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第一幕 第一話 初めての街と己の現状
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ハイドとシークという存在を認識し歩き始めて一時間経った頃つまり転生した場所から二時間程歩いた時不意に森がなくなり踏み固められた道に出た
『主殿、ようやく街道に出たようですな』
「ああ、しかし以外とかかったな。さて、どっちに行くかだな。」
目の前に場所街道があるが看板などがあるわけではない。どちらに進もうかと考えていると右から灯りが近づいて来るのが見えた
『おっ、相棒、ありゃたぶん馬車じゃねぇか。街の場所を聞くか乗せて貰おうぜ』
「だな。」
話している間にも近づいて来た灯りは月明りに照らされ数メートルの距離に来てようやく馬車だと分かった。目の前を通り過ぎようかというところで声をかける
「すいません!」
御者であろう老人はこちらの声に反応し馬車の速度を緩め、目の前に来ると止まった
「どうされましたかな?」
「はぁ、大変不躾な質問だと思うのですが街はどちらの方向でしょうか?」
そう質問すると老人訝しげにこちらを見ながら答えてくれた
「街ですか?はぁ、一応ここら辺で街と呼べるほど大きな街といえばこの道を後十キロ程進んだ先にあるここら辺の領主様が住んでおられる街ぐらいですな。」
「こちらの方向に十キロ程ですね。わかりました、ありがとうございます。」
老人は感謝の言葉に対し軽く会釈すると街があると言った方向に馬車を走らせていった
『なんだよ乗せてもらわねぇのかよ。』
「なんか、こっちを警戒してるみたいだったしな。さすがにこっちから乗せてくれっていうのも頼みづらいだろ。まぁ、あと十キロって言ってたし朝までには着くだろ。」
『そりゃそうかもしれねぇけどよ、疲れるのは相棒だぜ。
素直に乗せてもらえばよかったのによ。』
「いいじゃん、十キロなんてすぐだよ。今のところ目的もないんだし月明りの下でぼちぼち歩きながら行こう。」
そう言って老人が教えてくれた、街のある方向にゆっくり歩き始めた
◇
歩き始めて3時間後、途中の木の下などてたまに休憩しながらゆっくり歩き空が白みはじめた頃ようやく前方に街が見えて来た
「おっ、ようやく街が見えて来たな。」
『そこそこ時間はかかりましたが、ようやくのようですな主殿。』
『たくっ、あの時馬車に乗ってりゃもっと早く着けたのによ。』
「まぁ、そう言うなって着いたんだからいいだろ。」
『ハイド、主殿がこう言っておられるのだ。私達がとやかく言う事ではないぞ。』
『けっ、いいこちゃんが。』
『はぁ~、自分の都合が悪くなるとお前はすぐそれだな直せんのかその性格。』
『生まれつきだ。』
「ほら、喧嘩はやめろもうすぐ街の門に着くぞ。」
『はい、了解しました主殿。』
『はいよ。』
この二人の喧嘩はここまでの道のりで嫌という程聞いて来たので適当に流しながら、街の門を前に浮かんだ疑問をぶつけてみた
「なぁ、さすがに両手に目があるのはまずいと思うんだけどさこれって閉じれないの?」
『簡単でございますよ。最初、我々を「開けた」時の反対に「閉め」ればよいのでございます。』
「こうか?」
シークにそう言われ右手で左の掌の模様を右から左に「閉じ」てみる。すると先程まであったはずの青い瞳が浮かんだ暗い空間がまるで最初からなかったかの様になくなっている
「へぇ、これでいいのか以外と簡単だな。」
『はい、以外と簡単でございます。』
「・・・えっ?いや、なんでシークの声が聞こえるんだ?」
『簡単でございます。たとえ「閉じた」としましても私は主殿の掌に存在しております。「閉じて」いる状態では主殿の神経を伝い脳に直接言葉を届けています。』
「そんなことも出来るんだな。」
『はい、出来るのです。』
『おいっそんな事より俺も「閉じ」なくていいのか?もう門に着くんだろ?』
「ああ、悪いすぐ「閉じる」よ。」
そう言って今度は左手で右手の掌を左から右に「閉じる」
『ああ、やっぱり一度外の空気を吸うと中が息苦しく感じるな。』
「悪いな、少しの間我慢してくれ。」
ハイドと話したところでちょうど門に到着した
街を囲う様に立つ壁は見上げるほど高く、少し首が痛くなってくる。そんな田舎者丸出しの行動をしていると門番と思われる中年の男性が話しかけて来た
「おいっ、何を見ている街に用があって来たのではないのか?」
「あっ、はいすいません。すごく高い壁だなと思って。」
その言葉に田舎からてできたお登りさんを見る様な視線を感じた
「街を守る壁だ、高くて当たり前だろ。それよりこの街に用があって来たのか、違うのかどちらなんだ。」
「はい、そうです通ってもいいんですかね?」
「そんなに簡単に通すわけないだろ。とりあえず身分証を出せ。」
「はっ?身分証ですか?」
「ああ、街の門をくぐるなら当たり前だろう。さっさと出せ、今はまだ朝が早いからいいが忙しい時にそんな感じだと追い返しているぞ。」
「すいません。え~とそれでですね大変言いづらいんですけど身分証を持っていないんですけど。」
「持っていない?別にカースト証でもいいぞ。」
「えぇっと、そのカースト証ってなんでしょう?」
「お前、本気で言っているのか?」
「はあ、本気ですけど。」
「お前もしかして他国の者か。」
「え~と・・・。」
『主殿、ここは誤魔化して下さい。』
「・・・急にそんな事言われてもだな。」
「おいっ、どうなんだ?。」
門番に急かされ慌ててとんでもない事を言ってしまった
「え~と、俺、いえっ、私はどうやら記憶喪失の様でして・・・・はい。」
「記憶喪失?」
「は、はい。」
門番は苦しい言い訳にどう思ったのか俺の頭の先から足の先まで怪訝そうに見ている
「いつからだ?」
「はっ?」
「いつから記憶喪失なのだと聞いている。」
「申し訳ないのですが、それも思いだせないのです。なんと言いましょうか、生まれた時からの記憶も思い出せないのです。」
「そうか・・・。」
そう答えると門番は黙ってしまう。この言い訳失敗だったかそう思った時だった、門番が沈黙を破り話しかけて来た
「まぁ、服装は下級平民の物だな恐らく。う~んどうすべきか。」
下級平民?なんの事だ?
「おいっ、お前とりあえずこっち来てみろ。」
「はっ?」
「いいから来い。」
門番はそう言うと俺の腕を無理矢理引っ張り門に隣接している詰所の様な場所に連れ込んだ
「とりあえずその椅子に座れ。」
「はい。」
「じゃあまずどうやってここまで来たんだ?」
「えっと、どうといわれましても、気づいたら森の中に居まして、そこから適当に二時間程歩いたらなんとか街道に出る事が出来ました。そこでどちらに行こうか悩んでいるとちょうど馬車が通りかかりまして、こちらの方向に街があると聞きましたので三時間程かけて歩いて来ました。」
「・・・まぁ、嘘はついていない様だがあの森から五時間も歩いて来たのか。・・・う~む。」
本当の事なのだがこの状態だとまるで取調べを受けているみたいだ
「じゃあ、この水晶玉に触れてみろ。」
「えっと、この水晶玉は?」
「いいからさっさと触れ!」
怒鳴られ大人しく水晶玉に手を乗せる
「・・・・賞罰もなしか。う~んこれは困ったな。」
「困ったとは?」
「お前が犯罪などを犯していればこの時点で叩き出してやるところなんだが、罪は犯していないようだしな。」
「まぁ、多分犯罪行為はしていないと思うんですけどね。」
「それは、もうわかっている。・・・・聞きたいのだがお前この街に入れたとしてどうするつもりなんだ?」
「どうする?どうにか暮らそうかと。」
「どうにかとは?」
その問いに内心かなりあせっていた、どうする?なんて答えるよ。ここは異世界の街だしな・・・・・そうだ!
「えっと、この街に冒険者ギルドってありますか?」
「冒険者ギルド?」
俺は、レイリスが言っていた異世界の情報を思い出し一か八かで聞いてみた。
「・・・これほどの街だ、あって当たり前だろうが。なんだ冒険者になる気なのか?」
賭けに勝った!レイリスサンキュ!と感謝しながら答える
「はい、冒険者になれば少なくとも生活はできると馬車に乗っていた老人から聞きまして。」
「そうか・・・。」
ここは嘘も方便作戦で勝負!
「・・・まぁ、良かろう。顔も悪い事をする奴には見えんからな。それにここの領主様は難民や旅人に優しいお方だ、その中に記憶喪失の者を含んだところで怒られはすまい。」
「あっ、ありがとうございます。」
「礼なら領主様に言え。まぁ、会う事はないと思うがな。」
男はそう言うと立ち上がり引き出しから用紙を取り出した
「とりあえず、仮の通行証を発行する。まず、名前は?」
「ウェストです。」
「名前は覚えているのだな・・・。出身地は分かるか?」
「いえ申し訳ないのですが出身地は覚えてません。」
「そうか・・・歳は。」
「17歳です。」
「随分はっきりと答えれるのだな。」
「いや、そんなことはないですよ。歳を聞かれて自然と頭に浮かんだのです。」
「・・・そうか。・・・・よしっこれを持って冒険者ギルドに行け、そうすれば証をくれる。証を作れたらもう一度ここに来い。分かったな?」
「はい、分かりました。」
「それじゃ、行け。そっちの扉を開ければ大通りだ。
冒険者ギルドはその大通りをまっすぐ三分ほど進めば左側に一対の翼と交差する剣そして、砂時計が書かれた看板がある。そこが冒険者ギルドだ。」
「わかりました。一対の翼に交差する剣に砂時計ですね。ありがとうございます。」
「わかったならさっさと行け。その仮の通行証の有効期限は今日の日没までだ。まだかなり時間はあるが早めに来いよ。」
「はい。」
俺は、そう言うとドアノブを回し街の大通りに出た。
「おおっ!まさに中世ヨーロッパって感じだな!」
正面には恐らく領主の館へ続く数十メートルはあろかという道幅の大通り。そして大通りの左右には屋台やレンガで出来た店舗が立ち並びまだ朝も早いというのにどの店も賑わっている
『主殿、街並みを眺めるのもよろしいですが、今は冒険者ギルドに急ぎませんと。』
「あぁ、そうだったな。しかしすごい人の量だな。」
『老人が言っておられましたがここら辺では恐らく唯一の街でありましょうからな、自然と人も集まるのでしょう。』
『けっ!鬱陶しいだけだろ。』
「まぁ、そう言うなって。」
そう言うと俺は、人混みの中を歩き始めた
「なぁ、何となく剣とか盾は武器屋と防具屋だと分かるんだがもう一つの看板あれなんだと思う?」
歩き始めると物珍らしさにキョロキョロしていた、その内自然と店舗の看板に目が行く。だがその店舗を表しているであろう看板の横に変な紋章がはいった店が多々ある事に気付いた
『さぁ?なんでございましょう?分かりませんな。』
シークの答えにまぁ知らなくて当然かと思いつつ更に歩き続ける。すると一際大きい建物が左手に見えて来た。そこには門番の言っていた一対の翼に交差する剣そして砂時計が書かれた看板が吊るされていた
「ここみたいだな。」
そう言ってドアを開けて中に入るとそこはまるで戦場の様な賑わいをみせていた。右を見れば酒場があり、朝から酒を勢いよく飲むものもいれば、何が原因か分からないがこんな朝っぱらから喧嘩をしている者もいる。
奥に進むと女性ばかりが並んだカウンターがあった。だがどの窓口にも人が大量に並んでいる
「あそこで恐らくこれを見せればいいんだろうが、しかしこの人の多さはな。」
『相棒、マジであそこに並ぶのか。俺は、人があんまりごちゃごちゃしているところは好きじゃないんだがな。』
「そうは言ってもな、並ばない事にはどうしようもないしな。」
『主殿、まだ時間はかなりあるようですし、少しお待ちになってからでもよろしいのではありませんか?』
『そうだぜ。時間かかるぜ、ありゃ。』
「う~ん、それもそうだな。なら酒場の方で少し座って待つか。」
あまりの人の多さにカウンターが空くまで酒場で待つ事にし、移動する。ちょうどカウンターが見える位置に空いた席がありそこに座る事にした。
やる事もないので冒険者達を観察していると少女が話しかけてきた
「あの・・・」
「はい?」
「ご注文は?」
話しかけてきた少女は俺より少し下だろうか少し幼く見える。淡い栗色の髪を後ろでポニーテールにまとめ、こちらを見てくる瞳はシークよりも色素が薄い青色をしている
綺麗系より可愛い系かな
「あの、ご注文は?」
「ああ、ごめん俺お客さんじゃないんだ。カウンターに用があるんだけどこの人混みでさ。少し落ち着くまでここで待たせて貰ってもいいかい?」
「はぁ、そうですか。多分大丈夫だと思います」
そう言うと少女は軽く会釈して立ち去って行った
『なかなか可愛い娘だったな相棒。』
「えっ?ハイド見えてんのか?」
『ん?ああ、「閉じて」る時は相棒の視界も共有してるからな。』
「いや、そういう大事な事は最初に言えよ。」
『あれっ?言ってなかったか?』
「聞いてねぇよ。」
『申し訳ありません主殿先に言っておくべきでしたな。』
「まぁ、別に謝らなくていいさ、何も見えないんじゃつまらないだろうし。お前らが退屈するぐらいならそんな事些細な問題だよ。」
『優しいな相棒は。』
そんな一幕もありつつ、30分程経つと人混みもある程度なくなりカウンターにも空きが見えて来た
・・・美人率高いな、ふとそんな事を思ってしまうほど五つあるカウンターに座っている女性は美人揃いだった
俺は、立ち上がりちょうど空いた一番端のカウンターへ向かう
「あの、すいません。」
「はい?」
「こちらでこれを渡すように言われたんですけど。」
用紙を差し出す俺に少し怪訝そうな視線を向けながら受け取り目を通し始める
「え~と、ウェストさんでよろしいんですよね?」
「はい。」
「年齢は、17歳で・・・出身他が不明というのは?」
「あっ、えーとですね、信じてもらえるか分からないんですけど実は俺、記憶喪失で・・・。」
「はぁ、記憶喪失。」
「それで名前と年齢は思い出せるのですがどこで生まれたのかはさっぱりで。」
「そう、ですか・・・。」
「やっぱり出身地が不明というのはまずいですか?」
門番はそんな事は言っていなかったがもしダメだった場合
万事休すな感じになる
俺は恐る恐る受付嬢の次の言葉に耳を傾けた
「いえ、それは大丈夫です。冒険者の方々は色々な事情を抱えている方も多いですから。賞罰も無いようですし特に問題ありませんね。」
その言葉にそっと胸をなでおろす
「それでは、こちらの用紙の項目に記入頂いてもよろしいですか?あっ、そういえば記憶喪失でしたよね。代筆致しましょうか?」
「すいません出来ればお願いします。」
「えっと、お名前と年齢、出身地は不明と、あっ申し訳ありませんがご自分の適正職業はご存知ですか?」
「えーと、すいません適正職業ってなんですか?」
「あっ、すいません、えーとですね人間や亜人、獣人などは生まれた時点で適正職業というものが決まってるんです。その職業に就くと普通の方よりも能力にかなりの差がでるんです。」
「へー、じゃあ俺にもあるってことですか?」
「はい、あるはずです。ただしその職業が冒険者向きかどうかはわかりません。ですので・・・」
そういうと受付嬢はカウンターの下から水晶玉を取り出した
「こちらに手を置いていただけますか?この水晶玉は王都の魔法科学研究所によって作られた適正職業を判断できる物です。まず冒険者向きの職業がどうかは色で判断します。青が出れば大丈夫です。ですが赤色が出ますと冒険者には不向きな職業という事になります。」
説明を聞き、水晶玉に右手を恐る恐る置いてみる
・・・・青色だ。
「はい、大丈夫の様ですね。あと十秒程お待ちください
水晶玉に適正職業が表示されます。」
きっちり十秒後、何かもやもやとした文字が浮かんでくる
水晶玉をじっと見ると文字がはっきり見えた。
「盗賊」
水晶玉にはそう表示されている
「あの、これが俺の適正職業って事でいいんですなかね?」
そう言いながら目線を上げ受付嬢の方に視線を向けると
受付嬢は愕然とした表情をしている。
だが次の瞬間我にかえると「しょ、少々お待ちください。」といってカウンターの奥にある眼鏡をかけたいかにも仕事が出来ますといった妙齢の女性の元へ行き何か慌てて話し始めた
何かだめなのか?そう思っていると受付嬢がその眼鏡の女性を連れてカウンターに戻ってきた
そして次の瞬間、眼鏡の女性から衝撃の一言を告げられた
「お客様、申し訳ありませんが冒険者になられるのはお止めになった方がよろしいと思います。」
・・・・・へっ?
俺の頭にはクエスチョンマークが乱舞していた
『主殿、ようやく街道に出たようですな』
「ああ、しかし以外とかかったな。さて、どっちに行くかだな。」
目の前に場所街道があるが看板などがあるわけではない。どちらに進もうかと考えていると右から灯りが近づいて来るのが見えた
『おっ、相棒、ありゃたぶん馬車じゃねぇか。街の場所を聞くか乗せて貰おうぜ』
「だな。」
話している間にも近づいて来た灯りは月明りに照らされ数メートルの距離に来てようやく馬車だと分かった。目の前を通り過ぎようかというところで声をかける
「すいません!」
御者であろう老人はこちらの声に反応し馬車の速度を緩め、目の前に来ると止まった
「どうされましたかな?」
「はぁ、大変不躾な質問だと思うのですが街はどちらの方向でしょうか?」
そう質問すると老人訝しげにこちらを見ながら答えてくれた
「街ですか?はぁ、一応ここら辺で街と呼べるほど大きな街といえばこの道を後十キロ程進んだ先にあるここら辺の領主様が住んでおられる街ぐらいですな。」
「こちらの方向に十キロ程ですね。わかりました、ありがとうございます。」
老人は感謝の言葉に対し軽く会釈すると街があると言った方向に馬車を走らせていった
『なんだよ乗せてもらわねぇのかよ。』
「なんか、こっちを警戒してるみたいだったしな。さすがにこっちから乗せてくれっていうのも頼みづらいだろ。まぁ、あと十キロって言ってたし朝までには着くだろ。」
『そりゃそうかもしれねぇけどよ、疲れるのは相棒だぜ。
素直に乗せてもらえばよかったのによ。』
「いいじゃん、十キロなんてすぐだよ。今のところ目的もないんだし月明りの下でぼちぼち歩きながら行こう。」
そう言って老人が教えてくれた、街のある方向にゆっくり歩き始めた
◇
歩き始めて3時間後、途中の木の下などてたまに休憩しながらゆっくり歩き空が白みはじめた頃ようやく前方に街が見えて来た
「おっ、ようやく街が見えて来たな。」
『そこそこ時間はかかりましたが、ようやくのようですな主殿。』
『たくっ、あの時馬車に乗ってりゃもっと早く着けたのによ。』
「まぁ、そう言うなって着いたんだからいいだろ。」
『ハイド、主殿がこう言っておられるのだ。私達がとやかく言う事ではないぞ。』
『けっ、いいこちゃんが。』
『はぁ~、自分の都合が悪くなるとお前はすぐそれだな直せんのかその性格。』
『生まれつきだ。』
「ほら、喧嘩はやめろもうすぐ街の門に着くぞ。」
『はい、了解しました主殿。』
『はいよ。』
この二人の喧嘩はここまでの道のりで嫌という程聞いて来たので適当に流しながら、街の門を前に浮かんだ疑問をぶつけてみた
「なぁ、さすがに両手に目があるのはまずいと思うんだけどさこれって閉じれないの?」
『簡単でございますよ。最初、我々を「開けた」時の反対に「閉め」ればよいのでございます。』
「こうか?」
シークにそう言われ右手で左の掌の模様を右から左に「閉じ」てみる。すると先程まであったはずの青い瞳が浮かんだ暗い空間がまるで最初からなかったかの様になくなっている
「へぇ、これでいいのか以外と簡単だな。」
『はい、以外と簡単でございます。』
「・・・えっ?いや、なんでシークの声が聞こえるんだ?」
『簡単でございます。たとえ「閉じた」としましても私は主殿の掌に存在しております。「閉じて」いる状態では主殿の神経を伝い脳に直接言葉を届けています。』
「そんなことも出来るんだな。」
『はい、出来るのです。』
『おいっそんな事より俺も「閉じ」なくていいのか?もう門に着くんだろ?』
「ああ、悪いすぐ「閉じる」よ。」
そう言って今度は左手で右手の掌を左から右に「閉じる」
『ああ、やっぱり一度外の空気を吸うと中が息苦しく感じるな。』
「悪いな、少しの間我慢してくれ。」
ハイドと話したところでちょうど門に到着した
街を囲う様に立つ壁は見上げるほど高く、少し首が痛くなってくる。そんな田舎者丸出しの行動をしていると門番と思われる中年の男性が話しかけて来た
「おいっ、何を見ている街に用があって来たのではないのか?」
「あっ、はいすいません。すごく高い壁だなと思って。」
その言葉に田舎からてできたお登りさんを見る様な視線を感じた
「街を守る壁だ、高くて当たり前だろ。それよりこの街に用があって来たのか、違うのかどちらなんだ。」
「はい、そうです通ってもいいんですかね?」
「そんなに簡単に通すわけないだろ。とりあえず身分証を出せ。」
「はっ?身分証ですか?」
「ああ、街の門をくぐるなら当たり前だろう。さっさと出せ、今はまだ朝が早いからいいが忙しい時にそんな感じだと追い返しているぞ。」
「すいません。え~とそれでですね大変言いづらいんですけど身分証を持っていないんですけど。」
「持っていない?別にカースト証でもいいぞ。」
「えぇっと、そのカースト証ってなんでしょう?」
「お前、本気で言っているのか?」
「はあ、本気ですけど。」
「お前もしかして他国の者か。」
「え~と・・・。」
『主殿、ここは誤魔化して下さい。』
「・・・急にそんな事言われてもだな。」
「おいっ、どうなんだ?。」
門番に急かされ慌ててとんでもない事を言ってしまった
「え~と、俺、いえっ、私はどうやら記憶喪失の様でして・・・・はい。」
「記憶喪失?」
「は、はい。」
門番は苦しい言い訳にどう思ったのか俺の頭の先から足の先まで怪訝そうに見ている
「いつからだ?」
「はっ?」
「いつから記憶喪失なのだと聞いている。」
「申し訳ないのですが、それも思いだせないのです。なんと言いましょうか、生まれた時からの記憶も思い出せないのです。」
「そうか・・・。」
そう答えると門番は黙ってしまう。この言い訳失敗だったかそう思った時だった、門番が沈黙を破り話しかけて来た
「まぁ、服装は下級平民の物だな恐らく。う~んどうすべきか。」
下級平民?なんの事だ?
「おいっ、お前とりあえずこっち来てみろ。」
「はっ?」
「いいから来い。」
門番はそう言うと俺の腕を無理矢理引っ張り門に隣接している詰所の様な場所に連れ込んだ
「とりあえずその椅子に座れ。」
「はい。」
「じゃあまずどうやってここまで来たんだ?」
「えっと、どうといわれましても、気づいたら森の中に居まして、そこから適当に二時間程歩いたらなんとか街道に出る事が出来ました。そこでどちらに行こうか悩んでいるとちょうど馬車が通りかかりまして、こちらの方向に街があると聞きましたので三時間程かけて歩いて来ました。」
「・・・まぁ、嘘はついていない様だがあの森から五時間も歩いて来たのか。・・・う~む。」
本当の事なのだがこの状態だとまるで取調べを受けているみたいだ
「じゃあ、この水晶玉に触れてみろ。」
「えっと、この水晶玉は?」
「いいからさっさと触れ!」
怒鳴られ大人しく水晶玉に手を乗せる
「・・・・賞罰もなしか。う~んこれは困ったな。」
「困ったとは?」
「お前が犯罪などを犯していればこの時点で叩き出してやるところなんだが、罪は犯していないようだしな。」
「まぁ、多分犯罪行為はしていないと思うんですけどね。」
「それは、もうわかっている。・・・・聞きたいのだがお前この街に入れたとしてどうするつもりなんだ?」
「どうする?どうにか暮らそうかと。」
「どうにかとは?」
その問いに内心かなりあせっていた、どうする?なんて答えるよ。ここは異世界の街だしな・・・・・そうだ!
「えっと、この街に冒険者ギルドってありますか?」
「冒険者ギルド?」
俺は、レイリスが言っていた異世界の情報を思い出し一か八かで聞いてみた。
「・・・これほどの街だ、あって当たり前だろうが。なんだ冒険者になる気なのか?」
賭けに勝った!レイリスサンキュ!と感謝しながら答える
「はい、冒険者になれば少なくとも生活はできると馬車に乗っていた老人から聞きまして。」
「そうか・・・。」
ここは嘘も方便作戦で勝負!
「・・・まぁ、良かろう。顔も悪い事をする奴には見えんからな。それにここの領主様は難民や旅人に優しいお方だ、その中に記憶喪失の者を含んだところで怒られはすまい。」
「あっ、ありがとうございます。」
「礼なら領主様に言え。まぁ、会う事はないと思うがな。」
男はそう言うと立ち上がり引き出しから用紙を取り出した
「とりあえず、仮の通行証を発行する。まず、名前は?」
「ウェストです。」
「名前は覚えているのだな・・・。出身地は分かるか?」
「いえ申し訳ないのですが出身地は覚えてません。」
「そうか・・・歳は。」
「17歳です。」
「随分はっきりと答えれるのだな。」
「いや、そんなことはないですよ。歳を聞かれて自然と頭に浮かんだのです。」
「・・・そうか。・・・・よしっこれを持って冒険者ギルドに行け、そうすれば証をくれる。証を作れたらもう一度ここに来い。分かったな?」
「はい、分かりました。」
「それじゃ、行け。そっちの扉を開ければ大通りだ。
冒険者ギルドはその大通りをまっすぐ三分ほど進めば左側に一対の翼と交差する剣そして、砂時計が書かれた看板がある。そこが冒険者ギルドだ。」
「わかりました。一対の翼に交差する剣に砂時計ですね。ありがとうございます。」
「わかったならさっさと行け。その仮の通行証の有効期限は今日の日没までだ。まだかなり時間はあるが早めに来いよ。」
「はい。」
俺は、そう言うとドアノブを回し街の大通りに出た。
「おおっ!まさに中世ヨーロッパって感じだな!」
正面には恐らく領主の館へ続く数十メートルはあろかという道幅の大通り。そして大通りの左右には屋台やレンガで出来た店舗が立ち並びまだ朝も早いというのにどの店も賑わっている
『主殿、街並みを眺めるのもよろしいですが、今は冒険者ギルドに急ぎませんと。』
「あぁ、そうだったな。しかしすごい人の量だな。」
『老人が言っておられましたがここら辺では恐らく唯一の街でありましょうからな、自然と人も集まるのでしょう。』
『けっ!鬱陶しいだけだろ。』
「まぁ、そう言うなって。」
そう言うと俺は、人混みの中を歩き始めた
「なぁ、何となく剣とか盾は武器屋と防具屋だと分かるんだがもう一つの看板あれなんだと思う?」
歩き始めると物珍らしさにキョロキョロしていた、その内自然と店舗の看板に目が行く。だがその店舗を表しているであろう看板の横に変な紋章がはいった店が多々ある事に気付いた
『さぁ?なんでございましょう?分かりませんな。』
シークの答えにまぁ知らなくて当然かと思いつつ更に歩き続ける。すると一際大きい建物が左手に見えて来た。そこには門番の言っていた一対の翼に交差する剣そして砂時計が書かれた看板が吊るされていた
「ここみたいだな。」
そう言ってドアを開けて中に入るとそこはまるで戦場の様な賑わいをみせていた。右を見れば酒場があり、朝から酒を勢いよく飲むものもいれば、何が原因か分からないがこんな朝っぱらから喧嘩をしている者もいる。
奥に進むと女性ばかりが並んだカウンターがあった。だがどの窓口にも人が大量に並んでいる
「あそこで恐らくこれを見せればいいんだろうが、しかしこの人の多さはな。」
『相棒、マジであそこに並ぶのか。俺は、人があんまりごちゃごちゃしているところは好きじゃないんだがな。』
「そうは言ってもな、並ばない事にはどうしようもないしな。」
『主殿、まだ時間はかなりあるようですし、少しお待ちになってからでもよろしいのではありませんか?』
『そうだぜ。時間かかるぜ、ありゃ。』
「う~ん、それもそうだな。なら酒場の方で少し座って待つか。」
あまりの人の多さにカウンターが空くまで酒場で待つ事にし、移動する。ちょうどカウンターが見える位置に空いた席がありそこに座る事にした。
やる事もないので冒険者達を観察していると少女が話しかけてきた
「あの・・・」
「はい?」
「ご注文は?」
話しかけてきた少女は俺より少し下だろうか少し幼く見える。淡い栗色の髪を後ろでポニーテールにまとめ、こちらを見てくる瞳はシークよりも色素が薄い青色をしている
綺麗系より可愛い系かな
「あの、ご注文は?」
「ああ、ごめん俺お客さんじゃないんだ。カウンターに用があるんだけどこの人混みでさ。少し落ち着くまでここで待たせて貰ってもいいかい?」
「はぁ、そうですか。多分大丈夫だと思います」
そう言うと少女は軽く会釈して立ち去って行った
『なかなか可愛い娘だったな相棒。』
「えっ?ハイド見えてんのか?」
『ん?ああ、「閉じて」る時は相棒の視界も共有してるからな。』
「いや、そういう大事な事は最初に言えよ。」
『あれっ?言ってなかったか?』
「聞いてねぇよ。」
『申し訳ありません主殿先に言っておくべきでしたな。』
「まぁ、別に謝らなくていいさ、何も見えないんじゃつまらないだろうし。お前らが退屈するぐらいならそんな事些細な問題だよ。」
『優しいな相棒は。』
そんな一幕もありつつ、30分程経つと人混みもある程度なくなりカウンターにも空きが見えて来た
・・・美人率高いな、ふとそんな事を思ってしまうほど五つあるカウンターに座っている女性は美人揃いだった
俺は、立ち上がりちょうど空いた一番端のカウンターへ向かう
「あの、すいません。」
「はい?」
「こちらでこれを渡すように言われたんですけど。」
用紙を差し出す俺に少し怪訝そうな視線を向けながら受け取り目を通し始める
「え~と、ウェストさんでよろしいんですよね?」
「はい。」
「年齢は、17歳で・・・出身他が不明というのは?」
「あっ、えーとですね、信じてもらえるか分からないんですけど実は俺、記憶喪失で・・・。」
「はぁ、記憶喪失。」
「それで名前と年齢は思い出せるのですがどこで生まれたのかはさっぱりで。」
「そう、ですか・・・。」
「やっぱり出身地が不明というのはまずいですか?」
門番はそんな事は言っていなかったがもしダメだった場合
万事休すな感じになる
俺は恐る恐る受付嬢の次の言葉に耳を傾けた
「いえ、それは大丈夫です。冒険者の方々は色々な事情を抱えている方も多いですから。賞罰も無いようですし特に問題ありませんね。」
その言葉にそっと胸をなでおろす
「それでは、こちらの用紙の項目に記入頂いてもよろしいですか?あっ、そういえば記憶喪失でしたよね。代筆致しましょうか?」
「すいません出来ればお願いします。」
「えっと、お名前と年齢、出身地は不明と、あっ申し訳ありませんがご自分の適正職業はご存知ですか?」
「えーと、すいません適正職業ってなんですか?」
「あっ、すいません、えーとですね人間や亜人、獣人などは生まれた時点で適正職業というものが決まってるんです。その職業に就くと普通の方よりも能力にかなりの差がでるんです。」
「へー、じゃあ俺にもあるってことですか?」
「はい、あるはずです。ただしその職業が冒険者向きかどうかはわかりません。ですので・・・」
そういうと受付嬢はカウンターの下から水晶玉を取り出した
「こちらに手を置いていただけますか?この水晶玉は王都の魔法科学研究所によって作られた適正職業を判断できる物です。まず冒険者向きの職業がどうかは色で判断します。青が出れば大丈夫です。ですが赤色が出ますと冒険者には不向きな職業という事になります。」
説明を聞き、水晶玉に右手を恐る恐る置いてみる
・・・・青色だ。
「はい、大丈夫の様ですね。あと十秒程お待ちください
水晶玉に適正職業が表示されます。」
きっちり十秒後、何かもやもやとした文字が浮かんでくる
水晶玉をじっと見ると文字がはっきり見えた。
「盗賊」
水晶玉にはそう表示されている
「あの、これが俺の適正職業って事でいいんですなかね?」
そう言いながら目線を上げ受付嬢の方に視線を向けると
受付嬢は愕然とした表情をしている。
だが次の瞬間我にかえると「しょ、少々お待ちください。」といってカウンターの奥にある眼鏡をかけたいかにも仕事が出来ますといった妙齢の女性の元へ行き何か慌てて話し始めた
何かだめなのか?そう思っていると受付嬢がその眼鏡の女性を連れてカウンターに戻ってきた
そして次の瞬間、眼鏡の女性から衝撃の一言を告げられた
「お客様、申し訳ありませんが冒険者になられるのはお止めになった方がよろしいと思います。」
・・・・・へっ?
俺の頭にはクエスチョンマークが乱舞していた
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