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二章 高山流水
特別な宴
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夜に開かれた宴。
古色蒼然とした装束に、唄に、楽器。拍子を取るリズムも、直前数拍分の音同士の連なりだけを見て、只々流れていく音の流れ。
踊る、と云うよりも、足運び、と呼びたい身体の動き。白無垢の見立てなのか、白い衣装を纏って。
此処最近で唯一褒められたのは、踊りの素養。と言っても、全くの初心者と云うハンデを加味してのものだろう。
_酷く苛立った。
こんな踊りで褒められる。其の屈辱に。
見惚れる視線を薙ぎ払い、 素人同然との侮り寄せ付けぬ。其れは本人の知らない話。
※※※
宴の後にヤンヤと御機嫌な御大尽らが、追加の酒を注いで笑い、赤ら顔で踊り出すのを、繰り返す。
「やあ、良い日だ。良い酒だ」「いやいや、まだぞ、まだぞ。神嫁にはこれから、もっと頑張って貰わんと」「おお ! 全く全く、其の通り」酔った中高老人の、夢を見ている潤んだ目。
「「我等もいよいよ栄達を極めようぞ !」」
誰ぞの掲げた杯に次々杯が重なって、
_あれ? 此れ、俺の幸せか?
急に肩を捕まれて、酒を注がれる。
_あれ、俺。此の家の仕来りで、幸せになれねぇな?
次は子か。いや早う無いか。
_幸せには、なれねぇな。
否、男腹で福得られるか、早うに試さねば。
…幸せには、なれねぇな。
古色蒼然とした装束に、唄に、楽器。拍子を取るリズムも、直前数拍分の音同士の連なりだけを見て、只々流れていく音の流れ。
踊る、と云うよりも、足運び、と呼びたい身体の動き。白無垢の見立てなのか、白い衣装を纏って。
此処最近で唯一褒められたのは、踊りの素養。と言っても、全くの初心者と云うハンデを加味してのものだろう。
_酷く苛立った。
こんな踊りで褒められる。其の屈辱に。
見惚れる視線を薙ぎ払い、 素人同然との侮り寄せ付けぬ。其れは本人の知らない話。
※※※
宴の後にヤンヤと御機嫌な御大尽らが、追加の酒を注いで笑い、赤ら顔で踊り出すのを、繰り返す。
「やあ、良い日だ。良い酒だ」「いやいや、まだぞ、まだぞ。神嫁にはこれから、もっと頑張って貰わんと」「おお ! 全く全く、其の通り」酔った中高老人の、夢を見ている潤んだ目。
「「我等もいよいよ栄達を極めようぞ !」」
誰ぞの掲げた杯に次々杯が重なって、
_あれ? 此れ、俺の幸せか?
急に肩を捕まれて、酒を注がれる。
_あれ、俺。此の家の仕来りで、幸せになれねぇな?
次は子か。いや早う無いか。
_幸せには、なれねぇな。
否、男腹で福得られるか、早うに試さねば。
…幸せには、なれねぇな。
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