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巻き戻り前
離れて行った夫婦の距離
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夫婦になって数か月が過ぎたころ、レオナルドの仕事が忙しくなってきたようで外出と外泊が増えるようになってきた。
これまでどうしてもというとき以外は、無理をしてでも屋敷に戻って来てくれていたので何か大きな案件で忙しくなってしまったのだろうかと安易に考えてしまっていた。
いつからだろう、次第に彼のその瞳はその光を失っていくかのように、私をその瞳に移さなくなってしまったのは。
そのころから突然夫婦の時間もぐっと減ってしまい、私が寝たころを見計らってレオナルドがベッドに潜り込んできていた。
私のものではない香水の匂いを纏って…。
最初に気が付いた時は、声を殺して泣いてしまった。
その頃には夫婦の営みは途絶え、会話もほとんどない状態になってしまっていた。
いくら話しかけても上の空で、ひどいときには静かにしてくれと怒鳴られた。
初めてレオナルドから怒鳴られた私は、肩を震わせて恐怖と驚愕を表したがそんな私を見ても、レオナルドは無関心を通した。
何かレオナルドに嫌われてしまうことをしてしまっただろうかとひどく傷ついた私思いつめてしまったが、いくら考えても何もレオナルドの気持ちを害するようなことをした覚えが見当たらなかった。
主の急な変化に屋敷の優秀な使用人一同も驚愕したが、その理由を知るものがいなかったため皆沈黙を保った。
女主人としていつもと変わらない態度をどうにか保っていた私に対しても彼らは同情的で、心にもないことをいう使用人がなかったのが救いだった。
レオナルドが私の顔を見ては至極不機嫌になるため、遂に彼を避けるように生活をするようになった。
ここまでくれば、私でも夫のレオナルドが外で浮気をしているのだと確信できた。
ただ、愛し愛されて夫婦になったはずなのに、なんと早い心変わりであろうかと絶望と悲観に暮れる時を過ごした。
やがて、離れて行った夫を想い泣くのをやめた私は、いつか夫と愛人の関係が終わり私のところへ戻ってくるように祈ることしかできなかった。
これまでどうしてもというとき以外は、無理をしてでも屋敷に戻って来てくれていたので何か大きな案件で忙しくなってしまったのだろうかと安易に考えてしまっていた。
いつからだろう、次第に彼のその瞳はその光を失っていくかのように、私をその瞳に移さなくなってしまったのは。
そのころから突然夫婦の時間もぐっと減ってしまい、私が寝たころを見計らってレオナルドがベッドに潜り込んできていた。
私のものではない香水の匂いを纏って…。
最初に気が付いた時は、声を殺して泣いてしまった。
その頃には夫婦の営みは途絶え、会話もほとんどない状態になってしまっていた。
いくら話しかけても上の空で、ひどいときには静かにしてくれと怒鳴られた。
初めてレオナルドから怒鳴られた私は、肩を震わせて恐怖と驚愕を表したがそんな私を見ても、レオナルドは無関心を通した。
何かレオナルドに嫌われてしまうことをしてしまっただろうかとひどく傷ついた私思いつめてしまったが、いくら考えても何もレオナルドの気持ちを害するようなことをした覚えが見当たらなかった。
主の急な変化に屋敷の優秀な使用人一同も驚愕したが、その理由を知るものがいなかったため皆沈黙を保った。
女主人としていつもと変わらない態度をどうにか保っていた私に対しても彼らは同情的で、心にもないことをいう使用人がなかったのが救いだった。
レオナルドが私の顔を見ては至極不機嫌になるため、遂に彼を避けるように生活をするようになった。
ここまでくれば、私でも夫のレオナルドが外で浮気をしているのだと確信できた。
ただ、愛し愛されて夫婦になったはずなのに、なんと早い心変わりであろうかと絶望と悲観に暮れる時を過ごした。
やがて、離れて行った夫を想い泣くのをやめた私は、いつか夫と愛人の関係が終わり私のところへ戻ってくるように祈ることしかできなかった。
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