46 / 136
変わる前に変えてみよう
ドロップさせよう
しおりを挟む
今回の話は、山田武作品でも珍しく胸糞悪いです
なので、そういった話が嫌な方は次の話へ飛ぶことをおすすめします
ちなみに少しスペースが空いているので──その部分です
===============================
「……切りがないな、正直面倒。いつから勤勉になったんだ、俺は」
アンデッドを見つけては、矢を番えて射っていく。
ただそれだけの作業なのだが、数が多いが故に面倒臭さを醸しだす。
「死骸からレア装備が剥げるのはいいが、ウルトラレアはお偉い様にドロップさせてるんだろうな。あくまでハズレのレアだったからこそ、遺体といっしょに放棄したんだろ」
数十体のアンデッドを見つける。
だがそれらすべてに共通する点として、貴重品をいっさい身に着けていないという点が確認された。
まあ、そういうことなんだろう。
俺も相手を殺す際に余裕があるなら、できる限り身包みを剥いでから殺すしな。
こっちの世界って、特別なスキルが無いと殺してもアイテムを回収できない場合があるからさ。
空間属性の魔法やスキルで生み出した物を仕舞う空間など、完全に個人仕様だから死んでも開かないんだぞ。
「それかこいつらが全員、ウルトラレアなんて物を持ち歩かない聖職者だったか……いやいや、こういうのもいるから違うか」
『シシシ、シネー!』
「『白の矢』、『──』」
『グギャァァァァァ!』
聖職者風アンデッドだけでなく、密偵風のアンデッドまでここには落ちている。
他国のスパイが情報収集に向かい、失敗した成れの果てがこういう奴なんだろう。
誰の荷物を漁っても、ウルトラレア級のアイテムはドロップしない。
やれやれ、がめつい聖職者め……。
「癒されたい、もう何も考えずにゆっくりと風呂に浸かったりベッドに潜りこみたい」
SAN値が直葬されていき、手に入れた癒しの時間が懐かしく感じられる。
ああいった何気ない時間こそが、俺にとって必要な時間だったんだろうか。
「……けどまあ、うちの娘も向かってるんだよなー。どうにかして、それだけは回収しないと」
愚痴を零すが、結局俺のやることは道の先にしか存在しない。
何より、俺の庇護下に入った奴を見捨てるわけにはいかなかった。
俺に安寧を与えてくれる者たちには、それ相応の対価を支払う。
──少なくともそれは、死ではないのだ。
何度も神聖な矢を射抜き、ゴールに着くまで進んでいった。
……行けば行くほど、どんどん面倒臭くなるのは仕方ないか。
そこには、広い空間が在った。
だが、それは目的の場所ではない。
ある意味では目的地だったが、もう少し上に行かなければ目的は果たせない。
「ゴミ処理場、これが一番正しいか」
スキルの複数使用で身を隠し、行われている作業をジックリと観察する。
ちょうど今、この場所では二人の男たちが会話を行っていた。
「実際、もう少しマワしてほしくね?」
「俺たちみたいな下っ端には、拡張済みの奴しか来ねぇだろ。こうやって最後に漁れる分だけ、まだ他のヤツよりマシなんだからさ」
「けどよ、あんな成功するかどうかも分からない計画にさ、キレイ処を全部ぶっこむのはもったいねぇって。それなら俺たちみたいな清廉な聖職者のよ、身を清めるために働いてもらった方がアイツらのためだろ」
そうして二人は、自分たちが運んできたモノを見つめ──
「……俺さ、この仕事始めてから性癖変わったんだぞ。最初はただ気持ち悪いって思ってたけど……意外と勃つんだよ」
「知らねぇよ、お前の事情なんて。ただ、ある程度自由は与えられてるんだし、ヤりたいなら俺、ちょっと多めにいつものもらうからな。見て見ぬフリをしてやるだけ、俺も聖人だってことだな」
「おっ、ありがとうよ、親友」
片方の男が下半身を丸出しにして、その女性だったモノに腰を振りだす……死体姦か。
ずっと女の死体を運んでいれば、そうもなるのかもな。
俺の精神は、そんな汚れた聖職者を見ても変動しない。
すでに氷のように凍てつき、洗脳を解除するまでいっさい揺れ動かないのだから。
「やっぱりさ、お前もヤらねぇ? あの計画のお蔭で、死ぬ女が増えたんだぜ」
「……俺は生きたまんまの女の、死ぬ直前とかが最高なの。あの締まりが至高なんだ。ほら、早く終わらせろよ」
「チッ、せっかく人が勧めてやってんだし、一度味わえば世界が変わるぜ」
男は腰の動きを速め、俺の所までパンパンと何かがぶつかり合う音が響く。
死体が山のように積まれた静寂の空間で、ただその音だけが木霊する。
「うっ……」
男が体を震わせ、腰をグイグイと前に押し込んでいく。
とても気持ちよさそうな顔を浮かべ、腰を引くと……ドロッとした白く濁った液体を溢れ出させる。
「ふひぃい。やっぱり、仕事はこれをしてからじゃないと始まらないな。もう少しで上から追加で降ってくるんだっけか?」
「ほら急げ、お前が一体欲しいって言うから先に貰ったんだぞ。仕事をこなせねぇと、俺たちも消されるぞ」
「おお、そりゃあ不味いこった。なら、そろそろお仕事の時間か」
下半身を仕舞い、男は上を仰いで言う。
そしてもう一人の男と共に、一度この場所から出ていく。
誰もいなくなったので、いったん発動していたスキルを解除して状況を整理する。
「……降ってくる?」
俺の疑問はすぐに解決した。
なぜなら、答えは彼らの言う通り──天井から降り注いできたのだから。
なので、そういった話が嫌な方は次の話へ飛ぶことをおすすめします
ちなみに少しスペースが空いているので──その部分です
===============================
「……切りがないな、正直面倒。いつから勤勉になったんだ、俺は」
アンデッドを見つけては、矢を番えて射っていく。
ただそれだけの作業なのだが、数が多いが故に面倒臭さを醸しだす。
「死骸からレア装備が剥げるのはいいが、ウルトラレアはお偉い様にドロップさせてるんだろうな。あくまでハズレのレアだったからこそ、遺体といっしょに放棄したんだろ」
数十体のアンデッドを見つける。
だがそれらすべてに共通する点として、貴重品をいっさい身に着けていないという点が確認された。
まあ、そういうことなんだろう。
俺も相手を殺す際に余裕があるなら、できる限り身包みを剥いでから殺すしな。
こっちの世界って、特別なスキルが無いと殺してもアイテムを回収できない場合があるからさ。
空間属性の魔法やスキルで生み出した物を仕舞う空間など、完全に個人仕様だから死んでも開かないんだぞ。
「それかこいつらが全員、ウルトラレアなんて物を持ち歩かない聖職者だったか……いやいや、こういうのもいるから違うか」
『シシシ、シネー!』
「『白の矢』、『──』」
『グギャァァァァァ!』
聖職者風アンデッドだけでなく、密偵風のアンデッドまでここには落ちている。
他国のスパイが情報収集に向かい、失敗した成れの果てがこういう奴なんだろう。
誰の荷物を漁っても、ウルトラレア級のアイテムはドロップしない。
やれやれ、がめつい聖職者め……。
「癒されたい、もう何も考えずにゆっくりと風呂に浸かったりベッドに潜りこみたい」
SAN値が直葬されていき、手に入れた癒しの時間が懐かしく感じられる。
ああいった何気ない時間こそが、俺にとって必要な時間だったんだろうか。
「……けどまあ、うちの娘も向かってるんだよなー。どうにかして、それだけは回収しないと」
愚痴を零すが、結局俺のやることは道の先にしか存在しない。
何より、俺の庇護下に入った奴を見捨てるわけにはいかなかった。
俺に安寧を与えてくれる者たちには、それ相応の対価を支払う。
──少なくともそれは、死ではないのだ。
何度も神聖な矢を射抜き、ゴールに着くまで進んでいった。
……行けば行くほど、どんどん面倒臭くなるのは仕方ないか。
そこには、広い空間が在った。
だが、それは目的の場所ではない。
ある意味では目的地だったが、もう少し上に行かなければ目的は果たせない。
「ゴミ処理場、これが一番正しいか」
スキルの複数使用で身を隠し、行われている作業をジックリと観察する。
ちょうど今、この場所では二人の男たちが会話を行っていた。
「実際、もう少しマワしてほしくね?」
「俺たちみたいな下っ端には、拡張済みの奴しか来ねぇだろ。こうやって最後に漁れる分だけ、まだ他のヤツよりマシなんだからさ」
「けどよ、あんな成功するかどうかも分からない計画にさ、キレイ処を全部ぶっこむのはもったいねぇって。それなら俺たちみたいな清廉な聖職者のよ、身を清めるために働いてもらった方がアイツらのためだろ」
そうして二人は、自分たちが運んできたモノを見つめ──
「……俺さ、この仕事始めてから性癖変わったんだぞ。最初はただ気持ち悪いって思ってたけど……意外と勃つんだよ」
「知らねぇよ、お前の事情なんて。ただ、ある程度自由は与えられてるんだし、ヤりたいなら俺、ちょっと多めにいつものもらうからな。見て見ぬフリをしてやるだけ、俺も聖人だってことだな」
「おっ、ありがとうよ、親友」
片方の男が下半身を丸出しにして、その女性だったモノに腰を振りだす……死体姦か。
ずっと女の死体を運んでいれば、そうもなるのかもな。
俺の精神は、そんな汚れた聖職者を見ても変動しない。
すでに氷のように凍てつき、洗脳を解除するまでいっさい揺れ動かないのだから。
「やっぱりさ、お前もヤらねぇ? あの計画のお蔭で、死ぬ女が増えたんだぜ」
「……俺は生きたまんまの女の、死ぬ直前とかが最高なの。あの締まりが至高なんだ。ほら、早く終わらせろよ」
「チッ、せっかく人が勧めてやってんだし、一度味わえば世界が変わるぜ」
男は腰の動きを速め、俺の所までパンパンと何かがぶつかり合う音が響く。
死体が山のように積まれた静寂の空間で、ただその音だけが木霊する。
「うっ……」
男が体を震わせ、腰をグイグイと前に押し込んでいく。
とても気持ちよさそうな顔を浮かべ、腰を引くと……ドロッとした白く濁った液体を溢れ出させる。
「ふひぃい。やっぱり、仕事はこれをしてからじゃないと始まらないな。もう少しで上から追加で降ってくるんだっけか?」
「ほら急げ、お前が一体欲しいって言うから先に貰ったんだぞ。仕事をこなせねぇと、俺たちも消されるぞ」
「おお、そりゃあ不味いこった。なら、そろそろお仕事の時間か」
下半身を仕舞い、男は上を仰いで言う。
そしてもう一人の男と共に、一度この場所から出ていく。
誰もいなくなったので、いったん発動していたスキルを解除して状況を整理する。
「……降ってくる?」
俺の疑問はすぐに解決した。
なぜなら、答えは彼らの言う通り──天井から降り注いできたのだから。
1
あなたにおすすめの小説
【完結】スキルを作って習得!僕の趣味になりました
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》 どんなスキル持ちかによって、人生が決まる。生まれ持ったスキルは、12歳過ぎから鑑定で見えるようになる。ロマドは、4度目の15歳の歳の鑑定で、『スキル錬金』という優秀なスキルだと鑑定され……たと思ったが、錬金とつくが熟練度が上がらない!結局、使えないスキルとして一般スキル扱いとなってしまった。
どうやったら熟練度が上がるんだと思っていたところで、熟練度の上げ方を発見!
スキルの扱いを錬金にしてもらおうとするも却下された為、仕方なくあきらめた。だが、ふと「作成条件」という文字が目の前に見えて、その条件を達してみると、新しいスキルをゲットした!
天然ロマドと、タメで先輩のユイジュの突っ込みと、チェトの可愛さ(ロマドの主観)で織りなす、スキルと笑いのアドベンチャー。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
おっさんが雑魚キャラに転生するも、いっぱしを目指す。
お茶飲み人の愛自好吾(あいじこうご)
ファンタジー
どこにでも居るような冴えないおっさん、山田 太郎(独身)は、かつてやり込んでいたファンタジーシミュレーションRPGの世界に転生する運びとなった。しかし、ゲーム序盤で倒される山賊の下っ端キャラだった。女神様から貰ったスキルと、かつてやり込んでいたゲーム知識を使って、生き延びようと決心するおっさん。はたして、モンスター蔓延る異世界で生き延びられるだろうか?ザコキャラ奮闘ファンタジーここに開幕。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
召喚物語 - 召喚魔法を極めた村人の成り上がり -
花京院 光
ファンタジー
魔物討伐を生業とする冒険者に憧れる俺は、十五歳の誕生日を迎えた日、一流の冒険者になる事を決意して旅に出た。
旅の最中に「魔物を自在に召喚する力」に目覚めた主人公が、次々と強力な魔物を召喚し、騎士団を作りながら地域を守り続け、最高の冒険者を目指します。
主人公最強、村人の成り上がりファンタジー。
※小説家になろうにて、990万PV達成しました。
※以前アルファポリスで投稿していた作品を大幅に加筆修正したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる