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社交
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式が終わり、教会の外に出ると、参列者と沢山の見物人がいた。
教皇が俺の隣に並び
「集まった者たちに応えてやって下さい。」
「………」
教皇に目をやると
「手を…手を振って下さるだけで…」
俺は、集まった人達に手を挙げ振ってみた
「わぁぁぁぁー!!!」
「きゃぁぁぁー!!!」
パチパチ…………!!!!
「黒銀様ー!!!」
「乙女ー!!!」
割れんばかりの歓声が上がる。
隣を見ると、歓声の中美しいカテーシーをしていた
「リル」
声をかけるとカテーシーを止め俺を見上げる
微笑み肩を抱き寄せると、頬を染める。
集まる観衆の中、リルと2度目の口付けを交わす。
先程より大きな歓声が上がる。
その歓声に手を挙げ応えて、教会の奥へ戻る事にする。
そこへ、ラフィエルとリリエラが一歩進み出て頭を下げる。
「黒銀様、黒銀の乙女様、おめでとうございます。」
「ここでは話も出来ん、ついて来い!」
「アンナ、マークも来い!」
ラフィエルの側に控えていた二人も呼ぶ。
「「はい!」」
教皇と彼らを連れて教会の奥、黒銀の館へ向かう。
黒銀の館の前、リルに
「ここが今日から暮らす所だ!」
教皇がリルに聞く。
「お気に召されましたか?何かあれば直ぐにお直し致します。」
「いいえ、素敵な所です!」
目をキラキラさせ館を見上げている。
「中で話そう」
「ご家族での歓談ですので、私はこれで……」
「お前も残れ、ジェームスにも話がある。」
「?…はい」
初代黒銀と初代国王の絵画と美しく銀に輝く黒銀の絵画が飾られた黒銀の間へ集まる。
ラフィエルが黒銀の絵画を見ながら
「美しい黒銀様ですね」
「俺だ!」
ニヤリと笑い
「俺を描かせた。その内、教会にも飾られる。」
「それで、どうした?」
「はい、リルも結婚式が済みこれからは教会の奥で暮らし人前には出なくなります」
「その事だが………」
俺は、少し考え
「先代達と今では状況が違う。ジェームスのおかげで半黒銀派も表には出でいない」
と、話し始める。
リルが受けた淑女教育は、相当高いレベルのもの。
このまま、披露出来ないのも勿体無いし可哀想だ。
そこで、そう何度も表に出せはしないが年に何度か社交に出そうと思う。
今までは、親兄弟であっても、乙女に会うことは出来なかったが、、これからは会いたければここへ来るといい。
「宜しいのですか?」
と、聞くラフィエルに
「今までの黒銀と違い、俺は待ての出来る黒銀だからな!」
そう言って皆で笑い合う。
「それと…」ラフィエルとリリエラの方を向き
「俺とリルの間には、子は出来ん!分かっているな?」
「……?」
「お前達は、長く俺の側にいたからな………」
「俺は、フェンリルだ。人型をしていても本体は獣、異種間では子は出来ん!」
「………そうでした。忘れておりました。」
「15年は、長いな……」
「………」
「それと、ここには俺と乙女以外誰もいない、リルに家事は無理だろう?」
「そうですね。侯爵令嬢です、家事などは………」
「そこで、アンナとマークをここに置きたい。」
「アンナも、元は伯爵令嬢、家事のできるメイドと護衛もあと数名入れましょう。教皇様、宜しいでしょうか?」
「はい、黒銀様の、望むままに……」
教皇が俺の隣に並び
「集まった者たちに応えてやって下さい。」
「………」
教皇に目をやると
「手を…手を振って下さるだけで…」
俺は、集まった人達に手を挙げ振ってみた
「わぁぁぁぁー!!!」
「きゃぁぁぁー!!!」
パチパチ…………!!!!
「黒銀様ー!!!」
「乙女ー!!!」
割れんばかりの歓声が上がる。
隣を見ると、歓声の中美しいカテーシーをしていた
「リル」
声をかけるとカテーシーを止め俺を見上げる
微笑み肩を抱き寄せると、頬を染める。
集まる観衆の中、リルと2度目の口付けを交わす。
先程より大きな歓声が上がる。
その歓声に手を挙げ応えて、教会の奥へ戻る事にする。
そこへ、ラフィエルとリリエラが一歩進み出て頭を下げる。
「黒銀様、黒銀の乙女様、おめでとうございます。」
「ここでは話も出来ん、ついて来い!」
「アンナ、マークも来い!」
ラフィエルの側に控えていた二人も呼ぶ。
「「はい!」」
教皇と彼らを連れて教会の奥、黒銀の館へ向かう。
黒銀の館の前、リルに
「ここが今日から暮らす所だ!」
教皇がリルに聞く。
「お気に召されましたか?何かあれば直ぐにお直し致します。」
「いいえ、素敵な所です!」
目をキラキラさせ館を見上げている。
「中で話そう」
「ご家族での歓談ですので、私はこれで……」
「お前も残れ、ジェームスにも話がある。」
「?…はい」
初代黒銀と初代国王の絵画と美しく銀に輝く黒銀の絵画が飾られた黒銀の間へ集まる。
ラフィエルが黒銀の絵画を見ながら
「美しい黒銀様ですね」
「俺だ!」
ニヤリと笑い
「俺を描かせた。その内、教会にも飾られる。」
「それで、どうした?」
「はい、リルも結婚式が済みこれからは教会の奥で暮らし人前には出なくなります」
「その事だが………」
俺は、少し考え
「先代達と今では状況が違う。ジェームスのおかげで半黒銀派も表には出でいない」
と、話し始める。
リルが受けた淑女教育は、相当高いレベルのもの。
このまま、披露出来ないのも勿体無いし可哀想だ。
そこで、そう何度も表に出せはしないが年に何度か社交に出そうと思う。
今までは、親兄弟であっても、乙女に会うことは出来なかったが、、これからは会いたければここへ来るといい。
「宜しいのですか?」
と、聞くラフィエルに
「今までの黒銀と違い、俺は待ての出来る黒銀だからな!」
そう言って皆で笑い合う。
「それと…」ラフィエルとリリエラの方を向き
「俺とリルの間には、子は出来ん!分かっているな?」
「……?」
「お前達は、長く俺の側にいたからな………」
「俺は、フェンリルだ。人型をしていても本体は獣、異種間では子は出来ん!」
「………そうでした。忘れておりました。」
「15年は、長いな……」
「………」
「それと、ここには俺と乙女以外誰もいない、リルに家事は無理だろう?」
「そうですね。侯爵令嬢です、家事などは………」
「そこで、アンナとマークをここに置きたい。」
「アンナも、元は伯爵令嬢、家事のできるメイドと護衛もあと数名入れましょう。教皇様、宜しいでしょうか?」
「はい、黒銀様の、望むままに……」
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