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全てが変わってしまった日
国王との謁見の日、城に足を運んだウィリアムソン侯爵とエルザは、城内が異様にざわめきたっているのを不審に思った。
エルザの父が何事かとすぐに探りを入れたところ、なんと王太子ルーカスが何と聖女プリシアと一夜をルーカスの部屋で共にしたと判明したのだった。
ウィリアムソン侯爵は、はっとしてエルザを見たが、すでにその会話が聞こえていたエルザはその場で意識を失ってしまった。
エルザが倒れ周囲は大騒ぎになった。
王太子の婚約者であるエルザの部屋が整えられている城内にエルザを休ませた方が良いのではという周囲の声を無視し、すぐにウィリアムソン侯爵は意識を失ったエルザを抱きかかえ侯爵邸に引き返したのだった。
「エルザ…目が覚めたようだね。」
「お父様、お母さま…ううっ…」
子供のように涙を流す愛しい娘を、エルザの両親は強く抱きしめた。
「エルザ、お前たちの婚約を破棄してもらうためこれから陛下に会いに行ってくる。だからもうルーカス殿下のことで気に病むことはない。早く忘れるんだ。いいね?」
「はい…。お父様。よろしくお願いいたします…ううっ…」
そう娘に告げたウィリアムソン侯爵はすぐに王城へ向かった。
結婚式直前のこのタイミングで、しかも幼いころより王太子妃となるべく努力を積み重ねてきた大切な娘がなぜこのような辛い思いをしなければならないのかと、ルーカスに対する怒りがふつふつと込み上げていた。
王の待つ謁見室へ向かう途中、エルザの父の背後から喧騒が近づいてきたので振り返ると、そこにはルーカスが息を切らして立っていた。
「ウィリアムソン侯爵!!エルザは?!エルザはどこにいるんだ?!エルザが倒れたと聞いた!」
「殿下、エルザがどこにいるかあなたがなぜそれを知る必要が?!これ以上エルザを!エルザを苦しめたくはありません!あの聖女殿と一夜を過ごされたと伺いました!もう娘のことは放って置いていただきたい!!」
「違う!違うんだ!聞いてくれ!!!!」
「何を今さら!!!」
娘を散々裏切っておいて何が今更違うのだと声を上げて言いかけた侯爵はぐっと言葉を飲み込んだのだった。
エルザの父が何事かとすぐに探りを入れたところ、なんと王太子ルーカスが何と聖女プリシアと一夜をルーカスの部屋で共にしたと判明したのだった。
ウィリアムソン侯爵は、はっとしてエルザを見たが、すでにその会話が聞こえていたエルザはその場で意識を失ってしまった。
エルザが倒れ周囲は大騒ぎになった。
王太子の婚約者であるエルザの部屋が整えられている城内にエルザを休ませた方が良いのではという周囲の声を無視し、すぐにウィリアムソン侯爵は意識を失ったエルザを抱きかかえ侯爵邸に引き返したのだった。
「エルザ…目が覚めたようだね。」
「お父様、お母さま…ううっ…」
子供のように涙を流す愛しい娘を、エルザの両親は強く抱きしめた。
「エルザ、お前たちの婚約を破棄してもらうためこれから陛下に会いに行ってくる。だからもうルーカス殿下のことで気に病むことはない。早く忘れるんだ。いいね?」
「はい…。お父様。よろしくお願いいたします…ううっ…」
そう娘に告げたウィリアムソン侯爵はすぐに王城へ向かった。
結婚式直前のこのタイミングで、しかも幼いころより王太子妃となるべく努力を積み重ねてきた大切な娘がなぜこのような辛い思いをしなければならないのかと、ルーカスに対する怒りがふつふつと込み上げていた。
王の待つ謁見室へ向かう途中、エルザの父の背後から喧騒が近づいてきたので振り返ると、そこにはルーカスが息を切らして立っていた。
「ウィリアムソン侯爵!!エルザは?!エルザはどこにいるんだ?!エルザが倒れたと聞いた!」
「殿下、エルザがどこにいるかあなたがなぜそれを知る必要が?!これ以上エルザを!エルザを苦しめたくはありません!あの聖女殿と一夜を過ごされたと伺いました!もう娘のことは放って置いていただきたい!!」
「違う!違うんだ!聞いてくれ!!!!」
「何を今さら!!!」
娘を散々裏切っておいて何が今更違うのだと声を上げて言いかけた侯爵はぐっと言葉を飲み込んだのだった。
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