許されないし、見つかったら即座に退学させられる。第一、試験官はとても厳しいし、魔法で見張られて出来るわけ無いんだ!
そんな中でラルは、ずっとカンニングして成績をキープしてきた。
ラルが出来ているからといって、ペイストに勧めたりは決してしなかった。ポーカーフェイスを仕事としているラルには出来ても、単純で嘘のつけないペイストには絶対無理だったし、誰にもバレていなかったラルも、ゲームでは卒業する最後のテストでバレた。過去のテストのカンニングもバレて、ラルは卒業出来ずに退学となっている。
学校側は、今までの学費を払えと言ってきたんだ。ラルなんとか払ったけど、学校側にも、盗賊団にも傷を大量につけられて、ラルはターバンで背中の傷を隠している。
私が卒業する時に忠告したのは、ラルだってやれば出来ると言いたかったからだ。
それに傷は、潜入やスパイといった情報を扱うラルならではの物だ。ラルだってまだ若い。ヘマや失敗もする。
でも、盗みやカンニングなど、悪い事をしている時に、最後の最後でワザと失敗しているんじゃないかと思える。
コレは、ゲームでも言われていないけど、なんとなくわかる。ラルは、盗賊団として働いているのが嫌になったのかもしれない。
ゲームでは、ギルドに入っていなかったし、ラルは盗賊団の身分を隠して、商人としてゲームで仲間になったんだもん!
ラルの傷がどうなっているのか、気になる。
そして、今回の件を任せた後にラルがどうなってしまうのか、気になる・・・。
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