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1魔王のお話
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魔王は日々攻め来る勇者たちから魔界を守ることに嫌気を指していた。先代の魔王が世界を我が物にしたがゆえに魔王家に生まれたものは先祖代々、幼いころから魔王になるための英才教育を受け育ち、成人になるころには魔王という称号を得るのだった。だが現魔王サタナキアは魔王という立場が心の底から億劫になっていた。何不自由のない生活だが、自由がなかった。自由が欲しかった。
「魔王様?まおうさま!!」
「おお、すまない考え事をしていた、どおしたベフェモット」
こやつは私の側近のベフェモット、幼いころから私の面倒を見てくれた悪魔だ。
「考え事!?今勇者が攻めてきているのに何をお考えで!?」
「すまない、とりあえず今回の勇者の情報は肉弾戦が得意な勇者だったな、トロールを100体進撃させよう」
「トロールを100体ですか!?今回の勇者は見たところひよっこ勇者せいぜいトロール2体が妥当かと」
まただ、私の案はいつも否定される。だがいつもベフェモットの考えた案でうまくいく。私が未熟なのもあるが一回も案が採用されたことはない。私じゃなくベフェモットが魔王になればいいのではないか?そう考えるようになったのもいま私が魔王という立場に不満を持ち始めた要因だ。
「ベフェモット、、、私が魔王である理由はあるのだろうか?」
「なにをおっしゃいます魔王様、あなたは魔王家に生まれた人間。その時点であなたが魔王でいないとだめなのです」
そうか、私が魔王家に生まれた、理由はそれだけか、何も私でなくてもよいのだ。
「魔王様、勇者二人を倒しましたぞ!!」
戦いの状況は映像で常に見れる。
「今回の勇者も雑魚でしたなあ!!はははは」
「そうだったな、、、殺しはするなよ、致命傷であったら回復させて帰しておけ」
「またそれですか魔王様、、、なぜ殺さないのです」
「、、、殺しが嫌いだからだ、、、これは絶対命令だ、、、殺しはするな、、、」
「わかりました、、、あなた様が出す唯一の絶対命令、、、絶対命令は守らねばならぬのが掟ですので」
「ありがとうベフェモット」
その日の夜私は書庫であるものを見つけた。
「転生魔法、、、この呪文を使ったものは異世界の者と人格を入れ替えることができる、、、」
これだと私は思った、この呪文を使えば私は今の自分から解放される。そう思ったときには呪文を発動していた。
あたりが真っ白になり10秒ほどたち目を開けると目の前には幼い人間と腹が大きく膨れ上がった女が食事をとっていた。
「あなた?大丈夫?」
そうか、成功したのか。
「魔王様?まおうさま!!」
「おお、すまない考え事をしていた、どおしたベフェモット」
こやつは私の側近のベフェモット、幼いころから私の面倒を見てくれた悪魔だ。
「考え事!?今勇者が攻めてきているのに何をお考えで!?」
「すまない、とりあえず今回の勇者の情報は肉弾戦が得意な勇者だったな、トロールを100体進撃させよう」
「トロールを100体ですか!?今回の勇者は見たところひよっこ勇者せいぜいトロール2体が妥当かと」
まただ、私の案はいつも否定される。だがいつもベフェモットの考えた案でうまくいく。私が未熟なのもあるが一回も案が採用されたことはない。私じゃなくベフェモットが魔王になればいいのではないか?そう考えるようになったのもいま私が魔王という立場に不満を持ち始めた要因だ。
「ベフェモット、、、私が魔王である理由はあるのだろうか?」
「なにをおっしゃいます魔王様、あなたは魔王家に生まれた人間。その時点であなたが魔王でいないとだめなのです」
そうか、私が魔王家に生まれた、理由はそれだけか、何も私でなくてもよいのだ。
「魔王様、勇者二人を倒しましたぞ!!」
戦いの状況は映像で常に見れる。
「今回の勇者も雑魚でしたなあ!!はははは」
「そうだったな、、、殺しはするなよ、致命傷であったら回復させて帰しておけ」
「またそれですか魔王様、、、なぜ殺さないのです」
「、、、殺しが嫌いだからだ、、、これは絶対命令だ、、、殺しはするな、、、」
「わかりました、、、あなた様が出す唯一の絶対命令、、、絶対命令は守らねばならぬのが掟ですので」
「ありがとうベフェモット」
その日の夜私は書庫であるものを見つけた。
「転生魔法、、、この呪文を使ったものは異世界の者と人格を入れ替えることができる、、、」
これだと私は思った、この呪文を使えば私は今の自分から解放される。そう思ったときには呪文を発動していた。
あたりが真っ白になり10秒ほどたち目を開けると目の前には幼い人間と腹が大きく膨れ上がった女が食事をとっていた。
「あなた?大丈夫?」
そうか、成功したのか。
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