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家のこと
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朝の日差しがカーテンから漏れて、明るくなっているのを感じ目を覚ます。
「うぅ…んっ」
ベットから体を起こし軽く体を伸ばすと声が漏れ、小さくあくびが出る。
朝に弱くなくて良かったと思いつつ軽く身支度を整える。自分の部屋から出て1階へ向かい、顔を洗ったりしてから自分のテリトリーとも言えるキッチンを目指す。キッチンに着くとエプロンを身に付けて3人分の朝ごはんとお弁当を用意する。
「今日は何を作ろう?」
料理は手慣れたもので特技と言っても良いくらいだと思う。というのも両親が、義弟である大ちゃん、もとい大悟の高校入学と同時に、仕事の都合で海外へ行ってしまったので、今までお母さんと僕で手分けしてやっていた家事を義兄弟で分担しないといけなくなったので、僕がご飯を作ったり、洗濯物を干したりして、雅樹兄さんと大ちゃんには比較的簡単なものをしてもらってる。
冷蔵庫から食材を取りだし色々と作り上げていく。すると腹に腕を回され後ろから抱き締められる。
「うわっ! びっくりするから止めてよ雅樹兄さん。今日で何回目?」
雅樹兄さんが僕の肩に顎を乗せて耳元で呟く。
「うーん、お早う梓。いつものことだろ?」
とニヤニヤ笑い、何作ってるの?と目覚めたばかりの舌ったらずの声で聞く。
「兄さん達が好きな炒め物とかかな。ほら味見。」
焼いて冷まして置いた卵焼きを雅樹兄さんの口に放り込む。モグモグと頬袋を膨らませて頬張ってる。言うなればハムスターの様で格好良さが半減してる。
「美味しいよ、今日はだし巻きだね。」
「うん、一昨日の奴は甘かったから。」
そんな会話をしてる内に料理が出来上がる。テーブルの上に並べてると湯気が立ち込める。
「ねぇ、大ちゃんまだ起きてきて無い?」
「大は寝てると思うよ。アイツは低血圧だからな。起こして来ようか?」
「いや、僕が行くよ。雅樹兄さんは生徒会でしょ?遅れちゃいけないから食べてて良いよ。」
「そうか、ありがとう。じゃあ頂きます。」
雅樹兄さんが朝ごはんを食べ始めるのを尻目に、2階の大ちゃんの部屋へ向かう。部屋の前に着くと扉をトントンと叩く。
「大ちゃーん?起きてる?ご飯出来てるよ。」
返事が返って来ないので入るよと声をかけ部屋に入る。カーテンは閉めたままで布団がひとがたに膨らんでいる。窓に近付きカーテンを開く薄暗かった部屋に一気に光が入り込む。
朝日が、清々しいな。やっぱり気持ちいい。
「う”ぅ……まぶし。」
そう呟きもぞもぞと布団にこもる大ちゃんの布団を剥ぎ取る。
「ダメだよ寝ちゃ!学校に遅れちゃう。ご飯も冷めちゃうよ。」
「あ、ずさ…おはよ」
2度寝の体勢で挨拶をしてくるので、大ちゃんの肩を揺すり本腰で起こしにかかる。そんな大ちゃんはタンクトップと下はジャージだった、まだ肌寒いから風邪を引かないと良いけど。
「おはよう、大ちゃん。起きてよ。」
大ちゃんが手を伸ばし僕の顔を掴むと、ぐっと顔を近付ける。
「大ちゃん起きっ」
僕が言おうとした言葉は義弟に呑み込まれた。大ちゃんの薄い唇が僕のと重なり、優しく噛みついてくる。制止をかけようと口を開いたところに舌を入れられ更に激しくなる。
「はっぅ、う…んぅ!!」
息が苦しくて大ちゃんの胸を強めに叩き制止を訴える。するとようやく離れていき、2人の間にどちらの物ともつかない涎が垂れる。
「っん! あ、梓?」
やっと起きたかこの大ちゃんめ!と非難の目を向ける。べしっと大ちゃんの頭を叩く。
「女の子と間違えない!呼び捨てにしない!僕はお兄ちゃんだよ!」
お兄ちゃんに思えないほどに20cmの体格の差があるけど。大ちゃんが大きすぎるだけだと自分に言い聞かせる。
「何で入って来てんだよ、梓。」
全然話聞いてないな?僕だって怒るんだからね!
「呼んでも起きないからだよ!ちゃんと入るよって言ったからね。起きない大ちゃんが悪い。」
「大ちゃんって呼ぶな。」
「今まで呼んで来たんだから、変えないよ。」
僕はちょっと拗ねる。そして今の時刻を見て此処に来た理由を思い出す。
「あぁ!遅れちゃう。ほら大ちゃん着替えて、着替えて!」
「だから大ちゃんって」
大ちゃんの言いたいことをさえぎり言葉を続ける。
「ご飯できてるから支度して下来てよ。ご飯冷めちゃうからね。」
僕は大ちゃんの部屋をあとにする。ばたんと扉を閉めズルズルと扉にもたれ掛かりながら座り込む。
「キス…しちゃった。恥ずかしぃ。」
今頃になって体が火照り始める。
大ちゃん前と比べると冷たくなった気がするな。嫌われちゃったかな?悲しい。ズキンと胸が痛む。
「そろそろ下に行かないと。」
僕は階段をパタパタと降りていく。
「うぅ…んっ」
ベットから体を起こし軽く体を伸ばすと声が漏れ、小さくあくびが出る。
朝に弱くなくて良かったと思いつつ軽く身支度を整える。自分の部屋から出て1階へ向かい、顔を洗ったりしてから自分のテリトリーとも言えるキッチンを目指す。キッチンに着くとエプロンを身に付けて3人分の朝ごはんとお弁当を用意する。
「今日は何を作ろう?」
料理は手慣れたもので特技と言っても良いくらいだと思う。というのも両親が、義弟である大ちゃん、もとい大悟の高校入学と同時に、仕事の都合で海外へ行ってしまったので、今までお母さんと僕で手分けしてやっていた家事を義兄弟で分担しないといけなくなったので、僕がご飯を作ったり、洗濯物を干したりして、雅樹兄さんと大ちゃんには比較的簡単なものをしてもらってる。
冷蔵庫から食材を取りだし色々と作り上げていく。すると腹に腕を回され後ろから抱き締められる。
「うわっ! びっくりするから止めてよ雅樹兄さん。今日で何回目?」
雅樹兄さんが僕の肩に顎を乗せて耳元で呟く。
「うーん、お早う梓。いつものことだろ?」
とニヤニヤ笑い、何作ってるの?と目覚めたばかりの舌ったらずの声で聞く。
「兄さん達が好きな炒め物とかかな。ほら味見。」
焼いて冷まして置いた卵焼きを雅樹兄さんの口に放り込む。モグモグと頬袋を膨らませて頬張ってる。言うなればハムスターの様で格好良さが半減してる。
「美味しいよ、今日はだし巻きだね。」
「うん、一昨日の奴は甘かったから。」
そんな会話をしてる内に料理が出来上がる。テーブルの上に並べてると湯気が立ち込める。
「ねぇ、大ちゃんまだ起きてきて無い?」
「大は寝てると思うよ。アイツは低血圧だからな。起こして来ようか?」
「いや、僕が行くよ。雅樹兄さんは生徒会でしょ?遅れちゃいけないから食べてて良いよ。」
「そうか、ありがとう。じゃあ頂きます。」
雅樹兄さんが朝ごはんを食べ始めるのを尻目に、2階の大ちゃんの部屋へ向かう。部屋の前に着くと扉をトントンと叩く。
「大ちゃーん?起きてる?ご飯出来てるよ。」
返事が返って来ないので入るよと声をかけ部屋に入る。カーテンは閉めたままで布団がひとがたに膨らんでいる。窓に近付きカーテンを開く薄暗かった部屋に一気に光が入り込む。
朝日が、清々しいな。やっぱり気持ちいい。
「う”ぅ……まぶし。」
そう呟きもぞもぞと布団にこもる大ちゃんの布団を剥ぎ取る。
「ダメだよ寝ちゃ!学校に遅れちゃう。ご飯も冷めちゃうよ。」
「あ、ずさ…おはよ」
2度寝の体勢で挨拶をしてくるので、大ちゃんの肩を揺すり本腰で起こしにかかる。そんな大ちゃんはタンクトップと下はジャージだった、まだ肌寒いから風邪を引かないと良いけど。
「おはよう、大ちゃん。起きてよ。」
大ちゃんが手を伸ばし僕の顔を掴むと、ぐっと顔を近付ける。
「大ちゃん起きっ」
僕が言おうとした言葉は義弟に呑み込まれた。大ちゃんの薄い唇が僕のと重なり、優しく噛みついてくる。制止をかけようと口を開いたところに舌を入れられ更に激しくなる。
「はっぅ、う…んぅ!!」
息が苦しくて大ちゃんの胸を強めに叩き制止を訴える。するとようやく離れていき、2人の間にどちらの物ともつかない涎が垂れる。
「っん! あ、梓?」
やっと起きたかこの大ちゃんめ!と非難の目を向ける。べしっと大ちゃんの頭を叩く。
「女の子と間違えない!呼び捨てにしない!僕はお兄ちゃんだよ!」
お兄ちゃんに思えないほどに20cmの体格の差があるけど。大ちゃんが大きすぎるだけだと自分に言い聞かせる。
「何で入って来てんだよ、梓。」
全然話聞いてないな?僕だって怒るんだからね!
「呼んでも起きないからだよ!ちゃんと入るよって言ったからね。起きない大ちゃんが悪い。」
「大ちゃんって呼ぶな。」
「今まで呼んで来たんだから、変えないよ。」
僕はちょっと拗ねる。そして今の時刻を見て此処に来た理由を思い出す。
「あぁ!遅れちゃう。ほら大ちゃん着替えて、着替えて!」
「だから大ちゃんって」
大ちゃんの言いたいことをさえぎり言葉を続ける。
「ご飯できてるから支度して下来てよ。ご飯冷めちゃうからね。」
僕は大ちゃんの部屋をあとにする。ばたんと扉を閉めズルズルと扉にもたれ掛かりながら座り込む。
「キス…しちゃった。恥ずかしぃ。」
今頃になって体が火照り始める。
大ちゃん前と比べると冷たくなった気がするな。嫌われちゃったかな?悲しい。ズキンと胸が痛む。
「そろそろ下に行かないと。」
僕は階段をパタパタと降りていく。
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