TSしたダンジョン配信者は無自覚で無双する〜かわいい見た目と超絶スキルで美少女をイレギュラーから救いバズりの嵐を生む〜

マグローK

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第3話 女の子になった!?

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 ダンジョンに入ったら女の子になった!?
 どうにかしないと、でも……。

「ヤバイ。やばいやばいやばい。どうしよう」

 自分の口から漏れる声が自分のものとは思えないほどかわいらしい声になっている。だが、今はそんなことを考えている場合じゃない。

 問題は俺のユニークスキルがマイナス効果だったことだ。
 別に女性がダンジョン探索者として劣っているということはない。高校生だけでなく純粋に全体としてもトップレベルの実力を持つ伊井野さんもれっきとした女の子だ。
 そう、そうじゃないのだ。

「せっかくのユニークスキルが女の子になるだけってなんだよ……」

 もう、訳がわからない。
 さすがにこんなイレギュラーは想定していない。

「体が変わっちゃたよ。服とかどうするんだよ。それに、なんだこれ、体……俺の、体……」

 特に思い入れなんてなかったはずだが、失ってみると自分の体って大切だったんだなと気づかされる。

 あんまりゆったりしている余裕はないが、どうなっているか少しは確かめておく必要があるだろう。

「髪は、長っ!」

 頭だけやたら重いと思ったら、髪がめちゃくちゃ伸びている。
 なんだこれ、つやっつやだし、さらっさらだ。いい匂いまでするような。

「……」

 胸は残念ながらそんなにない。
 もちろん、男だった時よりは膨らんでいるが、うーむ……。

「いや、待て待て待て」

 こんなにゆっくり変化を確かめている余裕はない。
 だいたいわかったのだ。整理しよう。

 今、俺の体はバランスがズレまくっている。これは結構まずい。目線や手足の長さだけじゃなく身長、体重、髪とあらゆるところでズレまくってしまっている。
 右利きなのに左手しか使えないみたいなぎこちなさだ。
 どうやってモンスターを倒せと?

 こんな時こそ冷静沈着に。

 ユニークスキルがハズレなら、共通スキルを確認。

 ユニークスキルが役に立たない場合、共通スキルで戦うものだ。

 と言っても、自分のスキルを把握するには、他人に鑑定してもらうか、ダンジョンで入手できる鑑定の効果を持つ水晶でもないと無理だ。そして、そんなものは高価すぎて持っていない。

 ここは一か八か……。

「ステータス! 出た!」

 初めての実物。自分にしか見えないから実演してもらうこともできなかった。
 どう見るのかまったくわからないけど、俺の名前とか基本情報が出てきた。

 性別が女になっているのを無視してスキル欄を探す。

 お、ここかな?

「えっと? ユニークスキルはTS……。違う。共通、共通。あった。共通スキルが収納、転移、基礎身体能力強化、基礎魔法、基礎魔力向上、鑑定、ステータス確認、現在位置把握、ダンジョン構造把握、敵感知、罠感知……ふむふむ」

 共通スキルが想像以上に多くて全部は確認できないな。

 だが、基本的なアタリ系共通スキルはありそうだ。素の身体能力は女の子になっているから頼りないが、強化系のスキルがあれば、上層くらいなら立ち回り次第で生き残れるだろう。

 正直、もう転移して帰りたいが、今は登録先がないから即座に入り口に帰るような使い方はできない。
 魔法も使えるようだし、こんなことなら魔法の練習もしておけばよかったと思うが、後の祭りだ。まったく才能がないと踏んで練習とかしてこなかったせいで一切使えない。

「ユニークスキルはハズレだったけど、脱出くらいならなんとかなりそうだな」

 一応、うわさでは、状態異常必中(自分)とか、常時骨折とか、明らかなマイナススキルもあるにはあると聞いてはいたが、稀だしほとんどの人間はプラスだという話だった。

 それなのに俺に当たるか?
 まあ、不幸中の幸いとも言うべき共通スキルがあってよかった。

 これも一応聞いていたことだが、ユニークスキルがハズレなほど、共通スキルが多く、優秀らしいからな……。

 状況を整理して少し落ち着いてきたが、やはりこのままダンジョン探索の継続は無理だ。運がいいことに帰り道はわかるからすぐに帰ろう。
 きっと、大丈夫だろう。多分。

「……にしても体が慣れない。はあ、こんな状態でモンスターにでも遭遇したらやばい。さっさと帰って……敵感知に反応!?」

 通路の先に現れた小さめの影。

 こんな時に最悪の相手と遭遇してしまった。

 スライムだ。

 プルンプルンの見た目、透き通りその先が見えるほどの透明感のある体で、青っぽい色味をした、言わずと知れたモンスター。

 あれは誰がどう見てもスライムだ。

 だが、ゲームと違い、スライムと言えど、ザコとは侮れない。今の俺なら特にそうだ。

 呑気にぷよんぷよんと体を揺らしながら確実に俺の方に迫ってきている。

「だー。もう! もったいないけど」

 共通スキルで高まった身体能力で袖と裾の邪魔な部分を引きちぎり、これまた共通スキルの収納スキルで収納していく。

 これでも動きにくいことこのうえないが、袖や裾がダボダボの状態よりはよほどマシだ。

 いけるか? いや、違う。

「やるんだ!」

 残念なことに背後は壁。俺に、逃げるという選択肢は最初からない。
 上層だけあり弱い方のスライムみたいだから、ここは俺一人でなんとかするしかない。
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