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第3話 悲劇と幸運は突然に
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その日の昼休み、私はお弁当を食べるため、一人中庭へと向かっていた。パティはお昼は基本部活の友達と一緒に食べることになっているから、私は一人での昼食が多くなる。
この学校には美味しくて評判の学食もあるけど、私は弁当派。だってそっちの方が安くつくからね。
同じく弁当派の人だって、家で雇っているシェフや家政婦さんが作っているって人が多い中、私は自作だ。
何しろ我がアルスター家に現在勤めている家政婦さんは一人だけ。そんな彼女に何もかもを任せるのは大変だし、こうして身に付けた技術が、いつか役に立つかもしれない。
今日のメニューは、おにぎりと言う東の国では定番の携帯食が三個。ちなみにどれも特大サイズで、具材は梅干し、おかか、昆布。
ご飯を握って固めれば出来上がりと言うお手軽感に加えて、比較的わずかな具材を入れただけ何とかなるから原価も安くすませられると言う夢のメニューだ。最近読んだ異国の本でこの存在を知って以来すっかり気に入って、今週のお弁当は全部これだった。
中庭に出て、隅の方へと移動する。お弁当を食べるのに適した場所は他にもあるけど、そういう所は大抵他の人も多くいる。その点そこなら人気が少なく、ゆっくりご飯を食べるのにはぴったりの穴場スポットだった。
だけど目的の場所まであと少しという、垣根を曲がったその時だった。反対側から、こっちに向かって凄い勢いで駆けてくる誰かがいた。しきりに後ろを気にしているせいか私に気づいた様子はなく、一向にスピードを緩めないまま向かってくる。
「危ない!」
とっさに叫んだけど、一足遅かった。声に気づいたその誰かはハッとしたようにこっちを見たけど、勢いづいたその足をすぐには止めることはできず、そのまま私にぶつかってくる。結果、二人揃ってその場に倒れこんでしまった。
「いたたた……」
よほど派手に転んだんだろう。ぶつかった瞬間、世界が大きく一回転したような気がした。
ぶつけた背中を押さえながら体を起こすと、目の前にメガネが落ちているのが見えた。多分、ぶつかった相手のものなのだろう。
「ごめん。怪我は無いか?」
「うん、なんとか……」
申し訳なさそうに謝罪の言葉が聞こえてくる。
ビックリしたしそれなりに痛かったけど、幸い頭を打ったわけでも、動けないほど酷いわけでもない。
大丈夫と言いながら顔を上げると、ようやく相手の姿をちゃんと確認できた。
「あっ、オウマ君だ」
そこにいたのは、あの学校一のモテ男、エルヴィン=オウマ君だった。私と同じように、倒れた状態から体を起こしていたけど、その顔にはいつもかかっているメガネがない。と言うことは、やっぱりそこに落ちているメガネは彼のだよね。
教室では常にメガネをかけた姿しか見たことがないから、こうして外した姿は新鮮だ。
そう思いながら見ていると、裸眼のオウマ君と視線が交わる。するとそのとたん、なぜか急に彼の顔色が変わった。
「あっ──!」
血の気が引いたように真っ青になるオウマ君。いったいどうしたんだろう?
だけど、そんな疑問も次の瞬間にはすぐに吹き飛んでしまった。
視界の端に、ぶつかった時に地面に落とした、私のお弁当箱が見えた。そしてあろうことか、落ちた衝撃で無情にもお弁当箱の蓋は外れ、中に入っていた三つのおにぎりは、仲良く地面に転がっていた。
「わ、わ、私のおにぎりがーっ!」
おにぎりの、そして自分自身に降りかかった悲劇を目の当たりにし、大きく声をあげる。
安さを求めた節約料理とはいえ、いや、むしろそれだけ節約を心がけているからこそ、たかだか一回の食事と言ってもその価値は大きい。そんな大事な大事ななおにぎりが、無情にも土と砂にまみれている。その時の私の気持ちを想像してほしい。
一度は起こした体を再び屈めて、変わり果てた姿となったおにぎりを拾い上げる。
「ま、まわりのご飯だけ剥ぎ取ればなんとかなるかな?」
いくら貧乏性でも、さすがに落ちたものをそのまま食べようとは思わない。だけど、やり方次第ではまだいけるかも。三秒ルールなんてとっくに過ぎてたけど、一分までならギリギリ大丈夫じゃないかな?
「ご、ごめん。悪いことしたみたいだな」
私の悲しみを目の当たりにして、申し訳なさそうに言ってくるオウマ君。なんだか若干引いているようにも見えるけど、そんなこと気にする余裕なんてなかった。
「みたいじゃなくて、紛れもなく悪いことだよ。私のおにぎりが、お昼ご飯が、栄養源が……」
オウマ君に謝られたら、この学校の大抵の女子は思わず許してしまうかもしれない。だけど私にとって、食べ物の恨みは重要だ。イケメン無罪なんてものは通用しないのだ。
だけど怒りと絶望に打ちひしがれている私を見て、彼は再度頭を下げ、言った。
「ほんと悪かった。俺の弁当で良かったらやるけど、いるか?」
「えっ?」
我ながら現金なもので、それを聞いたとたん、まるで暗雲に包まれたように真っ暗だった私の心に、一筋の光が差し込んだような気がした。
「こんなんでよければだけど……」
そう言って、オウマ君はおずおずと自らの持っていた包みを差し出してくる。これが、オウマ君のお弁当。
包みをほどいて中から出てきたそれは、まず箱の作りからして私のものとは違っていた。縁に細かな細工がしてあって、良いものを食べるなら良い器で、などと言外に言われているようだ。
そして一度蓋を開けてみると、そこには未知の世界が広がっていた。
「こ、これは……!」
まずおかずの種類が多い。お肉なんて高級品が惜しげもなく使われている。それに、なんか料理の形がいちいちオシャレだ。
なんだか頭の悪そうな表現ばかりだけど、豪華弁当を目の当たりにした衝撃で、すっかり語彙力がなくなっている。
思えばオウマ君の家は、大層裕福だとも聞いている。おそらくこれも、雇っている一流シェフか何かが作ったものなのだろう。
よく見たら、お弁当箱の向こうから後光が差しているようにすら思える。
これを、くれるっていうの!?
「こ……これ、本当に貰ってもいいの? 全部一人で食べるよ。一欠片だって残さないよ。後で返せって言われても無理だからね」
「言わないから。元々俺のせいで、君の弁当を台無しにしたんだから」
「いやいやいや。確かに私のおにぎり達は台無しになっちゃったけど、これじゃどう考えても釣り合ってないでしょ!」
同じお弁当でも、これだけのものを作ろうとすると、いったいおにぎり何個分の手間とお金がかかるだろう。
「じゃあ、ぶつかったお詫びをかねてってことで。こんなんで、詫びになるかは分からないけど」
「なります!」
むしろこれじゃ、お釣りを払わなきゃいけないくらいだよ。もはや今の私には、転んだ痛みもおにぎりを失った悲しみも一切なく、この降って湧いたような幸運に対する感謝しかなかった。
「それじゃ早速、いただきまーす」
ワクワクしながら、箸でおかずを一掴みして口へと運ぶ。まず食べたのは、分厚く切られたローストビーフ。噛み締めた瞬間、喜びと幸せが全身を駆け巡るような感動に包まれた。
次にとったのは、多分エビを調理した何かだ。こんなオシャレな料理、名前も知らない。そもそもエビなんて高級品、数年は食べてないから、もう形なんてうろ覚えだよ。
これももちろん、想像を絶する美味しさだった。
美味しい。美味しい。美味しい!
気がつけば手がとまらなくなって、一口また一口と食べては、その度に幸せな気分になる。間違いなくここ数年で、いや生まれてから今まで食べたご飯の中で、一番美味しい。
そんな勢いで食べ続けたものだから、箱が空っぽになるまで、そう時間はかからなかった。
この学校には美味しくて評判の学食もあるけど、私は弁当派。だってそっちの方が安くつくからね。
同じく弁当派の人だって、家で雇っているシェフや家政婦さんが作っているって人が多い中、私は自作だ。
何しろ我がアルスター家に現在勤めている家政婦さんは一人だけ。そんな彼女に何もかもを任せるのは大変だし、こうして身に付けた技術が、いつか役に立つかもしれない。
今日のメニューは、おにぎりと言う東の国では定番の携帯食が三個。ちなみにどれも特大サイズで、具材は梅干し、おかか、昆布。
ご飯を握って固めれば出来上がりと言うお手軽感に加えて、比較的わずかな具材を入れただけ何とかなるから原価も安くすませられると言う夢のメニューだ。最近読んだ異国の本でこの存在を知って以来すっかり気に入って、今週のお弁当は全部これだった。
中庭に出て、隅の方へと移動する。お弁当を食べるのに適した場所は他にもあるけど、そういう所は大抵他の人も多くいる。その点そこなら人気が少なく、ゆっくりご飯を食べるのにはぴったりの穴場スポットだった。
だけど目的の場所まであと少しという、垣根を曲がったその時だった。反対側から、こっちに向かって凄い勢いで駆けてくる誰かがいた。しきりに後ろを気にしているせいか私に気づいた様子はなく、一向にスピードを緩めないまま向かってくる。
「危ない!」
とっさに叫んだけど、一足遅かった。声に気づいたその誰かはハッとしたようにこっちを見たけど、勢いづいたその足をすぐには止めることはできず、そのまま私にぶつかってくる。結果、二人揃ってその場に倒れこんでしまった。
「いたたた……」
よほど派手に転んだんだろう。ぶつかった瞬間、世界が大きく一回転したような気がした。
ぶつけた背中を押さえながら体を起こすと、目の前にメガネが落ちているのが見えた。多分、ぶつかった相手のものなのだろう。
「ごめん。怪我は無いか?」
「うん、なんとか……」
申し訳なさそうに謝罪の言葉が聞こえてくる。
ビックリしたしそれなりに痛かったけど、幸い頭を打ったわけでも、動けないほど酷いわけでもない。
大丈夫と言いながら顔を上げると、ようやく相手の姿をちゃんと確認できた。
「あっ、オウマ君だ」
そこにいたのは、あの学校一のモテ男、エルヴィン=オウマ君だった。私と同じように、倒れた状態から体を起こしていたけど、その顔にはいつもかかっているメガネがない。と言うことは、やっぱりそこに落ちているメガネは彼のだよね。
教室では常にメガネをかけた姿しか見たことがないから、こうして外した姿は新鮮だ。
そう思いながら見ていると、裸眼のオウマ君と視線が交わる。するとそのとたん、なぜか急に彼の顔色が変わった。
「あっ──!」
血の気が引いたように真っ青になるオウマ君。いったいどうしたんだろう?
だけど、そんな疑問も次の瞬間にはすぐに吹き飛んでしまった。
視界の端に、ぶつかった時に地面に落とした、私のお弁当箱が見えた。そしてあろうことか、落ちた衝撃で無情にもお弁当箱の蓋は外れ、中に入っていた三つのおにぎりは、仲良く地面に転がっていた。
「わ、わ、私のおにぎりがーっ!」
おにぎりの、そして自分自身に降りかかった悲劇を目の当たりにし、大きく声をあげる。
安さを求めた節約料理とはいえ、いや、むしろそれだけ節約を心がけているからこそ、たかだか一回の食事と言ってもその価値は大きい。そんな大事な大事ななおにぎりが、無情にも土と砂にまみれている。その時の私の気持ちを想像してほしい。
一度は起こした体を再び屈めて、変わり果てた姿となったおにぎりを拾い上げる。
「ま、まわりのご飯だけ剥ぎ取ればなんとかなるかな?」
いくら貧乏性でも、さすがに落ちたものをそのまま食べようとは思わない。だけど、やり方次第ではまだいけるかも。三秒ルールなんてとっくに過ぎてたけど、一分までならギリギリ大丈夫じゃないかな?
「ご、ごめん。悪いことしたみたいだな」
私の悲しみを目の当たりにして、申し訳なさそうに言ってくるオウマ君。なんだか若干引いているようにも見えるけど、そんなこと気にする余裕なんてなかった。
「みたいじゃなくて、紛れもなく悪いことだよ。私のおにぎりが、お昼ご飯が、栄養源が……」
オウマ君に謝られたら、この学校の大抵の女子は思わず許してしまうかもしれない。だけど私にとって、食べ物の恨みは重要だ。イケメン無罪なんてものは通用しないのだ。
だけど怒りと絶望に打ちひしがれている私を見て、彼は再度頭を下げ、言った。
「ほんと悪かった。俺の弁当で良かったらやるけど、いるか?」
「えっ?」
我ながら現金なもので、それを聞いたとたん、まるで暗雲に包まれたように真っ暗だった私の心に、一筋の光が差し込んだような気がした。
「こんなんでよければだけど……」
そう言って、オウマ君はおずおずと自らの持っていた包みを差し出してくる。これが、オウマ君のお弁当。
包みをほどいて中から出てきたそれは、まず箱の作りからして私のものとは違っていた。縁に細かな細工がしてあって、良いものを食べるなら良い器で、などと言外に言われているようだ。
そして一度蓋を開けてみると、そこには未知の世界が広がっていた。
「こ、これは……!」
まずおかずの種類が多い。お肉なんて高級品が惜しげもなく使われている。それに、なんか料理の形がいちいちオシャレだ。
なんだか頭の悪そうな表現ばかりだけど、豪華弁当を目の当たりにした衝撃で、すっかり語彙力がなくなっている。
思えばオウマ君の家は、大層裕福だとも聞いている。おそらくこれも、雇っている一流シェフか何かが作ったものなのだろう。
よく見たら、お弁当箱の向こうから後光が差しているようにすら思える。
これを、くれるっていうの!?
「こ……これ、本当に貰ってもいいの? 全部一人で食べるよ。一欠片だって残さないよ。後で返せって言われても無理だからね」
「言わないから。元々俺のせいで、君の弁当を台無しにしたんだから」
「いやいやいや。確かに私のおにぎり達は台無しになっちゃったけど、これじゃどう考えても釣り合ってないでしょ!」
同じお弁当でも、これだけのものを作ろうとすると、いったいおにぎり何個分の手間とお金がかかるだろう。
「じゃあ、ぶつかったお詫びをかねてってことで。こんなんで、詫びになるかは分からないけど」
「なります!」
むしろこれじゃ、お釣りを払わなきゃいけないくらいだよ。もはや今の私には、転んだ痛みもおにぎりを失った悲しみも一切なく、この降って湧いたような幸運に対する感謝しかなかった。
「それじゃ早速、いただきまーす」
ワクワクしながら、箸でおかずを一掴みして口へと運ぶ。まず食べたのは、分厚く切られたローストビーフ。噛み締めた瞬間、喜びと幸せが全身を駆け巡るような感動に包まれた。
次にとったのは、多分エビを調理した何かだ。こんなオシャレな料理、名前も知らない。そもそもエビなんて高級品、数年は食べてないから、もう形なんてうろ覚えだよ。
これももちろん、想像を絶する美味しさだった。
美味しい。美味しい。美味しい!
気がつけば手がとまらなくなって、一口また一口と食べては、その度に幸せな気分になる。間違いなくここ数年で、いや生まれてから今まで食べたご飯の中で、一番美味しい。
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