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学園編
突如舞い込んできたドレス問題②
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「に……兄様!」
「ん?」
次なるターゲットはお前じゃあ!!
私の呼びかけに彼はくるりと振り向いた。
……ヴィクトールに聞くのは、なんかちょっと学園祭のアレコレが尾を引いてるような気がしてやりづらいけど! 聞くしかない!
「どうしたの、なんだか慌ててるね」
「に、兄様っ……! ……ちょっと、聞きたいんですけど!」
「なぁに」
駆け寄ってきた私に向かって膝を折ってくれるヴィクトール。
身長差があるもんね。ありがとう。でも今はそんな優しさに目を向けている余裕がオラにはねえんだ。
「来週は舞踏会ですよね!」
「うん、そうだね」
「みんなドレスを着ますよね!」
「まぁ……皆かどうかは分からないけど、基本そうする人は多いかな」
「アイラちゃんの着るドレスを用意してたりとかって、していませんか!!」
きょとん、と丸くなったヴィクトールの紅い瞳が見える。
「私が? ……特にしてないけど……」
「やっぱりーー!!」
思わず叫ぶ私に、ヴィクトールは不思議そうな目を向けた。
「……あの、何で逆に私がアイラのドレスを用意すると思ったの……?」
「だ、だって……だって……」
「彼女と婚約しているとかなら分かるけど、私達はそもそも恋人同士でも何でもないし」
「……それは……そうなん……ですが……」
それはそうなんだけど。そうなんだけどよ。
もう11月だよ。攻略ルートも佳境を迎えてるよ。
まさか、こんなデカいイベントに必須なアイテムが用意されていないだなんて……。
恋人同士でなくても、もうとっくに攻略対象達はアイラちゃんに落ちている時期なのに。
なのに、現実はこれだ。どうしてこうなってしまったのか。
「……生徒会から、みたいな感じでプレゼントできたりは……」
「うーん」
私のなけなしの願いに、ヴィクトールは顎に手を当てて渋い顔をする。
「そうすると、ドレスやスーツの用意に困っている生徒みんなに渡さなきゃならなくなってしまう。そこまでの予算は……さすがに、生徒会には無いかなぁ」
「……そうですか……」
ごもっともな意見である。泣いた。
*
「……はぁ……」
寮の部屋にも帰る気になれず、私はその辺のベンチに座って深~いため息をついた。
(アイラちゃんのドレス……どうしよう)
残る攻略対象は、ユーリ一人だ。ただ……。
一番可能性が低い相手と言えるため、私は中々本人に聞きに行くことができなかった。
「あれ? ウィラ、こんな所で何してるんです?」
と思ったらご本人様が降臨なされたわ!! 死ぬほどビックリした!!
「ゆっ、ユーリ様?! 何でここに」
「いえ、たまたま通りがかっただけなんですけど……」
「なんというタイミング……」
「?」
狙ったかのようなタイミングの出現に唸る私に、ユーリが不思議そうに首を傾げる。
そして、「隣、いいですか?」と言いながら私の隣に座り(答えを聞く前にもう座っとるやんけ)私の顔をじっと覗き込んできた。
「どうしました? なんだか……疲れているみたいですけど」
「え……」
「何か悩み事でも?」
悩み事って。そりゃあ、あんた。
「舞踏会で着るドレスについて……」
思わずぽろっとそんなセリフが口から漏れ出てしまった。あっ、と思った頃にはもう遅い。
「ドレス?」とユーリが呟く。
「ドレスの心配をしているのですか? あなたの着るドレスは、僕がちゃんと用意しているのですが……。もしかして、デザインが気に入らないとか?」
「いえいえ違います!! そうではなくて、ユーリ様の選んでくれたドレスはとても素敵で嬉しいですよ!!」
慌てて言い返した。危ない危ない、変な勘違いが起きたらユーリが気の毒だ。
……まぁ、さっき彼が言ったように。私の当日着るドレスは、ユーリが選んで作ってくれたものだ。学園で行われる舞踏会では、婚約者が居る子女の着るドレスは、婚約者が選ぶことが暗黙の了解のようなものになっているから。
一応婚約者だしね、私たち……。
アイラちゃんのドレスを用意している可能性が低い、と推測したのはこれがあったからだ。婚約者のドレスを仕立てた上、他の女のドレスまで用意しているとは考えにくい。……いや、一抹の希望があればまだ……?
とか考えてるうちに、
「そうですか? ウィラがもっと別なデザインがよいと言うのであれば、仕立て直しますよ。今からでも間に合うかな……」
とか言われたもんだから、必死に止める他なかった。やめてくれ! 既に金がかかっているというのに、それらを仕立て直すなんて!!
「本気で悩まないでくださいよ! 大丈夫ですって、私あのドレスすっごく気に入ってるなー!!」
「おや、それなら嬉しいですね。よかったよかった」
納得してくれたっぽいユーリにほっと息をつく。
危ねえ危ねえ。今からまたやるなんてそんな、お針子さん達にも大変大変申し訳ないことなんかさせられるわけがない。
あ、ちなみにドレスは安定のベルリーナブランドです。ベルンハルドさんにも久々にお会いしましたよ。相変わらずお元気そうでした。
「で、あなたは何に悩んでいるのですか?」
ずい、と近づけられるユーリの顔。相変わらず人との距離感がいまいちわかっていない男である。
「……アイラちゃん、舞踏会に制服で出るって言うんです」
「……ああ、そういうことでしたか……。なるほど、だから元気が無かったんですね?」
「えっ、これだけの情報でわかるんですか?」
「勿論。僕はあなたの婚約者ですから」
笑顔で答えられる。こんやくしゃってスゲー。まぁ多分これユーリの元々の察しが良すぎるせいだと思うけどね。
「ユーリ様、アイラちゃんのドレスを用意してたりは……」
「いいえ、全く」
「全く……ですか……」
ああ。望みは絶たれた……。
ずーん、と落ち込む私の頭を、ユーリが優しく撫でてくれる。
なんか今日頭撫でられるの多い日だな。
「その様子だと、ヴィクトール義兄上やサーシャ殿下も駄目だったんでしよう?」
「察しがよすぎる……。何だこの人……」
「あなたが分かりやすすぎるんですよ、普段から」
そうかな。そうかも。そうだろうか……。
しかし、本当にどうしたものか。
というか攻略対象全滅という時点で乙女ゲーム攻略としては失敗に入るのではなかろうか。そ、そんなの嫌だー!! アイラちゃんは世界の正義なんだー!!
「……サーシャ殿下に無理言って頼む、とか……」
「おや、受けてくれるんですか? 彼」
「私がサーシャ様の所の民族衣装を着れば用意してくださるそうです」
「NGですね」
「ですよねー」
外聞的にも個人的にもあかんわ。それは。
「要は、アイラのドレスが用意できればいいんでしょう?」
ユーリが人差し指を立てながら言う。
「それはそうなんですが、みんな無理って……」
「そんなの、僕達三人に限定するから無理になるんじゃないですか」
「へっ?」
「ウィラが貸してあげたりすればいいんですよ」
目から鱗だった。
(そ、その手があったかーーーーッ!!)
攻略対象達からブン取れないなら私が用意すればいいのである。
幸い、私とアイラちゃんは身長なども似通っている。採寸をして、少し直せば、アイラちゃんが着れるようになるかも……!
「──って、それってアリなんですか?!」
乙女ゲームなのに?! 男女の恋愛を描いている作品のヒロインなのに?!
しかし、私のそんな思いをまるで知らないユーリはあっっけらかんと。
「アリじゃないですかね? 細かいことを気にするより、アイラが一人制服姿で出席する方が嫌でしょう?」
「ゔっ、そ、それは……」
(……もう腹を括るしかないのか)
ユーリの言う通りである。細かいことを気にしている時間はない。何せ、舞踏会は来週に迫っているのだから。
……仕方がない!
次の瞬間。私は頭の中で、如何にドレスを舞踏会までに間に合わせるかのスケジュールを立てまくるのであった。
「ん?」
次なるターゲットはお前じゃあ!!
私の呼びかけに彼はくるりと振り向いた。
……ヴィクトールに聞くのは、なんかちょっと学園祭のアレコレが尾を引いてるような気がしてやりづらいけど! 聞くしかない!
「どうしたの、なんだか慌ててるね」
「に、兄様っ……! ……ちょっと、聞きたいんですけど!」
「なぁに」
駆け寄ってきた私に向かって膝を折ってくれるヴィクトール。
身長差があるもんね。ありがとう。でも今はそんな優しさに目を向けている余裕がオラにはねえんだ。
「来週は舞踏会ですよね!」
「うん、そうだね」
「みんなドレスを着ますよね!」
「まぁ……皆かどうかは分からないけど、基本そうする人は多いかな」
「アイラちゃんの着るドレスを用意してたりとかって、していませんか!!」
きょとん、と丸くなったヴィクトールの紅い瞳が見える。
「私が? ……特にしてないけど……」
「やっぱりーー!!」
思わず叫ぶ私に、ヴィクトールは不思議そうな目を向けた。
「……あの、何で逆に私がアイラのドレスを用意すると思ったの……?」
「だ、だって……だって……」
「彼女と婚約しているとかなら分かるけど、私達はそもそも恋人同士でも何でもないし」
「……それは……そうなん……ですが……」
それはそうなんだけど。そうなんだけどよ。
もう11月だよ。攻略ルートも佳境を迎えてるよ。
まさか、こんなデカいイベントに必須なアイテムが用意されていないだなんて……。
恋人同士でなくても、もうとっくに攻略対象達はアイラちゃんに落ちている時期なのに。
なのに、現実はこれだ。どうしてこうなってしまったのか。
「……生徒会から、みたいな感じでプレゼントできたりは……」
「うーん」
私のなけなしの願いに、ヴィクトールは顎に手を当てて渋い顔をする。
「そうすると、ドレスやスーツの用意に困っている生徒みんなに渡さなきゃならなくなってしまう。そこまでの予算は……さすがに、生徒会には無いかなぁ」
「……そうですか……」
ごもっともな意見である。泣いた。
*
「……はぁ……」
寮の部屋にも帰る気になれず、私はその辺のベンチに座って深~いため息をついた。
(アイラちゃんのドレス……どうしよう)
残る攻略対象は、ユーリ一人だ。ただ……。
一番可能性が低い相手と言えるため、私は中々本人に聞きに行くことができなかった。
「あれ? ウィラ、こんな所で何してるんです?」
と思ったらご本人様が降臨なされたわ!! 死ぬほどビックリした!!
「ゆっ、ユーリ様?! 何でここに」
「いえ、たまたま通りがかっただけなんですけど……」
「なんというタイミング……」
「?」
狙ったかのようなタイミングの出現に唸る私に、ユーリが不思議そうに首を傾げる。
そして、「隣、いいですか?」と言いながら私の隣に座り(答えを聞く前にもう座っとるやんけ)私の顔をじっと覗き込んできた。
「どうしました? なんだか……疲れているみたいですけど」
「え……」
「何か悩み事でも?」
悩み事って。そりゃあ、あんた。
「舞踏会で着るドレスについて……」
思わずぽろっとそんなセリフが口から漏れ出てしまった。あっ、と思った頃にはもう遅い。
「ドレス?」とユーリが呟く。
「ドレスの心配をしているのですか? あなたの着るドレスは、僕がちゃんと用意しているのですが……。もしかして、デザインが気に入らないとか?」
「いえいえ違います!! そうではなくて、ユーリ様の選んでくれたドレスはとても素敵で嬉しいですよ!!」
慌てて言い返した。危ない危ない、変な勘違いが起きたらユーリが気の毒だ。
……まぁ、さっき彼が言ったように。私の当日着るドレスは、ユーリが選んで作ってくれたものだ。学園で行われる舞踏会では、婚約者が居る子女の着るドレスは、婚約者が選ぶことが暗黙の了解のようなものになっているから。
一応婚約者だしね、私たち……。
アイラちゃんのドレスを用意している可能性が低い、と推測したのはこれがあったからだ。婚約者のドレスを仕立てた上、他の女のドレスまで用意しているとは考えにくい。……いや、一抹の希望があればまだ……?
とか考えてるうちに、
「そうですか? ウィラがもっと別なデザインがよいと言うのであれば、仕立て直しますよ。今からでも間に合うかな……」
とか言われたもんだから、必死に止める他なかった。やめてくれ! 既に金がかかっているというのに、それらを仕立て直すなんて!!
「本気で悩まないでくださいよ! 大丈夫ですって、私あのドレスすっごく気に入ってるなー!!」
「おや、それなら嬉しいですね。よかったよかった」
納得してくれたっぽいユーリにほっと息をつく。
危ねえ危ねえ。今からまたやるなんてそんな、お針子さん達にも大変大変申し訳ないことなんかさせられるわけがない。
あ、ちなみにドレスは安定のベルリーナブランドです。ベルンハルドさんにも久々にお会いしましたよ。相変わらずお元気そうでした。
「で、あなたは何に悩んでいるのですか?」
ずい、と近づけられるユーリの顔。相変わらず人との距離感がいまいちわかっていない男である。
「……アイラちゃん、舞踏会に制服で出るって言うんです」
「……ああ、そういうことでしたか……。なるほど、だから元気が無かったんですね?」
「えっ、これだけの情報でわかるんですか?」
「勿論。僕はあなたの婚約者ですから」
笑顔で答えられる。こんやくしゃってスゲー。まぁ多分これユーリの元々の察しが良すぎるせいだと思うけどね。
「ユーリ様、アイラちゃんのドレスを用意してたりは……」
「いいえ、全く」
「全く……ですか……」
ああ。望みは絶たれた……。
ずーん、と落ち込む私の頭を、ユーリが優しく撫でてくれる。
なんか今日頭撫でられるの多い日だな。
「その様子だと、ヴィクトール義兄上やサーシャ殿下も駄目だったんでしよう?」
「察しがよすぎる……。何だこの人……」
「あなたが分かりやすすぎるんですよ、普段から」
そうかな。そうかも。そうだろうか……。
しかし、本当にどうしたものか。
というか攻略対象全滅という時点で乙女ゲーム攻略としては失敗に入るのではなかろうか。そ、そんなの嫌だー!! アイラちゃんは世界の正義なんだー!!
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「私がサーシャ様の所の民族衣装を着れば用意してくださるそうです」
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「ですよねー」
外聞的にも個人的にもあかんわ。それは。
「要は、アイラのドレスが用意できればいいんでしょう?」
ユーリが人差し指を立てながら言う。
「それはそうなんですが、みんな無理って……」
「そんなの、僕達三人に限定するから無理になるんじゃないですか」
「へっ?」
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目から鱗だった。
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攻略対象達からブン取れないなら私が用意すればいいのである。
幸い、私とアイラちゃんは身長なども似通っている。採寸をして、少し直せば、アイラちゃんが着れるようになるかも……!
「──って、それってアリなんですか?!」
乙女ゲームなのに?! 男女の恋愛を描いている作品のヒロインなのに?!
しかし、私のそんな思いをまるで知らないユーリはあっっけらかんと。
「アリじゃないですかね? 細かいことを気にするより、アイラが一人制服姿で出席する方が嫌でしょう?」
「ゔっ、そ、それは……」
(……もう腹を括るしかないのか)
ユーリの言う通りである。細かいことを気にしている時間はない。何せ、舞踏会は来週に迫っているのだから。
……仕方がない!
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