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17ゾーイ
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(ゾーイ視点)
「へぇ…なんだか少し私と会わないうちにグレース様と仲良くなったのね、イライジャ。……ねえ、グレース様。少しイライジャをお借りしても良いかしら。イライジャと二人でどうしても話がしたいの…ね?お願い。」
「駄目だ。私はグレースから離れない。1ミリたりともな。話があるならグレースと一緒に聞こう。」
「まあ、私がどうして二人で話が出来ないの?これまでもずっと二人っきりでたくさん時間を過ごしてきたじゃない。まさか、私とイライジャが仲が良いから、グレース様を不安にさせてしまっていたのかしら…ふふふっ…」
思わず笑い声を漏らすとグレース様の肩がこわばっていた。
そんなグレース様を、私の前で堂々とイライジャが抱きしめている。
「っ!そんなにグレース様を嫉妬させてしまっていたのね?不安にさせてしまって申し訳ないわ。イライジャったらそんなにグレース様に媚をうっちゃって…グレース様にそんなに遠慮しなくたっていいじゃない?」
「ベルニー伯爵令嬢止めないか。妻への無礼は許さない。話は終わりか、もう帰ってくれ。そして金輪際、妻の前にも私の前にも姿を現さないでくれ。」
あの優しかったイライジャが、冷え冷えとした態度で私にもう顔を見せるなと告げている。
これで追い返されてしまっては、私は本当に隣国に嫁がされて再びイライジャに会うことも難しくなるだろう…
「そんな…酷いわ…あっ…お腹が…」
目の前でうずくまった私はイライジャに手を伸ばし助けを求めた。
こうすればこの男は、いつものように私に手を差し出すに違いない…そう思って。
「誰か、このベルニー伯爵令嬢を医者に連れて行ってくれ。それからベルニー伯爵令嬢の実家に連絡を入れておくように。」
「え…?そんな…どうして?ねえ、どうしてなの?私を助けてくれないの?いつもみたいに助けてよ…私はあなたのことがこんなにっ…」
「友人だろう?いやもう友人ですらないか。私は君を友人として助けていただけだ。考えたら妻がいる身分でそうするべきではなかったと遅ればせながら気が付いたが。ああ、…お腹のほうはもう大丈夫みたいだな。急に体調がよくなったようだ。本当によかった…だが後で何かあっても優しいグレースが心配するから、誰かつけて医師の元まで届けさせよう。おい、誰か彼女を医師の元まで送り届けてくれ。」
有無を言わさず数名の使用人に囲まれて屋敷を追い出されるようにして馬車に連れられた私は医師の元に届けられた。
その後迎えに来た私の弟の使いによって、屋敷に連れ戻された。そして、その数日後、大きいお腹を抱えて実家を追い出された。
もう実家の籍も抜かれてしまった私は、ただの平民のゾーイとして修道院に送られてそこで浮気相手だった男にそっくりな男の子を生んだ。
修道院長は、子供を産んでからも投げやりな私とその息子を投げ出さずに根気よく向き合ってくれた。
おかげでいつしか私はほかの修道女にも受け入れられ、修道院の経営している孤児院も任されるようになった。
息子はそこの子供たちとともにすくすくと成長した。私は、投げやりになっていた時もあったが、過去の自分の誤った行いを悔い改め、迷惑をかけた大事な人々へ毎日懺悔の祈りをささげる日々を送るようになっていた。
せめて息子だけには母親として正しい生き方を見せることが今の私にできることなのだと、これからも日々励みながら懸命に生きて行くしかないのだ。
「へぇ…なんだか少し私と会わないうちにグレース様と仲良くなったのね、イライジャ。……ねえ、グレース様。少しイライジャをお借りしても良いかしら。イライジャと二人でどうしても話がしたいの…ね?お願い。」
「駄目だ。私はグレースから離れない。1ミリたりともな。話があるならグレースと一緒に聞こう。」
「まあ、私がどうして二人で話が出来ないの?これまでもずっと二人っきりでたくさん時間を過ごしてきたじゃない。まさか、私とイライジャが仲が良いから、グレース様を不安にさせてしまっていたのかしら…ふふふっ…」
思わず笑い声を漏らすとグレース様の肩がこわばっていた。
そんなグレース様を、私の前で堂々とイライジャが抱きしめている。
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「ベルニー伯爵令嬢止めないか。妻への無礼は許さない。話は終わりか、もう帰ってくれ。そして金輪際、妻の前にも私の前にも姿を現さないでくれ。」
あの優しかったイライジャが、冷え冷えとした態度で私にもう顔を見せるなと告げている。
これで追い返されてしまっては、私は本当に隣国に嫁がされて再びイライジャに会うことも難しくなるだろう…
「そんな…酷いわ…あっ…お腹が…」
目の前でうずくまった私はイライジャに手を伸ばし助けを求めた。
こうすればこの男は、いつものように私に手を差し出すに違いない…そう思って。
「誰か、このベルニー伯爵令嬢を医者に連れて行ってくれ。それからベルニー伯爵令嬢の実家に連絡を入れておくように。」
「え…?そんな…どうして?ねえ、どうしてなの?私を助けてくれないの?いつもみたいに助けてよ…私はあなたのことがこんなにっ…」
「友人だろう?いやもう友人ですらないか。私は君を友人として助けていただけだ。考えたら妻がいる身分でそうするべきではなかったと遅ればせながら気が付いたが。ああ、…お腹のほうはもう大丈夫みたいだな。急に体調がよくなったようだ。本当によかった…だが後で何かあっても優しいグレースが心配するから、誰かつけて医師の元まで届けさせよう。おい、誰か彼女を医師の元まで送り届けてくれ。」
有無を言わさず数名の使用人に囲まれて屋敷を追い出されるようにして馬車に連れられた私は医師の元に届けられた。
その後迎えに来た私の弟の使いによって、屋敷に連れ戻された。そして、その数日後、大きいお腹を抱えて実家を追い出された。
もう実家の籍も抜かれてしまった私は、ただの平民のゾーイとして修道院に送られてそこで浮気相手だった男にそっくりな男の子を生んだ。
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息子はそこの子供たちとともにすくすくと成長した。私は、投げやりになっていた時もあったが、過去の自分の誤った行いを悔い改め、迷惑をかけた大事な人々へ毎日懺悔の祈りをささげる日々を送るようになっていた。
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