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学園編
新学期と学園祭
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みんなで楽しんだ夏休みも終わり。
さぁさぁ皆様! 今日から新学期ですわよ!
「おはようございます、ウィルヘルミナ様!」
「うっ!!」
夏休みのお泊まり以降会えていなかった推しが目の前に居て私に挨拶をしてくれた。その姿のなんと神々しいことか。
眩しすぎて思わず手を顔の前に持っていきながら呻いてじまったぜ。恐るべし、久しぶりに遭遇する推し!
「だ、大丈夫ですかウィルヘルミナ様?!」
「いやちょっと……、久々に見る生アイラちゃんが可愛すぎて」
「ええっ?!」
びっくりした声もかわいいぞ、天使よ。
「あ、ありがとうございます……?
でも、私もウィルヘルミナ様と久しぶりにお会いできてすっごく嬉しいですよ!」
そう言うアイラちゃんの背中にはぺかーーっ! と後光が差していた。
あっ駄目だ。女神の光で浄化される。私の形無くなります、サラサラサラ……。
「こちらこそありがとうね……」
「え??」
不思議そうに小首を傾げられた。うむ、かわいい。もうそれしか言えることがない。
とまぁ、アイラちゃんの素晴らしさを語る談義はここまでにしておいて。
何はともあれ、新学期である。
*
「みんな、夏休みは楽しめたかな?」
放課後、私達は生徒会室に集まっていた。
いやー、この感じも懐かしいわ。暫く学校行ってなかったからねぇ。
「ええ、とても! 積むばかりだった本達を熱中して読めた、よい夏休みでした」
ギーゼラ先輩が元気よく答えた。彼女は大層読書家であるという。
噂では恋愛小説にどっぷりハマっているのだとか……。
「僕は領地の手伝いばっかりしてましたね。帰ってきたら仕事を手伝えーだとかなんだとかうるさくて。
まぁ、概ねよい休みだったと思います」
次に話したのはハンス先輩。確か伯爵家の次男坊とか言ってたかな。
休みの最中でも仕事を手伝わされるとは……、哀れな。
二人の回答に、ヴィクトールは「そうかいそうかい」と笑顔で返す。
「私は妹とずっと一緒に居られてとても充実していたよ」
飲んでたお茶噴きそうになったわ。
もう! なんでこう、この義兄は意味のわからん余計なことを言うかな?!
「義妹と仲良しな優しい生徒会長」のイメージを保ちたいのかもしれんが、私を巻き込むな、私を!
「僕だってずっと一緒でしたけどね。僕の、婚約者、と」
そして何故か対抗するユーリ。やめろ要らん争いを生むな。必要ねえから!
というか、そもそもユーリはうちに居座りすぎだと思います……。ほぼ夏休み中うちに居たよ……?
そして、そんな二人の会話を一刀両断する者が。
「醜い争いよの」
そう、俺様何様サーシャ様である!
お願いだサーシャ、このよく分からんことになりそうな流れをどうにかしてくれ!
「余はウィラと夜の語らいまでしたというのに。全く、小さきもの達だ」
(なんでそれ今言ったぁぁーーーッ?!)
がくりと肩を落とした。くそっ、奴に期待した俺がバカだったのか……!(王子様になんて口の聞き方なのだというのは置いておく)
そして案の定。
俯く私の頭上から、世にも恐ろしい鬼共の気配が。
「ウィラ……? どういうことですか、夜とは……?」
「まさか夜に殿下と接触していたんじゃないだろうね……?」
「いやあの違います聞いてください! 決して疾しいことをしていたわけではなく! ただの健全なるお話し合いです!!」
「ほう……? 一体何を、夜に、お話し合いしたのか。気になりますね、殿下?」
ヴィクトールがサーシャを振り返る。
サーシャはそれに一瞬目を丸くした後。
「それは、ウィラと余だけの秘密だ。……なぁ? ウィラ」
あの、なんだか。すごーく優しい目で微笑まれたのですが。
両隣に居る二人の顔は、恐ろしくてもう見れなかった。
「……コホン。気を取り直して。これからの大きな行事といえば学園祭だ。皆も知っているだろう?」
その言葉に私の耳はピクリと反応した。
そうだ、これから学園祭イベントがあるんじゃん!
えー、説明いたしますと学園祭とはですね。
まぁ乙女ゲームによくあるアレです。文化祭イベ。
生徒達がクラスごとに出し物をしたり、出店が出たり。そういった、学園ものではお馴染みのネタですねー。
なお、この時代のヨーロッパにそういったイベントがあったのかは謎である! 現代の海外の学校ではオープンデーとかいって、外の人が学園の中へと入って来れる特別な日があるらしいけどね!
「ちなみに、我々生徒会は出し物はしない。というか、多分出来ない。忙しくなるだろうからね……」
ヴィクトールが遠い目をしながら言う。
なるほど、毎年何かしらの問題が発生したり、とにかく仕事が多かったりするんだろうな。今から恐ろしいぜ。
「でも、ちゃんと休憩時間は設けるからね。友人とでも婚約者とでもいい、学園祭を楽しんでおいで」
──おおっと! ここで耳寄りな情報が来ましたね!
そうです。学園祭の醍醐味といえば、この休憩時間中に送られるプチデートイベント!
時間になると好感度が高いキャラが主人公を誘いに来て、そのまま二人で学園祭を回るというやつだ。大きなスチルとかは無いけど、これだって好感度確認には大事なイベント。
当日、誰がアイラちゃんを誘うか楽しみですなぁ~! ふふふ!
え? 私はどうするのかって?
そりゃあもちろん──イベントを取り逃がさぬよう、デートしている二人にこっそりついて行って見届ける係です!
*
「はぁ……」
本日の生徒会活動も終わり、はい皆さん解散しましょーと廊下へぞろぞろ出たところ。
ハンス先輩から大きなため息が出た。肩もがっくり沈んでいる。
「?」
明らかに何かに悩んでいる様子。
首を傾げる私、と、丁度私の横に居たので同様に不思議そうな顔をして首を横に傾けるアイラちゃん。
「ハンス先輩、何か悩み事ですかね……?」
アイラちゃんがこしょこしょと小声で囁いてくる。推しの可愛らしい囁き声を耳元で直に聞けるのはこの世界でだけ!
おっとそうじゃない。私も気を取り直して小声で返す。
「確かに……。随分考え込んでるみたい」
「どうしたんでしょう? 心配ですね……」
ああん、相変わらず天使アイラエルなんだからぁ……。
まぁとはいえ、ああまで落ち込んだ姿を見せられれば私とて気にならないわけがない。
一応聞いてみようかしら。
「あの……ハンス先輩」
「ん……?」
緩やかにこちらを振り向く先輩。
これは……どこか気もそぞろである。
「あの、何か元気がないように見えるのですが……」
「大丈夫ですか? なにか悩み事があるのなら、お話してみるのはいかがでしょう」
「アイラさん、ウィルヘルミナさん……」
私たちの申し出に驚きつつも、彼はどうやら話をしてくれる気になったらしい。
「ありがとう、じゃあ……」と言いながら、ぐいぐいと私二人の背中を押す。えっ、なんだなんだ。
「ちょっとここでは話しにくい話題だから……」
なるほど。それなら仕方ないな。
そうして私達は、ハンス先輩に押されるまま、適当に人気のない場所へと移動したのだった。
「あのー、ところで、その言いにくい話題というのは……」
この辺ならいいだろう。
私はくるりと振り返ってハンス先輩に尋ねてみる。
彼はひじょ~~に言いにくそうな顔をして……、というより、恥ずかしがっているような……?
「じ、実は……」
「?」
「僕、ギーゼラさんを、学園祭のデートに誘おうと思っているんだ……!」
「へっ」
思わぬ回答が飛び出し、私はアイラちゃんと二人で顔を見合わせる。
そして。
「ハンス先輩、ギーゼラ先輩のことが好きだったんですか?!」
思わずそう叫べば、ハンス先輩から「うわあああ声が大きいよ!!」と慌てて遮られた。
さぁさぁ皆様! 今日から新学期ですわよ!
「おはようございます、ウィルヘルミナ様!」
「うっ!!」
夏休みのお泊まり以降会えていなかった推しが目の前に居て私に挨拶をしてくれた。その姿のなんと神々しいことか。
眩しすぎて思わず手を顔の前に持っていきながら呻いてじまったぜ。恐るべし、久しぶりに遭遇する推し!
「だ、大丈夫ですかウィルヘルミナ様?!」
「いやちょっと……、久々に見る生アイラちゃんが可愛すぎて」
「ええっ?!」
びっくりした声もかわいいぞ、天使よ。
「あ、ありがとうございます……?
でも、私もウィルヘルミナ様と久しぶりにお会いできてすっごく嬉しいですよ!」
そう言うアイラちゃんの背中にはぺかーーっ! と後光が差していた。
あっ駄目だ。女神の光で浄化される。私の形無くなります、サラサラサラ……。
「こちらこそありがとうね……」
「え??」
不思議そうに小首を傾げられた。うむ、かわいい。もうそれしか言えることがない。
とまぁ、アイラちゃんの素晴らしさを語る談義はここまでにしておいて。
何はともあれ、新学期である。
*
「みんな、夏休みは楽しめたかな?」
放課後、私達は生徒会室に集まっていた。
いやー、この感じも懐かしいわ。暫く学校行ってなかったからねぇ。
「ええ、とても! 積むばかりだった本達を熱中して読めた、よい夏休みでした」
ギーゼラ先輩が元気よく答えた。彼女は大層読書家であるという。
噂では恋愛小説にどっぷりハマっているのだとか……。
「僕は領地の手伝いばっかりしてましたね。帰ってきたら仕事を手伝えーだとかなんだとかうるさくて。
まぁ、概ねよい休みだったと思います」
次に話したのはハンス先輩。確か伯爵家の次男坊とか言ってたかな。
休みの最中でも仕事を手伝わされるとは……、哀れな。
二人の回答に、ヴィクトールは「そうかいそうかい」と笑顔で返す。
「私は妹とずっと一緒に居られてとても充実していたよ」
飲んでたお茶噴きそうになったわ。
もう! なんでこう、この義兄は意味のわからん余計なことを言うかな?!
「義妹と仲良しな優しい生徒会長」のイメージを保ちたいのかもしれんが、私を巻き込むな、私を!
「僕だってずっと一緒でしたけどね。僕の、婚約者、と」
そして何故か対抗するユーリ。やめろ要らん争いを生むな。必要ねえから!
というか、そもそもユーリはうちに居座りすぎだと思います……。ほぼ夏休み中うちに居たよ……?
そして、そんな二人の会話を一刀両断する者が。
「醜い争いよの」
そう、俺様何様サーシャ様である!
お願いだサーシャ、このよく分からんことになりそうな流れをどうにかしてくれ!
「余はウィラと夜の語らいまでしたというのに。全く、小さきもの達だ」
(なんでそれ今言ったぁぁーーーッ?!)
がくりと肩を落とした。くそっ、奴に期待した俺がバカだったのか……!(王子様になんて口の聞き方なのだというのは置いておく)
そして案の定。
俯く私の頭上から、世にも恐ろしい鬼共の気配が。
「ウィラ……? どういうことですか、夜とは……?」
「まさか夜に殿下と接触していたんじゃないだろうね……?」
「いやあの違います聞いてください! 決して疾しいことをしていたわけではなく! ただの健全なるお話し合いです!!」
「ほう……? 一体何を、夜に、お話し合いしたのか。気になりますね、殿下?」
ヴィクトールがサーシャを振り返る。
サーシャはそれに一瞬目を丸くした後。
「それは、ウィラと余だけの秘密だ。……なぁ? ウィラ」
あの、なんだか。すごーく優しい目で微笑まれたのですが。
両隣に居る二人の顔は、恐ろしくてもう見れなかった。
「……コホン。気を取り直して。これからの大きな行事といえば学園祭だ。皆も知っているだろう?」
その言葉に私の耳はピクリと反応した。
そうだ、これから学園祭イベントがあるんじゃん!
えー、説明いたしますと学園祭とはですね。
まぁ乙女ゲームによくあるアレです。文化祭イベ。
生徒達がクラスごとに出し物をしたり、出店が出たり。そういった、学園ものではお馴染みのネタですねー。
なお、この時代のヨーロッパにそういったイベントがあったのかは謎である! 現代の海外の学校ではオープンデーとかいって、外の人が学園の中へと入って来れる特別な日があるらしいけどね!
「ちなみに、我々生徒会は出し物はしない。というか、多分出来ない。忙しくなるだろうからね……」
ヴィクトールが遠い目をしながら言う。
なるほど、毎年何かしらの問題が発生したり、とにかく仕事が多かったりするんだろうな。今から恐ろしいぜ。
「でも、ちゃんと休憩時間は設けるからね。友人とでも婚約者とでもいい、学園祭を楽しんでおいで」
──おおっと! ここで耳寄りな情報が来ましたね!
そうです。学園祭の醍醐味といえば、この休憩時間中に送られるプチデートイベント!
時間になると好感度が高いキャラが主人公を誘いに来て、そのまま二人で学園祭を回るというやつだ。大きなスチルとかは無いけど、これだって好感度確認には大事なイベント。
当日、誰がアイラちゃんを誘うか楽しみですなぁ~! ふふふ!
え? 私はどうするのかって?
そりゃあもちろん──イベントを取り逃がさぬよう、デートしている二人にこっそりついて行って見届ける係です!
*
「はぁ……」
本日の生徒会活動も終わり、はい皆さん解散しましょーと廊下へぞろぞろ出たところ。
ハンス先輩から大きなため息が出た。肩もがっくり沈んでいる。
「?」
明らかに何かに悩んでいる様子。
首を傾げる私、と、丁度私の横に居たので同様に不思議そうな顔をして首を横に傾けるアイラちゃん。
「ハンス先輩、何か悩み事ですかね……?」
アイラちゃんがこしょこしょと小声で囁いてくる。推しの可愛らしい囁き声を耳元で直に聞けるのはこの世界でだけ!
おっとそうじゃない。私も気を取り直して小声で返す。
「確かに……。随分考え込んでるみたい」
「どうしたんでしょう? 心配ですね……」
ああん、相変わらず天使アイラエルなんだからぁ……。
まぁとはいえ、ああまで落ち込んだ姿を見せられれば私とて気にならないわけがない。
一応聞いてみようかしら。
「あの……ハンス先輩」
「ん……?」
緩やかにこちらを振り向く先輩。
これは……どこか気もそぞろである。
「あの、何か元気がないように見えるのですが……」
「大丈夫ですか? なにか悩み事があるのなら、お話してみるのはいかがでしょう」
「アイラさん、ウィルヘルミナさん……」
私たちの申し出に驚きつつも、彼はどうやら話をしてくれる気になったらしい。
「ありがとう、じゃあ……」と言いながら、ぐいぐいと私二人の背中を押す。えっ、なんだなんだ。
「ちょっとここでは話しにくい話題だから……」
なるほど。それなら仕方ないな。
そうして私達は、ハンス先輩に押されるまま、適当に人気のない場所へと移動したのだった。
「あのー、ところで、その言いにくい話題というのは……」
この辺ならいいだろう。
私はくるりと振り返ってハンス先輩に尋ねてみる。
彼はひじょ~~に言いにくそうな顔をして……、というより、恥ずかしがっているような……?
「じ、実は……」
「?」
「僕、ギーゼラさんを、学園祭のデートに誘おうと思っているんだ……!」
「へっ」
思わぬ回答が飛び出し、私はアイラちゃんと二人で顔を見合わせる。
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