初恋の兄嫁を優先する私の旦那様へ。惨めな思いをあとどのくらい我慢したらいいですか。

梅雨の人

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ローズ

「ローズ義姉さん。いつも頑張っているローズ義姉さんに私からご褒美だと思って受け取ってほしい。義姉さんが気に入ってくれるといいんだけど…。」

そう言って自信なさげにルイスが渡してきたのは、色とりどりの花をあしらったブレスレットだった。

これを見て、気分が少しでも晴れやかになれるといいなと思って、と頬をわずかに染めて話すルイスに、城に来て寂しさで崩れ落ちそうだった自身の心が癒されていくような気がした。

「ローズ義姉さん…。」

涙が頬を伝っているのに気が付いた時には、ルイスが優しくローズの涙を拭ってくれていた。

「ルイス様…。」

「ああ…わかっているよ義姉さん。義姉さんはとても頑張ってる。私も天国にいるウィリアム兄さんだってちゃんとわかっているからね。」

堰を切ったように涙を流すローズの背中を、ルイスは優しくなで続けた。



ふと目を覚ましたローズは自身のベッドの上にいた。

涙を人前で見せてしまったうえに、そのまま意識を失ってしまったのだと思い至ったローズは羞恥に襲われた。

そして、ふと手のぬくもりに気が付いてそちらに目を向けると、そこには憔悴したサミュエルが付き添っていた。

「ローズ。目が覚めたのかい?無理はしないで…そのままゆっくりするんだ。」

「サミュエル様…」

「ローズ…申し訳なかった。

いくらウィリアム兄上が亡くなって落ち込んでいるからといってブリアナ義姉さんに構いすぎた。食事の席だって無神経にもほどがあるよな…。

ルイスに言われるまで気が付かないなんて…。あんなに怒りをあらわにしたルイスを初めて見たよ…。優しい君ならわかってくれると思い込んでいた私の考えが傲慢だった。ローズ、すまなかった。

君だって王妃という重責をいきなり背負わされて、頑張って僕たちの子供のことも見てくれているっていうのに…。

プレゼントは君が大切で喜ぶ顔が見たいから贈っていたんだけど、まさかブリアナ義姉さんにもあげていたのをみて、君に嫌な思いをさせるとは…。僕が間違えていた。

君がルイスに贈られたブレスレットを見せてもらったよ。ルイスから君がその贈り物をとても喜んでたってきいて、嫉妬したよ。ははっ。それくらいで私は嫉妬するんだ。

君を悲しませるなんて不本意だった。すまない。もう君を絶対に悲しませないと誓うから、もう一度挽回のチャンスを私に与えてくれないだろうか…。」

そう言ってローズの両手を握りしめたサミュエルは、ローズに許しを乞うように額を手に擦り付けてきた。

「サミュエル様…」
「違うよローズ。サミュだろ?愛してる…。」

そう言って、サミュエルは涙を流す美しく愛しい妻に何度もキスを贈った。

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