2,455 / 3,179
DIY、コネ就職を求める
現状報告 その01
しおりを挟む機械箱庭に関するアレやコレやを終え、モチベーションが尽きてしまった俺。
それをどうにかするべく取った策──それは刺激を外から補充するというものだった。
「──まあ、後で[掲示板]でも見ていればよかったんじゃないかなって思ったりしたんだが……全員呼んだ後だったし、もういいからやっちゃおうかって?」
「「…………」」
「そうね、やっぱり実体験を聞いた方が面白いわよ。翔も舞も、とーっても頑張っているだろうし」
「「…………」」
うん、息子と娘から向けられる視線は、ただ無言で圧を掛けているだけではない。
まるで父と母に対して、『おま言う』とばかりのジト目を向けている気がする。
「ま、まあ、言いたくないことは別に言わなくていいからさ。話したいってことがあるなら、何でも言ってくれ」
「なら、父さんは何かあるの? ……なんだか最近、箱庭の方で父さん似のプレイヤーが凄い犯罪者として扱われていたって記事が配られてたんだけど」
「…………父さんは、あんまり、冒険していないから無いかな?」
「「「…………」」」
うぅ、絶対に嘘だという視線が……。
その記事とやらの信憑性はかなり疑いたいが、そういった事実があることだけは間違いないわけで(つまり正しい)。
それを正直に白状すれば、俺はゲーム内だと倫理の枷が外れてヒャッハーする系のヤツという認識に…………いやまあ、すでに禁忌の一つや二つ、軽くやっちゃってるけどさ。
だが、そんな俺に差し伸べられる救いの手が……。
瑠璃は俺の肩に手を置き、そっと優しく囁いてくる。
「アナタ…………」
「瑠璃……」
「大丈夫、警察は来ないわ。ただ、全部話した方が楽になるわ……さぁ、ゆっくりと話してちょうだい」
「瑠璃……!」
うん、完全に犯罪者扱いだ。
翔も舞もうんうんと頷いている辺り、同様の気持ちなのかもしれない。
まあ、言い出しっぺは俺なので結局最終的には語るつもりではあった。
ついでに言うと、一番刺激的じゃないだろうからこの流れは好都合かもしれない。
「うっ、うぅ……刑事さん、私はとんでもないことをしてしまったのかもしれません!」
「洗いざらい吐くのよ。そうすれば、きっと心も軽くなるわよ」
「刑事さん……!」
「…………俺たち、いったい何を見させられているんだろう」
「……夫婦のイチャイチャじゃない?」
ノリのいい瑠璃が応えてくれたので、少しばかりテンションが上がってきた。
普通に犯罪をやっちゃいました、というよりはマシな雰囲気になっただろうか?
──ただもう少し、もう少しだけとやり取りを続けた結果、俺が説明を行うのは数十分先となるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。
私ではありませんから
三木谷夜宵
ファンタジー
とある王立学園の卒業パーティーで、カスティージョ公爵令嬢が第一王子から婚約破棄を言い渡される。理由は、王子が懇意にしている男爵令嬢への嫌がらせだった。カスティージョ公爵令嬢は冷静な態度で言った。「お話は判りました。婚約破棄の件、父と妹に報告させていただきます」「待て。父親は判るが、なぜ妹にも報告する必要があるのだ?」「だって、陛下の婚約者は私ではありませんから」
はじめて書いた婚約破棄もの。
カクヨムでも公開しています。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
【完結】離縁ですか…では、私が出掛けている間に出ていって下さいね♪
山葵
恋愛
突然、カイルから離縁して欲しいと言われ、戸惑いながらも理由を聞いた。
「俺は真実の愛に目覚めたのだ。マリアこそ俺の運命の相手!」
そうですか…。
私は離婚届にサインをする。
私は、直ぐに役所に届ける様に使用人に渡した。
使用人が出掛けるのを確認してから
「私とアスベスが旅行に行っている間に荷物を纏めて出ていって下さいね♪」
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
「最高の縁談なのでしょう?なら、かわってあげたら喜んでくれますよね!」
みっちぇる。
恋愛
侯爵令嬢のリコリスは20歳。立派な嫁きおくれである。
というのも、義母がなかなかデビューさせてくれないのだ。
なにか意図を感じつつも、周りは義母の味方ばかり。
そん中、急にデビュタントの許可と婚約を告げられる。
何か裏がある――
相手の家がどういうものかを知り、何とかしようとするリコリス。
でも、非力なリコリスには何も手段がない。
しかし、そんな彼女にも救いの手が……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる