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プロローグ
9月某日、居酒屋にて ③
しおりを挟むそして今回(ザ・復縁)の話を・・・
東京に住んでから、作品を載せるHPも運営していた。
自費出版の本の宣伝、連載中のweb漫画、仕事依頼の為の連絡先とか。
手探りでやっていたから、なかなか観覧者数は伸びなかったが・・・。
そしてそのうち初めてHPから連絡が来たのだ。
[アタシは遠方に住んで本は買いに行けないですが応援してます。頑張ってください。]
・・・いや、正確に言うならばもっと長い文面だ(笑)
だが、この短い文面でも分かりやすい特徴がある・・・
カタカナが半角という特徴。
そして、過去の記憶を遡るとこの特徴が一致する人物が一人だけいた。
ええ、佐藤さんです。
ただこの情報だけで完全に佐藤さんだという確証は無い。
そこで亀丸は考えた。
[応援ありがとうございます。もしよろしければ本をお送りします。わざわざ遠方から連絡までして頂いたので、今回代金は入りませんので。]
もちろん誰でもタダでと言われたら遠慮する可能性の方が高いだろう。
だが、とりあえずメールを続けて判断材料を増やしたい。
逆に素直に本を受け取る(または買うと言われる)ならば住所で判断が出来る訳だ。
ちょっとした心理戦にワクワクした・・・。
[いえ、それは申し訳ないです。手にとる機会が出来るまで楽しみにHPで拝見させていただきます。アナタが地元に居た時にも拝見させて頂いてました。]
おっと!予想以上の収穫だ。
そしてワクワクしたこの気持ちの矛先は完全に路頭に迷った。だってもう佐藤さんしかいない。
[もしかして佐藤さんじゃないですか?]
うん、もういい。送ったれ・・・
[…なんでわかったの?元気だった?]
鈍い男にだってカンはある。
メールを見た瞬間に
「この女は旦那と上手くいってない。もしくは離婚した。」
逃げ口として連絡をしてきたのだと。
そしてその日から
旦那の愚痴と離婚の相談窓口と課していくのである。
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