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第二章 監禁スタート(?)
6話
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昼食を終えたグレンは食事を下げに来た執事に尋ねる。
「あの、何かやることないですか…?」
「やることですか?」
「はい、なんか暇で…」
グレンは頭をかきながら答える。
執事はしばらく目を瞬かせるが、直ぐに笑顔でグレンに尋ねる。
「読書はお嫌いですか?」
「はい、あまり本は好きになれなくて…」
「作用でございますか…ではこちらを」
「これは?」
「マルク様からお預かりしているものです」
執事はグレンに白い箱を渡してきた。
「何が入ってるの?」
「私にはわかりかねます」
「ふーん」
「それでは失礼いたします」
執事は部屋を出て行った。
グレンは白い箱を振ってみた。
カタカタと音がする。
開けてみようかと思ったが、なんとなく嫌な予感がしたのでおいておいた。
そうしているうちに日は落ちていった。
…
静かだった廊下が騒がしくなる。
ガチャリと部屋の鍵が開いた。
「たーだいま」
マルクが仕事から帰宅したのだった。
「マルク!おかえり!」
「グレン!今日は何してた?」
マルクは騎士団の服装から着替えながら話しかけてくる。
着替え終わると執事を呼んで服を片付けさせて、夕食の準備をさせた。
「何もしてなかった」
「そうなの?俺、執事に暇つぶし預けておいたんだけど」
「あぁ、これ?」
ベットサイドにおいていた白い箱を持ちあげる。
「そうそれ」
マルクが箱を受け取る。
「開けてみた?」
「ううん、なんか・・・嫌な予感がして」
マルクはグレンの返答を聞いて笑った。
「ははは、おまえの動物的な勘は相変わらずだね。恐れ入るよ」
「え?」
「開けてみようか」
マルクがふたに手を掛ける。
その時だった。
ドアのノックが鳴った。
「はーい」
マルクがドアを振り向きながらノックに答える。
「失礼いたします」
執事が入ってきた。
「ディナーの用意が整いましたのでお迎えに伺いました」
「あれ?部屋に持って来いって言ったよね?」
「はい、しかしグレン様はお部屋をお出になられる機会がないご様子ですので、折角ですのでダイニングでお食事をしてはいかがかと・・・」
「わざと閉じ込めてんだよ」
執事の答えにマルクはぼそりとつぶやいた。
「マルク様?」
「ううん、なんでもない、行こうか」
マルクはがらりと表情を変えた。
そして笑顔でグレンに言った。
「俺、こんな格好だけど…」
グレンはディナーに行くような清掃ではなく、ネグリジェのようなものを身にまとっていた。
「何?裸が良いの?」
「そ、そんなこと言ってないだろ!」
マルクは笑っている。
「僕の家だから、いいんじゃないかな」
「う、うん・・・」
笑顔のマルクはグレンの足元の枷を外した。
二人はそのまま一緒にダイニングにむかい夕食を共にした。
「あの、何かやることないですか…?」
「やることですか?」
「はい、なんか暇で…」
グレンは頭をかきながら答える。
執事はしばらく目を瞬かせるが、直ぐに笑顔でグレンに尋ねる。
「読書はお嫌いですか?」
「はい、あまり本は好きになれなくて…」
「作用でございますか…ではこちらを」
「これは?」
「マルク様からお預かりしているものです」
執事はグレンに白い箱を渡してきた。
「何が入ってるの?」
「私にはわかりかねます」
「ふーん」
「それでは失礼いたします」
執事は部屋を出て行った。
グレンは白い箱を振ってみた。
カタカタと音がする。
開けてみようかと思ったが、なんとなく嫌な予感がしたのでおいておいた。
そうしているうちに日は落ちていった。
…
静かだった廊下が騒がしくなる。
ガチャリと部屋の鍵が開いた。
「たーだいま」
マルクが仕事から帰宅したのだった。
「マルク!おかえり!」
「グレン!今日は何してた?」
マルクは騎士団の服装から着替えながら話しかけてくる。
着替え終わると執事を呼んで服を片付けさせて、夕食の準備をさせた。
「何もしてなかった」
「そうなの?俺、執事に暇つぶし預けておいたんだけど」
「あぁ、これ?」
ベットサイドにおいていた白い箱を持ちあげる。
「そうそれ」
マルクが箱を受け取る。
「開けてみた?」
「ううん、なんか・・・嫌な予感がして」
マルクはグレンの返答を聞いて笑った。
「ははは、おまえの動物的な勘は相変わらずだね。恐れ入るよ」
「え?」
「開けてみようか」
マルクがふたに手を掛ける。
その時だった。
ドアのノックが鳴った。
「はーい」
マルクがドアを振り向きながらノックに答える。
「失礼いたします」
執事が入ってきた。
「ディナーの用意が整いましたのでお迎えに伺いました」
「あれ?部屋に持って来いって言ったよね?」
「はい、しかしグレン様はお部屋をお出になられる機会がないご様子ですので、折角ですのでダイニングでお食事をしてはいかがかと・・・」
「わざと閉じ込めてんだよ」
執事の答えにマルクはぼそりとつぶやいた。
「マルク様?」
「ううん、なんでもない、行こうか」
マルクはがらりと表情を変えた。
そして笑顔でグレンに言った。
「俺、こんな格好だけど…」
グレンはディナーに行くような清掃ではなく、ネグリジェのようなものを身にまとっていた。
「何?裸が良いの?」
「そ、そんなこと言ってないだろ!」
マルクは笑っている。
「僕の家だから、いいんじゃないかな」
「う、うん・・・」
笑顔のマルクはグレンの足元の枷を外した。
二人はそのまま一緒にダイニングにむかい夕食を共にした。
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