愛を知ってしまった君は

梅雨の人

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ジョーンズ:許しの頬ずり

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「きゃあっ」 
 

温泉へとつながる階段を下りてくるルビーが足元を滑らせた。 

とっさにルビーを支えた俺の唇とルビーの唇が触れ合う直前で抱き留めた。 

お互いの吐息が唇を刺激する。 

 

「…大丈夫か、ルビー?」 

「ええ…ありがとう、ジョー…」 
 

そっとうつむくルビーの耳朶が赤く染まっていたことに俺は内心歓喜した。 

ルビーを抱きとめたままの体勢で俺はぎゅっとその華奢な体を思わず抱きしめた。 

「あっ…」 

艶っぽい声を思わず出してしまったのだろう、ルビーは口元を手で押さえ、首元まで真っ赤に染まってしまっていた。 

ごくんと生唾を飲み込んだ俺はルビーの頭に軽くキスを送った。 

出来ることならずっと抱きしめていたかったが理性を総動員して、そのままルビーを横抱きにして階段を下りた。 

俺にされるがままになっていたルビーは何も文句を言わなかった。 

 

その後いつものように、俺が先に湯につかってしばらくしてルビーが入ってきた。 

いつも並んで座るか向かい合って座るのに、なぜかその日は俺に背を向けてルビーは腰を下ろした。 

 

なあ、ルビー。気が付いているのか?それが俺にとっては逆効果だと。 

その無造作にさらされた首元が湯に入る前から真っ赤に染まっているのが丸見えで、いじらしい彼女に俺は思わず息を吹きかけた。 

途端にびくっとして俺に振り返ろうとしたルビーを、俺は気がついたら無意識のうちに後ろから抱きしめてしまった。 

「ジョー…」 

「すまない、ルビー。しばらくこのままでも許してもらえるだろうか…。」 

囁くようにルビーに許しを乞う俺は、ルビーの甘い匂いに一瞬で酔いしれそうになった。 

前を向いたまま返事がなかったが、その代わりに俺の腕に頬ずりをし来たルビーが愛おしくてたまらない。 
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