開発されに通院中

浅上秀

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初めて旅行に行きます編

番外編 看護師は見た 第十六話

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彼はとある病院で看護師をしている坂下だ。
坂下は真壁という医師を担当している。

ある日、真壁が近藤と言う患者と身体の関係にあることを知ってしまう。
自身も先日、安藤という医師と結ばれたのだった。

(第十五話より)



「坂下くん、ちょっといいかな?」

その日、仕事中に坂下は真壁に呼び止められた。

「はい?なんでしょう?」

「実は病院から休暇を取ってくれと言われてね。ここの連休に休みをもらおうと思っているんだ」

「はい」

「君も休暇をいつにするか考えておいてくれないか?」

「かしこまりました」

「あともう一つ…質問というか相談というか…」

珍しく真壁が言い淀んでいる。

「なんでしょうか?」

坂下が続きを促す。

「…連休中に温泉にでも行こうかと思っているんだが、良いところを知らないかい?私はそういうのに疎くてね…」

真壁は照れたように頬をかいた。

「先日、うちの姉が行っていた旅館なんてどうでしょう?部屋に露天風呂が付いているみたいでなかなか良かったみたいですよ」

「そんなところがあるのか。あとで旅館の名前とか教えてくれるかい?」

「ええ、もちろんです」

「ありがとう。助かるよ」

二人は退勤後、旅館について調べて、一緒に旅行代理店にむかいパンフレットをゲットしたのだった。



「てか俺までパンフレット貰っちゃった…」

真壁と別れて自分の家に帰宅する。
家に着いた瞬間に、スマホが着信音を鳴らす。

「もしもし」

「なぁ!なんで真壁先生と二人でデートしてんだよ!」

「はぁ?」

かけてきたのは安藤だった。

「デートなんてしてねーよ」

「二人で歩いてた!」

「二人で歩くだけでデートなら世の中の人、デートしてる人だらけになるだろ」

坂下は思わず呆れてしまった。

「じゃあなんで一緒にいたんだよ」

安藤が拗ねたような声を出す。

「真壁先生の休暇の時に行く旅館探しのお手伝い」

「あー、そういや俺も休暇取れって言われてたな…」

「え、安藤も?」

「おう。坂下はいつにすんの?」

二人は成り行きで同じ日に休暇を取ることにしたのだった。

「てか俺たちも行きたいな。旅行」

「あー、まぁな」

「じゃ俺明日早いから切るわ」

「おぅ、おやすみ」

「おやすみー!」

坂下は通話の切れた画面を見下ろした。

「旅行か…」








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