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旅人はすぐに懐中時計をポケットにしまい目線を魔物の方へ戻して言う。
「そりゃ、そんな事が起きれば人間を憎むだろうな。これがきっかけか?」
すると魔物は顔を旅人に向けて悲しい表情から突如少し笑みの浮かぶ顔にしながらこう言った。
「いいえ、違います」
「え?」
旅人の確信が外れたことにより、頭の中は疑問と謎が交差する。
「それは一体……?」
魔物は続けて言った。
「確かにあの事で、父である王様も部下も、オリンを殺した騎士も騎士団も、人間という者に対して初めて憎みました。でもその後に続きがあるのです」——
オリンが同じ騎士団の仲間に殺されてから約三ヶ月後、戦争は終わりを迎えようとしていた。雪の国は敗色濃厚に陥っていたのである。そのせいか王様は病にかかり、ベットに寝たきりになっては毎晩狂ったように魘され苦しんでいた。そんなお城の周辺の町では敗戦濃厚に王様の病についての噂が流れ出し、住民達は不安な様子に満ちていたのである。
その頃姫は愛する人を失ってからか様子が変わってしまった。部屋に閉じ籠り明るい笑顔は消え、ボサボサの髪でいつも部屋の窓からずっと外の景色を見ていた。空から降る雪が町の民家や建物に積もり、住む民がみなスコップで雪かきしている。そんなオリンが好きだった町の景色を悲しそうな目で静かに眺めてるばかりであった。
だかそんな姫はに唯一心を交わす者がいた。それは妃である母だった。娘である姫を心配した妃は自ら部屋に来ては話をしたり、果物の皮をナイフで剥いて食べさせ時には姫を抱きしめてあげた。そんな母に姫は少しずつ少しずつ笑顔が増え、明るくなるようになっていたのだった。
しかし残酷な事にまたしても悲劇が起きてしまう。姫を愛した妃が亡くなってしまった。それも急死である。病にかかった王様とは違い、妃は元気で何も問題はなかったのだが、妃の部屋で紅茶を飲んだ後に倒れたという。そう、毒殺であった。
母である妃の死を聞いた姫は悲しみ部屋のベットで涙を流し泣き続けた。笑顔を取り戻そうとしていた彼女をまるで神の試練と言うような嫌がらせの追撃を与えられたかのように自身へのショックは悪化し、明るかった心はもう絶望という暗闇に閉ざされてしまったのであった。
そして数ヶ月後、王様は死んだ。これにより隣国との戦争が終結した。敗北である。戦に連れてかれた兵士や負傷兵の多くが硬い表情で雪の国に戻り、食糧や資材を失い、戦地に行って亡くなった者や負傷した兵士などの家族を持つ町の住民達はその知らせを聞いて不安から失望へと徐々に変わり出し、王国に不満が向けられてしまうようになっていたのでした。
しかし、それが自国の敗北でも父である王様の死が同時に起きても、姫は悲しくなることも苦しくなることもなく、ただずっと一人部屋の中で閉じ籠って窓の外を眺めてくままでありました。——
「そりゃ、そんな事が起きれば人間を憎むだろうな。これがきっかけか?」
すると魔物は顔を旅人に向けて悲しい表情から突如少し笑みの浮かぶ顔にしながらこう言った。
「いいえ、違います」
「え?」
旅人の確信が外れたことにより、頭の中は疑問と謎が交差する。
「それは一体……?」
魔物は続けて言った。
「確かにあの事で、父である王様も部下も、オリンを殺した騎士も騎士団も、人間という者に対して初めて憎みました。でもその後に続きがあるのです」——
オリンが同じ騎士団の仲間に殺されてから約三ヶ月後、戦争は終わりを迎えようとしていた。雪の国は敗色濃厚に陥っていたのである。そのせいか王様は病にかかり、ベットに寝たきりになっては毎晩狂ったように魘され苦しんでいた。そんなお城の周辺の町では敗戦濃厚に王様の病についての噂が流れ出し、住民達は不安な様子に満ちていたのである。
その頃姫は愛する人を失ってからか様子が変わってしまった。部屋に閉じ籠り明るい笑顔は消え、ボサボサの髪でいつも部屋の窓からずっと外の景色を見ていた。空から降る雪が町の民家や建物に積もり、住む民がみなスコップで雪かきしている。そんなオリンが好きだった町の景色を悲しそうな目で静かに眺めてるばかりであった。
だかそんな姫はに唯一心を交わす者がいた。それは妃である母だった。娘である姫を心配した妃は自ら部屋に来ては話をしたり、果物の皮をナイフで剥いて食べさせ時には姫を抱きしめてあげた。そんな母に姫は少しずつ少しずつ笑顔が増え、明るくなるようになっていたのだった。
しかし残酷な事にまたしても悲劇が起きてしまう。姫を愛した妃が亡くなってしまった。それも急死である。病にかかった王様とは違い、妃は元気で何も問題はなかったのだが、妃の部屋で紅茶を飲んだ後に倒れたという。そう、毒殺であった。
母である妃の死を聞いた姫は悲しみ部屋のベットで涙を流し泣き続けた。笑顔を取り戻そうとしていた彼女をまるで神の試練と言うような嫌がらせの追撃を与えられたかのように自身へのショックは悪化し、明るかった心はもう絶望という暗闇に閉ざされてしまったのであった。
そして数ヶ月後、王様は死んだ。これにより隣国との戦争が終結した。敗北である。戦に連れてかれた兵士や負傷兵の多くが硬い表情で雪の国に戻り、食糧や資材を失い、戦地に行って亡くなった者や負傷した兵士などの家族を持つ町の住民達はその知らせを聞いて不安から失望へと徐々に変わり出し、王国に不満が向けられてしまうようになっていたのでした。
しかし、それが自国の敗北でも父である王様の死が同時に起きても、姫は悲しくなることも苦しくなることもなく、ただずっと一人部屋の中で閉じ籠って窓の外を眺めてくままでありました。——
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