初恋の兄嫁を優先する私の旦那様へ。惨めな思いをあとどのくらい我慢したらいいですか。

梅雨の人

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国王サミュエルの誕生

結婚して三年経っても、国民が期待するブリアナ王妃懐妊の知らせがなされることはなかった。

しかし、いつか産まれるであろう弟サミュエルと義妹ローズの子を次の王にと内心決めていたウィリアムは側妃や妾も受け入れることはなかった。

もしも、自分がローズと結婚し、サミュエルがブリアナと一緒になることが出来ていたらこのようなことにはならなかったのにと、ウィリアムは思うのだった。

愚弟サミュエルを必死に支えるローズにいつしか恋をしていたウィリアムだったがそのことを誰一人知る者はいなかった。

若くして国王となったウィリアムは重圧を跳ねのけるかのように国の為、政務に励み、国内外で大いに支持されていった。

そして、三男ルイスは婚約者を持つことをせず、ただひたすらに兄たちを支えられるよう勉学と剣術に励み実績を重ね続けていた。

そうして更に二年経ったその日、国王ウィリアムは毒に倒れ帰らぬ人となった。

ウィリアムが毒を盛られ亡くなるのはあっという間の出来事で、あたりは騒然とした。

しかもウィリアム付きの侍女が、すぐに捕まったが取り調べを受けている最中に隙をついて自害してしまったのだった。

侍女に国王ウィリアムを殺害する動機が見つからず、ましてや長年前国王に仕えてくれていた侍女の娘で信頼のおける者であったために、周囲は動揺を隠しきれず、その真相は闇に包まれた。

必ず真相を暴こうと、亡きウィリアムに仕えていた側近や近衛師団長は使える手段はすべて使ってもいいと、その調査に乗り出した。

サミュエルは兄の死を嘆きつつも、夫を亡くし自分と同じように悲しんでいるであろうブリアナを支えようと、時間があれば常に寄り添うようになった。

以来ブリアナは、公では凛としてふるまっていたが、陰では義弟サミュエルの腕の中で涙を流し慰めてもらっていた。

国王が毒殺され混沌としている中、サミュエルが新国王になることが議会ですぐに承認され、ローズもその流れで新王妃として忙しい日々を過ごすことになった。

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