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2章 ヒーロー活劇を望む復讐者
時計草 3
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「いじめの原因は先輩の指導にあった。すみれを見ていたらなんとなく想像がつく。想像力が乏しいくせに思い込みが強いみたいだから」
「優しい人なの。すみれ先輩は、あんないい人が」
「 優しい人に見えたのは部活をしていなかったから、役割がなかったから。重荷がない人は優しい分、責任感はないし、責任感がある人は余裕がないから優しくなれない。清音が見ていたのは責任を忘れた自由人なのよ。そこだけしか見ようとしていなかったから彼女の本質を暴けなかった」
「でも」
清音にとって桜尾 すみれは理解者だった。そう思い込んでいた。
「清音は周りに合わせるしか能がないし、すみれは同意してくれれば誰でもよかったのよ。そう考えれば2人は案外いい関係だったのね。別にいいのよ、あたしは否定しないから」
「もうやめとけ」
カンダタは瑠璃を止めるが遅かった。
「瑠璃だって見下すしか能がないのに、協調性もないのに人間関係を語らないで」
「あら、あたしはあなたよりもよく知っているわよ。安易に同意するよりも嫌われていたほうが面倒事は少なく済む、とかね」
「それは瑠璃の理論でしょ。あなたは白糸やら白鋏やらがあるから強気でいられるのよ」
「思い違いもいいとこだわ。あたしが強かったら、昨日のうちに蝶男もすみれも葬ってやってるわ」
「あんたみたいなキチ」
清音が最後の単語を言おうとした時、静かにしていたケイが白い刀の束を机に清音の声をかき消す。
「問題、解決、優先」
ケイが強く主張した単語の並びは喧嘩になりそうな2人を黙らせた。
「まさにその通りね。けれど、清音とは無理そうだわ。話が進まないもの」
瑠璃はそういうと清音の横を通り過ぎていく。 カンダタは頭を掻いて考えをまとめる。
「俺は瑠璃と共にする。あんたらは?」
「奴を待つ」
回答したのはケイだった。カンダタは清音の方を見てみると彼女はさっと視線を落としてケイの袖を握る。
これが一般的な反応なのだ。仕方がない。そうやって感情を区切れたら良かったが、カンダタもそれほど強いわけじゃない。そもそも、助けたのにあからさまな態度を取られてはあんまりだ。
厚がましく恩を返せと言うつもりはないが、仇が欲しいわけでもない。それを口にしたところで清音の恐怖は増すだけだ。原因はカンダタにあるのだ。
行き場のないもどかしさを奥歯で噛み、にがい感情が広がる。
「俺は1人で調べ物をしているよ」
光弥はそう言い残し、早々と職員室を出て行く。
ケイと清音は桜尾 すみれを待ち、光弥は1人で行動。カンダタはそれらを頭に入れて瑠璃のもとへと急いだ。
追いかけきたカンダタに瑠璃は歩調を緩めず、早足で廊下を歩く。
「金魚の糞じゃないんだから、わざわざついて来なくてもいいのよ」
「これでも心配しているんだ。あいつらの狙いは瑠璃だからな」
「あたしを守るっていうの?あいつらのおもちゃのくせに」
いつも通り機嫌の悪い瑠璃はカンダタの心を抉ってきた。
「助言ぐらいはできるさ」
「言い直してもいいのよ。それしかできないんだって」
「優しい人なの。すみれ先輩は、あんないい人が」
「 優しい人に見えたのは部活をしていなかったから、役割がなかったから。重荷がない人は優しい分、責任感はないし、責任感がある人は余裕がないから優しくなれない。清音が見ていたのは責任を忘れた自由人なのよ。そこだけしか見ようとしていなかったから彼女の本質を暴けなかった」
「でも」
清音にとって桜尾 すみれは理解者だった。そう思い込んでいた。
「清音は周りに合わせるしか能がないし、すみれは同意してくれれば誰でもよかったのよ。そう考えれば2人は案外いい関係だったのね。別にいいのよ、あたしは否定しないから」
「もうやめとけ」
カンダタは瑠璃を止めるが遅かった。
「瑠璃だって見下すしか能がないのに、協調性もないのに人間関係を語らないで」
「あら、あたしはあなたよりもよく知っているわよ。安易に同意するよりも嫌われていたほうが面倒事は少なく済む、とかね」
「それは瑠璃の理論でしょ。あなたは白糸やら白鋏やらがあるから強気でいられるのよ」
「思い違いもいいとこだわ。あたしが強かったら、昨日のうちに蝶男もすみれも葬ってやってるわ」
「あんたみたいなキチ」
清音が最後の単語を言おうとした時、静かにしていたケイが白い刀の束を机に清音の声をかき消す。
「問題、解決、優先」
ケイが強く主張した単語の並びは喧嘩になりそうな2人を黙らせた。
「まさにその通りね。けれど、清音とは無理そうだわ。話が進まないもの」
瑠璃はそういうと清音の横を通り過ぎていく。 カンダタは頭を掻いて考えをまとめる。
「俺は瑠璃と共にする。あんたらは?」
「奴を待つ」
回答したのはケイだった。カンダタは清音の方を見てみると彼女はさっと視線を落としてケイの袖を握る。
これが一般的な反応なのだ。仕方がない。そうやって感情を区切れたら良かったが、カンダタもそれほど強いわけじゃない。そもそも、助けたのにあからさまな態度を取られてはあんまりだ。
厚がましく恩を返せと言うつもりはないが、仇が欲しいわけでもない。それを口にしたところで清音の恐怖は増すだけだ。原因はカンダタにあるのだ。
行き場のないもどかしさを奥歯で噛み、にがい感情が広がる。
「俺は1人で調べ物をしているよ」
光弥はそう言い残し、早々と職員室を出て行く。
ケイと清音は桜尾 すみれを待ち、光弥は1人で行動。カンダタはそれらを頭に入れて瑠璃のもとへと急いだ。
追いかけきたカンダタに瑠璃は歩調を緩めず、早足で廊下を歩く。
「金魚の糞じゃないんだから、わざわざついて来なくてもいいのよ」
「これでも心配しているんだ。あいつらの狙いは瑠璃だからな」
「あたしを守るっていうの?あいつらのおもちゃのくせに」
いつも通り機嫌の悪い瑠璃はカンダタの心を抉ってきた。
「助言ぐらいはできるさ」
「言い直してもいいのよ。それしかできないんだって」
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