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希望に縋って
突然聖女プリシアが正式な王太子ルーカスの婚約者に変更になったと王から発表された。
プリシアが王太子妃として王家に嫁ぎ、それでも尚、エルザが第二妃として嫁ぐことに世間の意見は真っ二つに割れた。
いくら箝口令が敷かれていたとしても、ルーカスとプリシアの婚姻式直前での不貞を城のほとんどの者達の知るところになっているせいで、エルザの王家への献身をずっと見てきた者達は不快感をあらわにした。
そうでなくても、これまでのエルザの功績や、既に未来の王太子として国内外から称賛を浴びていることを考えると、その無情で無謀な王家のやり方に眉をひそめた者は多く、その中には当然ダグラスの姿もあった。
そのような状況でエルザは屋敷に籠り続け、しばらくプリシアとルーカスに会わずに済むよう学園は王の計らいで試験を受け一足先に卒業したのだった。
「やあ、エルザ嬢。」
「ダグラス様、ようこそお越しくださいました。」
一連の騒ぎの後、ダグラスはエルザを訪れていた。
「エルザ嬢…どうしようもならないのは分かっているが、君は大丈夫なのか?」
「大丈夫…そうですね。お恥ずかしい話ですが、私自身が大丈夫か大丈夫でないのか…わからないのです。
こんなことになっても第二妃として殿下に嫁ぐことになるとは夢にも思っておりませんでしたし、ましてや想いあっているあの二人に割り込むように…いえ、私はただの邪魔者でしかないと思うのですが…
プリシア様が王太子妃として慣れてきたら私の希望を優先して叶えてくれると陛下から約束していただきました。ですのでそれまでは諦めるしかないのでしょう。
その後は離縁してここに帰って来たい…。今はその希望に縋っていくしかないのかと考えております。」
「そうか…陛下がそんなことを。やはり陛下にも今回の件では君に罪悪感を多少なりとも感じているのだな。私としては腹立たしくて仕方ないのだが。それで、君はその時が来たら何を希望する?」
「その時が来たら……私は…私を愛してくれる人と幸せになりたい…」
「エルザ…」
「すみません、ダグラス様。どうもこの頃涙腺が弱くなってしまって…」
ホロホロと涙を流すエルザを切なく見つめるダグラスは、なぜエルザがこのように辛い目に合わなければならないのかと強く唇をかみしめた。
プリシアが王太子妃として王家に嫁ぎ、それでも尚、エルザが第二妃として嫁ぐことに世間の意見は真っ二つに割れた。
いくら箝口令が敷かれていたとしても、ルーカスとプリシアの婚姻式直前での不貞を城のほとんどの者達の知るところになっているせいで、エルザの王家への献身をずっと見てきた者達は不快感をあらわにした。
そうでなくても、これまでのエルザの功績や、既に未来の王太子として国内外から称賛を浴びていることを考えると、その無情で無謀な王家のやり方に眉をひそめた者は多く、その中には当然ダグラスの姿もあった。
そのような状況でエルザは屋敷に籠り続け、しばらくプリシアとルーカスに会わずに済むよう学園は王の計らいで試験を受け一足先に卒業したのだった。
「やあ、エルザ嬢。」
「ダグラス様、ようこそお越しくださいました。」
一連の騒ぎの後、ダグラスはエルザを訪れていた。
「エルザ嬢…どうしようもならないのは分かっているが、君は大丈夫なのか?」
「大丈夫…そうですね。お恥ずかしい話ですが、私自身が大丈夫か大丈夫でないのか…わからないのです。
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その後は離縁してここに帰って来たい…。今はその希望に縋っていくしかないのかと考えております。」
「そうか…陛下がそんなことを。やはり陛下にも今回の件では君に罪悪感を多少なりとも感じているのだな。私としては腹立たしくて仕方ないのだが。それで、君はその時が来たら何を希望する?」
「その時が来たら……私は…私を愛してくれる人と幸せになりたい…」
「エルザ…」
「すみません、ダグラス様。どうもこの頃涙腺が弱くなってしまって…」
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