11 / 13
第11話 いなくなったリンちゃん
しおりを挟む
初めてリンちゃんが門限を破った。
夜の7時になっても家に帰ってこない。
心配しすぎと言われるかもしれないけど、リンちゃんは日本ならまだ小学校低学年だ。
心配は絶えない。
寒くもないのに腕を抱いてしまう。
「今日はわたし1人で試してみたい」なんて、まだ試作段階の映像配信水晶を持って出かけたきり帰ってこない。
こんなことなら、気づかれた後もはじめてのおつかいばりに後方から、ひっそりと観察しておくんだった。
「いつもなら、日が落ちる前に帰ってくるのに……」
後悔は絶えない。後悔しかできない。
完全に私のミスだ。
頭が痛い。
「私が不用意に未完成のものを渡したから、今頃怪我でもしているんじゃ……」
でも、魔導具で事故は起きていないと思う。
多分、他の理由がある。
というのも途中からリンちゃんの位置を把握できていないのだ。
今日は何かがおかしい。
「……ネル。フェ……、フェネル!」
誰かがポンと、私の肩に手を置いた。
反射的に振り払おうとして顔を上げると、そこにいたのはタリス兄だった。
「リンちゃんは、見つかったの?」
私の問いにタリス兄は申し訳なさそうに首を左右に振った。
「ダメだ。村の近くを見て回ったがリンネルは見つからなかった」
ほとんど同じタイミングでササス兄も戻ってきた。
だけど、私たちを見るなり首を横に振った。
タリス兄と同じような表情をしている。
「リンネルは帰ってきて、ない、ですよね……」
「どうだった。なんて、聞くだけ野暮か」
「はい。いませんでした。もう日も落ちているのに、迷子でしょうか」
しょげた様子のササス兄。
みんな心配している。
門限を破ることを責めるつもりはない。
だからこそ、帰ってこないせいで胸から体が破裂しそうになる。
「なあ、外の様子。おかしくないか?」
開口一番、相変わらず方向性の違うことを言うキウス兄。
もういなかったことは察せられるにしても、どういうことだろう。
すぐにわからなかったのは私だけじゃなかったようで、その場にいた全員がキウス兄の次の言葉を待ってしまった。
「いや、フェネルの力を借りりゃ、リンネルがいる場所なんて遠くてもわかるはずだろ?」
「そりゃ、まあ」
「だろ? 俺も感じてるんだよ。近くでなんか変なことをしてるヤツがいるよな」
「……うん」
キウス兄の言葉に私はうなずいた。
相変わらず鋭いや。
今までその探りを入れていたけれど、これ以上やっても収穫もなさそうだし……、
「具体的に言うと、私の出している魔力霧が索敵部分で妨害されてるんだ」
「妨害? そんなのどうやって」
「4体くらいの魔物が村周辺に現れた後、魔力を撒いて消えた。それから、霧を使っても誰がどこにいるのかわからなくなったんだよ」
「じゃあ、リンネルが見つからなくなったのはそこからということですか」
「そういうこと」
ササス兄のまとめに、キウス兄がピクリと動いた。
「最後にいた場所にはすぐに行ってみたのか?」
「もちろん」
「結果は、聞くまでもないな」
「うん……」
思い出したくもない。
あの虚無感。
まるで私がどう動くか知っているかのように、リンちゃんは消えてしまっていた。
「誰もいなかったし、おかしな点もなかった」
「何もなかったのか?」
切羽詰まった様子のタリス兄に私は力なくうなずいた。
「多少踏み荒らされたように見えなくもなかったけど、魔獣のせいとも判別つかなかった」
「「「……」」」
お兄ちゃん3人もお手上げらしく、ため息すら漏れなかった。
それぞれ顔を上げられないまま、視線だけが泳いでいる。
手当たり次第に探そうにも、魔王軍が付近で徘徊しているのだ。
無闇に村の戦力も減らせない。
後手に回った時点で夜の活動はほぼ不可能。
そんな事実を前に私は歯噛みすることしかできなかった。
「何か、何かないのか! リンネルが帰ってこないんだぞ!」
「兄さん。落ち着いてください。あればもうやってます」
「だよな。だけど、居場所を発してくれたら……」
「それだ」
「それ、ってどれだ?」
キウス兄の言葉に私は手を打った。
すぐにスキルを起動。
使用方法はいつもの逆。
つまり、強制的に映像を受け取ろうとした。
「何してるんだ?」
「リンちゃんは映像配信水晶を持って行ったんだ。だから、その水晶からの情報を受け取れれば、居場所がわかるかもしれない」
そこまで説明したらお兄ちゃんたちも気づいたらしい。
そうだよ。どうして思いつかなかったんだろう。
送る方ばかり考えていたから、思いつかなかった。私しかできないから考えたこともなかった。
視聴者側から配信を選ぶ。そんなの配信じゃ当たり前だ。
うまくいかなくとも、水晶の魔力残滓を活用した事後視聴も試せる。
要はアーカイブ。
配信なら、事後のアーカイブ視聴もあるだろう。
私は元々視聴者だったんだから、ある方が便利に決まっている。
「いや、待て待て待て。水晶、あれは映像を送るためのものだろ?」
「魔力を使えば私から能動的にアクセスできるんだよ」
プライバシーがザルなのは、法律が緩いってところで甘く見てもらおう。
それに今はそんなこと言っていられない。
すぐに魔力を接続。
妨害されているのは把握の方だけなので、魔力の届く範囲にあった水晶には問題なくアクセスできた。
「できた」
見えたのは豚ヅラ。
もう水晶に傷が入っているのか、映像はノイズまみれで乱れている。
が、すぐにブラックアウトしてしまった。
「くっ」
見えないならよく聞け。
「コイツダ! ハコベハコベ」
「コイツサエ、イナケレバ、ブリュナサマハ」
「ヤサシクトラエトイッテイタゾ」
「もう離して! いやっ! お姉ちゃ、フェネルお姉ちゃん! 助けて!」
リンちゃんの悲鳴。そう悲鳴。
キンキンと脳が揺れるように響いてきて私は頭を押さえた。
「どうした」
心配して近づいてきてくれるタリス兄に手を出して止まってもらう。
音は今も続いている。
かすかになるリンちゃんの声。乱暴の音。
場所は、いつも魔王軍が攻めてくる方向だろうか。接続できても方向までしかわからない。
ただ、リンちゃんのピンチを認識した瞬間、一気に体から何かがあふれてくるような気がした。
「フェ、ネル……?」
「前にあった力を見せた時とは違うな」
今は私も自分の意思で力を解放したんじゃない。
それなのに、なんでもできそうな気分だ。
「フェネル。その魔力」
タリス兄の言葉も聞かずに私はドアに手をかけた。
「行くんですか」
追ってくるお兄ちゃんたちの顔を見もせずに、私はノブを掴んだ。
「1人で行く」
「妹1人で行かせられるか!」
ここばかりは平凡なキウス兄だ。
本当。みんな、根は優しいんだから。
だからこそ、1人で行かないと。
「お兄ちゃんたちを巻き込みたくない。今は巻き込まない自信がない。だから、ついてこないで」
ひどいことを言っているとわかっている。
だからこそ、私は返事も聞かずに制止も無視して飛び出した。
夜の7時になっても家に帰ってこない。
心配しすぎと言われるかもしれないけど、リンちゃんは日本ならまだ小学校低学年だ。
心配は絶えない。
寒くもないのに腕を抱いてしまう。
「今日はわたし1人で試してみたい」なんて、まだ試作段階の映像配信水晶を持って出かけたきり帰ってこない。
こんなことなら、気づかれた後もはじめてのおつかいばりに後方から、ひっそりと観察しておくんだった。
「いつもなら、日が落ちる前に帰ってくるのに……」
後悔は絶えない。後悔しかできない。
完全に私のミスだ。
頭が痛い。
「私が不用意に未完成のものを渡したから、今頃怪我でもしているんじゃ……」
でも、魔導具で事故は起きていないと思う。
多分、他の理由がある。
というのも途中からリンちゃんの位置を把握できていないのだ。
今日は何かがおかしい。
「……ネル。フェ……、フェネル!」
誰かがポンと、私の肩に手を置いた。
反射的に振り払おうとして顔を上げると、そこにいたのはタリス兄だった。
「リンちゃんは、見つかったの?」
私の問いにタリス兄は申し訳なさそうに首を左右に振った。
「ダメだ。村の近くを見て回ったがリンネルは見つからなかった」
ほとんど同じタイミングでササス兄も戻ってきた。
だけど、私たちを見るなり首を横に振った。
タリス兄と同じような表情をしている。
「リンネルは帰ってきて、ない、ですよね……」
「どうだった。なんて、聞くだけ野暮か」
「はい。いませんでした。もう日も落ちているのに、迷子でしょうか」
しょげた様子のササス兄。
みんな心配している。
門限を破ることを責めるつもりはない。
だからこそ、帰ってこないせいで胸から体が破裂しそうになる。
「なあ、外の様子。おかしくないか?」
開口一番、相変わらず方向性の違うことを言うキウス兄。
もういなかったことは察せられるにしても、どういうことだろう。
すぐにわからなかったのは私だけじゃなかったようで、その場にいた全員がキウス兄の次の言葉を待ってしまった。
「いや、フェネルの力を借りりゃ、リンネルがいる場所なんて遠くてもわかるはずだろ?」
「そりゃ、まあ」
「だろ? 俺も感じてるんだよ。近くでなんか変なことをしてるヤツがいるよな」
「……うん」
キウス兄の言葉に私はうなずいた。
相変わらず鋭いや。
今までその探りを入れていたけれど、これ以上やっても収穫もなさそうだし……、
「具体的に言うと、私の出している魔力霧が索敵部分で妨害されてるんだ」
「妨害? そんなのどうやって」
「4体くらいの魔物が村周辺に現れた後、魔力を撒いて消えた。それから、霧を使っても誰がどこにいるのかわからなくなったんだよ」
「じゃあ、リンネルが見つからなくなったのはそこからということですか」
「そういうこと」
ササス兄のまとめに、キウス兄がピクリと動いた。
「最後にいた場所にはすぐに行ってみたのか?」
「もちろん」
「結果は、聞くまでもないな」
「うん……」
思い出したくもない。
あの虚無感。
まるで私がどう動くか知っているかのように、リンちゃんは消えてしまっていた。
「誰もいなかったし、おかしな点もなかった」
「何もなかったのか?」
切羽詰まった様子のタリス兄に私は力なくうなずいた。
「多少踏み荒らされたように見えなくもなかったけど、魔獣のせいとも判別つかなかった」
「「「……」」」
お兄ちゃん3人もお手上げらしく、ため息すら漏れなかった。
それぞれ顔を上げられないまま、視線だけが泳いでいる。
手当たり次第に探そうにも、魔王軍が付近で徘徊しているのだ。
無闇に村の戦力も減らせない。
後手に回った時点で夜の活動はほぼ不可能。
そんな事実を前に私は歯噛みすることしかできなかった。
「何か、何かないのか! リンネルが帰ってこないんだぞ!」
「兄さん。落ち着いてください。あればもうやってます」
「だよな。だけど、居場所を発してくれたら……」
「それだ」
「それ、ってどれだ?」
キウス兄の言葉に私は手を打った。
すぐにスキルを起動。
使用方法はいつもの逆。
つまり、強制的に映像を受け取ろうとした。
「何してるんだ?」
「リンちゃんは映像配信水晶を持って行ったんだ。だから、その水晶からの情報を受け取れれば、居場所がわかるかもしれない」
そこまで説明したらお兄ちゃんたちも気づいたらしい。
そうだよ。どうして思いつかなかったんだろう。
送る方ばかり考えていたから、思いつかなかった。私しかできないから考えたこともなかった。
視聴者側から配信を選ぶ。そんなの配信じゃ当たり前だ。
うまくいかなくとも、水晶の魔力残滓を活用した事後視聴も試せる。
要はアーカイブ。
配信なら、事後のアーカイブ視聴もあるだろう。
私は元々視聴者だったんだから、ある方が便利に決まっている。
「いや、待て待て待て。水晶、あれは映像を送るためのものだろ?」
「魔力を使えば私から能動的にアクセスできるんだよ」
プライバシーがザルなのは、法律が緩いってところで甘く見てもらおう。
それに今はそんなこと言っていられない。
すぐに魔力を接続。
妨害されているのは把握の方だけなので、魔力の届く範囲にあった水晶には問題なくアクセスできた。
「できた」
見えたのは豚ヅラ。
もう水晶に傷が入っているのか、映像はノイズまみれで乱れている。
が、すぐにブラックアウトしてしまった。
「くっ」
見えないならよく聞け。
「コイツダ! ハコベハコベ」
「コイツサエ、イナケレバ、ブリュナサマハ」
「ヤサシクトラエトイッテイタゾ」
「もう離して! いやっ! お姉ちゃ、フェネルお姉ちゃん! 助けて!」
リンちゃんの悲鳴。そう悲鳴。
キンキンと脳が揺れるように響いてきて私は頭を押さえた。
「どうした」
心配して近づいてきてくれるタリス兄に手を出して止まってもらう。
音は今も続いている。
かすかになるリンちゃんの声。乱暴の音。
場所は、いつも魔王軍が攻めてくる方向だろうか。接続できても方向までしかわからない。
ただ、リンちゃんのピンチを認識した瞬間、一気に体から何かがあふれてくるような気がした。
「フェ、ネル……?」
「前にあった力を見せた時とは違うな」
今は私も自分の意思で力を解放したんじゃない。
それなのに、なんでもできそうな気分だ。
「フェネル。その魔力」
タリス兄の言葉も聞かずに私はドアに手をかけた。
「行くんですか」
追ってくるお兄ちゃんたちの顔を見もせずに、私はノブを掴んだ。
「1人で行く」
「妹1人で行かせられるか!」
ここばかりは平凡なキウス兄だ。
本当。みんな、根は優しいんだから。
だからこそ、1人で行かないと。
「お兄ちゃんたちを巻き込みたくない。今は巻き込まない自信がない。だから、ついてこないで」
ひどいことを言っているとわかっている。
だからこそ、私は返事も聞かずに制止も無視して飛び出した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
【完結】勇者の息子
つくも茄子
ファンタジー
勇者一行によって滅ぼされた魔王。
勇者は王女であり聖女である女性と結婚し、王様になった。
他の勇者パーティーのメンバー達もまた、勇者の治める国で要職につき、世界は平和な時代が訪れたのである。
そんな誰もが知る勇者の物語。
御伽噺にはじかれた一人の女性がいたことを知る者は、ほとんどいない。
月日は流れ、最年少で最高ランク(S級)の冒険者が誕生した。
彼の名前はグレイ。
グレイは幼い頃から実父の話を母親から子守唄代わりに聞かされてきた。
「秘密よ、秘密――――」
母が何度も語る秘密の話。
何故、父の話が秘密なのか。
それは長じるにつれ、グレイは理解していく。
自分の父親が誰なのかを。
秘密にする必要が何なのかを。
グレイは父親に似ていた。
それが全ての答えだった。
魔王は滅びても残党の魔獣達はいる。
主を失ったからか、それとも魔王という楔を失ったからか。
魔獣達は勢力を伸ばし始めた。
繁殖力もあり、倒しても倒しても次々に現れる。
各国は魔獣退治に頭を悩ませた。
魔王ほど強力でなくとも数が多すぎた。そのうえ、魔獣は賢い。群れを形成、奇襲をかけようとするほどになった。
皮肉にも魔王という存在がいたゆえに、魔獣は大人しくしていたともいえた。
世界は再び窮地に立たされていた。
勇者一行は魔王討伐以降、全盛期の力は失われていた。
しかも勇者は数年前から病床に臥している。
今や、魔獣退治の英雄は冒険者だった。
そんな時だ。
勇者の国が極秘でとある人物を探しているという。
噂では「勇者の子供(隠し子)」だという。
勇者の子供の存在は国家機密。だから極秘捜査というのは当然だった。
もともと勇者は平民出身。
魔王を退治する以前に恋人がいても不思議ではない。
何故、今頃になってそんな捜査が行われているのか。
それには理由があった。
魔獣は勇者の国を集中的に襲っているからだ。
勇者の子供に魔獣退治をさせようという魂胆だろう。
極秘捜査も不自然ではなかった。
もっともその極秘捜査はうまくいっていない。
本物が名乗り出ることはない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる