貴方から逃げます

まる

文字の大きさ
7 / 8

代償3

しおりを挟む
 お義兄様の大きな手に顎を掴まれ、口づけから逃れる事が出来ない。それどころか、身動ぎするたびに肌襦袢は開けていく。

「――っんん!!」

 右手は縛られ、その上左手首はベッドに押し付けられ、組み敷かれている私に逃げ道なんてなかった。


 口内を蹂躙され続けるこの行為は、愛する人とする物なんじゃないの……?

 お母様に似た顔立ちの私を、お母様だと思って口づけているのだとしたら、あまりにも酷い……。


 少し唇が離れた時、私は大きく息を吸った。


「鼻で息を吸え」
「……もう……止めて」

 目を閉じると、涙が出て来た。
 お義兄様に少しでも優しさが残っていると思いたい。


「お母様と私は似ていても別人です……」
「的が外れてるな。そう言えば、俺が止めると思ったか?」
「お義兄様は――っ!?」

 私の顎を掴んでいた手が這うように下りてきて、肌襦袢の上から胸を撫でられた。

「やめ……」

 今、お義兄様が私に求めているものが世継ぎでないなら、こんな事をするのはおかしい!!

「――あっ」


 長い指先に、カリカリと執拗に乳首を擦られた。恐怖と同時に、何か別の感覚が湧き出てくる。

「まだ、襦袢の上から触っているだけなのに、随分と感度は良さそうだ」

 そう言って、強引に私の左手を胸まで持って行って、今までお義兄様が触っていた所に指を押し付けられた。

「乳首が固く立っている、なぜだか解るか?」

 そんな事を聞かれても、今まで胸がこんな風になった事はないし、解らない。

「まぁ、口にせずとも、感じるものだ。すぐに解る」

 お義兄様の顔が近付いてくる。これ以上、口づけされるのは嫌っ!!
 私が顔を背けていていると、首筋から耳まで舌先で舐められ耳朶を喰まれた。
 それで終わるのかと思ったら、今度はグチュっと水音がした。

「やっ――っっ」


 耳を舐めるなんておかしいっ

「っ……っ」

『嫌だ』と言いたいのに、それとは違う声が出てしまいそうになって、私は必死で堪えた。

 その間に、肌襦袢の紐をとかれていたのに気付かなかった。

 緩んだ肌襦袢の胸元を大きく広げて、そこをお義兄様がじっと見ている。

「見ないでっ……!!」

 恥ずかしい!もう嫌だ!!
 出て行くなんて言わなければ良かった。結婚の話なんてしなければ、こんな事にならなかったのに……っ。

 左腕で胸を覆って隠す私を見て、お義兄様は笑っている。

「隠す所はそこだけでいいのか?」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

淫紋付きランジェリーパーティーへようこそ~麗人辺境伯、婿殿の逆襲の罠にハメられる

柿崎まつる
恋愛
ローテ辺境伯領から最重要機密を盗んだ男が潜んだ先は、ある紳士社交倶楽部の夜会会場。女辺境伯とその夫は夜会に潜入するが、なんとそこはランジェリーパーティーだった! ※辺境伯は女です ムーンライトノベルズに掲載済みです。

ブラック企業を退職したら、極上マッサージに蕩ける日々が待ってました。

イセヤ レキ
恋愛
ブラック企業に勤める赤羽(あかばね)陽葵(ひまり)は、ある夜、退職を決意する。 きっかけは、雑居ビルのとあるマッサージ店。 そのマッサージ店の恰幅が良く朗らかな女性オーナーに新たな職場を紹介されるが、そこには無口で無表情な男の店長がいて……? ※ストーリー構成上、導入部だけシリアスです。 ※他サイトにも掲載しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

離縁希望の側室と王の寵愛

イセヤ レキ
恋愛
辺境伯の娘であるサマリナは、一度も会った事のない国王から求婚され、側室に召し上げられた。 国民は、正室のいない国王は側室を愛しているのだとシンデレラストーリーを噂するが、実際の扱われ方は酷いものである。 いつか離縁してくれるに違いない、と願いながらサマリナは暇な後宮生活を、唯一相手になってくれる守護騎士の幼なじみと過ごすのだが──? ※ストーリー構成上、ヒーロー以外との絡みあります。 シリアス/ ほのぼの /幼なじみ /ヒロインが男前/ 一途/ 騎士/ 王/ ハッピーエンド/ ヒーロー以外との絡み

赤ずきんちゃんと狼獣人の甘々な初夜

真木
ファンタジー
純真な赤ずきんちゃんが狼獣人にみつかって、ぱくっと食べられちゃう、そんな甘々な初夜の物語。

世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない

二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。 ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。 当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。 だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。 ――君の××××、触らせてもらえないだろうか?

十歳の花嫁

アキナヌカ
恋愛
アルフは王太子だった、二十五歳の彼は花嫁を探していた。最初は私の姉が花嫁になると思っていたのに、彼が選んだのは十歳の私だった。彼の私に対する執着はおかしかった。

新人メイド桃ちゃんのお仕事

さわみりん
恋愛
黒髪ボブのメイドの桃ちゃんが、働き先のお屋敷で、旦那様とその息子との親子丼。

処理中です...