学校にいる人たちの卑猥な日常

浅上秀

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不埒な保健室 

前編

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FILE4 真壁 (保健の先生)× 近藤 (生徒)



「先生ぇ、いる?」

「いるよ。どうしたんだい?」

真壁が奥のベットのカーテンの中から出てきた。

「体育でコケてさ」

「おいで、治療してあげる」

保健室の真壁先生はとても人気だ。
男女両方の生徒からの受けがいい。

保健医にしては珍しい男性だが、誰にでも優しくて白衣が似合うイケメン。
おまけに教職員たちの信頼も厚い。

この日も転んで膝をすりむいてしまった生徒をやさしく手当てしていた。

「はい、できた」

「ありがと!ね、あそこ誰かいるの?」

「うん、体調が悪いみたいでね。なんでだい?」

真壁の視線が一瞬、鋭く光った。

「ううん、知ってる子かなと思ったっだけ」

「たぶん違う学年の子だから知らないと思うよ」

「そっか。じゃ、先生、俺行くわ!」

「お大事に」

手当てが終わった生徒は笑顔で保健室を出て行った。
真壁は戸が閉まるまで笑顔で彼を見送る。



「よく我慢できたね」

保健室の奥のカーテンを開けると真っ白のベットに一人の男子生徒が横たわっている。

しかし彼は体調不良でこのベットにいるわけではなかった。

「おやおや、ずいぶんと濡れている」

ベットで横たわる彼の名前は近藤。
彼の手は頭上のベットのパイプに縛られている。

足はM字に開かれ固定されている。
そして肉棒の根元は縛られ、穴には大きなバイブが入れられていた。

「ん、ふっ、くうっ」

「そろそろお昼休みも終わりますね」

真壁はベットに近づいた。

「先生、外して、ください」

「うん、いいよ。声を我慢できたご褒美だ」

真壁は穴からバイブを引き抜く。

「んああああ」

近藤は出すことを許されないまま果てた。
真壁は近藤の肉棒の根元の諫めに触れない。

手首を固定していた縄とタオルをほどく。
そして足の拘束を解くと体液で濡れた近藤の全身を拭いた。

「ほら、早くしないと、授業に遅れるよ」

「こ、これも、外してください」

「だめ」

真壁は問答無用で近藤にトランクスと制服のスラックスを穿かせた。
ワイシャツのボタンを上までしめるとネクタイを縛った。

「立って」

近藤を立たせると背中を押してドアまで送り届けた。
ドアを開くと背中をトンと押して外に出した。

「それじゃ、また放課後に」

真壁は縋るような眼をしている近藤の目の前で戸を閉めた。






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