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「番」というものについて
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それからというもの、私はウィルフレッド様と関わり合いを持つことが殆ど無かった。
なにせ、何に誘っても断られてしまうのだ。お茶会をしましょう、出かけましょう、そんな誘いをしても、彼は冷たく私を突っぱねるだけ。
そうして何度も何度も断られているうちに、私の心は、どんどんと疲弊していくようになるのだった。
「番様との関係はいかがですか、セルマ様」
そんなある日。
私を故郷からこの竜人族の国まで連れてきた人たち、……いわゆる王国の使者さん達だ。が、屋敷にやってきてそんな質問をしてきたのだ。
にこりと人好きのしそうな笑みを携えて。
私はどう答えるのがいいのか迷っていた。
冷たくされていると、正直に話すのがいいのか……それとも、嘘をついて、「何も問題はありませんよ」と答えた方がいいのか。
「ええー……と、……」
言い淀む私。
だが、どう言おうか迷っている間に、使者さん達は何かを感じ取ったのだろう。
「もしや、あまりよい関係を築けていないので……?」
心配そうにそう言われた声に、私は固まってしまった。
その反応でもう分かってしまったらしく、使者さん達は顔を見合わせながら「おかしいな……」とぶつぶつ呟いている。
「我々竜人族にとって、番は絶対なのに……」
「あの、……その、番に関することなんですが……」
「はい?」
「私、番に関する詳しいことを知らないんです。どうか、教えていただけないでしょうか」
きょとん、と目を丸くする使者さん。
でも、これは本音だ。私はずっと「あなたはウィルフレッド様の大切な番です」と言われているだけで、番とは実際何なのか、知ることもなかった。
よく分からないまま周りに「運命」「絶対的」と言われてもピンと来ない。
番についてもっとちゃんと知りたい──私はそう思ったのだ。このままでは、意味不明なキーワードにただただ振り回されている気がして。
私がまっすぐに見つめると、使者さん達は「それでは、僭越ながら」と口を開く。
「ええと、そうですね……。番というのは、我々竜人族には大抵備わっているものでして。神様に決められた、運命の相手です」
「神様に、決められた……?」
なんだか仰々しい名前が出てきたな。
「感知できるのは我々竜人族だけです。人間であるあなたには……この特別さ、凄まじいまでの衝動は分からないでしょうね」
「……ええ……、そうですね」
「番とは、傍に居るだけで幸せになれたり、逆に傍にいないと落ち着かなかったり。そんな、竜人族の感情の大半を支配できるような、貴重な存在なんです。一緒に居るだけで、これ以上ないほど心が満たされる」
「……心が」
「そのはず、なのですが……、ウィルフレッド様からは、そういった様子はお見受けられませんか?」
その質問に、私は素直に「はい」と答えた。
これ以上隠しても仕方がないだろう。そう思い、現状を話してみることにする。
彼には昔から好きな女性が居ること。
そのせいか、彼は最初から私を敵視し、「番なんていらない」とまで言っていること。
傍に行っても冷たい態度しかとられず、とてもじゃないが、周りから聞いている「番」という存在である自信は、私には無いこと。
私の話を聞いた使者さん達は、頭に手を当てながら「そういうパターンですか……」と言った。
そういうパターン、とは?
「たまにあるんです。番を見つけても、自分には既に好きな人が居るからと拒否をする竜人族が。……まぁ、これは人間族や、他の種族でもあることなんですけれどね」
「そうなんですか……」
「我々はともかく、他の種族には番関係を感知できませんから」
それなら納得できる。だって、今こうしていても、竜人族の人たちが感じられるという番の関係性というものにピンと来ないのだから。その状態でほかに好きな人が居たら、そりゃあ受け入れられないであろう……。
だが、ウィルフレッド様の場合は、彼自身が竜人族だ。番関係であるということは、嫌と言うほど理解しているだろうと使者さん達は言う。
「ですが、その凄まじいまでの本能を、彼は理性で押しとどめているのかもしれませんね。その、既に好きだという女性のために……」
「…………」
その使者さんの言葉に、前から分かっていた純然たる事実が、私の胸の奥深くにずしーん……とのしかかってきた。
──私が、彼らの邪魔をしている。
考えてみればわかることだった。
ウィルフレッド様の好きな人はヴィオラ様。それは永遠に変わらない。
ヴィオラ様だって、彼を憎からず思っているに違いない。二人は昔からずっと一緒に居たのだから。
私はそんな二人の間に、突如「運命の番」という名前で飛び出してきた邪魔者。
私が居なくなれば、ウィルフレッド様も、凄まじいとまで言われる竜人族の本能と戦う必要はない。
「あの……」
「はい、何でしょう」
「私はやはり、故郷へ帰るべきなのではないでしょうか……」
そんなことを呟いた私に、使者さん達は顔をさぁっと青ざめさせながら慌てて立ち上がる。
「おっ、おおお待ちくださいセルマ様!! それは……っ!!」
「国へ帰ってしまえば、きっとウィルフレッド様は身が引き裂かれるような思いをしてしまいます!! それくらい、竜人族にとって番は無くてはならないものなのです!!」
本当にそうなのだろうか。私が国に帰ったとて、ウィルフレッド様はあのきれいなお顔を歪ませて「ふん、せいせいしたな」なんて言うところしか思い浮かばないけれど。
だが、彼らはそうは思っていないらしい。やはり、それほどまでに彼らにとっての「番」が重要な存在なのか……。
「でも……、今の私はウィルフレッド様のお心を嫌に乱しているだけなような気がするのです。それならばいっそ、私はここから消えた方が……」
「いいえセルマ様、それはおやめください。お願いします」
「ええっ……」
使者さん達二人に頭を下げられ、私は面食らってしまう。
「過去、番に受け入れてもらえず、心の底から悲しい思いをした竜人族を何人も知っています。番を失う苦しみは、他者にはわからぬほど辛く重いもの……」
「きっとウィルフレッド様は今、運命と好きな女性の間で悩んでいらっしゃるのです。ここでセルマ様が国へ帰ってしまえば、あなたを失った悲しみに彼は永遠に打ちひしがれることになる。……お願いします、セルマ様。どうか、彼を見捨てないであげてください」
「きっと時間が経てば、ウィルフレッド様はあなたの存在の偉大さ、何物にも代えがたい大切さに気が付くはず。それまでお待ちいただくことはできませんでしょうか」
(……そんなことを言われても……)
私にどうしろと言うのだろう、と思ってしまう。
私の存在の大切さに気付く? そんなこと、本当にあるのかしら?
時間が経てば経つほど、私のことを邪魔に思うことが増えて、憎しみが増え続けるだけなんじゃないの?
……そう思っても、私は、家にお金を入れてもらっている身。
どうしてもと頼まれてしまえば、いいえ、頼まれなくても、断ることなどできないのだ。万一にでも、家に入れてもらった寄付金を取り上げられるようなことになってしまえば、家族みんなが困ってしまう。
「……わかりました。できるだけ、頑張ってみます……」
私の静かな声に、使者さん達は下げていた頭を上げ、大手を振って喜びの声を上げたのだった。
……そんなに喜ぶほど、番って大事なものなのね。
(なのに、どうして私は……)
*
「あ……ウィルフレッド様」
廊下ですれ違いそうになった彼を呼び止める。
彼は一瞬固まった後、くるりとこちらを振り向いたが、……その顔には、皺が寄っていて。
「なんだ」
かけられる声もひどく冷たい。
だが、私は先ほどの使者さん達との会話を思い出しながら、ぐっと勇気を出して口を開いた。
「これから何も用事がなければ、お茶でもいかがですか? 私、ウィルフレッド様とお話したいことがたくさんあ……」
「悪いが、これからヴィオラの元に行かなければならないのでな。失礼する」
ふいっと踵を返して行ってしまいそうになる彼の腕を咄嗟に掴む。
「ま、待ってください! あの、でしたらまた今度でいいので、お茶の約束を……」
「ッ……離せ!!」
「きゃっ!」
ブンッ!! と腕を大きく振り払われ、私はその場に転倒してしまった。
「あ……」と呟いたウィルフレッド様と目が合う。
その目に宿っていた感情は、一体どんなものだったのか。
「……では」
結局、倒れた私の体を起こすこともせずに、彼は行ってしまった。
「…………」
ふと、零れそうになるものをぐっと堪える。
大丈夫。まだ、まだ大丈夫。こんなの何ともない。
そのはず、なんだから。
なにせ、何に誘っても断られてしまうのだ。お茶会をしましょう、出かけましょう、そんな誘いをしても、彼は冷たく私を突っぱねるだけ。
そうして何度も何度も断られているうちに、私の心は、どんどんと疲弊していくようになるのだった。
「番様との関係はいかがですか、セルマ様」
そんなある日。
私を故郷からこの竜人族の国まで連れてきた人たち、……いわゆる王国の使者さん達だ。が、屋敷にやってきてそんな質問をしてきたのだ。
にこりと人好きのしそうな笑みを携えて。
私はどう答えるのがいいのか迷っていた。
冷たくされていると、正直に話すのがいいのか……それとも、嘘をついて、「何も問題はありませんよ」と答えた方がいいのか。
「ええー……と、……」
言い淀む私。
だが、どう言おうか迷っている間に、使者さん達は何かを感じ取ったのだろう。
「もしや、あまりよい関係を築けていないので……?」
心配そうにそう言われた声に、私は固まってしまった。
その反応でもう分かってしまったらしく、使者さん達は顔を見合わせながら「おかしいな……」とぶつぶつ呟いている。
「我々竜人族にとって、番は絶対なのに……」
「あの、……その、番に関することなんですが……」
「はい?」
「私、番に関する詳しいことを知らないんです。どうか、教えていただけないでしょうか」
きょとん、と目を丸くする使者さん。
でも、これは本音だ。私はずっと「あなたはウィルフレッド様の大切な番です」と言われているだけで、番とは実際何なのか、知ることもなかった。
よく分からないまま周りに「運命」「絶対的」と言われてもピンと来ない。
番についてもっとちゃんと知りたい──私はそう思ったのだ。このままでは、意味不明なキーワードにただただ振り回されている気がして。
私がまっすぐに見つめると、使者さん達は「それでは、僭越ながら」と口を開く。
「ええと、そうですね……。番というのは、我々竜人族には大抵備わっているものでして。神様に決められた、運命の相手です」
「神様に、決められた……?」
なんだか仰々しい名前が出てきたな。
「感知できるのは我々竜人族だけです。人間であるあなたには……この特別さ、凄まじいまでの衝動は分からないでしょうね」
「……ええ……、そうですね」
「番とは、傍に居るだけで幸せになれたり、逆に傍にいないと落ち着かなかったり。そんな、竜人族の感情の大半を支配できるような、貴重な存在なんです。一緒に居るだけで、これ以上ないほど心が満たされる」
「……心が」
「そのはず、なのですが……、ウィルフレッド様からは、そういった様子はお見受けられませんか?」
その質問に、私は素直に「はい」と答えた。
これ以上隠しても仕方がないだろう。そう思い、現状を話してみることにする。
彼には昔から好きな女性が居ること。
そのせいか、彼は最初から私を敵視し、「番なんていらない」とまで言っていること。
傍に行っても冷たい態度しかとられず、とてもじゃないが、周りから聞いている「番」という存在である自信は、私には無いこと。
私の話を聞いた使者さん達は、頭に手を当てながら「そういうパターンですか……」と言った。
そういうパターン、とは?
「たまにあるんです。番を見つけても、自分には既に好きな人が居るからと拒否をする竜人族が。……まぁ、これは人間族や、他の種族でもあることなんですけれどね」
「そうなんですか……」
「我々はともかく、他の種族には番関係を感知できませんから」
それなら納得できる。だって、今こうしていても、竜人族の人たちが感じられるという番の関係性というものにピンと来ないのだから。その状態でほかに好きな人が居たら、そりゃあ受け入れられないであろう……。
だが、ウィルフレッド様の場合は、彼自身が竜人族だ。番関係であるということは、嫌と言うほど理解しているだろうと使者さん達は言う。
「ですが、その凄まじいまでの本能を、彼は理性で押しとどめているのかもしれませんね。その、既に好きだという女性のために……」
「…………」
その使者さんの言葉に、前から分かっていた純然たる事実が、私の胸の奥深くにずしーん……とのしかかってきた。
──私が、彼らの邪魔をしている。
考えてみればわかることだった。
ウィルフレッド様の好きな人はヴィオラ様。それは永遠に変わらない。
ヴィオラ様だって、彼を憎からず思っているに違いない。二人は昔からずっと一緒に居たのだから。
私はそんな二人の間に、突如「運命の番」という名前で飛び出してきた邪魔者。
私が居なくなれば、ウィルフレッド様も、凄まじいとまで言われる竜人族の本能と戦う必要はない。
「あの……」
「はい、何でしょう」
「私はやはり、故郷へ帰るべきなのではないでしょうか……」
そんなことを呟いた私に、使者さん達は顔をさぁっと青ざめさせながら慌てて立ち上がる。
「おっ、おおお待ちくださいセルマ様!! それは……っ!!」
「国へ帰ってしまえば、きっとウィルフレッド様は身が引き裂かれるような思いをしてしまいます!! それくらい、竜人族にとって番は無くてはならないものなのです!!」
本当にそうなのだろうか。私が国に帰ったとて、ウィルフレッド様はあのきれいなお顔を歪ませて「ふん、せいせいしたな」なんて言うところしか思い浮かばないけれど。
だが、彼らはそうは思っていないらしい。やはり、それほどまでに彼らにとっての「番」が重要な存在なのか……。
「でも……、今の私はウィルフレッド様のお心を嫌に乱しているだけなような気がするのです。それならばいっそ、私はここから消えた方が……」
「いいえセルマ様、それはおやめください。お願いします」
「ええっ……」
使者さん達二人に頭を下げられ、私は面食らってしまう。
「過去、番に受け入れてもらえず、心の底から悲しい思いをした竜人族を何人も知っています。番を失う苦しみは、他者にはわからぬほど辛く重いもの……」
「きっとウィルフレッド様は今、運命と好きな女性の間で悩んでいらっしゃるのです。ここでセルマ様が国へ帰ってしまえば、あなたを失った悲しみに彼は永遠に打ちひしがれることになる。……お願いします、セルマ様。どうか、彼を見捨てないであげてください」
「きっと時間が経てば、ウィルフレッド様はあなたの存在の偉大さ、何物にも代えがたい大切さに気が付くはず。それまでお待ちいただくことはできませんでしょうか」
(……そんなことを言われても……)
私にどうしろと言うのだろう、と思ってしまう。
私の存在の大切さに気付く? そんなこと、本当にあるのかしら?
時間が経てば経つほど、私のことを邪魔に思うことが増えて、憎しみが増え続けるだけなんじゃないの?
……そう思っても、私は、家にお金を入れてもらっている身。
どうしてもと頼まれてしまえば、いいえ、頼まれなくても、断ることなどできないのだ。万一にでも、家に入れてもらった寄付金を取り上げられるようなことになってしまえば、家族みんなが困ってしまう。
「……わかりました。できるだけ、頑張ってみます……」
私の静かな声に、使者さん達は下げていた頭を上げ、大手を振って喜びの声を上げたのだった。
……そんなに喜ぶほど、番って大事なものなのね。
(なのに、どうして私は……)
*
「あ……ウィルフレッド様」
廊下ですれ違いそうになった彼を呼び止める。
彼は一瞬固まった後、くるりとこちらを振り向いたが、……その顔には、皺が寄っていて。
「なんだ」
かけられる声もひどく冷たい。
だが、私は先ほどの使者さん達との会話を思い出しながら、ぐっと勇気を出して口を開いた。
「これから何も用事がなければ、お茶でもいかがですか? 私、ウィルフレッド様とお話したいことがたくさんあ……」
「悪いが、これからヴィオラの元に行かなければならないのでな。失礼する」
ふいっと踵を返して行ってしまいそうになる彼の腕を咄嗟に掴む。
「ま、待ってください! あの、でしたらまた今度でいいので、お茶の約束を……」
「ッ……離せ!!」
「きゃっ!」
ブンッ!! と腕を大きく振り払われ、私はその場に転倒してしまった。
「あ……」と呟いたウィルフレッド様と目が合う。
その目に宿っていた感情は、一体どんなものだったのか。
「……では」
結局、倒れた私の体を起こすこともせずに、彼は行ってしまった。
「…………」
ふと、零れそうになるものをぐっと堪える。
大丈夫。まだ、まだ大丈夫。こんなの何ともない。
そのはず、なんだから。
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