初恋の兄嫁を優先する私の旦那様へ。惨めな思いをあとどのくらい我慢したらいいですか。

梅雨の人

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ローズ

祝福

ローズの懐妊の知らせはローズの実家のハーゲンシュタイン公爵や王宮にいるウィリアム達にもすぐに知らされた。

ローズにもしものことがあったらと心配するサミュエルに、外出を安定期になるまで控えるように頼まれてしまったので、多くの人々が屋敷を訪れた。

その中には、ウィリアムとルイスに伴ってやって来たブリアナも含まれていた。
サミュエルが領地を賜ってその屋敷に越してきてから、初めてブリアナが訪れた。

しばらく会っていなかったブリアナと再会するサミュエルがまた以前のようになるのではないかと心配したローズだったが、杞憂に終わった。

ローズの心境を分かってかわからずか、何かあったらとローズを両腕に囲うように、どこに行くにも抱きかかえ、その膝の上に座らせるサミュエルの変わりように、一同驚きの表情を隠せなかった。

「サミュエル兄さん、ローズ義姉さんのことを本当に大事にしてるんだね。見てるこっちが恥ずかしくなってしまいそうだ…。」

「ルイス、お前はそうは言うけど、ローズに何かあったら私は絶対に気がくるってしまうと思う。しかも私との子が腹の中にいるんだぞ?もう、抱きかかえるくらいじゃ私には全然足りないくらいだ。」

「ローズ、サミュエル、おめでとう。本当によかったな。お前たちが幸せそうにしていて私も本当に嬉しいよ。ローズ、体を大切にするんだよ?」

そう告げたウィリアムはローズを労わるように優しいまなざしを送った。

「サミュエル、お前は本当にローズのような女性と夫婦になれて幸せ者だよ。ローズをこれからも大事にするんだぞ?」

「ウィリアム兄さん、ああ、もちろんだとも。私はもうローズなしでは生きていけない。本当に幸せ者だよ。これからもローズを誰よりも幸せにすると誓うよ。」

そのサミュエルの言葉を聞いたウィリアムは、一瞬言葉に詰まったがすぐに満面の笑みで満足そうに頷いたのだった。

ブリアナは、サミュエルの膝の上にそれはそれは大事に抱きかかえられているローズに対して一言も発言することはなかった。

そして、城に戻ったブリアナはそのいら立ちを発散するかの如く、世話をする侍女に辛く当たり散らし、部屋の物を手あたり次第投げ飛ばしたのだった。

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