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嫉妬と衝動
保養地の観光
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私はよく、皇族ルイに連れて行ってもらっていたから、保養所のことも、近くの街のこともよく知っているし、むしろ、今更なんだ。だから、保養所にある、貸し切りが出来る個室付きの露天風呂に、最終日までゆっくりするつもりだった。本当に、私は骨休みに来たのだ。
初日から、ルキエルに振り回されたのだが、長時間の馬車での移動がなかったお陰で、随分と体調が良かった。朝からゆっくりと大浴場で、時間に支配されないことに喜びを感じている所に、賑やかな若者たちがやってきた。
あ、これ、私の予定を無茶苦茶にされるな。若者たちの中にルキエルが普通にいるから、私は今後の予定は潰されると読んだ。
私が湯舟に浸かっているのに気づいたルキエルは、体を洗いもせずにどぼんと湯のしぶきを上げて、私の元にやってきた。
「ルキエル、体を洗ってから」
「そういうの、俺、いらないから」
ルキエルの兄ライホーンが注意するも、ルキエルは妖精憑きらしい返答である。確かに、ルキエルは妖精の力で常に綺麗に保っているから、そういうの、いらないな。
ライホーンはルキエルを止めたいが、自らだって汚れているので、悔しそうな顔をして、下がった。ただの人は、それが普通なんだから、悔しがることないのにな。ルキエルがおかしいんだ。
「あんた、今日も香の吸引したな」
もう、私の顔を見ただけで、ルキエルにバレる。
「当主と次期当主の役割だからな。死ぬまでずっとだ」
「もう、いらないだろう、あんたは。体だって、もう、出来上がってるってのに」
「口寂しいんだ。もう、癖になっているし、止められない」
「あんまり、無茶するなよ」
私の手を握って怒るルキエル。こうして触れあって、私の体内から毒やら苦痛やらを取り除いているのだな。
情緒不安定なところは、すっかりなくなった。私の体内からそれなりのものを抜いたら、さっさと離れていく。丁度、オクトが湯舟に入る所にあわせたのだろう。
オクトはルキエルを押しのけ、私の元にやってきた。
「聞いてください!! こっちは疲れてるってのに、ルキエルの奴、夜、散々、寝るのを邪魔して、徹夜ですよ!!」
早速、ルキエル、やってくれたか。オクトは心底、怒った。
それよりも、寝るのを邪魔した、ということは、ルキエルとオクト、同じ部屋で寝ていたということか。そこの所、もっと、しっかりと聞きたいから、私は無言で、オクトと、その後ろで笑うルキエルを見た。
「オクトは別の部屋を準備しただろう」
「ちょっと様子見に行ったら、そのまま、引きずり込まれたんです!! 疲れてるってのに、ルキエル、カードゲームとかやり出して」
「ああいうゲームは、人数多いほうが楽しいからな」
「昨日じゃなくったっていいだろう!! お前と違って、僕は当主代理として、色々とやってたんだぞ!!!」
「え、オクトって、もう、そんな立場なの? ご、ごめん」
途端、ルキエルはオクトから距離をとって謝る。ルキエルにとって、オクトは友達で、まだまだ親の保護下にあるものを思っていたのだ。
ルキエルが知らないだけだ。オクトは、屋敷の近くの学校に転校させてから、当主の仕事をどんどんとやらされていたのだ。その現状をオクトはルキエルに黙っていた。オクトは、ルキエルに距離をとられたくなかった。
失言だと気づいたオクトは黙り込んで、考えた。どうにか、自らの立場を誤魔化したいのだ。
「それで、昨夜は、誰が勝ったんだ?」
仕方ないので、私が話を違う方へと向けてやる。どうせ、カードゲームといったって、健全なヤツではないだろう。
ルキエルとオクトは、ゲーム結果を聞かれて、首を傾げる。
「誰が勝った、とか、そういうのは、見てませんね」
「勝った負けたを全員がしていたから、一人勝ちはなかったと思う」
あ、健全なゲームやってた。てっきり、賭け事でもやっていると思い込んでいた。
視線を感じて、そちらを見てみれば、ルキエルが拾って育てた貧民ナナキが、私を蔑むように見てきた。そうだよ、私は腐った大人だから、そう考えちゃうんだよ!!
「そうか。お行儀よい一夜だったな」
「寝られませんでしたけどね」
「では、オクトは今日は休むのか?」
「いえ、リンネットと約束したから、そっちに行きます」
オクトの話を聞いて、しーんと静かになる。
「な、なあ、オクト、姉貴と約束って、何の?」
恐る恐るとルキエルはオクトに質問する。
「買い物だよ。同じ馬車で移動中に、色々と話して、案内とかの約束をしたんだ」
「あのな、オクト、姉貴はともかく、性格が悪いぞ」
「いつも言ってるが、実の姉を悪くいうのはよせ」
ルキエルはオクトのことを心配していうのだが、オクトは逆にルキエルを注意した。
オクトの言っていることは正しい。しかし、リンネットは、とんでもなく性格が歪んでいる。見た目は本当に美人なのだが、性格は悪いのだ。ルキエルが実の父の娼夫となるきっかけを作ったのもリンネットである。
実は、今回の旅行、リンネットの扱いに困った。リンネットは見た目がいいから、家臣の間でも、それなりに人気が高いのだ。性格は最悪なんだが、それを抜きにしても、リンネットは、高嶺の花なんだ。しかし、一歩、間違えると、リンネットは関わった者を破滅させる。
保養所にいる間、リンネットをどうにか大人しくさせなければ、という話になった時、真っ先に立候補したのは養子オクトである。
一体、どうするのかと見ていれば、リンネットの側にぴったりくっついて監視する算段である。これならば、家臣の跡継ぎたちが、リンネットに声をかけるようなこともあるまい。
何より、リンネットはオクトを男として見ていない。オクトはルキエルの友達だし、リンネットよりも年下であるため、弟の友達、とリンネットは見ているのだ。こういう所、リンネットとルキエルは姉弟だな、と思い知らされる。リンネット、鈍いな。
オクトはリンネットのことを心底、愛している。オクトは、性格の悪い女が好きなんだ。しかも、リンネットはあれほどの美貌である。オクトが手を出さないはずがない。
今回の旅行で、オクトはリンネットをどうにか口説くのだろうな。だが、リンネットはルキエルの姉だから、どうせ、失敗する。だから、私はあえて、傍観である。
「じゃあ、俺も一緒に案内してもらおう」
しかし、そういうものを全てブチ壊してくれるのが、ルキエルである。オクトは瞬間、笑顔を消した。
「ルキエル、邪魔するなよ」
「姉貴はやめろ」
そう、ルキエルはオクトのために邪魔するのだ。ルキエルはリンネットの性格の悪さを知っているし、経験までさせられているのだ。友として、オクトとリンネットの始まってもいない仲を邪魔するのだ。気の毒だな、オクト。
睨みあうルキエルとオクト。その間に入ったのはルキエルの兄ライホーンである。
「お前はちょっと目を離すと、勝手なことばっかりしやがって。親父にも言われただろう。俺の側から離れるなって」
「そうだよ。ルキエル兄、今回は、僕たちと一緒に行動することとなってるじゃないか!!」
「そんなの、俺は聞いてない。俺は一人で行動するな、と注意されただけだ。ほら、魔法使った移動だって、一人じゃなかったし」
「今夜からは、俺たちと同じトコで宿泊だからな!!」
「え、そうなの? 聞いてない」
おいおい、ルキエル、まさか、今日も私が使う部屋で就寝するつもりだったのか!? 私の安眠妨害もほどほどにしてもらいたい。
ライホーンだけでなく、ルキエルの弟ロイドと二人がかりで、ルキエルをオクトと私から離した。
「たまには、兄弟水入らずで過ごそう」
「えー、姉貴はオクトと別行動なのに?」
「リンネットはいいんだよ!! そんな、監視が必要なほど、子どもじゃない」
「いや、姉貴は一人にしちゃダメだろう」
「伯爵の若君に任せなさい!!」
「けど」
ライホーンとロイドが必死になって説得するが、ルキエルは上手にそれを避けるのだ。妖精憑きは才能がある。頭もいいから、ルキエルを言い聞かせるのは、本当に難しいんだ。
「ルキエルは私が案内しよう。君たちは君たちで、行きたい所もあるだろう。せっかくなんだから、好きな所に行きなさい」
結局、私が間に入るしかないのだ。
「え、けど、俺、オクトと一緒に」
「ルキエルは、レーリエットの側にいなさい。あれほど綺麗で可愛いんだ。よからぬ男に言い寄られるぞ」
「確かに」
ルキエルは妹のことは大事だ。だから、レーリエットを出せば、すぐに誤魔化された。
外に出れば、見るからに不機嫌なルキエルの妹レーリエットとご対面である。レーリエットは、ルキエルの腕にしがみついて、私を睨んできた。そうなるだろうな。
ルキエルが拾って育てた貧民ナナキは、ルキエルの後ろに立って、無表情である。ルキエルがちょっと目を向けようものならば、笑顔だというのに、見ていない所では、笑顔すらない。本当に、この男はルキエル中心だな!!
「悪い。あんた、本当は保養のために、部屋に引きこもるつもりだったんだってな」
誰から聞いたのか、すぐにわかるな。目の前の男だろう。ルキエルとレーリエットには笑顔だけど、それ以外には不愛想で、ルキエルに手を出した私のことは敵認識しているナナキだな。本当に、情報収集は立派だが、カードを出す瞬間を間違えるな、この男。
そんな心配そうに見られてしまうと、私の情が動いてしまう。私は身内やら何やらがいるのも構わず、ルキエルに口づけする。
「ああああああー-----!!!」
「貴様、また!!」
レーリエットとナナキがルキエルの前に入って、私を押し離した。
「そういう顔をするからだ。そんな心配するな。今日は調子がいい。街を一通り案内しよう。明日は、お前たちだけで行きなさい」
「う、うん」
口を手で押さえて、真っ赤な顔をして頷くルキエル。本当に、私はどうしようもないな。
しかし、そのまま平和に出発というわけではない。保養所の敷地を歩いて行けば、避けられない集団にぶち当たる。
「マクルス様、良かったぁ」
家臣の一人が、私を見かけて泣きついた。
「何かあったのか?」
「妖精憑きどもが、街に行きたいと我儘を言って。ですが、こいつらを野放しにするわけにはいかなくて」
あ、問題残っていた。
骨休みをさせてやろう、と子飼いの妖精憑きを連れて来たのだ。そして、ここで、ルキエルは、子飼いの妖精憑きと対面である。
ただの人である私や家臣たちには、よくわからないのだ。ただ、そこに妖精憑きがいるな、程度である。
しかし、子飼いの妖精憑きたちと、妖精憑きであるルキエルは違うのだ。
ルキエルは目を細めて、子飼いの妖精憑きたちを見た。相手の力量を見てるんだろうな。どうせ、一度はルキエル、子飼いの妖精憑きどもを負かしたのだから、そこまで気にしなくていいのに。
対する子飼いの妖精憑きどもは、私に恐怖しながらも、興味津々とルキエルを見ていた。ルキエルのことを知る者はそれなりにいる。新参の妖精憑きは、ルキエルのことを知らないので、ちょっとバカにしたように見てる。
「あの妖精憑きは良くて、俺たちはダメっておかしいじゃん」
「海だけしか行けないなんて、不公平だ!!」
「そうだそうだ!!!」
ルキエルを理由に、子飼いの妖精憑きどもは暴動を起こす。家臣たちでは、妖精憑きは止められない。
結果、私が出て、一番、煩い妖精憑きを殴った。
「煩い、黙れ。そんなに街に行きたいなら、妖精封じの枷をつけてやる。おい、持ってこい」
『えええー---!!!』
「お前たちはちょっと目を離すと、妖精で悪さする。大人しくしてろ、と言ったって、守らないだろう。だったら、最初から力を封じればいい。ほら、行きたい奴は前に出ろ」
そう言ってやれば、意外にも、全員が出てきた。どうしても街に行きたいんだな。
「お、俺も、妖精封じしたほうがいいよな」
ルキエルは私の怖い部分を見せられて、恐る恐ると私に聞いてくる。
「ルキエルはいらない。私が側についているんだ。まず、悪さ一つ出来ないだろう」
「じゃあ、俺もボスと一緒に行きます!!」
「アタシも!!」
「僕も!!!」
ルキエルに便乗する子飼いの妖精憑きども。支配出来るのが私と養子オクトだけなので、家臣のいう事なんて従わないのだ。
結局、また、口うるさいヤツを私が殴るのだ。
「なんで、私がお前たちを連れ歩かなければならない。子どもじゃないんだから、お前たちは大人しく、私の家臣たちに従え。金額を決めておくから、欲しいものは家臣に言いなさい。さっさと枷をつけて、街に行け。問題を起こした時は、おしおきだということ、忘れるな」
そこまできつく言ってやれば、子飼いの妖精憑きたちも、やっと大人しく従った。
だが、このやり取りを見て、ルキエルは見るからに怯えて、ナナキの後ろに隠れた。
「お、俺も、大人しく、してる、から」
「ルキエルは普通でいい。あれらとは違うんだ。あれらは、普段、閉じ込めてるから、常識がない。ちょっと外に出ると、好き放題するから、問題ばかり起こすんだ。ルキエルはきちんと常識を持っているから、そんなこと、心配していない」
「そ、そうかな」
「僕も一緒にいるから、大丈夫ですよ」
「そうだな」
ナナキの口添えには、素直になるルキエル。どっちが年上かわからないな。
しかし、ナナキのことは、見た目通りに受け止めてはいけない。
ナナキは、子飼いの妖精憑きどもでさえ見惚れるほどの美貌の持ち主である。レーリエットと同い年らしいが、ルキエルよりも背が高く、男らしい体躯を持っている。体術と剣術をルキエルから教えられているというが、その実力は、あと少しで王都の貧民街の支配者アルロに届く、と言われている。
その実力と、得体の知れない空気をナナキは持っている。私の見立てでは、ナナキは人になった妖精だ。たぶん、魔法が使える。しかし、妖精憑きは誰も、ナナキが元妖精だと気づかない。いつも身近に置いているルキエルでさえ、ナナキをただの人と思っている。
ナナキは何故かルキエルにだけは絶対服従している。理不尽だと思われる命令だって、ルキエルがすると、ナナキは素直に従うのだ。ナナキは、ルキエルに何かを感じているのだろう。それが何なのか、私はわからないが。
ナナキはルキエルのことを優しく見つめる。ナナキはルキエルに対して、慈愛すら持っている。それは、レーリエットもだ。ルキエルとは血の繋がりのあるレーリエットは、ルキエルに守られているように見えて、実は、精神的にルキエルを守っている。ルキエルに甘えるようにしがみ付くのも、ルキエルの精神を安定させるためである。
そんな二人に囲まれながら、ルキエルは私に穏やかな笑顔を向けてきた。
「じゃあ、今日だけは、よろしくな」
「欲しいものがあったら言いなさい。私が買ってやろう」
「いつも、色々と貰ってるからいいって。俺だって、金持ってるんだぞ」
「それは、取り上げだな」
私はルキエルから金を取り上げた。
「なんで!?」
「妖精金貨を発生させたら、大変だ。金は、ナナキに預けなさい」
「僕がしっかりと管理するから、大丈夫ですよ」
「そ、そんなぁ」
「我慢しなさい」
普通に買い物が出来るものと楽しみにしていたルキエルだが、それは仕方がない。妖精憑きの買い物は、本当に危ないのだ。一歩間違えると、街で妖精金貨が発生してしまう。妖精金貨の発生は、帝国を動かすこととなってしまう。
だから、子飼いの妖精憑きを好き勝手にさせるわけにはいかないのだ。いくら妖精封じをされたって、妖精は好き勝手に動く。妖精憑きに悪さするただの人を妖精は許さないのだ。
が、ルキエルの金がナナキに渡るのは、それはそれで心配だ。元妖精だが、妖精金貨を発生させることはないだろう。
しかし、人になった妖精も、扱いが難しいのだ。一歩間違えると、人を破滅させるのだ。本当に、ルキエル、そこにいるだけで、厄介事をいっぱい、引き寄せてくれるな。
ちょっとした騒ぎも解決して、やっと街に出ることが出来た。
皇族の保養所があるだけに、街中も帝国民の保養所である。温泉は皇族が独占しているわけではない。街でも温泉のある宿泊施設はある。海が近いので、観光地となっているのだ。
お土産や、ちょっとした装飾品の店が一つの通りに密集している。呼び込みもされて、とても賑やかだ。
そんな中、ルキエルたちはどうしても目立つ。ルキエルは妖精憑きなので、見た目がいいのもある。ルキエルにべったりとくっついて歩くレーリエットは美少女だ。そんな二人の後ろを歩くナナキもかなりの美形である。
結果、普通に歩いているだけで、街の住人からも、旅行客からも、ジロジロと見られてしまう。
ちょっとした軽食をとろうと、店に入れば、それだけで、勝手に集客される。
「あんた、甘いのは嫌いだって言ってたけど、いいのか?」
「だから、茶だけだ」
「次は、あんたが食べられそうな店にしよう」
ハチミツなんか重ね塗りされた甘味を平然と食べるルキエル。それをつい、微笑ましく見てしまう。
「いや、次も、ルキエルが選んでくれ。私は、もう、飽き飽きしてるからな」
「じゃあ、レーリエットが行きたいトコにしよう」
「お兄ちゃんが行きたい所に行きたい!!」
「俺も、レーリエットが行きたいトコに行きたいな」
「うーん、わかった」
べたべただな、この二人。顔が似ているから、兄妹と一目でわかるが、距離感が近すぎだ。
ルキエルはレーリエットのことを妹としっかり見ている。しかし、レーリエットはルキエルを異性と見ている。血の繋がりを利用して、べったりとくっついているのだ。それをわかっていて、ルキエルはきちんと兄として、境界線をしっかりととっている。
こんな時だけ、ルキエルは兄の顔をした。
初日から、ルキエルに振り回されたのだが、長時間の馬車での移動がなかったお陰で、随分と体調が良かった。朝からゆっくりと大浴場で、時間に支配されないことに喜びを感じている所に、賑やかな若者たちがやってきた。
あ、これ、私の予定を無茶苦茶にされるな。若者たちの中にルキエルが普通にいるから、私は今後の予定は潰されると読んだ。
私が湯舟に浸かっているのに気づいたルキエルは、体を洗いもせずにどぼんと湯のしぶきを上げて、私の元にやってきた。
「ルキエル、体を洗ってから」
「そういうの、俺、いらないから」
ルキエルの兄ライホーンが注意するも、ルキエルは妖精憑きらしい返答である。確かに、ルキエルは妖精の力で常に綺麗に保っているから、そういうの、いらないな。
ライホーンはルキエルを止めたいが、自らだって汚れているので、悔しそうな顔をして、下がった。ただの人は、それが普通なんだから、悔しがることないのにな。ルキエルがおかしいんだ。
「あんた、今日も香の吸引したな」
もう、私の顔を見ただけで、ルキエルにバレる。
「当主と次期当主の役割だからな。死ぬまでずっとだ」
「もう、いらないだろう、あんたは。体だって、もう、出来上がってるってのに」
「口寂しいんだ。もう、癖になっているし、止められない」
「あんまり、無茶するなよ」
私の手を握って怒るルキエル。こうして触れあって、私の体内から毒やら苦痛やらを取り除いているのだな。
情緒不安定なところは、すっかりなくなった。私の体内からそれなりのものを抜いたら、さっさと離れていく。丁度、オクトが湯舟に入る所にあわせたのだろう。
オクトはルキエルを押しのけ、私の元にやってきた。
「聞いてください!! こっちは疲れてるってのに、ルキエルの奴、夜、散々、寝るのを邪魔して、徹夜ですよ!!」
早速、ルキエル、やってくれたか。オクトは心底、怒った。
それよりも、寝るのを邪魔した、ということは、ルキエルとオクト、同じ部屋で寝ていたということか。そこの所、もっと、しっかりと聞きたいから、私は無言で、オクトと、その後ろで笑うルキエルを見た。
「オクトは別の部屋を準備しただろう」
「ちょっと様子見に行ったら、そのまま、引きずり込まれたんです!! 疲れてるってのに、ルキエル、カードゲームとかやり出して」
「ああいうゲームは、人数多いほうが楽しいからな」
「昨日じゃなくったっていいだろう!! お前と違って、僕は当主代理として、色々とやってたんだぞ!!!」
「え、オクトって、もう、そんな立場なの? ご、ごめん」
途端、ルキエルはオクトから距離をとって謝る。ルキエルにとって、オクトは友達で、まだまだ親の保護下にあるものを思っていたのだ。
ルキエルが知らないだけだ。オクトは、屋敷の近くの学校に転校させてから、当主の仕事をどんどんとやらされていたのだ。その現状をオクトはルキエルに黙っていた。オクトは、ルキエルに距離をとられたくなかった。
失言だと気づいたオクトは黙り込んで、考えた。どうにか、自らの立場を誤魔化したいのだ。
「それで、昨夜は、誰が勝ったんだ?」
仕方ないので、私が話を違う方へと向けてやる。どうせ、カードゲームといったって、健全なヤツではないだろう。
ルキエルとオクトは、ゲーム結果を聞かれて、首を傾げる。
「誰が勝った、とか、そういうのは、見てませんね」
「勝った負けたを全員がしていたから、一人勝ちはなかったと思う」
あ、健全なゲームやってた。てっきり、賭け事でもやっていると思い込んでいた。
視線を感じて、そちらを見てみれば、ルキエルが拾って育てた貧民ナナキが、私を蔑むように見てきた。そうだよ、私は腐った大人だから、そう考えちゃうんだよ!!
「そうか。お行儀よい一夜だったな」
「寝られませんでしたけどね」
「では、オクトは今日は休むのか?」
「いえ、リンネットと約束したから、そっちに行きます」
オクトの話を聞いて、しーんと静かになる。
「な、なあ、オクト、姉貴と約束って、何の?」
恐る恐るとルキエルはオクトに質問する。
「買い物だよ。同じ馬車で移動中に、色々と話して、案内とかの約束をしたんだ」
「あのな、オクト、姉貴はともかく、性格が悪いぞ」
「いつも言ってるが、実の姉を悪くいうのはよせ」
ルキエルはオクトのことを心配していうのだが、オクトは逆にルキエルを注意した。
オクトの言っていることは正しい。しかし、リンネットは、とんでもなく性格が歪んでいる。見た目は本当に美人なのだが、性格は悪いのだ。ルキエルが実の父の娼夫となるきっかけを作ったのもリンネットである。
実は、今回の旅行、リンネットの扱いに困った。リンネットは見た目がいいから、家臣の間でも、それなりに人気が高いのだ。性格は最悪なんだが、それを抜きにしても、リンネットは、高嶺の花なんだ。しかし、一歩、間違えると、リンネットは関わった者を破滅させる。
保養所にいる間、リンネットをどうにか大人しくさせなければ、という話になった時、真っ先に立候補したのは養子オクトである。
一体、どうするのかと見ていれば、リンネットの側にぴったりくっついて監視する算段である。これならば、家臣の跡継ぎたちが、リンネットに声をかけるようなこともあるまい。
何より、リンネットはオクトを男として見ていない。オクトはルキエルの友達だし、リンネットよりも年下であるため、弟の友達、とリンネットは見ているのだ。こういう所、リンネットとルキエルは姉弟だな、と思い知らされる。リンネット、鈍いな。
オクトはリンネットのことを心底、愛している。オクトは、性格の悪い女が好きなんだ。しかも、リンネットはあれほどの美貌である。オクトが手を出さないはずがない。
今回の旅行で、オクトはリンネットをどうにか口説くのだろうな。だが、リンネットはルキエルの姉だから、どうせ、失敗する。だから、私はあえて、傍観である。
「じゃあ、俺も一緒に案内してもらおう」
しかし、そういうものを全てブチ壊してくれるのが、ルキエルである。オクトは瞬間、笑顔を消した。
「ルキエル、邪魔するなよ」
「姉貴はやめろ」
そう、ルキエルはオクトのために邪魔するのだ。ルキエルはリンネットの性格の悪さを知っているし、経験までさせられているのだ。友として、オクトとリンネットの始まってもいない仲を邪魔するのだ。気の毒だな、オクト。
睨みあうルキエルとオクト。その間に入ったのはルキエルの兄ライホーンである。
「お前はちょっと目を離すと、勝手なことばっかりしやがって。親父にも言われただろう。俺の側から離れるなって」
「そうだよ。ルキエル兄、今回は、僕たちと一緒に行動することとなってるじゃないか!!」
「そんなの、俺は聞いてない。俺は一人で行動するな、と注意されただけだ。ほら、魔法使った移動だって、一人じゃなかったし」
「今夜からは、俺たちと同じトコで宿泊だからな!!」
「え、そうなの? 聞いてない」
おいおい、ルキエル、まさか、今日も私が使う部屋で就寝するつもりだったのか!? 私の安眠妨害もほどほどにしてもらいたい。
ライホーンだけでなく、ルキエルの弟ロイドと二人がかりで、ルキエルをオクトと私から離した。
「たまには、兄弟水入らずで過ごそう」
「えー、姉貴はオクトと別行動なのに?」
「リンネットはいいんだよ!! そんな、監視が必要なほど、子どもじゃない」
「いや、姉貴は一人にしちゃダメだろう」
「伯爵の若君に任せなさい!!」
「けど」
ライホーンとロイドが必死になって説得するが、ルキエルは上手にそれを避けるのだ。妖精憑きは才能がある。頭もいいから、ルキエルを言い聞かせるのは、本当に難しいんだ。
「ルキエルは私が案内しよう。君たちは君たちで、行きたい所もあるだろう。せっかくなんだから、好きな所に行きなさい」
結局、私が間に入るしかないのだ。
「え、けど、俺、オクトと一緒に」
「ルキエルは、レーリエットの側にいなさい。あれほど綺麗で可愛いんだ。よからぬ男に言い寄られるぞ」
「確かに」
ルキエルは妹のことは大事だ。だから、レーリエットを出せば、すぐに誤魔化された。
外に出れば、見るからに不機嫌なルキエルの妹レーリエットとご対面である。レーリエットは、ルキエルの腕にしがみついて、私を睨んできた。そうなるだろうな。
ルキエルが拾って育てた貧民ナナキは、ルキエルの後ろに立って、無表情である。ルキエルがちょっと目を向けようものならば、笑顔だというのに、見ていない所では、笑顔すらない。本当に、この男はルキエル中心だな!!
「悪い。あんた、本当は保養のために、部屋に引きこもるつもりだったんだってな」
誰から聞いたのか、すぐにわかるな。目の前の男だろう。ルキエルとレーリエットには笑顔だけど、それ以外には不愛想で、ルキエルに手を出した私のことは敵認識しているナナキだな。本当に、情報収集は立派だが、カードを出す瞬間を間違えるな、この男。
そんな心配そうに見られてしまうと、私の情が動いてしまう。私は身内やら何やらがいるのも構わず、ルキエルに口づけする。
「ああああああー-----!!!」
「貴様、また!!」
レーリエットとナナキがルキエルの前に入って、私を押し離した。
「そういう顔をするからだ。そんな心配するな。今日は調子がいい。街を一通り案内しよう。明日は、お前たちだけで行きなさい」
「う、うん」
口を手で押さえて、真っ赤な顔をして頷くルキエル。本当に、私はどうしようもないな。
しかし、そのまま平和に出発というわけではない。保養所の敷地を歩いて行けば、避けられない集団にぶち当たる。
「マクルス様、良かったぁ」
家臣の一人が、私を見かけて泣きついた。
「何かあったのか?」
「妖精憑きどもが、街に行きたいと我儘を言って。ですが、こいつらを野放しにするわけにはいかなくて」
あ、問題残っていた。
骨休みをさせてやろう、と子飼いの妖精憑きを連れて来たのだ。そして、ここで、ルキエルは、子飼いの妖精憑きと対面である。
ただの人である私や家臣たちには、よくわからないのだ。ただ、そこに妖精憑きがいるな、程度である。
しかし、子飼いの妖精憑きたちと、妖精憑きであるルキエルは違うのだ。
ルキエルは目を細めて、子飼いの妖精憑きたちを見た。相手の力量を見てるんだろうな。どうせ、一度はルキエル、子飼いの妖精憑きどもを負かしたのだから、そこまで気にしなくていいのに。
対する子飼いの妖精憑きどもは、私に恐怖しながらも、興味津々とルキエルを見ていた。ルキエルのことを知る者はそれなりにいる。新参の妖精憑きは、ルキエルのことを知らないので、ちょっとバカにしたように見てる。
「あの妖精憑きは良くて、俺たちはダメっておかしいじゃん」
「海だけしか行けないなんて、不公平だ!!」
「そうだそうだ!!!」
ルキエルを理由に、子飼いの妖精憑きどもは暴動を起こす。家臣たちでは、妖精憑きは止められない。
結果、私が出て、一番、煩い妖精憑きを殴った。
「煩い、黙れ。そんなに街に行きたいなら、妖精封じの枷をつけてやる。おい、持ってこい」
『えええー---!!!』
「お前たちはちょっと目を離すと、妖精で悪さする。大人しくしてろ、と言ったって、守らないだろう。だったら、最初から力を封じればいい。ほら、行きたい奴は前に出ろ」
そう言ってやれば、意外にも、全員が出てきた。どうしても街に行きたいんだな。
「お、俺も、妖精封じしたほうがいいよな」
ルキエルは私の怖い部分を見せられて、恐る恐ると私に聞いてくる。
「ルキエルはいらない。私が側についているんだ。まず、悪さ一つ出来ないだろう」
「じゃあ、俺もボスと一緒に行きます!!」
「アタシも!!」
「僕も!!!」
ルキエルに便乗する子飼いの妖精憑きども。支配出来るのが私と養子オクトだけなので、家臣のいう事なんて従わないのだ。
結局、また、口うるさいヤツを私が殴るのだ。
「なんで、私がお前たちを連れ歩かなければならない。子どもじゃないんだから、お前たちは大人しく、私の家臣たちに従え。金額を決めておくから、欲しいものは家臣に言いなさい。さっさと枷をつけて、街に行け。問題を起こした時は、おしおきだということ、忘れるな」
そこまできつく言ってやれば、子飼いの妖精憑きたちも、やっと大人しく従った。
だが、このやり取りを見て、ルキエルは見るからに怯えて、ナナキの後ろに隠れた。
「お、俺も、大人しく、してる、から」
「ルキエルは普通でいい。あれらとは違うんだ。あれらは、普段、閉じ込めてるから、常識がない。ちょっと外に出ると、好き放題するから、問題ばかり起こすんだ。ルキエルはきちんと常識を持っているから、そんなこと、心配していない」
「そ、そうかな」
「僕も一緒にいるから、大丈夫ですよ」
「そうだな」
ナナキの口添えには、素直になるルキエル。どっちが年上かわからないな。
しかし、ナナキのことは、見た目通りに受け止めてはいけない。
ナナキは、子飼いの妖精憑きどもでさえ見惚れるほどの美貌の持ち主である。レーリエットと同い年らしいが、ルキエルよりも背が高く、男らしい体躯を持っている。体術と剣術をルキエルから教えられているというが、その実力は、あと少しで王都の貧民街の支配者アルロに届く、と言われている。
その実力と、得体の知れない空気をナナキは持っている。私の見立てでは、ナナキは人になった妖精だ。たぶん、魔法が使える。しかし、妖精憑きは誰も、ナナキが元妖精だと気づかない。いつも身近に置いているルキエルでさえ、ナナキをただの人と思っている。
ナナキは何故かルキエルにだけは絶対服従している。理不尽だと思われる命令だって、ルキエルがすると、ナナキは素直に従うのだ。ナナキは、ルキエルに何かを感じているのだろう。それが何なのか、私はわからないが。
ナナキはルキエルのことを優しく見つめる。ナナキはルキエルに対して、慈愛すら持っている。それは、レーリエットもだ。ルキエルとは血の繋がりのあるレーリエットは、ルキエルに守られているように見えて、実は、精神的にルキエルを守っている。ルキエルに甘えるようにしがみ付くのも、ルキエルの精神を安定させるためである。
そんな二人に囲まれながら、ルキエルは私に穏やかな笑顔を向けてきた。
「じゃあ、今日だけは、よろしくな」
「欲しいものがあったら言いなさい。私が買ってやろう」
「いつも、色々と貰ってるからいいって。俺だって、金持ってるんだぞ」
「それは、取り上げだな」
私はルキエルから金を取り上げた。
「なんで!?」
「妖精金貨を発生させたら、大変だ。金は、ナナキに預けなさい」
「僕がしっかりと管理するから、大丈夫ですよ」
「そ、そんなぁ」
「我慢しなさい」
普通に買い物が出来るものと楽しみにしていたルキエルだが、それは仕方がない。妖精憑きの買い物は、本当に危ないのだ。一歩間違えると、街で妖精金貨が発生してしまう。妖精金貨の発生は、帝国を動かすこととなってしまう。
だから、子飼いの妖精憑きを好き勝手にさせるわけにはいかないのだ。いくら妖精封じをされたって、妖精は好き勝手に動く。妖精憑きに悪さするただの人を妖精は許さないのだ。
が、ルキエルの金がナナキに渡るのは、それはそれで心配だ。元妖精だが、妖精金貨を発生させることはないだろう。
しかし、人になった妖精も、扱いが難しいのだ。一歩間違えると、人を破滅させるのだ。本当に、ルキエル、そこにいるだけで、厄介事をいっぱい、引き寄せてくれるな。
ちょっとした騒ぎも解決して、やっと街に出ることが出来た。
皇族の保養所があるだけに、街中も帝国民の保養所である。温泉は皇族が独占しているわけではない。街でも温泉のある宿泊施設はある。海が近いので、観光地となっているのだ。
お土産や、ちょっとした装飾品の店が一つの通りに密集している。呼び込みもされて、とても賑やかだ。
そんな中、ルキエルたちはどうしても目立つ。ルキエルは妖精憑きなので、見た目がいいのもある。ルキエルにべったりとくっついて歩くレーリエットは美少女だ。そんな二人の後ろを歩くナナキもかなりの美形である。
結果、普通に歩いているだけで、街の住人からも、旅行客からも、ジロジロと見られてしまう。
ちょっとした軽食をとろうと、店に入れば、それだけで、勝手に集客される。
「あんた、甘いのは嫌いだって言ってたけど、いいのか?」
「だから、茶だけだ」
「次は、あんたが食べられそうな店にしよう」
ハチミツなんか重ね塗りされた甘味を平然と食べるルキエル。それをつい、微笑ましく見てしまう。
「いや、次も、ルキエルが選んでくれ。私は、もう、飽き飽きしてるからな」
「じゃあ、レーリエットが行きたいトコにしよう」
「お兄ちゃんが行きたい所に行きたい!!」
「俺も、レーリエットが行きたいトコに行きたいな」
「うーん、わかった」
べたべただな、この二人。顔が似ているから、兄妹と一目でわかるが、距離感が近すぎだ。
ルキエルはレーリエットのことを妹としっかり見ている。しかし、レーリエットはルキエルを異性と見ている。血の繋がりを利用して、べったりとくっついているのだ。それをわかっていて、ルキエルはきちんと兄として、境界線をしっかりととっている。
こんな時だけ、ルキエルは兄の顔をした。
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