男装の皇族姫

shishamo346

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外伝 アーサーの円卓

見えない十一人目

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 筆頭魔法使いティーレットに十数年ぶりに見た時、変わってないなー、と思った。だけど、それは力の強い妖精憑きのあるあるだ。強ければ強くなるほど、若いという。妖精が、妖精憑きの一番綺麗な時に止めるという話だ。
 女帝レオナは皇族なんだが、ただの人である。俺と同じ、ただの人である。ここ、重要。
 だけど、十数年ぶりに対面した女帝レオナの美貌は変わらない。あれ、この人、子がいるという話は聞いたことがある。もうそろそろ、孫も誕生するだろうな。ほら、十数年前には子がいるという話はあったんだ。今なら、孫だっているだろう。
 なのに、あの美貌そのままの女帝レオナを前にして、俺は降参となばりにひれ伏した。この人に剣で勝とうなんて、アホなこと考えて、ごめんなさい。無理だ、無理!! だって、賢者ラシフが、この女帝の全盛期で体の時間を止めてるんだもん。全盛期といえば、戦争行って、敵をばったばったと殺して、先帝を殺して皇位簒奪して、逆らう皇族を家族ごと処刑して、とやりたい放題していた頃だろう。俺、運だけで武道大会に優勝しただけだから、実力は大したことがないんだよね。
 俺が椅子に座らずひれ伏しちゃうから、女帝レオナはちょっと驚いたが、すぐに不敵に笑った。
「お前はまた、椅子にも座らないとはな。覚えているぞ」
「俺に辺境の密命を与えたことは忘れたくせに!!」
「すっかり、面白くなったな」
「どうか、辺境に戻してください!!」
 不敬罪なことして、俺はわざと辺境に戻してもらおうとした。だけど、それは女帝レオナを面白くしただけである。俺はすぐに、本音を叫んだ。
 結局、賢者ラシフの力づくで、俺は座り心地最高の椅子に座らされた。十数年前と同じだね。
「お久しぶりです、女帝陛下。相変わらず、美しくて、目が潰れそうです」
「こんな奴だったか?」
「さあ」
 たった二回しか会ってないんだから、俺の本性なんてわからないだろう。女帝レオナと賢者ラシフは仲良く首を傾げた。
「もうそろそろ、王都にもどってこい」
 遠まわしなこと言ってきた。目的は別にあるよね。その程度の話なら、文書でいいよ。ただし、俺は断固拒否するけど。
「俺、まだ、女帝陛下の密命、終わってませんが」
「十分やっただろう。お前のお陰で、あそこの領地民たちは、十年の重税を乗り越えた。もう、十分だ」
「いえいえい、昔の仕組みには戻ってませんから」
「仕組みって、どんな?」
「領主代行ですよ」
 俺は、俺のためではなく、あの領地のために、領主代行を復活させようとしていた。
 あの領地には、どうしても領主代行に頼ってしまう文化があった。何事かあると、領主の子爵ではなく、その仲介をする領主代行である。それは、間違っていないのだ。領地運営では、領地民の代表は必要なのだ。それが、領主代行である。
 歴史の長い領主代行一族は、その役割を粛々と行っていたのだ。それを犯罪奴隷となったリサは一族全てを虐殺してしまったのだ。残ったのは領主代行一族でもある犯罪奴隷リサとその子二人だ。しかし、さすがに領地民も、生き残った三人には従わなかった。
 かといって、そのままというわけにはいかないのだ。領地民たちでまた選べばいい、と考えられたのだが、領主代行に全ての責任を押し付ける文化は根強く、また、そういう立場にはなりたくない、という領地民たちの本音を見て、俺は別の方法をとるしかなかったのだ。
「今のところ、俺が仮の領主代行を担っています。だけど、いつかは俺も、帝国の騎士に戻りたい。だから、領主代行をこれから育てようと計画をたてています」
「また、気の遠くなるような話だな」
「そうですねぇ、十年はかかるかも。領主代行になる者は、一応、貴族の学校に通うこととなっています。その資金も子爵家が支払うこととなっています。今、どの子を領主代行にしようか、選んでいるところです」
「え、お前の子がやるんじゃなくって?」
「そんなことしたら、俺、辺境に縛られちゃうじゃないですか!!」
 そういう話、あったんだ。だけど、俺は断固拒否した。もう、可愛らしい女の子が夜這いかけてきたり、酒の場で迫ってきたり、すごかったよ。全部、拒否したけど。
「あれか、惚れた女に操たてちゃっているか」
「そんなわけないでしょう。俺だって、娼館には行きます」
 今もアーシャのことは忘れられないが、それとこれとは別である。俺だって健全な男の子だったし、今も男である。だけど、領地民には絶対に手を出さない。領地外にある、金で話がつけられる娼婦相手だ。
 真面目なことをいう俺に、女帝レオナは呆れた。
「聞いて話とは別人だな。お前、男爵家では手に負えないほどの我儘放題な末っ子だと聞いたんだけどなー。面白くない」
「俺だって、成長しますよ!!」
 恥ずかしいこと言われた。顔が赤くなる。ガキの頃の俺の話は、今聞くと、恥でしかない。誰だよ、俺の恥ずかしい過去を女帝に話したのは。
 俺はすぐに、真面目になる。こうやって振り回されては、女帝の手のひらに踊らされちゃうよ。この人は今、俺をどうにかしたいのだ。
「というわけで、まだ、女帝陛下の密命は完了していません。引き続き、密命の任務に戻ります」
「立派な子爵がいるんだからいいだろう。何だったら、帝国から専門の者を派遣するぞ」
「辺境の領地民との信頼関係を築くのは、一朝一夕ではないですよ。俺だって、最初は大変だったんだから」
 最初は敵みたいに見られてたなー。それを黙らせたのは祖父ウラーノだけど。あの人、アーシャにやらかした領地民のこと許していないから。事あるごとに、その事を言って、領地民たちを黙らせたのだ。
 俺はさすがに、その方法をとらなかったけど。どこでも、よくある話だ。人なんだから、楽なほう、楽しいほう、信念に従って転がってしまうだけだ。ど田舎だから、どうしても、よそ者には厳しくなる。
「えー、俺様が派遣した奴らに、従わないのか、あそこは」
「信用してないだけですよ。その領地その領地でのやり方があります。いくら、文官だといっても、農業なんて、知識の上だけで、体験もしたことがないでしょう。泣かされて、帰ってきますよ」
 想像出来る。上から文官が偉そうに命じて、領地民がやってみろ、と文官にやらせて、文官の自尊心をへし折られる未来だ。女帝レオナもそういうとこは素人だ。
「そんな、力づくでやったって、人は育たないですよ。俺にまかせてください。十年で、解決します」
「もう、十数年もかかっているのに?」
「仕方ないでしょう!! 最初の十年は税三倍だったんだから!!!」
 俺が辺境の子爵領の問題解決を投げつけられて、最初の十年は、税三倍をどうするか、ということで奔走していたのだ。ともかく、その三倍をどうにかしないと、また、借金である。
 こういう時、本当に悪い奴はくるんだ。先代子爵ネロが作ったという借金の証文を持ってくる奴らがいっぱいいたんだ。ほとんど偽物で、すぐに祖父ウラーノに捕縛され、犯罪奴隷に落とされて、どっかの鉱山で働いているな。そいつらの稼ぎも、領地民が払う税三倍の一部になったなー。
「お前、誰? 将軍から聞いたのとは違うけど」
「大人になったんですよ!! もう、俺のガキの頃の話は忘れてください!!!」
 恥ずかしい!! もう、耳を塞ぎたい。俺のガキの頃の情報源は次兄かー。とんでもないことやってくれたな。後で文句言ってやろう。
 もう、俺も態度最悪だ。どっかりと椅子に座って、出された茶をずずずーと音をたてて飲み干した。
「もう、回りくどいことはやめよう。はっきりと言ってください」
「アーサーがお前を側に置きたいんだと」
「いっぱい置いてるだろう!!」
 女帝レオナを筆頭に、有力者権力者、武力、財力と完璧だ。もう、皇族アーサーの布陣は完璧だよ。
「アーサーは円卓にしたいんだ。それには、一人足りない。そこに、お前をどうしても置きたいと言ってるんだ」
「円卓? 何人ですか?」
「アーサーを含めて十二人だ」
 神と妖精、聖域の教えに、何かというと十二という数字が出てくる。確か、過去の聖人も十二聖人と呼ばれているな。
 そして、十三番目の聖人が、凶星の申し子である。帝国を堕落させ、破滅へと導いたのは、十三番目の聖人だ。だから、十三番目の聖人は神が与えた試練として使われる。
 皇族アーサーは、十二聖人に当てはめて、皇族アーサーの円卓を作ろうとしているのだ。
 一人足りない、という。まず、数えてみよう、と声をあげた。
「一人目はアーサー、二人目は女帝陛下、三人目は賢者様、四人目は筆頭魔法使い、五人目六人目はアーサーの護衛騎士二人ですね。あとは?」
「七人目は皇族の教師だ。アーサーの母アーシャの親友がわざわざ辺境を出て、皇族の教師となって、アーサーを支えている。八人目は、教皇長フーリードだ」
「あー、あの人かー」
 金で教皇長の地位を買った、といわれている人である。
 そうではない。元は辺境の教皇フーリードは、なんと、皇族失格者なのだ。皇族失格となったが、妖精憑きであったため、そのまま魔法使いとなったのである。もともと、教皇長になる予定だったのだが、世間を知りたい、というフーリードの願いにより、辺境の教皇となったのだ。
 フーリードが教皇長となった時、たまたま、辺境にとんでもない額の寄付があったのだ。匿名の寄付となっているが、俺は知っている。アーシャだ。アーシャ、男爵家から貰った大金をそのまま、辺境の神殿に寄付したのだ。その次期に、フーリードが教皇長となったので、悪く言われたのだ。
 アーシャとフーリードは深い縁がある。フーリードはアーシャが生まれた頃からずっと見守っていたという。だから、フーリードはアーシャの子である皇族アーサーに味方しているのだろう。
 残るは四人である。四人で思いつくのは、俺たち四兄弟である。
「え、兄貴たちも、アーサーの円卓に入ってる?」
「入っているぞー。長男は男爵家の跡継ぎとして、次男は将軍として、三男は辺境の侯爵家に婿入りして政治で働きかけている。残るはお前だ」
「人数あわせですね」
 笑うしかない。俺じゃなくていいよ。ただ、四兄弟だから、末の弟もいれてあげよう、というついでである。
 女帝レオナも、俺のことを使えるとは見ていない。そこら辺の凡人程度だ。上三人が立派だから、俺みたいなみそっかすでもいいか、と思っている。
「せっかく選んでもらったんですが、俺、騎士の称号のバッチ、なくしちゃったんだよね」
 預けたんだけど、そのこと知っている人は、この場にはいない。
「よし、アーレイのために、十個くらい、作ろう。今すぐ作るように」
「わかりました」
「ごめんなさい!! あります!!! 辺境に置いてきただけです!!!!」
 金と権力で俺の首輪をつけようとする人たちに通じないよね。危ない危ない。量産されたあげく、ばら巻かれたら、俺が大変なことになっちゃうよ。
「あって困る物でもないだろう。金になるんだしな」
「それを悪用されたら、俺は犯罪者だよ!!!」
「わかってるな。だったら、大人しく、アーサーの側にいろ」
「俺にとって、アーサー様は甥っ子みたいなものなんですよね。ほら、母上は、アーシャのことを娘のように思っているから。今もそうでしょう」
 俺の母の執念はすごいんだよな。きっと、今もアーシャの子である皇族アーサーに色々と贈り物しているだろう。教皇長フーリードを仲介にすれば、面談だって可能だ。
 俺は、いつかは役に立つだろう、と持っていた物を机に投げ出した。
「なんだ、これは」
「アーシャの父ネロと、リサ親子にあてられた、アーシャからの最後の手紙です」
「っ!?」
 食いついた。これは、皇族アーサーにとって、欲しい物なんだろう。色々と持ってきたけど、よりによって、これかー。
 アーシャが出奔して一年後に、領地民に不和が起こった。聞き取り調査をしてみれば、妖精憑きキロンから、アーシャ直筆の手紙を手渡しされたというのだ。領地民は皆、文字が読めるわけではない。だから、読める者に読んでもらったりしたら、そこから、手紙の内容が広がって、大変なことになったのだ。
 そういえば、と俺はアーシャの父ネロがリサ親子の暴力によって死にかけた所に、破られた紙の残骸があったな、と思い出したのである。領地民たちが嫌がらせに、リサ親子に手紙を音読して、それを受け取ったリサ親子が破り捨てたのだろう。アーシャは、リサ親子がアーシャを騙って作った偽物の手紙には、執念のような恨みを持っていた。それを知っている領地民は、手紙を使って、リサ親子に嫌がらせをしたのだ。何度かあったことだし、俺は一応、犯人を探すために、破られた紙を回収していた。
 犯人探しの前に、内容を確かめようとしたのだけど、そのまま放置したのだ。忙しかったからね。だけど、領地内でアーシャ直筆の手紙が出回ったので、俺は、リサ親子が破り捨てただろう手紙を頑張って組み合わせたわけである。
 領地民たちの嫌がらせの手紙の中に、アーシャ直筆の手紙があった。俺は、間違って捨てるといけないから、とそのまま、領地民たちの嫌がらせの手紙と一緒に保管したのだ。
 アーシャの父ネロが持っていたアーシャ直筆の手紙は、ネロが最後、息を引き取ったベッドの枕元に置かれていた。何度も読んで、涙まで滲んだ手紙もまた、保管しておいたのだ。
「アーシャは、キロンの手がついた領地民、その子、孫にも手紙を書きました。それも、領地に戻れば、お渡し出来ます」
「どこにある?」
「俺を辺境に戻してください。お渡しします」
「………」
「アーサー様も、腹違いの兄弟姉妹、甥姪に会いたいでしょう。領地のほうも安定しました。何事かあると、不和の元となるので、連れて行ってください」
 辺境は王都から遠いから、色々と好き勝手出来るのだ。アーシャが皇族だとわかった時、キロンの手がついた者たちは、まるでキロンの第二夫人、第三夫人、みたいな顔をしたのだ。もちろん、アーシャこそキロンの第一夫人である。
 何事かあると、それを持ち出すので、俺としてもうんざりしていた。本人たちは声が出せないようにされているが、身内がいうのだ。祖父ウラーノの監視もなくなり、俺のことは男爵家の者と忘れてしまったようで、時々、面倒臭い要求をしてくる。
「辺境は人手がいるだろう」
「もう、いりません。税は元に戻りました。悪い事しなければ、辺境の食糧庫は、裕福なんですよ」
 辺境の食糧庫に発現した妖精憑きキロンを虐待したから、領地が呪われ、大変なこととなったのだ。それがなくなれば、王都に屋敷を構えられるほどの裕福な領地である。
「父上がキロンに言ってたそうです。黙っていられないのなら、領地外に出せばいい、と。反省しないんですよ」
「わかった、両親もいない、兄弟姉妹もいない寂しいアーサーのために呼び寄せよう」
「じゃあ、俺は辺境に戻り、女帝陛下の密命の遂行を続けます」
「アーサーには会っていかないのか? アーサーは話したいと言ってたぞ」
「話したら、俺、ここから離れられなくなるでしょう。兄貴たちみたいになりたくない」
 そうなる。皇族アーサーと話したら、きっと、離れたくなくなる。そういう力を皇族アーサーは持っているのだろう。
 兄貴たちが皇族アーサーに従うほど、大人しい人たちではない。つまり、兄貴たちは皇族アーサーに魅入られたのだ。
「そういうところは、アーシャに似てるな。アーシャと俺が接したのは、一年もない。なのに、俺は今もアーシャのことを過去に出来ない。アーサー様もそうだろう」
「惜しいな」
「俺を最後の円卓に置いておいてください。何かあったら、アーサー様の元に行きます。今は、そういう時じゃない」
「このまま、戻るのか?」
「十数年も実家に行ってないから、怒られに行ってきます」
 俺は女帝レオナからやっと解放され、城を出た。
 十数年ぶりに実家に行けば、まだまだ魅力的な両親に殴られ、泣かれた。







 泣き虫皇族アーサーの円卓という伝説がある。十一人の者たちが、皇族アーサーを支えていたといわれている。
 一人目は、皇族アーサーの後見人である皇族殺しの皇帝レオナだ。レオナは皇帝位を退位後も、アーサーを可愛がった。
 二人目は、賢者ラシフである。唯一の皇族であるレオナに従ってのことだと言われている。レオナが亡くなると後を追うように、ラシフも亡くなった。
 三人目は、筆頭魔法使いティーレットである。ティーレットは赤子の頃からアーサーを溺愛し、皇帝にしようとした。
 四人目と五人目は騎士ハリスと騎士ヘリオスである。ハリスとヘリオスは皇族アーサーの母アーシャとは親戚であった。その繋がりから、終生、アーサーの護衛として側に立っていたという。
 六人目は皇族の教師フローラである。フローラは、皇族アーサーの母アーシャとは大親友であった。アーシャ亡き後、たった一人となった皇族アーサーのために、辺境から出て、皇族の教師となったのだ。
 七人目は教皇長フーリードである。元は皇族失格者であったが、力の強い妖精憑きであったため、魔法使いとなった。皇族失格者ということで、将来は教皇長、と言われていたが、世間を知りたいから、とフーリードは辺境の教皇となった。その時、皇族アーサーの母アーシャと出会ったという。アーシャが赤ん坊の頃から見守り続け、教皇長の打診も未熟を理由に断り続けていたが、アーシャの忘れ形見である皇族アーサーが女帝レオナに保護されたと聞くと、自ら、王都に出向き、教皇長となった。
 八人目は男爵家である。男爵は皇族アーサーの母アーシャの親戚にあたる。貴族に発現した不遇な皇族であったアーシャの忘れ形見である皇族アーサーの将来を心配し、最高のものをアーサーに献上し続けた。
 九人目は男爵の一人目の弟であり、将軍である。将来は貴族に発現した皇族アーシャが王都に戻ると信じて、騎士から騎士団長に上り詰めた。皇族アーシャは亡くなってしまったが、忘れ形見である皇族アーサーのために、将軍となり、さらに上に上り詰めて軍部を掌握し、アーサーを支えた。
 十人目は、男爵の二人目の弟であり、辺境の侯爵である。辺境の三大貴族である侯爵家に婿養子となり、辺境から政治の上で皇族アーサーを支えた。
 そして、十一人目は、正体不明といわれる。男爵には三人目の弟がいるというのだが、誰も見たことも聞いたこともないという。噂では、騎士となって、貴族の学校も飛び級で卒業して、女帝レオナの密命により、辺境にいると言われている。しかし、騎士団では十一人目を見たことも聞いたこともないという。
 だから、アーサーの円卓の十一人目はいないのではないか、と言われていた。ところが、戦争になると、十一人目は参戦し、味方の裏切りにあっている皇族アーサーのために、裏切者たちの後ろから斬りつけ、場を乱したという。戦争が終わると、十一人目は皇族アーサーと言葉を交わすことなく、また、どこかに消えていった。
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