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DIY、騒動に混ざる
大量発生後日談 その10
しおりを挟む闇厄街 霊子変換室前
黒い箱から出てきたアイテムの内、まだ二つは何もしていない。
だがその二つを、俺は『SEBAS』に頼まれてここに運びに来た。
「まあ、どっちも必要ないとはいえ、本当に譲渡していいのか?」
《旦那様がよろしいのであれば。この街に、それを必要としている者が居ます。旦那様がより良い世界を満喫するため、どうかご助力願えないでしょうか?》
「まあ、別にいいぞ。『SEBAS』は俺の言うことを聞いてくれるが、絶対服従ってわけじゃないんだ。いろいろやっていることも含めて、俺に協力できることがあったらいつでも言ってくれ」
《……その深い御心に、感謝を》
俺の世界の迷宮だったり、この先にある街のことだったり……『SEBAS』が俺に内緒で何かをやっていることは知っている。
だが、間違いなくそれは、必ず俺や俺の家族のためになることなのだ。
それを疑うなんてことはせず、いずれ話してくれることを信じていた。
「それじゃあ、お供えをしようか……どうやればいいんだ?」
《入り口でコマンドを入力していただくことで、アイテムの転送が可能となっています》
「指示通りに入力すればいいわけだ……それじゃあコードを教えてくれ」
その後、『SEBAS』に言われた通りにコマンドを入力する。
なぜか『プログレス』とリンクしているようで、干渉してキーボードが出せた。
「入力完了っと。あとは、この穴の中にアイテムをぶち込めばいいわけだな」
すぐに[ストレージ]を操作して、最後の二つを取りだす。
壊れた船の模型と巻いて紐で縛った一枚の紙……それらを中に入れる。
箱から出てきたときから、ずっとこの状態なのだ。
それを中の人たちがどう使うのか……ある意味、楽しみでもある。
「そういえば、【試験職】の経験値はどれくらい増えたんだ?」
《一定行動による経験値の獲得により、常時化に必要な経験値が溜まりました》
「……意外と初めてなんだよな。よし、じゃあすぐにやってくれ」
《畏まりました──“職業強化”を起動。対象:(試験専用)、常用化──成功しました》
いちおう[ステータス]を確認すると、画面に特段変化は無かった。
だが、スキルの詳細を見ると、それらしき記述が載っている……まあ、成功したのか。
「よし、あとはそれ以外の強化をしていけばいいわけか……」
《前回ご説明した適性度以外にも、スキルレベルの制限や、ダメージパラメーターの向上などを行えます》
「いろいろと気になる単語もあるし、改めて調べてみようか」
《畏まりました》
どうやら常用化できても、【試験職】に就いていないと経験値は稼げないそうだ。
俺は複数の職業に就けるからいいけど……他の人にはそれはそれで大変な条件だな。
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