30 / 82
第参章 - 焔魔王は異形の剣と躍る -
030話「達人 対 達人」
しおりを挟む
『高雅高校防衛戦:16』
第30話「達人 対 達人」
本日二度目、そして最後になるであろう師範級の武術家同士による殺し合いは、およそ20メートルの距離から始まった。
20メートル。
それはライフルを構えての射撃戦としては近すぎて、近接武器による格闘戦としては遠すぎる間合い。
負傷した男子生徒たちが息を呑んで事態を見守る中、小松崎は半身の摺り足で、無間のほうは右肩と右足を同時に前に出す古武術的歩法……テレビメディア一般の言う所で「ナンバ」と呼ばれるような、極めて奇妙、かつ不気味な歩き方で間合いを詰めてゆく。
「なんだテメッ! コラァァァ!!!」
体育館に居た悪漢が怒声を撒き散らしながら迫って来る、数は全部で三名、無間は右から迫って来る鉄パイプに対し、腰を極めて低く落として攻撃を回避すると異形の刀「罪滅」を横に斬り払い、悪漢の腹を横に切り裂く。
左からも悪漢が鉈を手に襲ってくるが、無間は腰に差した牛車切 寿老太の柄を片手一本逆手に握ると、上に向かって引き上げる。その刀の全長から、その姿勢では完全に抜く事が叶わなかったが、半分ほど刃を鞘から出した状態のまま体捌きで左側への敵へと寄り、相手の刃を外しながらその右腕を斬り落とす。そのとき、一人目の男の腹の裂傷部位から桃色の臓腑がこぼれた。
三人目の男が横蹴りを放ってくるが、半身姿勢となって攻撃を躱すと牛車切の柄頭で相手を殴りつける。蹴りの受け流しの為に悪漢の膝は既に「罪滅」によって斬りつけられており、バランスを崩した悪漢が仰向けに倒れる。――――その口の中に「罪滅」の刃が突っ込まれた。
「雑魚が何匹群がった所で……同じだ」
くぐもった呻き声をあげながら口を真っ赤に染める悪漢をよそに、無間は刃を更に喉深くまで突き刺し…………引き抜く。
無間の背丈は決して高くはなく、160センチ台の半ばに届くか届かないか……いや、辛うじて届かない。しかし10年を超える修行の結果、無間の筋肉は発達し、特にその背中、僧帽筋の隆起は目を見張るものがあり、血に塗れた用務員服ごしにも小兵に秘めた膂力の程が窺い知れてしまう。
加えて今の彼は刀を持ち、全身血に塗れ、むせ返るほどの殺気を放ちながらその圧倒的暴力をこの場で誇示している。すなわち死と恐怖の象徴だった。
三人の凶器を持った敵を一瞬、同時に倒した無間は二人目の首を暗黒の刃によって落としながらも、小松崎に対する警戒は一瞬として緩めず、その険しい目線を向け続けている。小松崎は内心に死の恐れを感じ、生唾を飲みこんだ。
距離10メートル、小松崎は合気杖で中段の剣構えの姿勢を取りながら、じりじりと間合いを詰めていく。
一方無間は一旦そこで足を止めた。血の滴る暗黒の刃を歯で銜え保持しながら、彼は左腰の牛車切 寿老太に手をかける。
今度は逆手ではない。右手できちんと柄に触れ、左手で鞘を抑えながら、刃を下にして差した牛車切を斬りあげるようにして抜刀。めいいっぱいに股関節と肩甲骨を駆動させ引き抜いた長身の刀の先端が体育館の床を擦り、キリリと魔物の唸りをあげた。
並の技量ではそれ自体が困難な牛車切の抜刀を見事成功させた無間は右腕の力で強引に牛車切を保持しつつ、主を失った鞘をベルトから引き抜き、その場に投棄した。
「勝負を捨てるか」
かの有名な巌流島の対決のエピソードに則って、小松崎が不敵な笑みを見せる。口に「罪滅」を保持する無間はこの煽りに反応を示さなかった。
彼はただ、自らの構えを以て戦いの意志を表示した。
・夜陰流 剣術二刀流型 『夫婦鶴の型』
『一説によると江戸時代前期、某流の剣士を破る為に編み出された決闘用の型と伝える説がある。片手に太刀、もう片手に小太刀を持って構えるのが伝書に記された本来の構えである』
それは非常に型破りな構えで、およそほとんどの武術家が見た事のない剣の構えだった。
無間は持ち替えた牛車切を左肩に背負うと、口に挟んだ「罪滅」を右手に持ち、その手を腰の高さで保持する。左半身は前、右半身は後ろ、しかし左肩に背負った牛車切の刃先は真後ろに向いている。腰はかなり低く沈み込んでおり、重心もかなり後ろ側に寄っていた。
「勝負……だと…………?」
無間は眉間に皺を寄せ、苦い顔つきをして吐き捨てた。
「これは戦争だ。スポーツ気取りの青二才」
「莫迦め、合気をスポーツとでも勘違いしている素人か?」
「流儀の話ではない。貴様個人を”愚か者”だと言っているだけだ、底なしの莫迦め。その中身、割って調べてやろう」
「頭がカチ割れるのはお前の方だが……」
顔には出さなかったものの、小松崎の心理に若干の揺らぎが生まれる。無間の言葉によるものではない、敵の構えの独特さによるものだった。
(なんだ、あの構えは……? 二刀流、なのか……? 何を目的としている……?)
道を踏み外したとはいえ、この道を歩んで20年、このような構えを小松崎は今まで一度も観たことが無い。これは二刀流なのか? 攻撃の構えなのか? それとも防御の構えなのか? 奇抜過ぎる構えの意図を小松崎は読み切れない。
かといって、知らぬ構えを「セオリーではないから」と馬鹿に出来るほど小松崎は愚かではない。敵は真剣を持っている、真正面から受ければ白樫の木の杖では止めきれず、両断されて即死。上手く受け流すか、半身、円転、転換のような体捌きで避けるか、あるいは相手の攻撃が届くより前に突いて殺すか――――。
慎重になった小松崎が構えを変えた。右手右足が前となる右半身構えに加え、両手に持った杖の左手部分は高く掲げ、突き出す右手側は下に向け、自分の体の中心線を合気杖で隠すような格好となる。
取ったのはいわゆる「鐺上段下之構」という下段構えの亜種。大東流の時代から伝わる杖術構えで対抗する小松崎が、摺り足で距離を詰めてゆく。
8メートル……7メートル……6メートル……互いの命の距離が徐々に狭まっていく。
無間は小松崎を見据えながらも、背後や側面から第三者が攻撃を仕掛けてくることも警戒しなければならない。とはいえ、130人の戦力で高雅高校攻略に臨んだ悪漢たちも、既にかなりの数が負傷もしくは死亡の状態にあり、無間に向かっていこうなどという者は周囲にはもう居なかったが。
小松崎は昇段の年齢縛りの都合で段位は四段に留まったものの、実力的には地方街道場の六段、七段の高段位指導者を遥かに凌ぐ実力の持ち主である。
もし彼が道を踏み外す事がなければ20年後には世界中を飛び回り、外国人門下生たちに武術指導を行う達人の立場となっていた事は間違いない。
合気道の使い手で強い者は誰か? 植芝盛平 氏や塩田剛三 氏、斎藤守弘 氏のような、既に神の世界へと旅立ち、遠くの伝説となってしまった人々を除いては、恐らくスティーブン・セガールが現代最強の合気道家の一人として推薦されるだろう。
では、スティーブン・セガールを仮に現代合気道会の最強としよう。対する小松崎の実力はどこまでその領域に近づいているか? 一般の格闘家ならその10分の1に達していれば圧倒的強者と言えるだろう、沈黙シリーズで30秒の出演時間が認められるはずだ。
だが小松崎はまだ20代後半の若さでありながら、既にスティーブン・セガールの全力の四割にも達する実力を身につけている。これは極めて驚異的な数値で、沈黙シリーズのラスボスを3作は務める事を許されるレベルである事を意味している。
小松崎は確かに犯罪に手を染めた。それは到底許し難い犯罪で、事実彼は合気道の達人たちの大いなる怒りを買い、永久にその道を閉ざされた。
だが例え人の道を外れたとしても、例え悪の道に染まったとしても、一度身に付いた武術の力は衰えない。武術は時に悪に力を喜んで貸してしまう。
――――それが最も恐ろしい事なのだ。
しかし対する無間も、若くして達人の領域に足を踏み入れた魔人の如き存在である。過去に多くの強者を屠り、今日も複数の銃口を向けられながらも多数を殺傷し、傷一つ負う事なくこの場所まで辿り着いた。その行いも、その実力も常軌を逸している。
達人対達人、お互いが一撃必殺の武器と技を多数揃えており、この戦いが長引かない事を知っている。ボクシングのように12ラウンドも戦う事はないだろう、場合によっては初撃でどちらかが死に至る。…………あるいは、初撃で双方致命傷による相討ちという事も、実戦ならば十分に考えられるのだ。
導火線を焦がすように、お互いの命と死は近づいて行く。この命の引力をもう誰も止める事は出来ない、どちらも相手の死を望んでいる。必ずどちらかが死ぬ。
二者の間合い……4メートル。
そろそろ、どちらかが必殺の一撃を放ってもおかしくのない距離が近づいてきたが……必殺圏に入る、その手前の距離で無間は行動に出たのだ。
「影ッッ!!!!!」
突如、緊張を打ち破る無間の気合の声が響き、体育館の空気をビリビリと震わせる。その気合と殺気に当てられた生徒の中には腰を抜かして座り込んでしまう者もいた。
小松崎の体がビクりと反応し、死の奈落に足を踏み出しかけた……が、間一髪踏みとどまった。彼の脳をアドレナリンが駆け巡り、限られた瞬きの中で状況の把握を試みる。
(フェイント!?)
無間の左手が微かに動き、斬り下ろしを警戒した小松崎が回避の予備動作を取った。
――――無間は牛車切を振らなかった。その場にて左足で足踏みしたが、前に出てこない。
(縦斬りもフェイントか!)
気合と殺気を囮にしたフェイントだった。小松崎はそれを瞬時に読み取り、次の行動の準備に移る。
無間は牛車切を左肩に載せたまま、右半身を前に出すとその勢いで手に持っていた「罪滅」を下手投げにより投擲した。
その距離は3メートル50センチ。血の滴を飛ばしながら、ボロボロに欠けた「罪滅」が高速飛来した。正面から受ければ人体の貫通と致命傷は免れなかった。
されど、小松崎は強敵だった。距離から算出する相対速度でいえば、トップメジャー野球選手の全力投球速度を遥かに超える高速の一撃だったにも関わらず、右側にステップ回避しながら合気杖を左半身に寄せ、この即死攻撃を避け切ったのだ。
二刀流と見せかけた投剣による奇襲戦法、破れたり!
――――いいや、まだ終わっていなかったのだ。
小松崎が反撃となる首への袈裟打ちに移行するよりも早く、間合いを詰めた無間は肩に背負った牛車切の柄を両手に持って低く沈み込んでいる。駄目押しの如く大きく左足で踏み込んで更に間合いを詰めながら、低空で横に斬り払おうとしているのを見て、小松崎は驚愕と共に目を見開いた。
「なっ――――!?」
(投剣もフェイントだと!?)
命の距離は既に2メートルにまで縮まっている……そこから完全半身の姿勢によって間合いを伸ばせば、牛車切が敵の命に届くだけの近さに!
投剣によって右側の回避をわざと誘い、避けた先へ迎える回避硬直狩り――――。
(本命は……横斬りかッッ!!)
なんと恐るべき二段階のフェイント、そしてその中に隠された二段攻撃か。無間の策は既に四段構えに達している。横の斬撃が本命で気付いた小松崎は後ろに退いて刀を避けようかと考えたが、相手の刀の間合いが物凄く伸びたように感じた。
違う。刀が実際に、合気杖と互角のリーチを有している。
既にこの一瞬のやり取りの中に五つ目の罠――――。小松崎は、相手の刀が通常の刀よりも長い事を認識し、間合いを狂わされていた事に肝を冷やした。
基本の技術あってこそではあるが、ここで活きるのが小手先の技術である。
無間の最初の構えは片手で持ちきれない牛車切を肩で保持する事以外に、刃先を後ろに向けて隠す事によって相手に武器の長さを完璧には読ませないにする目的があった。これは人々がお互い長さの異なる武器を持ち、決闘に臨んでいた時代劇の時代の古の決闘技術で、武器の長さがお互い決まっている剣道などではとっくの昔に廃れてしまった技法でもある。
通常の刀と長さの違う野太刀にはこうした初見殺しの性能がある事など、普通の武術家はおろか、鉄砲と専門に扱う軍人でさえ今は知るまい。
後ろに下がっては避けきれない、斬られる事は必死――――。
例え熟練した武術家でも情報戦とフェイントを交えたこの攻撃を初見で避けきれる者は極めて少なく、ここで命を落としたとしてもそれは戦士としての恥にはならないだろう。
しかし小松崎も達人の端くれであった、彼は右膝を床に強打するほどに身を低くした。着地の際、膝に衝撃が伝わるが、命にまでは替えられない。
無間は更に上を行く。彼の六つ目の策、牛車切によって放つ横斬りは超低空の左から、極めて浅い角度で右上に斬り抜けてゆく必殺の一撃。それは相手が姿勢を低くして斬撃を逃れる事を始めから見越した必死の斬撃高度。
成人男性である小松崎の体躯では、例え膝立ちで頭を下げたとしても肩から両断される事は間違いなく、確実にその命を奪いに来ていた。
この男はバケモノだ。四重にも五重にも張り巡らされた初見殺し必死、多重即死トラップの連続を前にして、今まさに絡めとられんとしている小松崎は、相手の力量が自分を更に上回る尋常ならざる存在である事を認めざるを得なかった。
思えば、投剣された時点で詰んでいた。対策はいくつかあったはずだった。しかし後手の対応が祟って、考え得る全ての活路は無間に封じられた後だった。
ここから後ろに逃れれば牛車切の間合いに捕まり首か胴を断たれる。左側に転がれば、それを追っての斬撃を避けきれず首か胴を断たれる。膝行で前に出るよりは胴を断たれる方がずっと速く、上に跳躍すれば両膝から下を切り落とされるだろう。
どこにも生存の道は見えないように思えた。
思わずそのまま死を受け入れそうになった。実際そうしたとしても、戦士としては恥ではない。むしろこれほどの敵を相手に、よく戦ったと死後の称賛を受ける事さえあるかもしれない。
されど、小松崎はまだ終われない。鍛え抜かれた武術家は、最期の一瞬まで諦める事を善しとしなかった。彼は白樫四尺二寸の合気杖を横に構えると、左半身側の杖を高くするようにしてナナメの受け流し態勢を瞬時に整えた。
力任せに放つ牛車切の切断能力たるや絶大、武術に適した合気杖とはいえ木の棒を真横に立てて構えれば、防御を破られ杖ごと胴体が両断されるだろう。待ち受ける運命は寛永の伝説の再現という名の無惨な末路だ。
真剣を真っ向から受ける事は許されず、仕損じれば当然即死。
――――白樫の木材は、伝説の太刀による渾身の一撃を防ぐことが出来るのか。
伝承では確かに「このような行動で真剣の一撃を受け流す」と伝えられる防御方法は杖術・棒術流派には存在する。だがそれを、平成の世に入ってから何人が実際に戦場で試したか?
少なくとも小松崎の師にあたる者たちの中に、それを実体験として持つ者は一人も居なかった。
だが、やらねば確実に死ぬ。生きる為であれば、為せぬと思う事も為さねばならぬ。小松崎の一世一代の勝負であった。
刃が迫ると小松崎の視界から色が消え、一瞬失明したように真っ暗になった。
――――直後、視界の中で白い光がスパークした。
その瞬間、彼は持てる全てを出し尽くし、今行える最善の行動を取った。
胴切りに対する真剣受けの防御姿勢である。左膝による片膝立ち、合気杖は横並行。高さは非水平の斜め型、右側からの刃を迎えるために棒の右手側は低く下げ、刃を斜め上方に抜けさせるため、左手側は上方に突き上げる――――。
「オォォォォ!!!」
赤く染まった魔剣の刃が白樫の棒に触れた。恐るべき切れ味を持ち、命を吸う魔剣が白樫杖の表面を削ってゆくが、小松崎は全神経を集中させ、横から斜め、斜めからまた横へ……致命的な運動エネルギー、そして伴う恐るべき切断能力を”ただの木の棒”で受け流してゆく。
――――到底それは人間業ではなかったが、彼は見事にやってのけた。牛車切が左から右に抜けきった時、小松崎の首の皮はまだ繋がっていたのだ。
伝承は、おとぎ話ではなかったのだ。
「ウウゥゥ……ッ!」
しかし、小松崎は苦痛に歯を食いしばった。完璧にかなり近い受け流しであったが、完全に無傷とは行かなかった。刃を受け流す際の代償として、誤って突きだしてしまった左手四指がボトリと体育館の床に落ちた。
一方、剣を振り切った無間に隙が生ずる。
「まっ……まだだッッ!!!!」
小松崎は自身の肉体の欠損の苦しみに耐えながらも、先端の欠けて槍状となった合気杖を右手で振るい、面打ちを行う。
牛車切を振り戻す猶予が無いであろう事を始めから悟っていた無間は、時価何億になるかもわからない歴史的刀剣を振り抜くままに投げ捨てた。この死闘の勝利には、生存にはそれ以上に替え難い価値があった。
命の距離……ついに1メートル50センチ! 数多の技が即致命傷と成り得る危険領域!
致死の一撃を持つ者二人、既に必殺圏内へと侵入していた。
第30話「達人 対 達人」
本日二度目、そして最後になるであろう師範級の武術家同士による殺し合いは、およそ20メートルの距離から始まった。
20メートル。
それはライフルを構えての射撃戦としては近すぎて、近接武器による格闘戦としては遠すぎる間合い。
負傷した男子生徒たちが息を呑んで事態を見守る中、小松崎は半身の摺り足で、無間のほうは右肩と右足を同時に前に出す古武術的歩法……テレビメディア一般の言う所で「ナンバ」と呼ばれるような、極めて奇妙、かつ不気味な歩き方で間合いを詰めてゆく。
「なんだテメッ! コラァァァ!!!」
体育館に居た悪漢が怒声を撒き散らしながら迫って来る、数は全部で三名、無間は右から迫って来る鉄パイプに対し、腰を極めて低く落として攻撃を回避すると異形の刀「罪滅」を横に斬り払い、悪漢の腹を横に切り裂く。
左からも悪漢が鉈を手に襲ってくるが、無間は腰に差した牛車切 寿老太の柄を片手一本逆手に握ると、上に向かって引き上げる。その刀の全長から、その姿勢では完全に抜く事が叶わなかったが、半分ほど刃を鞘から出した状態のまま体捌きで左側への敵へと寄り、相手の刃を外しながらその右腕を斬り落とす。そのとき、一人目の男の腹の裂傷部位から桃色の臓腑がこぼれた。
三人目の男が横蹴りを放ってくるが、半身姿勢となって攻撃を躱すと牛車切の柄頭で相手を殴りつける。蹴りの受け流しの為に悪漢の膝は既に「罪滅」によって斬りつけられており、バランスを崩した悪漢が仰向けに倒れる。――――その口の中に「罪滅」の刃が突っ込まれた。
「雑魚が何匹群がった所で……同じだ」
くぐもった呻き声をあげながら口を真っ赤に染める悪漢をよそに、無間は刃を更に喉深くまで突き刺し…………引き抜く。
無間の背丈は決して高くはなく、160センチ台の半ばに届くか届かないか……いや、辛うじて届かない。しかし10年を超える修行の結果、無間の筋肉は発達し、特にその背中、僧帽筋の隆起は目を見張るものがあり、血に塗れた用務員服ごしにも小兵に秘めた膂力の程が窺い知れてしまう。
加えて今の彼は刀を持ち、全身血に塗れ、むせ返るほどの殺気を放ちながらその圧倒的暴力をこの場で誇示している。すなわち死と恐怖の象徴だった。
三人の凶器を持った敵を一瞬、同時に倒した無間は二人目の首を暗黒の刃によって落としながらも、小松崎に対する警戒は一瞬として緩めず、その険しい目線を向け続けている。小松崎は内心に死の恐れを感じ、生唾を飲みこんだ。
距離10メートル、小松崎は合気杖で中段の剣構えの姿勢を取りながら、じりじりと間合いを詰めていく。
一方無間は一旦そこで足を止めた。血の滴る暗黒の刃を歯で銜え保持しながら、彼は左腰の牛車切 寿老太に手をかける。
今度は逆手ではない。右手できちんと柄に触れ、左手で鞘を抑えながら、刃を下にして差した牛車切を斬りあげるようにして抜刀。めいいっぱいに股関節と肩甲骨を駆動させ引き抜いた長身の刀の先端が体育館の床を擦り、キリリと魔物の唸りをあげた。
並の技量ではそれ自体が困難な牛車切の抜刀を見事成功させた無間は右腕の力で強引に牛車切を保持しつつ、主を失った鞘をベルトから引き抜き、その場に投棄した。
「勝負を捨てるか」
かの有名な巌流島の対決のエピソードに則って、小松崎が不敵な笑みを見せる。口に「罪滅」を保持する無間はこの煽りに反応を示さなかった。
彼はただ、自らの構えを以て戦いの意志を表示した。
・夜陰流 剣術二刀流型 『夫婦鶴の型』
『一説によると江戸時代前期、某流の剣士を破る為に編み出された決闘用の型と伝える説がある。片手に太刀、もう片手に小太刀を持って構えるのが伝書に記された本来の構えである』
それは非常に型破りな構えで、およそほとんどの武術家が見た事のない剣の構えだった。
無間は持ち替えた牛車切を左肩に背負うと、口に挟んだ「罪滅」を右手に持ち、その手を腰の高さで保持する。左半身は前、右半身は後ろ、しかし左肩に背負った牛車切の刃先は真後ろに向いている。腰はかなり低く沈み込んでおり、重心もかなり後ろ側に寄っていた。
「勝負……だと…………?」
無間は眉間に皺を寄せ、苦い顔つきをして吐き捨てた。
「これは戦争だ。スポーツ気取りの青二才」
「莫迦め、合気をスポーツとでも勘違いしている素人か?」
「流儀の話ではない。貴様個人を”愚か者”だと言っているだけだ、底なしの莫迦め。その中身、割って調べてやろう」
「頭がカチ割れるのはお前の方だが……」
顔には出さなかったものの、小松崎の心理に若干の揺らぎが生まれる。無間の言葉によるものではない、敵の構えの独特さによるものだった。
(なんだ、あの構えは……? 二刀流、なのか……? 何を目的としている……?)
道を踏み外したとはいえ、この道を歩んで20年、このような構えを小松崎は今まで一度も観たことが無い。これは二刀流なのか? 攻撃の構えなのか? それとも防御の構えなのか? 奇抜過ぎる構えの意図を小松崎は読み切れない。
かといって、知らぬ構えを「セオリーではないから」と馬鹿に出来るほど小松崎は愚かではない。敵は真剣を持っている、真正面から受ければ白樫の木の杖では止めきれず、両断されて即死。上手く受け流すか、半身、円転、転換のような体捌きで避けるか、あるいは相手の攻撃が届くより前に突いて殺すか――――。
慎重になった小松崎が構えを変えた。右手右足が前となる右半身構えに加え、両手に持った杖の左手部分は高く掲げ、突き出す右手側は下に向け、自分の体の中心線を合気杖で隠すような格好となる。
取ったのはいわゆる「鐺上段下之構」という下段構えの亜種。大東流の時代から伝わる杖術構えで対抗する小松崎が、摺り足で距離を詰めてゆく。
8メートル……7メートル……6メートル……互いの命の距離が徐々に狭まっていく。
無間は小松崎を見据えながらも、背後や側面から第三者が攻撃を仕掛けてくることも警戒しなければならない。とはいえ、130人の戦力で高雅高校攻略に臨んだ悪漢たちも、既にかなりの数が負傷もしくは死亡の状態にあり、無間に向かっていこうなどという者は周囲にはもう居なかったが。
小松崎は昇段の年齢縛りの都合で段位は四段に留まったものの、実力的には地方街道場の六段、七段の高段位指導者を遥かに凌ぐ実力の持ち主である。
もし彼が道を踏み外す事がなければ20年後には世界中を飛び回り、外国人門下生たちに武術指導を行う達人の立場となっていた事は間違いない。
合気道の使い手で強い者は誰か? 植芝盛平 氏や塩田剛三 氏、斎藤守弘 氏のような、既に神の世界へと旅立ち、遠くの伝説となってしまった人々を除いては、恐らくスティーブン・セガールが現代最強の合気道家の一人として推薦されるだろう。
では、スティーブン・セガールを仮に現代合気道会の最強としよう。対する小松崎の実力はどこまでその領域に近づいているか? 一般の格闘家ならその10分の1に達していれば圧倒的強者と言えるだろう、沈黙シリーズで30秒の出演時間が認められるはずだ。
だが小松崎はまだ20代後半の若さでありながら、既にスティーブン・セガールの全力の四割にも達する実力を身につけている。これは極めて驚異的な数値で、沈黙シリーズのラスボスを3作は務める事を許されるレベルである事を意味している。
小松崎は確かに犯罪に手を染めた。それは到底許し難い犯罪で、事実彼は合気道の達人たちの大いなる怒りを買い、永久にその道を閉ざされた。
だが例え人の道を外れたとしても、例え悪の道に染まったとしても、一度身に付いた武術の力は衰えない。武術は時に悪に力を喜んで貸してしまう。
――――それが最も恐ろしい事なのだ。
しかし対する無間も、若くして達人の領域に足を踏み入れた魔人の如き存在である。過去に多くの強者を屠り、今日も複数の銃口を向けられながらも多数を殺傷し、傷一つ負う事なくこの場所まで辿り着いた。その行いも、その実力も常軌を逸している。
達人対達人、お互いが一撃必殺の武器と技を多数揃えており、この戦いが長引かない事を知っている。ボクシングのように12ラウンドも戦う事はないだろう、場合によっては初撃でどちらかが死に至る。…………あるいは、初撃で双方致命傷による相討ちという事も、実戦ならば十分に考えられるのだ。
導火線を焦がすように、お互いの命と死は近づいて行く。この命の引力をもう誰も止める事は出来ない、どちらも相手の死を望んでいる。必ずどちらかが死ぬ。
二者の間合い……4メートル。
そろそろ、どちらかが必殺の一撃を放ってもおかしくのない距離が近づいてきたが……必殺圏に入る、その手前の距離で無間は行動に出たのだ。
「影ッッ!!!!!」
突如、緊張を打ち破る無間の気合の声が響き、体育館の空気をビリビリと震わせる。その気合と殺気に当てられた生徒の中には腰を抜かして座り込んでしまう者もいた。
小松崎の体がビクりと反応し、死の奈落に足を踏み出しかけた……が、間一髪踏みとどまった。彼の脳をアドレナリンが駆け巡り、限られた瞬きの中で状況の把握を試みる。
(フェイント!?)
無間の左手が微かに動き、斬り下ろしを警戒した小松崎が回避の予備動作を取った。
――――無間は牛車切を振らなかった。その場にて左足で足踏みしたが、前に出てこない。
(縦斬りもフェイントか!)
気合と殺気を囮にしたフェイントだった。小松崎はそれを瞬時に読み取り、次の行動の準備に移る。
無間は牛車切を左肩に載せたまま、右半身を前に出すとその勢いで手に持っていた「罪滅」を下手投げにより投擲した。
その距離は3メートル50センチ。血の滴を飛ばしながら、ボロボロに欠けた「罪滅」が高速飛来した。正面から受ければ人体の貫通と致命傷は免れなかった。
されど、小松崎は強敵だった。距離から算出する相対速度でいえば、トップメジャー野球選手の全力投球速度を遥かに超える高速の一撃だったにも関わらず、右側にステップ回避しながら合気杖を左半身に寄せ、この即死攻撃を避け切ったのだ。
二刀流と見せかけた投剣による奇襲戦法、破れたり!
――――いいや、まだ終わっていなかったのだ。
小松崎が反撃となる首への袈裟打ちに移行するよりも早く、間合いを詰めた無間は肩に背負った牛車切の柄を両手に持って低く沈み込んでいる。駄目押しの如く大きく左足で踏み込んで更に間合いを詰めながら、低空で横に斬り払おうとしているのを見て、小松崎は驚愕と共に目を見開いた。
「なっ――――!?」
(投剣もフェイントだと!?)
命の距離は既に2メートルにまで縮まっている……そこから完全半身の姿勢によって間合いを伸ばせば、牛車切が敵の命に届くだけの近さに!
投剣によって右側の回避をわざと誘い、避けた先へ迎える回避硬直狩り――――。
(本命は……横斬りかッッ!!)
なんと恐るべき二段階のフェイント、そしてその中に隠された二段攻撃か。無間の策は既に四段構えに達している。横の斬撃が本命で気付いた小松崎は後ろに退いて刀を避けようかと考えたが、相手の刀の間合いが物凄く伸びたように感じた。
違う。刀が実際に、合気杖と互角のリーチを有している。
既にこの一瞬のやり取りの中に五つ目の罠――――。小松崎は、相手の刀が通常の刀よりも長い事を認識し、間合いを狂わされていた事に肝を冷やした。
基本の技術あってこそではあるが、ここで活きるのが小手先の技術である。
無間の最初の構えは片手で持ちきれない牛車切を肩で保持する事以外に、刃先を後ろに向けて隠す事によって相手に武器の長さを完璧には読ませないにする目的があった。これは人々がお互い長さの異なる武器を持ち、決闘に臨んでいた時代劇の時代の古の決闘技術で、武器の長さがお互い決まっている剣道などではとっくの昔に廃れてしまった技法でもある。
通常の刀と長さの違う野太刀にはこうした初見殺しの性能がある事など、普通の武術家はおろか、鉄砲と専門に扱う軍人でさえ今は知るまい。
後ろに下がっては避けきれない、斬られる事は必死――――。
例え熟練した武術家でも情報戦とフェイントを交えたこの攻撃を初見で避けきれる者は極めて少なく、ここで命を落としたとしてもそれは戦士としての恥にはならないだろう。
しかし小松崎も達人の端くれであった、彼は右膝を床に強打するほどに身を低くした。着地の際、膝に衝撃が伝わるが、命にまでは替えられない。
無間は更に上を行く。彼の六つ目の策、牛車切によって放つ横斬りは超低空の左から、極めて浅い角度で右上に斬り抜けてゆく必殺の一撃。それは相手が姿勢を低くして斬撃を逃れる事を始めから見越した必死の斬撃高度。
成人男性である小松崎の体躯では、例え膝立ちで頭を下げたとしても肩から両断される事は間違いなく、確実にその命を奪いに来ていた。
この男はバケモノだ。四重にも五重にも張り巡らされた初見殺し必死、多重即死トラップの連続を前にして、今まさに絡めとられんとしている小松崎は、相手の力量が自分を更に上回る尋常ならざる存在である事を認めざるを得なかった。
思えば、投剣された時点で詰んでいた。対策はいくつかあったはずだった。しかし後手の対応が祟って、考え得る全ての活路は無間に封じられた後だった。
ここから後ろに逃れれば牛車切の間合いに捕まり首か胴を断たれる。左側に転がれば、それを追っての斬撃を避けきれず首か胴を断たれる。膝行で前に出るよりは胴を断たれる方がずっと速く、上に跳躍すれば両膝から下を切り落とされるだろう。
どこにも生存の道は見えないように思えた。
思わずそのまま死を受け入れそうになった。実際そうしたとしても、戦士としては恥ではない。むしろこれほどの敵を相手に、よく戦ったと死後の称賛を受ける事さえあるかもしれない。
されど、小松崎はまだ終われない。鍛え抜かれた武術家は、最期の一瞬まで諦める事を善しとしなかった。彼は白樫四尺二寸の合気杖を横に構えると、左半身側の杖を高くするようにしてナナメの受け流し態勢を瞬時に整えた。
力任せに放つ牛車切の切断能力たるや絶大、武術に適した合気杖とはいえ木の棒を真横に立てて構えれば、防御を破られ杖ごと胴体が両断されるだろう。待ち受ける運命は寛永の伝説の再現という名の無惨な末路だ。
真剣を真っ向から受ける事は許されず、仕損じれば当然即死。
――――白樫の木材は、伝説の太刀による渾身の一撃を防ぐことが出来るのか。
伝承では確かに「このような行動で真剣の一撃を受け流す」と伝えられる防御方法は杖術・棒術流派には存在する。だがそれを、平成の世に入ってから何人が実際に戦場で試したか?
少なくとも小松崎の師にあたる者たちの中に、それを実体験として持つ者は一人も居なかった。
だが、やらねば確実に死ぬ。生きる為であれば、為せぬと思う事も為さねばならぬ。小松崎の一世一代の勝負であった。
刃が迫ると小松崎の視界から色が消え、一瞬失明したように真っ暗になった。
――――直後、視界の中で白い光がスパークした。
その瞬間、彼は持てる全てを出し尽くし、今行える最善の行動を取った。
胴切りに対する真剣受けの防御姿勢である。左膝による片膝立ち、合気杖は横並行。高さは非水平の斜め型、右側からの刃を迎えるために棒の右手側は低く下げ、刃を斜め上方に抜けさせるため、左手側は上方に突き上げる――――。
「オォォォォ!!!」
赤く染まった魔剣の刃が白樫の棒に触れた。恐るべき切れ味を持ち、命を吸う魔剣が白樫杖の表面を削ってゆくが、小松崎は全神経を集中させ、横から斜め、斜めからまた横へ……致命的な運動エネルギー、そして伴う恐るべき切断能力を”ただの木の棒”で受け流してゆく。
――――到底それは人間業ではなかったが、彼は見事にやってのけた。牛車切が左から右に抜けきった時、小松崎の首の皮はまだ繋がっていたのだ。
伝承は、おとぎ話ではなかったのだ。
「ウウゥゥ……ッ!」
しかし、小松崎は苦痛に歯を食いしばった。完璧にかなり近い受け流しであったが、完全に無傷とは行かなかった。刃を受け流す際の代償として、誤って突きだしてしまった左手四指がボトリと体育館の床に落ちた。
一方、剣を振り切った無間に隙が生ずる。
「まっ……まだだッッ!!!!」
小松崎は自身の肉体の欠損の苦しみに耐えながらも、先端の欠けて槍状となった合気杖を右手で振るい、面打ちを行う。
牛車切を振り戻す猶予が無いであろう事を始めから悟っていた無間は、時価何億になるかもわからない歴史的刀剣を振り抜くままに投げ捨てた。この死闘の勝利には、生存にはそれ以上に替え難い価値があった。
命の距離……ついに1メートル50センチ! 数多の技が即致命傷と成り得る危険領域!
致死の一撃を持つ者二人、既に必殺圏内へと侵入していた。
0
あなたにおすすめの小説
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
【完結】結界守護者の憂鬱なあやかし幻境譚 ~平凡な男子高校生、今日から結界を繕います~
御崎菟翔
キャラ文芸
【平凡な高校生 × 妖従者たちが紡ぐ、絆と成長の主従現代和風ファンタジー!】
★第9回キャラ文芸大賞エントリー中!
「選ぶのはお前だ」
――そう言われても、もう引き返せない。
ごく普通の高校生・奏太(そうた)は、夏休みのある日、本家から奇妙な呼び出しを受ける。
そこで待っていたのは、人の言葉を話す蝶・汐(うしお)と、大鷲・亘(わたり)。
彼らに告げられたのは、人界と異界を隔てる結界を修復する「守り手」という、一族に伝わる秘密の役目だった。
「嫌なら断ってもいい」と言われたものの、放置すれば友人が、家族が、町が危険に晒される。
なし崩し的に役目を引き受けた奏太は、夜な夜な大鷲の背に乗り、廃校や心霊スポットへ「出勤」することに!
小生意気な妖たちに絡まれ、毒を吐く蛙と戦い、ついには異世界「妖界」での政変にまで巻き込まれていく奏太。
その過程で彼は、一族が隠し続けてきた「残酷な真実」と、従姉・結(ゆい)の悲しい運命を知ることになる――
これは、後に「秩序の神」と呼ばれる青年が、まだ「ただの人間」だった頃の、始まりの物語。
★新作『蜻蛉商会のヒトガミ様』
この物語から300年後……神様になった奏太の物語も公開中!
https://www.alphapolis.co.jp/novel/174241108/158016858
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる